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津川友介氏の見解に反論。
【18/07/17 yanosono
主食は茶色、卵は週6個まで 健康な食事9つの常識
こんにちは

津川友介さんの記事をお送りします。
読んだ中でいくつか疑問点がありました。

お忙しいところ恐縮ですが、江部先生の見解もぜひお聞きしたいと思います。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO32754240Z00C18A7000000/



こんにちは。
yanosono さんから
日経ヘルスに掲載された
津川友介氏の見解について、コメント・質問を頂きました。

津川氏は、
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」東洋経済新報社 (2018/4/13)
の著者でカリフォルニア大学ロサンゼルス校助教授です。

さて、いまでこそ、「糖質制限食」のパイオニアとして有名な高雄病院ですが
もともとは、「玄米魚菜食」を推奨していました。
こちらは1984年からですが病院給食として玄米を提供したのは、
高雄病院が日本初だったと思います。
ちなみにやはり日本で初めて病院で「糖質制限食」を導入したのが1999年ですから、
玄米魚菜食のほうがはるかに早いですね。

ですから、津川友介氏の推奨する「茶色い炭水化物」については
1984年から現在まで34年間、高雄病院給食メニューにあるわけで、
その効能については、勿論理解しています。
従って、津川氏の見解にはおおむね賛成なのです。

しかしながら、私自身が、玄米魚菜食を34歳(1984年)から続けていて
52歳(2002年)で糖尿病を発症したことをまず、お伝えしておきます。
この事実は、エビデンスとは言えませんが、あまり嬉しい事実ではありません。

そして、ここからが、本番ですが、
糖尿病を発症した人においては
玄米を一人前だろうが白米を一人前だろうが、所詮は食後血糖値のピークは
200mg/dlを超えてくるので、糖尿病合併症を予防することは困難なのです。
例えば、私は炊いた玄米を茶碗1杯食べると
ピークの血糖値は220mg/dlで、白米だと240mg/dlです。
差はありますが、糖尿病合併症予防の観点からは無意味です。


以下の緑の部分は、日経ヘルスの記事から一部、抜粋です。

主食は茶色、卵は週6個まで 健康な食事9つの常識
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO32754240Z00C18A7000000/

■(1)健康に良い炭水化物のとり方

Q 体に良い「茶色い炭水化物」とは?
A 全粒粉、玄米など未精製なのが「茶」です。小麦粉、白米など「白」をできるだけ「茶」に変えましょう
 近年、糖質制限ダイエットの流行により、ご飯やパンなどの主食を抜いたり、減らしたりしている人が多い。しかし、「炭水化物ならすべて減らすのではなく、種類を選ぶべきです」と津川さん。

 白い炭水化物とは、穀類を精製した小麦粉や白米などだが、これらは血糖値を上げ、動脈硬化による疾患(脳卒中や心筋梗塞)のリスクを高める。



この記事をみると、津川氏は
「茶色い炭水化物(全粒粉や玄米)」は健康に良くて、
「白い炭水化物(白米や白いパン)」は健康に良くないと断定しておられます。

しかし、津川氏に根本的に欠落しているのが
「高インスリン血症」「食後高血糖」の概念です。
「高インスリン血症」と「食後高血糖」は、活性酸素を発生させます。

「高インスリン血症」と「食後高血糖」が、
発ガンリスクや肥満・メタボなど様々な生活習慣病リスクとなることには
国際糖尿病連合・2007年「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
国際糖尿病連合・2011年「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
など多くのエビデンスがあります。
国際糖尿病連合によれば、食後血糖値は1時間か2時間で測定すべきで
160mg/dl未満が目標です。

そして、食後、直接、血糖値の上昇を生じるのは
糖質摂取時だけであり、脂質・蛋白質では生じません。
これは、エビデンス以前の生理学的事実です。

糖尿人が白米を1人前摂取したときに生じる「食後高血糖」
玄米1人前摂取時にも必ず生じます。
つまり健康なイメージのある玄米も糖尿人には、危険な食材ということです。

全粒粉のパンも同様です。
糖尿人が食べれば、「白い炭水化物」も「茶色い炭水化物」も、
共に必ず「食後高血糖」を生じるというのは「生理学的事実」ですので
論争の余地はありません。


また、耐糖能が正常でインスリン分泌能力が充分ある人が
穀物を摂取すれば、精製されていようと未精製であろうと必ず、
インスリンが大量に追加分泌されるので
発ガンリスクや肥満・メタボなど様々な生活習慣病リスクとなるということです。


江部康二
コメント
津川友介氏へ
都内河北 鈴木です。

津川友介氏は、権威肩書だけでなく
「理論改善の医療デ~タなども所持しているのでしょか?」
と疑問に思います

私は、江部先生「糖質制限理論」で、
「生還、覚醒」の確証医療デ~タが有ります!!

先日の都内S区役所保健センタ~へ、私の問い合わせ質問で、
「講義者の方の改善医療デ~タを提示してくれるのか?」
と申し上げても
「その様なものはありません」
区M(女)課長の返答です。

私は「糖尿病」の後遺症「右目失明、脳梗塞」の為に、
「公共機関の無料講義」で、
講義に疑問有れば問いかけたいだけなのですが!!

江部先生の活躍を「批判、否定」するならば、
「脚気」原因に気付いた「高木兼寛医師」を念頭に入れ、

時代進化解明を理路整然と「死病」の「糖尿病」を語れと言いたいです!!

江部先生には、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2018/07/17(Tue) 20:11 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
茶色でも褐色でも
いつも有用な情報ありがとうございます。

境界型の方はともかく、糖質1g当たり血糖3㎎きっちり上がる糖尿人にとって、米の色はあまり関係ないと、実験を繰り返している間に実感いたします。
ご飯を冷やそうと温めようと、白米じゃなかろうと・・・。上がるものは上がります(^^)b↓

http://healthcare110.blog.fc2.com/blog-entry-340.html

個人の実験がエビデンスと言えるかどうかわかりませんが、自己血糖測定しつつ糖質制限している者にとっては当然の事実で、疑うべくもないです。

私は糖質制限する前にカロリー制限をしていてかえって、血糖値を上げてしまった過去があります。
「糖質だけが直接血糖を上げる」という事実を直視するというか、可視化するのってとても大事な気がします。
2018/07/18(Wed) 09:40 | URL | 月詠の巫女 | 【編集
アメリカの糖尿病対策について
「世界的名医が教える脱・糖尿病の最新戦略」ジョージ・L・キング著
と言う本を読んでおりますが、ここで推奨される食事はアジア伝統食と言う事ですが、驚くことに炭水化物70%、タンパク質、脂質がそれぞれ15%と言う低脂肪・高食物繊維の食事と言う事です。ただし精製された炭水化物はNG。これで血糖値コントロールとインスリン感受性が改善する、そして脂肪量と総エネルギー量の多さが肥満、インスリン抵抗性、2型糖尿病を招く原因であると記されています。
人種の差はあるにしてもこれでは食後高血糖でどんどん悪化するとしか思えませんが、この本の信憑性はいかがなものでしょう。
2018/07/18(Wed) 12:33 | URL | 西村典彦 | 【編集
Re: 茶色でも褐色でも
月詠の巫女 さん

そうですね。
津川友介氏は、疫学データをもとに、本を書いておられます。
実際の糖尿病患者さんは診察しておられないので
『血糖値を直接上昇させるのは糖質のみ』
といった臨床的に極めて重要な知識が欠落しているのでしょう。

やはり、我々糖尿人は、血糖自己測定器を駆使して、
自己管理で、糖質から身を護るのが肝要ですね。
2018/07/18(Wed) 12:49 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: アメリカの糖尿病対策について
西村典彦 さん

ジョスリン糖尿病センターの医師が書いた本の、訳本ですね。

「糖尿病リセット」8大戦略
|戦略1| アジア伝統食プラン 脂肪を半分に、食物繊維を2倍に
|戦略2| 体重を5~7%減らす
|戦略3| 糖質吸収力を高める筋トレ
|戦略4| 褐色脂肪細胞を活性化させる
|戦略5| 体内の炎症を抑える体づくり
|戦略6| 毎晩、7~8時間睡眠をとる
|戦略7| ストレスを減らし、メンタルヘルスを気遣う
|戦略8| 抗酸化物質の体内生成を活性化させる


戦略2~8は、良さそうです。
しかし、戦略1で炭水化物摂取比率70%推奨なら、いくら食物繊維を多くとっても、
血糖値は上昇しますので、基本的に糖尿病は悪化しますね。
2018/07/18(Wed) 13:03 | URL | ドクター江部 | 【編集
卵摂取に関して
いつもブログ拝見しております。
毎回非常に有用な情報有難うございます。

記事を拝見しまして、津川氏は、卵について週に6個以上は糖尿病や、心不全のリスクがあると仰られていますが、どういう理由でそんなリスクが発生するのでしょうか?

私は糖尿病ではありませんが、尋常性乾癬を改善するためスーパー糖質制限食を行っており、卵も一日平均2個は摂取しています。


・「卵をいくら食べてもいいというわけではない。卵を1日1個以上食べる人は、ほとんど食べない(1週間に1個未満)人に比べて糖尿病を発症するリスクが42%高いというメタアナリシスがある」(津川さん)

と述べられていますが、根拠が分かりません・・
2018/07/18(Wed) 15:40 | URL | osamu | 【編集
Re: 卵摂取に関して
osamu さん

津川氏の根拠とする内容の論文もあるのでしょう。
一方、以下のように、日本でも米国でも卵を含めコレステロールの摂取基準は
科学的根拠がないとして、撤廃されました。

A)
2015年5月1日
日本動脈硬化学会が、「食事で体内のコレステロール値は大きく変わらない」との声明を発表しました。

B)
厚生労働省は、5年おきに改定する「食事摂取基準」の2015年版で、科学的根拠が得られなかったとしてコレステロールの摂取基準を撤廃しました。

C)
米農務省は「コレステロールは過剰摂取を懸念すべき栄養素ではない」として、摂取量を1日300ミリグラム未満に抑えていた食事指針を2015年見直す方向です。

2018/07/19(Thu) 08:29 | URL | ドクター江部 | 【編集
マラソンと糖質
去年の10月から糖質制限をしています。

生化学の勉強も独学ではじめました。

関連して、筋肉の仕組みにも興味をもち、「筋肉はふしぎ」(ブルーバックス)を読みはじめました。しかし、p33の記述に困惑しています。

マラソンなどの運動に耐えるスタミナをつけるために肉を食べる必要は特にない、人力車夫は、糖質のみで人力車を走らせた、人のスタミナに肉は必要でない、などとあります。

初学者ですので、この記述をどう受けとめれば良いかご教授ください。よろしくお願いいたします。
2018/07/21(Sat) 19:02 | URL | K | 【編集
Re: マラソンと糖質
K さん

糖質制限でも糖質ありでもマラソンは走れます。

一方、筋肉量確保のためには、動物性たんぱく質をしっかり摂取することが、大事です。

米国の医学雑誌・代謝(Metabolism)に、2016年3月、興味深い論文が掲載されました。

『糖質制限食は、ウルトラマラソンやトライアスロンにおいて普通の高糖質食と比べて、遜色なし』

という内容です。


2017年02月18日 (土)の本ブログ記事
マラソンと糖質制限食。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-4111.html

をご参照頂けば幸いです。

2018/07/22(Sun) 09:28 | URL | ドクター江部 | 【編集
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