2019年01月12日 (土)
こんにちは。
今回は、『糖質制限食と耐糖能』について考えてみます。
A)正常人
耐糖能正常な人が
スーパー糖質制限食を続けていて、
いきなり糖質摂取すると
血糖値が爆上がりする人が、時々おられます。
勿論、どうもない人もいます。
75g経口ブドウ糖負荷試験を実施する前の3日間は
150g/日以上の糖質を摂取することが推奨されています。
つまり、しばらく糖質制限食を続けていると、
いきなりの大量の糖質摂取に対して、
β細胞の準備ができていないので今までよりも、
血糖が上昇する人がいることは間違いないです。
しかし、スーパー糖質制限中でも、インスリン基礎分泌は出ていますし
野菜分の1回に約10gの糖質摂取に対して、
追加分泌インスリンも少量は出ています。
また、たんぱく質の摂取でもインスリンとグルカゴンが分泌されます。
従ってスーパー糖質制限食実践中でも、β細胞はある程度活動しています。
また、過剰な糖質摂取に対してβ細胞が疲弊して分泌能力が極端に減ってしまって発症するペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)が知られていますが、
スーパー糖質制限食の場合は、
β細胞は一定の休息を得て、疲弊はなく、基本的に元気です。
つまり、本当に耐糖能が低下しているのではないのです。
従って、150g/日の糖質を3日間摂取して、準備期間をおけば
β細胞はしっかりインスリンを分泌するので、本来の耐糖能に戻ると思います。
☆
「糖質制限食を行うと耐糖能が低下する」という説を最初に唱えたのは、
ヒムスワースです。
「健康人に糖質の少ない食事を1週間与えて糖負荷試験を行った。高糖質食を与えたときには耐糖能は正常であったのに、
低糖質食によって糖尿病と判定されるほどに耐糖能が悪化した。」
というのが、ヒムスワースが1935年に発表した論文の結論です。
Himsworth HP. The dietetic factor determining the glucose tolerance and sensitivity to insulin of healthy men. Clin Sci 2, 67-94, 1935.
☆☆
ウィルカーソンらは
「糖質制限食を行っても耐糖能は低下しない」という論文を発表しました。
1960年、ウィルカーソン(Wilkerson)らが、
複数の受刑者を被験者として低糖質食が耐糖能に与える影響を再検討して、
糖質の摂取量を1日50グラムに制限しても、
耐糖能には大きな影響を及ぼさないという報告を行いました。
この報告がNew England Journal of Medicineという
影響力の大きな医学誌に掲載されました。
Wilkerson HLC, Hyman C, Kaufman M, McCuistion AC, Francis JO. Diagnostic evaluation of oral glucose tolerance tests in nondiabetic subjects after various levels of carbohydrate intake. N Engl J Med 262, 1047-1053, 1960.
B)糖尿人
2型糖尿病の診断基準をしっかり満たした人が、
1年間のスーパー糖質制限食実践で血糖値もHbA1cも正常値となり、
試しに白ご飯を一人前(糖質量は55g)摂取しても、
血糖はピーク140mg/dlを超えなくなった例もあります。
これは、スーパー糖質制限食で膵臓が休養できて、
β細胞が回復して耐糖能も改善したためと考えられます。
2008/10/29のブログ「糖質制限食と耐糖能改善」
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-590.html
もご参照いただけば幸いです。
以下は江部康二のHOMA-βの推移です。正常値「40-60」です。
HOMA-βは経口血糖負荷試験時の2時間値のインスリン分泌量と、
よく相関するとされています。
ある程度の波はありましたが、14年間経過をみると
HOMA-βがあるていど改善しています。
もっともHOMA-βは、当初に比べると、
かなり改善しましたが、今も糖尿病です。
糖質を1人前摂取すれば、食後血糖値のピークは軽く200mg/dlを超えます。
HOMA-β HbA1c
2004年:12 5.5%(4.6~6.2)
2008年:21 5.7%
2009年:29 5.7%
2012年:40 5.9%
2014年:40 5.7%
2015年:25.0 5.9%
2016年:40.6 5.9%
2017年:22.97 5.8%
2018年:31.6 5.7%
C)境界人
新潟労災病院消化器内科部長前川智先生の論文
「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」
Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
(ニュージーランドの英文雑誌)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/ → ここで全文が閲覧可能です。
Diabetes Metab Syndr Obes. 2014; 7: 195–201.
Retrospective study on the efficacy of a low-carbohydrate diet for impaired glucose tolerance
Satoshi Maekawa,1 Tetsuya Kawahara,2 Ryosuke Nomura,1 Takayuki Murase,1 Yasuyoshi Ann,1 Masayuki Oeholm,1 and Masaru Harada3
12ヶ月間の低炭水化物ダイエット(120g/日の糖質)により、
境界型糖尿病36名中25名(69.4%)が、OGTTで正常化。
11名(30%)は境界型(IGT)のまま。
糖尿病発症は0名(0%)。
対照群(普通食)36名中、3名(8%)が正常化。
28名(78%)は不変でIGTのまま。
5名(14%)が糖尿病発症です。
糖質制限食実践により、境界型糖尿病の耐糖能が69%も正常化していて、対照群に比べて素晴らしい成果です。
江部康二
今回は、『糖質制限食と耐糖能』について考えてみます。
A)正常人
耐糖能正常な人が
スーパー糖質制限食を続けていて、
いきなり糖質摂取すると
血糖値が爆上がりする人が、時々おられます。
勿論、どうもない人もいます。
75g経口ブドウ糖負荷試験を実施する前の3日間は
150g/日以上の糖質を摂取することが推奨されています。
つまり、しばらく糖質制限食を続けていると、
いきなりの大量の糖質摂取に対して、
β細胞の準備ができていないので今までよりも、
血糖が上昇する人がいることは間違いないです。
しかし、スーパー糖質制限中でも、インスリン基礎分泌は出ていますし
野菜分の1回に約10gの糖質摂取に対して、
追加分泌インスリンも少量は出ています。
また、たんぱく質の摂取でもインスリンとグルカゴンが分泌されます。
従ってスーパー糖質制限食実践中でも、β細胞はある程度活動しています。
また、過剰な糖質摂取に対してβ細胞が疲弊して分泌能力が極端に減ってしまって発症するペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)が知られていますが、
スーパー糖質制限食の場合は、
β細胞は一定の休息を得て、疲弊はなく、基本的に元気です。
つまり、本当に耐糖能が低下しているのではないのです。
従って、150g/日の糖質を3日間摂取して、準備期間をおけば
β細胞はしっかりインスリンを分泌するので、本来の耐糖能に戻ると思います。
☆
「糖質制限食を行うと耐糖能が低下する」という説を最初に唱えたのは、
ヒムスワースです。
「健康人に糖質の少ない食事を1週間与えて糖負荷試験を行った。高糖質食を与えたときには耐糖能は正常であったのに、
低糖質食によって糖尿病と判定されるほどに耐糖能が悪化した。」
というのが、ヒムスワースが1935年に発表した論文の結論です。
Himsworth HP. The dietetic factor determining the glucose tolerance and sensitivity to insulin of healthy men. Clin Sci 2, 67-94, 1935.
☆☆
ウィルカーソンらは
「糖質制限食を行っても耐糖能は低下しない」という論文を発表しました。
1960年、ウィルカーソン(Wilkerson)らが、
複数の受刑者を被験者として低糖質食が耐糖能に与える影響を再検討して、
糖質の摂取量を1日50グラムに制限しても、
耐糖能には大きな影響を及ぼさないという報告を行いました。
この報告がNew England Journal of Medicineという
影響力の大きな医学誌に掲載されました。
Wilkerson HLC, Hyman C, Kaufman M, McCuistion AC, Francis JO. Diagnostic evaluation of oral glucose tolerance tests in nondiabetic subjects after various levels of carbohydrate intake. N Engl J Med 262, 1047-1053, 1960.
B)糖尿人
2型糖尿病の診断基準をしっかり満たした人が、
1年間のスーパー糖質制限食実践で血糖値もHbA1cも正常値となり、
試しに白ご飯を一人前(糖質量は55g)摂取しても、
血糖はピーク140mg/dlを超えなくなった例もあります。
これは、スーパー糖質制限食で膵臓が休養できて、
β細胞が回復して耐糖能も改善したためと考えられます。
2008/10/29のブログ「糖質制限食と耐糖能改善」
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-590.html
もご参照いただけば幸いです。
以下は江部康二のHOMA-βの推移です。正常値「40-60」です。
HOMA-βは経口血糖負荷試験時の2時間値のインスリン分泌量と、
よく相関するとされています。
ある程度の波はありましたが、14年間経過をみると
HOMA-βがあるていど改善しています。
もっともHOMA-βは、当初に比べると、
かなり改善しましたが、今も糖尿病です。
糖質を1人前摂取すれば、食後血糖値のピークは軽く200mg/dlを超えます。
HOMA-β HbA1c
2004年:12 5.5%(4.6~6.2)
2008年:21 5.7%
2009年:29 5.7%
2012年:40 5.9%
2014年:40 5.7%
2015年:25.0 5.9%
2016年:40.6 5.9%
2017年:22.97 5.8%
2018年:31.6 5.7%
C)境界人
新潟労災病院消化器内科部長前川智先生の論文
「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」
Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
(ニュージーランドの英文雑誌)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/ → ここで全文が閲覧可能です。
Diabetes Metab Syndr Obes. 2014; 7: 195–201.
Retrospective study on the efficacy of a low-carbohydrate diet for impaired glucose tolerance
Satoshi Maekawa,1 Tetsuya Kawahara,2 Ryosuke Nomura,1 Takayuki Murase,1 Yasuyoshi Ann,1 Masayuki Oeholm,1 and Masaru Harada3
12ヶ月間の低炭水化物ダイエット(120g/日の糖質)により、
境界型糖尿病36名中25名(69.4%)が、OGTTで正常化。
11名(30%)は境界型(IGT)のまま。
糖尿病発症は0名(0%)。
対照群(普通食)36名中、3名(8%)が正常化。
28名(78%)は不変でIGTのまま。
5名(14%)が糖尿病発症です。
糖質制限食実践により、境界型糖尿病の耐糖能が69%も正常化していて、対照群に比べて素晴らしい成果です。
江部康二
江部先生、初めまして。
私は耐糖能正常人ですが、ダイエットと健康のためにスーパー糖質制限(一日だいたい50グラム以下)をしています。
質問があります。
150g/日の糖質を3日間摂取して、正常人が本来の耐糖能に戻った時に、今までケトン体で動いていた身体が糖で動くように戻るのですか?
ご教示していただくと、幸いです。
私は耐糖能正常人ですが、ダイエットと健康のためにスーパー糖質制限(一日だいたい50グラム以下)をしています。
質問があります。
150g/日の糖質を3日間摂取して、正常人が本来の耐糖能に戻った時に、今までケトン体で動いていた身体が糖で動くように戻るのですか?
ご教示していただくと、幸いです。
江部先生
こんにちは。糖質制限食と耐糖能についての解説はとても参考になりました。これに関連して一つ質問させてください。実は、年明けに、崎谷博征医師著「糖尿病は砂糖で治す!」を読みました。糖質セイゲニストとしてはとても受け入れられる内容ではなく、先生の御評価も是非聞きたいのですが、一つだけ気にかかった点がありました。それは、血糖値スパイクなど耐糖能の悪化は、オメガ3&6などの多価不飽和脂肪酸(プーファ)が原因だという主張です。また一型糖尿病の原因である膵臓のβ細胞の破壊の原因もプーファであると断定しています。つまり、プーファさえ取り除けば、耐糖能は正常に戻り、糖代謝が回るようになるので、砂糖はいくらとっても良い。砂糖は決して糖尿病の原因ではないという主張であります。あまりに極端な主張なので、江部先生にお聞きするのも憚られるところなのですが、宜しければ、先生のご意見をお聞かせ頂ければ嬉しいです。
こんにちは。糖質制限食と耐糖能についての解説はとても参考になりました。これに関連して一つ質問させてください。実は、年明けに、崎谷博征医師著「糖尿病は砂糖で治す!」を読みました。糖質セイゲニストとしてはとても受け入れられる内容ではなく、先生の御評価も是非聞きたいのですが、一つだけ気にかかった点がありました。それは、血糖値スパイクなど耐糖能の悪化は、オメガ3&6などの多価不飽和脂肪酸(プーファ)が原因だという主張です。また一型糖尿病の原因である膵臓のβ細胞の破壊の原因もプーファであると断定しています。つまり、プーファさえ取り除けば、耐糖能は正常に戻り、糖代謝が回るようになるので、砂糖はいくらとっても良い。砂糖は決して糖尿病の原因ではないという主張であります。あまりに極端な主張なので、江部先生にお聞きするのも憚られるところなのですが、宜しければ、先生のご意見をお聞かせ頂ければ嬉しいです。
2019/01/12(Sat) 19:26 | URL | ジョー | 【編集】
都内河北 鈴木です。
本日記事読み、私は糖尿病21年間重症化
(右眼眼圧破裂失明・脳梗塞発症・インスリン投与)するのが、
「糖質制限理論」2012,10,1、より実践で、
3か月足らずで、インスリン自主離脱!!
ヘモグロビン正常化!!
2年足らずで、自身人体実験しながら、糖尿病薬・全て自主離脱!!
この事実を体験して、更なる改善目指して本ブログを読んでいますが、
私は現在、糖尿病薬何も服用していない事は、本ブログで伝えていますが、
私は本日記事読み「再確認しました!!」
私はいまだに現在も「糖尿病患者だという事!!」だという事実です!!
2005年転院時より、7年間担当医より医療世界情報隠蔽されて
「日本糖尿病学会・公認・病院・担当医」の関わった関係で、
2009年7月9日「脳梗塞発症、救急搬送、入院、インスリン投与開始です。
21年間が、「糖質制限理論」を理解把握して実践で、
3か月足らずでインスリン投与者がヘモグロビン正常化!!
2年後「眼底検査希少改善!!」
4年後「脳梗塞・頸動脈希少改善!!」
している事は、8年目の現在今日も感動が消えません!!
何故なら、本日記事の内容は「糖質制限理論」を知り尽くして
時代進化改善を惜しまない江部先生だからだと、説明文に感じました。
面識無く、利害関係無い、
「自身の担当医だと思えるほどの内容だからです!!」
江部先生には、「生還、覚醒、」出来て感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
本日記事読み、私は糖尿病21年間重症化
(右眼眼圧破裂失明・脳梗塞発症・インスリン投与)するのが、
「糖質制限理論」2012,10,1、より実践で、
3か月足らずで、インスリン自主離脱!!
ヘモグロビン正常化!!
2年足らずで、自身人体実験しながら、糖尿病薬・全て自主離脱!!
この事実を体験して、更なる改善目指して本ブログを読んでいますが、
私は現在、糖尿病薬何も服用していない事は、本ブログで伝えていますが、
私は本日記事読み「再確認しました!!」
私はいまだに現在も「糖尿病患者だという事!!」だという事実です!!
2005年転院時より、7年間担当医より医療世界情報隠蔽されて
「日本糖尿病学会・公認・病院・担当医」の関わった関係で、
2009年7月9日「脳梗塞発症、救急搬送、入院、インスリン投与開始です。
21年間が、「糖質制限理論」を理解把握して実践で、
3か月足らずでインスリン投与者がヘモグロビン正常化!!
2年後「眼底検査希少改善!!」
4年後「脳梗塞・頸動脈希少改善!!」
している事は、8年目の現在今日も感動が消えません!!
何故なら、本日記事の内容は「糖質制限理論」を知り尽くして
時代進化改善を惜しまない江部先生だからだと、説明文に感じました。
面識無く、利害関係無い、
「自身の担当医だと思えるほどの内容だからです!!」
江部先生には、「生還、覚醒、」出来て感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2019/01/12(Sat) 21:38 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集】
断糖に近い食事をしている場合は、糖負荷糖負荷試験前3日は糖質を150g/日摂ると良いということなのですが、1食で50gを摂るだけでもしんどくなり、次の食事が摂れず、150gまで摂ることが出来ない場合は試験を受けない方が良いのでしょうか。
また、前日3日に150gを摂れたとしても、1年中断糖に近い食事をしている中の、150gを摂った3日間の後の値が正しいものと考えて大丈夫なものなのでしょうか。
また、前日3日に150gを摂れたとしても、1年中断糖に近い食事をしている中の、150gを摂った3日間の後の値が正しいものと考えて大丈夫なものなのでしょうか。
う~やん さん
①
糖質を普通に食べている人でも、空腹時や睡眠時は、筋肉など体細胞のほとんどは
<ケトン体-脂肪酸>を主なエネルギー源としています。
このとき、赤血球・脳・網膜など特殊な細胞だけは、ブドウ糖をエネルギー源としています。
糖質摂取開始後数時間は、人体のほとんどの細胞がブドウ糖をエネルギー減とします。
②
スーパー糖質制限(一日だいたい50グラム以下)なら、血中ケトン体値は、基準値よりかなり高値となります。
この場合、空腹時や睡眠時でなくて活動中でも、体細胞のほとんどは、
<ケトン体-脂肪酸>をエネルギー源とします。
理論的には、脳は、ブドウ糖なしでケトン体だけでも生きていけます。
③
赤血球はミトコンドリアがないので、ブドウ糖以外はエネルギー源となりません。
150g/日の糖質を3日間摂取して、正常人が本来の耐糖能に戻った時は
②パターン⇒①パターンに、変化すると思います。
2019/01/13(Sun) 09:08 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ジョー さん
一人の医師が、自分の仮説を述べたり、本にしたりするのH、その個人の自由です。
しかし、これはあくまでも仮説であり、エビデンスはありません。
1型糖尿病の95%は、自己免疫疾患です。
従って、「プーファ」とは無関係と、考えられます。
『血糖値に直接影響を与えるのは糖質のみで、たんぱく質・脂質は与えない』
というのは、生理学的事実です。
従って、砂糖も糖質ですから、穀物(デンプン)摂取時などと同様に必ず血糖値を上昇させます。
一人の医師が、自分の仮説を述べたり、本にしたりするのH、その個人の自由です。
しかし、これはあくまでも仮説であり、エビデンスはありません。
1型糖尿病の95%は、自己免疫疾患です。
従って、「プーファ」とは無関係と、考えられます。
『血糖値に直接影響を与えるのは糖質のみで、たんぱく質・脂質は与えない』
というのは、生理学的事実です。
従って、砂糖も糖質ですから、穀物(デンプン)摂取時などと同様に必ず血糖値を上昇させます。
2019/01/13(Sun) 09:18 | URL | ドクター江部 | 【編集】
前田 さん
現在、断糖に近い食事を実践されていて、
今後も継続される予定なら、
そもそも「75g経口ブドウ糖負荷試験」を行う必要はありません。
断糖で体調良好なら、このまま継続されたらよろしいと思います。
『前日3日に150gを摂れたとしても、1年中断糖に近い食事をしている中の、
150gを摂った3日間の後の値が正しいものと考えて大丈夫なものなのでしょうか。』
大丈夫かどうか、私にもわかりませんが、
日本糖尿病学会では、「75g経口ブドウ糖負荷試験」実施に際して、そのように推奨しているということです。
現在、断糖に近い食事を実践されていて、
今後も継続される予定なら、
そもそも「75g経口ブドウ糖負荷試験」を行う必要はありません。
断糖で体調良好なら、このまま継続されたらよろしいと思います。
『前日3日に150gを摂れたとしても、1年中断糖に近い食事をしている中の、
150gを摂った3日間の後の値が正しいものと考えて大丈夫なものなのでしょうか。』
大丈夫かどうか、私にもわかりませんが、
日本糖尿病学会では、「75g経口ブドウ糖負荷試験」実施に際して、そのように推奨しているということです。
2019/01/13(Sun) 09:25 | URL | ドクター江部 | 【編集】
タンパク質でインスリンかなり出ますよね?
たがしゅう先生のササミ負荷実験は多くの人に驚きと考察の機会を与えたと思います。
これで糖質制限をやめた方もいるようです。
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-1030.html
たがしゅう先生のササミ負荷実験は多くの人に驚きと考察の機会を与えたと思います。
これで糖質制限をやめた方もいるようです。
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-1030.html
2019/01/13(Sun) 10:29 | URL | 左党 | 【編集】
左党 さん
タンパク質摂取で、インスリンとグルカゴンが共に分泌されるので
正常人や2型糖尿病の場合は、効果が相殺されて、
血糖値は上昇することもありますが、気になるほどではありません。
1型糖尿病で、内因性インスリンが分泌されていない場合は、
タンパク質摂取でグルカゴンが分泌され、インスリン(-)なので
糖新生により血糖値がかなり上昇します。
タンパク質摂取で、インスリンとグルカゴンが共に分泌されるので
正常人や2型糖尿病の場合は、効果が相殺されて、
血糖値は上昇することもありますが、気になるほどではありません。
1型糖尿病で、内因性インスリンが分泌されていない場合は、
タンパク質摂取でグルカゴンが分泌され、インスリン(-)なので
糖新生により血糖値がかなり上昇します。
2019/01/13(Sun) 10:40 | URL | ドクター江部 | 【編集】
左党 さんへ
私の母は、インスリン依存性(自己インスリンが枯渇した)2型糖尿病ですが、タンパク質1g当たり2mg程度血糖値が上がります。糖質1gで5mg上昇するので糖質の分の半分程度のインスリン注射が必要です。
非糖尿人の場合は平均して糖質で分泌されるインスリンのおよそ半分程度のインスリンがタンパク質によって分泌されるようです。
インスリンの分泌が望ましくないと考えられるのならば糖質だけでなくタンパク質も制限して減らした分は脂質を増やしてケトン食に近づければよろしいのでは。脂質はインスリンの分泌に関係しません。
タンパク質の必要量は体重1kg当たり1~1.2gですので、その程度にして、バターなどの脂質をたっぷり食べてください。(私は市販の有塩バターを1日に120g以上は食べています。)
100gタンパク質を食べると50g糖質を食べたのと同じ程度のインスリンが出るというのが目安です。インスリン分泌を気にする体重が50kgの人はタンパク質の摂取を50~60gに制限しておけば良いという単純な話です。糖質制限をやめる理由にはなりません。糖質を制限するとタンパク質を増やす必要があるというのは固定観念であり誤りです。現在の英語圏では低炭水化物高脂肪(LCHF,Low-Carb High-Fat)が糖質制限に当たる用語で、昔のアトキンスダイエットとは違っています。
私の母は、インスリン依存性(自己インスリンが枯渇した)2型糖尿病ですが、タンパク質1g当たり2mg程度血糖値が上がります。糖質1gで5mg上昇するので糖質の分の半分程度のインスリン注射が必要です。
非糖尿人の場合は平均して糖質で分泌されるインスリンのおよそ半分程度のインスリンがタンパク質によって分泌されるようです。
インスリンの分泌が望ましくないと考えられるのならば糖質だけでなくタンパク質も制限して減らした分は脂質を増やしてケトン食に近づければよろしいのでは。脂質はインスリンの分泌に関係しません。
タンパク質の必要量は体重1kg当たり1~1.2gですので、その程度にして、バターなどの脂質をたっぷり食べてください。(私は市販の有塩バターを1日に120g以上は食べています。)
100gタンパク質を食べると50g糖質を食べたのと同じ程度のインスリンが出るというのが目安です。インスリン分泌を気にする体重が50kgの人はタンパク質の摂取を50~60gに制限しておけば良いという単純な話です。糖質制限をやめる理由にはなりません。糖質を制限するとタンパク質を増やす必要があるというのは固定観念であり誤りです。現在の英語圏では低炭水化物高脂肪(LCHF,Low-Carb High-Fat)が糖質制限に当たる用語で、昔のアトキンスダイエットとは違っています。
2019/01/13(Sun) 16:32 | URL | 通りすがりK | 【編集】
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