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糖質制限食の効果、医学界は本当は解っている?
おはようございます。今日も結構良い天気です。

今年の京都は、空梅雨なのでしょうか?琵琶湖の水位が心配になります。

さて今回は、ふくちゃんから日本医学界と糖質制限食についてのコメントをいただきました。

『初めて投稿させて頂きます。
私は今年の3月末の検査でA1c11%、食前血糖値230と出、有名大学病院でインシュリン注射を薦められました。しかし、原因は職場のオーバーワークと分かっていましたので、医師に頼み込んで、3ヶ月の猶予をもらいました。
そこで、糖尿病の本を探すうち、糖質制限食を知りました。
読むと、これはいい加減な民間療法ではない、とすぐ分かりました。
私は福祉施設の管理者で、医療の融通のなさには、呆れる事が多いので(失礼)、日本医学界が「解かっていながら、有効な治療法を行わない事」は不思議とは思わなかったので、すぐ糖質制限と食後散歩を実践させていただきました。
結果、本日、A1cは6.6、血糖値108でした。3ヶ月も経っていないのにです。体重も6キロ減量です。でも、肉や魚、ふすまパンをしっかり食べているので、食事療法をしている感覚は一切ありません。
大学病院の専門医も驚いていましたが、私としては、「先生、本当は解かっているのだろうな」と複雑な気持ちでした。
なぜ、真実を真実として、治療をしないのでしょうか。真実を知らない人が毎日、インシュリン注射になっていくのを、医療者はどう考えているのでしょうか。
私の勤める施設にも、高齢でありながら、糖尿のために、味気ない料理を食べている方がたくさん居ます。他の病気も持っている方が多いので、一概には言えませんが、おいしいもの食べる事が可能な人が居るんだろうなあと、悔しいです。
とりあえず、私の周りの人には真実をどんどん伝えて行きたいです。

2008/06/23(月) 21:24:41 | URL | ふくちゃん』
 

ふくちゃん。コメントそして本のご購入ありがとうございました。

3月末の検査でA1c11%、食前血糖値230mg、糖質制限食と食後散歩を実践されて、 3ヶ月も経っていないのにA1cは6.6%、血糖値108mg。体重も6キロ減量。

見事な成果です。きっと上手に糖質制限食を実践されたのでしょうね。(^-^)v(^-^)v

大学病院の糖尿病専門医も驚いていたとのことですが、これは本当にビックリされたのだと思います。ヾ(・∀・)

確かに有能な糖尿病専門医であれば、欧米で定着している糖質管理食のこととか、少数派ではあるが始まっている低糖質食(糖質制限食)とかの知識はおありと思います。

しかし、具体的な日内変動の比較データとかは、日本中で高雄病院にしかないわけで、そのギャップは大きいと思います。


77才の女性
              1400kcal・従来の糖尿病食   1400kcal・糖質制限食
早朝空腹時血糖値            134mg/dl      126mg/dl
朝食後2時間血糖値            319           145
昼前血糖値                 250            116
昼食後2時間血糖値            218          107
夕前血糖値                 178            102
夕食後2時間血糖値            257           115
午後10時血糖値             218           109


 
このデータは、同一カロリー摂取で従来の糖尿病食(高糖質食)と、スーパー糖質制限食を比較したものです。

勿論同一人物で、スーパー糖質制限食は従来の糖尿病食の2日後のデータです。薬の内服、インスリン注射は一切しておりません。

信じがたいような劇的改善ですが、このような比較データは、高雄病院では既に入院患者さん、350名以上でとっており皆さん似たようなものです。

すなわち、カロリー制限をしても糖質を摂取すれば、食後血糖値は軽く200mg、300mgを超えてきますが、糖質を摂取しなければ、食後血糖値は正常、あるいは境界領域にとどまるということです。

しかし、高雄病院以外の病院には、このような比較データはありませんのでここまでの劇的な差があるとは、ほとんどの糖尿病専門医はご存じないと思います。従来の糖尿病食で食後血糖値が200mg、300mgを超えても、「糖尿病の人はそんなもんや」という常識で終わってしまいます。

この常識の壁が大きな問題です。

かくいう私自身も、1999年に兄が高雄病院に糖質制限食を導入して2年間は、信じていなかったのですから・・・。(=_=;) 

「血糖値を上昇させるのは糖質で、タンパク質や脂質はほとんど上昇させない」という生理学的事実は、糖尿病専門医なら勿論ご存知だと思いますが、日本では戦後50年以上、医学界の99%の常識として、「脂質が悪玉で糖質が善玉」と信じ込んでいて疑う人はほぼ皆無でした。

糖尿病食としてはカロリー制限が最も重要で、「糖質60%、タンパク質20%、脂質20%」のバランス良い比率で摂取するのが常識として、戦後50年以上糖尿病専門医および栄養士は指導し続けてきたのです。

従って、専門医であるほど、この常識の壁は厚いものがあります。

常識を疑い、今まで自分が信じてきたものを否定し、新しい考えを受け入れるのは、結構大変な心理的エネルギーがいるものです。(-д-;)

糖質制限食が、当分糖尿病学会で受け入れられそうにないのも、この常識の壁のせいです。

糖質制限食に理解をしめす医師が、少しずつ増えているのは間違いないのですが、残念ながら、大多数の医師・栄養士は、まだまだ常識の壁(カロリー信仰と脂質悪玉説)に囚われています。

私も及ばずながら、一般向けの講演及び医師・栄養士・看護師むけの糖質制限食セミナーなどを地道に続けて医療界の啓蒙を目指したいと思っています。

ふくちゃんもご協力のほどよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
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