2018年12月25日 (火)
こんにちは。
2018/12/21日(金)厚生労働省から発表された
12月10日〜12月16日までのインフルエンザ発生状況によると、
全国の推計患者者数が約11.8万人で、
前週の12月上旬の推計値約 6.3 万人からほぼ倍増しているそうです。
今年もインフルエンザが流行シーズンに入ったと言えます。
12/27(木)からは、日本列島全体に、強い寒気が襲来するので、
ますます要注意ですね。
さて、インフルエンザワクチンを接種した人も接種してない人もいると思います。
今年のワクチンは、4種類のインフルエンザウイルス株が含まれています。
是非、知っておいて欲しいことは、
インフルエンザワクチンは万能ではないということです。
すなわち感染防御力は基本的になくて、
重症化を防ぐことが期待されるていどの効能です。
ワクチンを打っている人も打っていない人も、
手洗い、うがい、マスクがインフルエンザ予防の基本ですね。
特に、手洗いが思った以上に有効です。
ドアノブや電車のつり革など様々なものに触れることにより、
自分の手にもウイルスが付着している可能性があります。
外出先から帰宅時や調理の前後、食事前などこまめに手を洗いましょう。
咳やくしゃみで飛んだ飛沫が服についても、数時間で感染力を失うとされています。
外出から帰宅したら着替えすることも予防に役立ちます。
以下の青字は、厚生労働省サイトの記載です。
インフルエンザの予防にはみんなの「かからない」、「うつさない」という気持ちが大切です。
手洗いでインフルエンザを予防して、かかったら、マスク等せきエチケットも忘れないでください。
インフルエンザにかかった人は、必ずマスクをして他人にうつさないように配慮が必要です。
<インフルエンザワクチンの有効性>
インフルエンザワクチンは、A型にもB型にも対応しています。
しかし、実は現行のインフルエンザワクチンには、
水際で感染をシャットアウトするような効果はありません。
感染した後、重症化を防ぐ効果が期待されるという程度なので、過信するのは禁物です。
理論的に考えても、ワクチンを接種することにより
IgG抗体が血液・体液中に産生されますが、
粘膜面を防御しているIgA抗体は全くできません。
従って、インフルエンザウィルスが、
咽や鼻の粘膜を突破して細胞内に侵入した後(感染が成立した後)、
はじめてIgG抗体がかけつけて戦うことになります。
欧米では、鼻への噴霧ワクチンで、粘膜面のIgA抗体をつくる試みもされていますが
あまり上手くいっていません。
IgA抗体を充分量増やす技術が難しいようです。
下記の青字は国立感染研究所のホームページからの抜粋です。
http://www0.nih.go.jp/niid/topics/influenza01.html
【7.インフルエンザワクチンの問題点
(2)「現行ワクチンの感染防御効果や発症阻止効果は完全ではありませんので、
ワクチン接種を受けてもインフルエンザに罹患する場合があり、
この場合には患者はウイルスを外部に排泄し、感染源となります。
従って、集団接種を行っても社会全体のインフルエンザ流行を
完全に阻止することは難しいと考えられます。」
(6)「現行のインフルエンザワクチンは皮下接種されています。
しかし、不活化ワクチンの皮下接種では、
インフルエンザウイルスの感染防御に中心的役割を果たすと考えられる
気道の粘膜免疫や、
回復過程に重要であると考えられる細胞性免疫がほとんど誘導されません。
これは、インフルエンザウイルスの感染そのものを防御すると言う面では
大きな短所であると考えられています。
しかし、この様な欠点を持ちながらも、先に述べたように、
ハイリスク群に対する現行インフルエンザワクチンの効果は明らかに認められています。
また、ワクチンの皮下接種でも血中の抗体産生は十分に刺激できるので、
インフルエンザに続発する肺炎などの合併症や
最近問題となっているインフルエンザ脳炎・脳症の発生を抑えることには
期待出来ると考えられています。」】
<集団感染>
東京・練馬区の特別養護老人ホームで、
入所者49人が年末から年始(2017/2018)にかけて相次いでインフルエンザに感染していることがわかりました。
このうち、症状が重かった6人が医療機関に入院したということですが、
現在は回復しているということです。
前橋市は2017年12月28日、
同市内の病院の入院棟にいた入院患者26人と職員4人の計30人がインフルエンザに集団感染し、
このうち80代の女性が死亡したと発表しました。
これらの集団感染において、ほとんどの人はインフルエンザワクチンを接種していました。
このように、感染防御にはワクチンは、
実際にまったく無力だったことが明らかとなりました。
そもそもインフルエンザワクチンは
「感染防御はできないが、重症化を防ぐ」ということが効能です。
感染を防ぐためには、「手洗い、うがい、マスク」が必須です。
<誤解>
ところが、相変わらず多くの患者さんや医師が、ワクチンを接種していれば、
水際で感染防御できると誤解しておられるのです。
私は、過去10年間以上、友人の医師などに、
感染防御はできないと口を酸っぱくして言い続けてきたのですが、
皆なかなか信じてもらえませんでした。
どこかで誤った情報が流され続けていたのでしょうね。
ここ数年、新聞などでもやっと、
「感染防御はできないが、重症化を防ぐ」という真実が報道されるようになりました。
逆に言えば、過去10年以上、
あたかも感染防御できるような内容の報道に終始していたわけで、
そのことに関して自己批判も反省もないのは如何なものでしょう。
インフルエンザワクチン注射を希望する患者さんがこられたら、
私はこのことを説明して、
「手洗いやうがい、人混みを避けるなど、基本的なことが感染防御には大事なので、
ワクチンを接種したからといって油断しないでくださいね。」
と付け加えます。
<必要性>
別に私は、ワクチンが無意味といっているのではありません。
65歳以上の高齢者、呼吸器系や循環器系に慢性疾患を持つ患者、
糖尿病、腎臓病などの慢性疾患の患者、免疫低下状態の患者などでは、
インフルエンザに罹患し重症化すれば、肺炎などの重篤な合併症になり、
生命に危険が及ぶこともありますから必要だと思います。
若い人でも、受験生などは重症化したら困りますから、
接種する意味はありますね。
<感染防御>
①医療関係者は、インフルエンザ患者を診察するときはマスクをする。
診察が終わったら必ず手洗いをし、使い捨て紙タオルでふく。
マスクをはずしたときはうがいをする。
②急性の咳や熱がでている当事者はエチケットとして、マスクをする。
③満員電車の中など避けようがない密閉された場所にいくときはマスクをして乗る。
④人混みにでたあとは、手洗い・うがいを励行する。
⑤家族が一人インフルエンザに罹患したら、家の中でも当事者はマスクをする。
その一人は、違う部屋で寝る。
⑥咳で飛沫が飛ぶのは約1mであるので当事者から距離を取る。
⑦鼻水や痰を封じ込めるためにティッシュを使用し、使用後のティッシュは、
できればノンタッチごみ箱に廃棄すること
ブログ読者の皆さん、インフルエンザワクチンを接種している人も、
感染防御効果はないことをしっかり認識して、
上記①~⑦を励行してくださいね。
これが実行されていれば、上述のような院内感染が猛威をふるうことはなかったでしょう。
<終わりに>
インフルエンザワクチン接種に、賛成の人も反対の人もあると思います。
ブログ読者の皆さんには、
インフルエンザワクチンの真実を知ってもらいたくて今回記事にしました。
江部康二
2018/12/21日(金)厚生労働省から発表された
12月10日〜12月16日までのインフルエンザ発生状況によると、
全国の推計患者者数が約11.8万人で、
前週の12月上旬の推計値約 6.3 万人からほぼ倍増しているそうです。
今年もインフルエンザが流行シーズンに入ったと言えます。
12/27(木)からは、日本列島全体に、強い寒気が襲来するので、
ますます要注意ですね。
さて、インフルエンザワクチンを接種した人も接種してない人もいると思います。
今年のワクチンは、4種類のインフルエンザウイルス株が含まれています。
是非、知っておいて欲しいことは、
インフルエンザワクチンは万能ではないということです。
すなわち感染防御力は基本的になくて、
重症化を防ぐことが期待されるていどの効能です。
ワクチンを打っている人も打っていない人も、
手洗い、うがい、マスクがインフルエンザ予防の基本ですね。
特に、手洗いが思った以上に有効です。
ドアノブや電車のつり革など様々なものに触れることにより、
自分の手にもウイルスが付着している可能性があります。
外出先から帰宅時や調理の前後、食事前などこまめに手を洗いましょう。
咳やくしゃみで飛んだ飛沫が服についても、数時間で感染力を失うとされています。
外出から帰宅したら着替えすることも予防に役立ちます。
以下の青字は、厚生労働省サイトの記載です。
インフルエンザの予防にはみんなの「かからない」、「うつさない」という気持ちが大切です。
手洗いでインフルエンザを予防して、かかったら、マスク等せきエチケットも忘れないでください。
インフルエンザにかかった人は、必ずマスクをして他人にうつさないように配慮が必要です。
<インフルエンザワクチンの有効性>
インフルエンザワクチンは、A型にもB型にも対応しています。
しかし、実は現行のインフルエンザワクチンには、
水際で感染をシャットアウトするような効果はありません。
感染した後、重症化を防ぐ効果が期待されるという程度なので、過信するのは禁物です。
理論的に考えても、ワクチンを接種することにより
IgG抗体が血液・体液中に産生されますが、
粘膜面を防御しているIgA抗体は全くできません。
従って、インフルエンザウィルスが、
咽や鼻の粘膜を突破して細胞内に侵入した後(感染が成立した後)、
はじめてIgG抗体がかけつけて戦うことになります。
欧米では、鼻への噴霧ワクチンで、粘膜面のIgA抗体をつくる試みもされていますが
あまり上手くいっていません。
IgA抗体を充分量増やす技術が難しいようです。
下記の青字は国立感染研究所のホームページからの抜粋です。
http://www0.nih.go.jp/niid/topics/influenza01.html
【7.インフルエンザワクチンの問題点
(2)「現行ワクチンの感染防御効果や発症阻止効果は完全ではありませんので、
ワクチン接種を受けてもインフルエンザに罹患する場合があり、
この場合には患者はウイルスを外部に排泄し、感染源となります。
従って、集団接種を行っても社会全体のインフルエンザ流行を
完全に阻止することは難しいと考えられます。」
(6)「現行のインフルエンザワクチンは皮下接種されています。
しかし、不活化ワクチンの皮下接種では、
インフルエンザウイルスの感染防御に中心的役割を果たすと考えられる
気道の粘膜免疫や、
回復過程に重要であると考えられる細胞性免疫がほとんど誘導されません。
これは、インフルエンザウイルスの感染そのものを防御すると言う面では
大きな短所であると考えられています。
しかし、この様な欠点を持ちながらも、先に述べたように、
ハイリスク群に対する現行インフルエンザワクチンの効果は明らかに認められています。
また、ワクチンの皮下接種でも血中の抗体産生は十分に刺激できるので、
インフルエンザに続発する肺炎などの合併症や
最近問題となっているインフルエンザ脳炎・脳症の発生を抑えることには
期待出来ると考えられています。」】
<集団感染>
東京・練馬区の特別養護老人ホームで、
入所者49人が年末から年始(2017/2018)にかけて相次いでインフルエンザに感染していることがわかりました。
このうち、症状が重かった6人が医療機関に入院したということですが、
現在は回復しているということです。
前橋市は2017年12月28日、
同市内の病院の入院棟にいた入院患者26人と職員4人の計30人がインフルエンザに集団感染し、
このうち80代の女性が死亡したと発表しました。
これらの集団感染において、ほとんどの人はインフルエンザワクチンを接種していました。
このように、感染防御にはワクチンは、
実際にまったく無力だったことが明らかとなりました。
そもそもインフルエンザワクチンは
「感染防御はできないが、重症化を防ぐ」ということが効能です。
感染を防ぐためには、「手洗い、うがい、マスク」が必須です。
<誤解>
ところが、相変わらず多くの患者さんや医師が、ワクチンを接種していれば、
水際で感染防御できると誤解しておられるのです。
私は、過去10年間以上、友人の医師などに、
感染防御はできないと口を酸っぱくして言い続けてきたのですが、
皆なかなか信じてもらえませんでした。
どこかで誤った情報が流され続けていたのでしょうね。
ここ数年、新聞などでもやっと、
「感染防御はできないが、重症化を防ぐ」という真実が報道されるようになりました。
逆に言えば、過去10年以上、
あたかも感染防御できるような内容の報道に終始していたわけで、
そのことに関して自己批判も反省もないのは如何なものでしょう。
インフルエンザワクチン注射を希望する患者さんがこられたら、
私はこのことを説明して、
「手洗いやうがい、人混みを避けるなど、基本的なことが感染防御には大事なので、
ワクチンを接種したからといって油断しないでくださいね。」
と付け加えます。
<必要性>
別に私は、ワクチンが無意味といっているのではありません。
65歳以上の高齢者、呼吸器系や循環器系に慢性疾患を持つ患者、
糖尿病、腎臓病などの慢性疾患の患者、免疫低下状態の患者などでは、
インフルエンザに罹患し重症化すれば、肺炎などの重篤な合併症になり、
生命に危険が及ぶこともありますから必要だと思います。
若い人でも、受験生などは重症化したら困りますから、
接種する意味はありますね。
<感染防御>
①医療関係者は、インフルエンザ患者を診察するときはマスクをする。
診察が終わったら必ず手洗いをし、使い捨て紙タオルでふく。
マスクをはずしたときはうがいをする。
②急性の咳や熱がでている当事者はエチケットとして、マスクをする。
③満員電車の中など避けようがない密閉された場所にいくときはマスクをして乗る。
④人混みにでたあとは、手洗い・うがいを励行する。
⑤家族が一人インフルエンザに罹患したら、家の中でも当事者はマスクをする。
その一人は、違う部屋で寝る。
⑥咳で飛沫が飛ぶのは約1mであるので当事者から距離を取る。
⑦鼻水や痰を封じ込めるためにティッシュを使用し、使用後のティッシュは、
できればノンタッチごみ箱に廃棄すること
ブログ読者の皆さん、インフルエンザワクチンを接種している人も、
感染防御効果はないことをしっかり認識して、
上記①~⑦を励行してくださいね。
これが実行されていれば、上述のような院内感染が猛威をふるうことはなかったでしょう。
<終わりに>
インフルエンザワクチン接種に、賛成の人も反対の人もあると思います。
ブログ読者の皆さんには、
インフルエンザワクチンの真実を知ってもらいたくて今回記事にしました。
江部康二
私はインフルのワクチンを打つと発熱するので打ちません。ここ数年オリンピック開催年の4年に1回のリズムで罹患しています。トイレの後とか周りの人と比べても念入りに手洗いしているのに。年々、薬の効きが悪くなってきていて不安です。このようなタイプは他にもいらっしゃるんでしょうか?
2018/12/25(Tue) 17:05 | URL | レスカ | 【編集】
いつも勉強させていただいております
内科の、としのです。
さて、脂質異常症の方のコレステロール制限について質問させてください。
2017年の動脈硬化性疾患予防ガイドライン、ではLDL-C高値の方にはコレステロー200mg/日に制限する。と今まで通りの制限が残っております。
(エビデンスレベル 1 )
確かに私の患者さんでもコレステロール制限でてき面に、LDL-C低下を見ることがあります。
もちろん糖質制限により、TGを低下させて、smalldenseLDL-C
を低下させれば問題ないとは思いますが。
もしよろしければ、先生のお考えを、お教えいただければありがたく存じます。コレステロール制限を勧められておりますでしょうか。
お忙しい中、誠に申し訳ありません。どうぞ、よろしくお願い申し上げます
内科の、としのです。
さて、脂質異常症の方のコレステロール制限について質問させてください。
2017年の動脈硬化性疾患予防ガイドライン、ではLDL-C高値の方にはコレステロー200mg/日に制限する。と今まで通りの制限が残っております。
(エビデンスレベル 1 )
確かに私の患者さんでもコレステロール制限でてき面に、LDL-C低下を見ることがあります。
もちろん糖質制限により、TGを低下させて、smalldenseLDL-C
を低下させれば問題ないとは思いますが。
もしよろしければ、先生のお考えを、お教えいただければありがたく存じます。コレステロール制限を勧められておりますでしょうか。
お忙しい中、誠に申し訳ありません。どうぞ、よろしくお願い申し上げます
2018/12/26(Wed) 09:48 | URL | | 【編集】
レスカ さん
4年に1回くらい、インフルエンザに罹患する人は、そこそこおられると思います。
インフルエンザの治療薬は、新しいものも出ていますので、試す価値はあります。
4年に1回くらい、インフルエンザに罹患する人は、そこそこおられると思います。
インフルエンザの治療薬は、新しいものも出ていますので、試す価値はあります。
2018/12/26(Wed) 12:15 | URL | ドクター江部 | 【編集】
としの さん
『厚生労働省は2015年、日本人の食事摂取基準からコレステロールの上限値を撤廃しました。』
厚生労働省は撤廃のままですね。
玄米菜食的な食事だった人が、糖尿病を発症して、糖質制限食に切り替えた場合、
LDLコレステロールが200mg/dlを超えて上昇することがあります。
肝臓のコレステロール産生が多いままで、食事からのコレステロールも急増するからです。
おっしゃる通り、空腹時中性脂肪値が60mg/dl以下で、HDLコレステロールが60mg/dl以上なら
少粒子LDLコレステロールは、ほぼないので、私は心配ないと思います。
ともあれ、患者さん御本人は心配でしょうから、このような場合、私はゼチーアを処方することがありますが、
LDLコレステロールの著明な低下が、得られることが多いです。
ぜチーアなら、スタチンよりは副作用は少ないと思います。
『厚生労働省は2015年、日本人の食事摂取基準からコレステロールの上限値を撤廃しました。』
厚生労働省は撤廃のままですね。
玄米菜食的な食事だった人が、糖尿病を発症して、糖質制限食に切り替えた場合、
LDLコレステロールが200mg/dlを超えて上昇することがあります。
肝臓のコレステロール産生が多いままで、食事からのコレステロールも急増するからです。
おっしゃる通り、空腹時中性脂肪値が60mg/dl以下で、HDLコレステロールが60mg/dl以上なら
少粒子LDLコレステロールは、ほぼないので、私は心配ないと思います。
ともあれ、患者さん御本人は心配でしょうから、このような場合、私はゼチーアを処方することがありますが、
LDLコレステロールの著明な低下が、得られることが多いです。
ぜチーアなら、スタチンよりは副作用は少ないと思います。
2018/12/26(Wed) 12:30 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ご回答ありがとうございます。
ただ、おそらく厚生省は、脂質が正常の方の場合、と思います。
LDL-Cの高値の方においてはコレステロール制限は、確かに有効なのかな、と思うことはあります。
制限となると、まずは卵は、制限対象となると思います。糖質制限した場合、特に食の細い方では、タンパクを他のものでしっかり摂っていただくこととなります。
コレステロール制限指導すべきかな、どうかなと悩み中です。
どの様なものでしょうか。
ただ、おそらく厚生省は、脂質が正常の方の場合、と思います。
LDL-Cの高値の方においてはコレステロール制限は、確かに有効なのかな、と思うことはあります。
制限となると、まずは卵は、制限対象となると思います。糖質制限した場合、特に食の細い方では、タンパクを他のものでしっかり摂っていただくこととなります。
コレステロール制限指導すべきかな、どうかなと悩み中です。
どの様なものでしょうか。
2018/12/26(Wed) 13:05 | URL | | 【編集】
としの さん
私は、当該患者さんの判断に任せています。
小粒子LDLコレステロールが皆無の場合は、LDLコレステロール値が200mgを超えていても
私自身は経過をみてよいと思っています。
ただ、患者さん本人、或いはご家族が、LDLコレステロール値が200mgを超えていることを
心配されるなら、スタチンより副作用の少ない、ゼチーアを内服して貰います。
もともと、LDLコレステロールは基準値くらいの人が、糖質制限食を実践して
高コレステロール食材を沢山食べて、LDLコレステロール高値となった場合には
ゼチーアが著効します。
糖質制限食は維持しますので、コレステロール食材の制限は、特に行いません。
私は、当該患者さんの判断に任せています。
小粒子LDLコレステロールが皆無の場合は、LDLコレステロール値が200mgを超えていても
私自身は経過をみてよいと思っています。
ただ、患者さん本人、或いはご家族が、LDLコレステロール値が200mgを超えていることを
心配されるなら、スタチンより副作用の少ない、ゼチーアを内服して貰います。
もともと、LDLコレステロールは基準値くらいの人が、糖質制限食を実践して
高コレステロール食材を沢山食べて、LDLコレステロール高値となった場合には
ゼチーアが著効します。
糖質制限食は維持しますので、コレステロール食材の制限は、特に行いません。
2018/12/26(Wed) 20:47 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ご丁寧なお返事誠にありがとうございます。
糖質制限食においてはなかなか、コレステロール制限は難しい、でしょうか。
糖質制限食で、かつコレステロール制限ができればよいのかな、
とも考えましたが。現実的には困難でしょうか。
糖質制限食において、コレステロール摂取量はどれ程になるものでしょうか。
いつもいつも申し訳ありません。
高知より
もし可能ならお返事をお願い申し上げます。
糖質制限食においてはなかなか、コレステロール制限は難しい、でしょうか。
糖質制限食で、かつコレステロール制限ができればよいのかな、
とも考えましたが。現実的には困難でしょうか。
糖質制限食において、コレステロール摂取量はどれ程になるものでしょうか。
いつもいつも申し訳ありません。
高知より
もし可能ならお返事をお願い申し上げます。
2018/12/27(Thu) 08:28 | URL | | 【編集】
私の場合は、小粒子LDLコレステロールがないなら、
LDLコレステロールが高値でも、大丈夫と考えています。
従って、食材のコレステロールを制限することはありません。
ただ、糖質制限食を実践していて
<必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維、推定必要エネルギー>
が確保されているなら、コレステロールを制限しても問題ないと思います。
2018/12/27(Thu) 19:34 | URL | ドクター江部 | 【編集】
この度はインフルのことで思わずコメントしてしまいましたが、糖質制限に関していつも勉強させていただいております。今後ともよろしくお願いいたします。
2018/12/27(Thu) 20:32 | URL | レスカ | 【編集】
詳細な御返答ありがとうございました。
よく理解できました。
この度は何回も質問し、失礼いたしました。
患者指導に生かしたいと思う次第です。
今後も先生のブログで勉強させていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
よく理解できました。
この度は何回も質問し、失礼いたしました。
患者指導に生かしたいと思う次第です。
今後も先生のブログで勉強させていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
2018/12/28(Fri) 07:49 | URL | | 【編集】
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