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糖質制限批判に引用されることが多い2つの論文は信頼度が低い。
【18/11/07 yanosono
松生恒夫氏 寿命の9割は腸で決まるを読んでいます
今、標記の本を読んでいます。
便秘がちの人の生活上の留意点が書いてあり、役立てようと思います。

しかし、文中で低炭水化物ダイエットへの批判が展開されており驚きました。
批判の根拠は、江部先生が過去にブログでも取り上げた下記の2論文です。

(例のブリティッシュ・メディカル・ジャーナル の論文への批判・追加)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2242.html
(能登氏が2013年に発表した糖質制限食批判論文は信頼度が低い)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3271.html

糖質制限の知識がない人が松生氏の本を読んだ場合は、
糖質制限は危険だと強く感じるでしょう。

江部先生にお願いです。いろいろなメディアを通じて、
上記2つの論文の問題点を取り上げてください。

それにしても、松生氏の本の発行元幻冬舎は、
山田悟氏の「糖質制限の真実」も発行しており、
松生氏に適切な情報提供をしてほしいものだと思いました。
出版社も人手不足なのでしょうか。】


こんにちは。
yanosono さんから、糖質制限食批判の書いてある本についてコメント頂きました。

「寿命の9割は腸で決まる」 (幻冬舎新書) 2018/1/18  松生 恒夫 (著)
この本の糖質制限食批判の根拠ですが、
結局、この二つの論文くらいしかないのでしょうね。



ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル、
<ギリシア人医師が、スエーデン女性のデータを使い、ハーバード大学の名で、
イギリスのブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)に掲載>
BMJ論文「低炭水化物食で脳心血管リスク上昇?(*)」


BMJには、
本論文対する専門家のコメントが12件以上速やかによせられ、
そのほぼ全てがこの論文に対して否定的見解であり、これは希有なことであり、
信頼度も極めて低いということです。

私も以下のブログ記事で批判しています。
1)低糖質・高蛋白質摂取で心血管イベントが上昇!?という論文を検討。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2141.html
2)例のブリティッシュ・メディカル・ジャーナル の論文への批判・追加
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2242.html



②能登氏の論文(**)の結論は
「総摂取エネルギー比率、糖質が30~40%のグループ(=中糖質群)は、60~70%のそれ(=高糖質群)と比べて、
死亡率が1.31倍だった。」
「糖質制限ダイエットを5年以上続けると死亡率が高まる可能性がある」
です。

しかし、能登氏の論文は、世界中で批判されている
上記①のBMJ論文「低炭水化物食で脳心血管リスク上昇?(*)」を
わざわざ引用しています。
この時点で信頼度は低いです。
また、能登氏自身が認めているように
能登論文そのものが、エビデンスレベル3に過ぎません。
信頼度の高いエビデンスとして引用する場合は
エビデンスレベル1か2までです。

さらに能登氏自身が
「ただし、今回の解析はさまざまな理由で炭水化物摂取量が低かった人達の観察研究の結果であり、
管理された低炭水化物食による介入研究の結果ではないため、確固たる結論を出すことはできない」
と述べているにも関わらず、
複数のマスコミは断定的に
「糖質制限ダイエットで死亡率が高まる可能性がある」
と、エビデンスレベル1の如く述べているのも、極めてアンフェアな行為です。

私は、以下のブログ記事などで能登論文を批判しています。
1)能登氏が2013年に発表した糖質制限食批判論文は信頼度が低い
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3271.html


結論です。
『糖質制限批判に引用されることが多い上記2つの論文は問題が多く
信頼度もエビデンスレベルも低い』
ということです。



(*)
Low carbohydrate-high protein diet and
incidence of cardiovascular diseases in Swedish women: prospective cohort study
BMJ 2012;344:e4026

(**)
Low-Carbohydrate Diets and All-Cause Mortality:
A Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Studies
Noto H1, Goto A, Tsujimoto T, Noda M.
Published: January 25, 2013https://doi.org/10.1371/journal.pone.0055030


江部康二
コメント
お礼
早速記事にして頂きありがとうございます。

松生先生を批判することが目的ではありません。
「寿命の9割は腸で決まる」はよい内容の役立つ本です(まだ読書中ですが)。

願わくば、改定版で糖質制限批判部分を書き直して頂きたいです。
2018/11/07(Wed) 14:41 | URL | yanosono | 【編集
糖質制限理論の批判??
都内河北 鈴木です。

本日、「糖質制限理論」批判者達の
「糖尿病研究者としての知識の思考力」は、
何なんだと、思います!!

私は「糖質制限理論」実践で、
翌日より、薬不要で「血糖値減少」し、
以降の21年間・糖尿病重症化して行く患者が、
3ヵ月足らずでヘモグロビン正常化した事!!

以降1患者の生還、覚醒して行く8年目の現在に、
この様な「医療研究知識」を堂々と発表している医療者がいることが、
情けなく思います!!

1880年、「脚気」、高木兼寛医師
「白米=糖質には栄養素無い事に気付いた事!!」

2004年、ADA(アメリカ糖尿病学会)
「血糖値上昇は、糖質のみ!!」発表!!

2005年、江部先生
「糖質制限理論」発表!!

私は、上記知識を踏まえ、
2012,10,1、より「糖質制限理論」実践で、
ヘモグロビン正常化!!

以降、2年目「眼の眼底検査希少改善!!」
4年目「脳梗塞・頸動脈プラ~ク希少改善!!」

まだまだ健康へ覚醒している後遺症ある患者には、
現在も本日記事の事柄を発表している医療者達へは、
生命の危機を感じ、怒りが増します!!

私は昨年よりS区保健センタ~への「糖尿病教室」に参加拒否されている事を
何故なのかなどを、
「区役所区長宛のメ~ル送信」が有りましたので、
本日送信で52通送信しました!!

何故なら、脳梗塞後遺症の為に、
「公共機関の無料「糖尿病教室」・講師に、更なる改善目指していたのですが、

私は、以前の隠蔽病院の「都内病院組織・会長K・H」から、
支離滅裂文言で拒否されているようだと係長(女)Oより知りましたが、
最大原因は、江部先生「糖質制限理論」実践で、
インスリン不要に「生還」したからだと思います!!

要は、区役所の講義者は、改善可能性無い「日本糖尿病学会・所属員」で、
私の「生還、覚醒している患者の質疑応答」に、
返答不可だからの講義者だからです!!

2016,3、S区の参加教室の講師Y・Sが返答不可でしたから!!

区役所課長に、私は医療「生還、覚醒」デ~タを持参していると伝え、
「講義者は、改善成果のデ~タを持参しているのか??」
の問いかけに「ありません!!」でした!!

その時の「U・A講師は、八王子の大学病院を退社した大学の権威肩書」で、
当時「所属病院無し」が、講師です!!

私へ「医療世界情報・隠蔽」していた情報無知で悪化し、薬大量投与者が、
講師をする日もありました!!

私は、嫌がらせなどでなく、更なる改善を専門医へ、
質疑応答したいだけです!!

江部先生には、御礼もできず、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具





2018/11/07(Wed) 16:45 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
便秘と憩室に関する考察
Yanosonoさんが結腸憩室ありとのことですね。
私の場合、結腸憩室炎から穿孔が起こり、緊急の開腹・結腸切除手術となりました(人工肛門は回避できました)が
おそらく憩室ができる原因は炭水化物(糖質)にあるとにらんでいます。
それどころか、口(虫歯)から肛門(痔など)に至るすべての消化器疾患の原因も主に糖質であると思っています。
特に、便秘にお悩みの方も多いかと思いますが、その原因もそれまでの糖質過多の食事にあると考えています。(便秘・下痢と憩室が関係しているのはまず確実)
 
胃の機能を考えますと、食物を胃液で①どろどろにし、②殺菌して、③主にタンパク質を消化酵素で分解することがその役割のようです。
江部先生がよく書かれておられますように、炭水化物を多量に摂取することは人類の歴史でつい最近の出来事ですので、ヒトの体は多量の炭水化物を受け入れるのが不得手のように思います。
 
それぞれの栄養素でみると、まず炭水化物ですが、口(唾液)を通ると胃もほぼ分解できないため
他の栄養素に比べて消化器官への影響がかなり強く出るように思います。おそらくは、胃で消化できないからこそ
大量の炭水化物が必要以上の胃液分泌を促し、胃の上部では胸焼け等を引き起こすのでしょう。
 
次に脂質ですが、脂質はほぼ胃までをスルーし、十二指腸以降で分解、小腸で吸収されるようであり、分解のメカニズムが
その他の栄養素に比べて単純なようです。吸収の時間がかかっても消化器官への負担は少ないように思います。
 
タンパク質ですが、これは様々なアミノ酸として分解・吸収される必要があるため、胃は主にその分解の役割のためにあるように思います。
タンパク質は他の栄養素と違い、直接便に混じっているのを見たことがないので
大腸に至る前の小腸までで完全に吸収されているのでしょう。タンパク質の食べ過ぎはすぐに満腹感につながり
必要以上に取り過ぎることができないように体はできているようです。
(もちろん脂肪便になるほど脂質をとる必要もないので、脂質も満腹感につながっているようですが)
 
炭水化物は胃でどろどろにはされるのでしょうが、消化されないまま大量の炭水化物が小腸以降に移行し
それが腸の機能低下につながり、便秘や大腸憩室等を引き起こしているのではないかと考えています。(血糖値上昇も関係しているかもしれませんが)
なお、糖質を摂取するのであれば、食事回数が少ないほど一回の糖質量が多くなり、たしかにそれが腸の機能低下につながりうると思いますが、スーパー糖質制限なら一日の食事回数は無関係に思います。
 
便秘でお悩みの方は(便のチェックとともに)やはりスーパー糖質制限ですね。
ついでにですが、既に憩室ができているようであれば、食物繊維(特に不溶性)の取り過ぎは憩室を悪化させる(大腸内圧を上げるため)可能性があり、おすすめしません。
 
2018/11/07(Wed) 18:27 | URL | プーさん | 【編集
追伸
最後に調子に乗って不溶性食物繊維も言及しましたが、どうにもよく分からない状態です。今一度考えてみます。
2018/11/07(Wed) 18:54 | URL | プーさん | 【編集
プーさん様
アドバイスありがとうございます。
よく考えてみます。
2018/11/07(Wed) 20:55 | URL | yanosono | 【編集
点滴と糖質制限食
大腸関連でコメントさせていただきます。
私は、糖質制限開始直後、便秘と下痢が交互にあったのと、人間ドックの検便で潜血を指摘されたのをきっかけに、全大腸検査を2年に1度(3回)行ってきました。

大腸憩室と大腸がんを心配しての検査でしたが、小さなポリープが見つかりました。
今年9月の検査で、経過観察していたポリープが急に大きくなっていたことが発見されました。
がんの疑いがあるということで、二泊三日で内視鏡的大腸ポリープ切除術を行い今日退院しました。

入院申し込み時に、点滴を生理食塩水にしてもらえるように、お願いしたところ、糖質制限に理解を示していただき、無事手術を終えることができました。

点滴を生理食塩水してもらえることは、江部先生のブログ
【点滴と糖質制限食 2010年06月16日 (水) 】
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1235.html
で勉強させていただきました。

来年は、同じ病院で胆のう抽出腹腔鏡手術を受ける予定です。
今年の経験から、来年も安心して手術を受けられそうです。

江部先生のおかげです、ありがとうございました。
2018/11/08(Thu) 14:00 | URL | オスティナート | 【編集
Re: 便秘と憩室に関する考察
プーさん  様

炭水化物と消化器疾患に関する詳細な考察をありがとうございます。
私も、考えてみたいと思います。


2018/11/08(Thu) 16:28 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 点滴と糖質制限食
オスティナート さん

内視鏡医が糖質制限に理解を示していただけたとは良かったです。

医師の間でも少しずつ、糖質制限食が浸透しつつあると思います。
2018/11/08(Thu) 16:35 | URL | ドクター江部 | 【編集
再追伸
すべての消化器疾患の原因、も書き過ぎでした。胃の疾患は大抵ピロリ由来でしたね。
 
憩室に関する根拠を追加しますが、結腸切除手術後糖質制限を開始し、1年後の大腸内視鏡検査で内視鏡医からその場で
「きれいですよ。問題ありません。」と言われたことにもよります。N=1かもしれませんが、糖質と腸の疾患の関係を証明しているものと思っております。
 
なお、「既に憩室ができている場合に食物繊維(特に不溶性)の取り過ぎは憩室を悪化させる可能性」に言及しましたが、どの情報を見ても専門家の方は
「憩室炎をおこさないために食物繊維をたくさんとりましょう」というニュアンスのことを(読者に)助言されているようです。
糖質制限以前の常識と同様に、従来常識とされる考え方を疑っていきたいと思います。(検討した結果、従来の常識が正しいとなっても)
自分の頭でしっかり考えて納得したことをこれからも実践していきたいと思っております。
 
2018/11/08(Thu) 18:29 | URL | プーさん | 【編集
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