中性脂肪、糖尿病網膜症、高血糖の記憶、インスリンの量、玄米もNG。
【中性脂肪について!
はじめまして!
zabesuと申します。
主人現在48歳。糖尿病歴18年目。
現在 イニシンク配合錠(1錠)バイアスピリン錠100mg(1錠)デベルザ錠(20mg)トレシーバ注(朝40単位)
2017年5月より炭水化物制限開始、ご飯のみ食べず、10割ぞば、全粒粉パスタは範囲内とし、HbA1c(6.7)までなるが、また7.9まで上がりはじめた為、2018年6月よりスーパー糖質制限開始、見事2週間で6.7、1カ月後に会社の健康診断にて、空腹時血糖100 HbA1c(6.3)までに改善するが、極端に片方の目の視力が悪いことが判明、久々に眼科受診し、増殖糖尿病網膜症とわかり、本日、硝子体手術となったわけです。
6/9の検査では、総コレステロール(214)中性脂肪(86)だったのが、7/2の検査では、総コレステロール(215)中性脂肪(403)と極端に中性脂肪が上がっており、尿素窒素(25.5↑)クレアチニン(1.06↑)となっておりまして、中性脂肪の上がり方にとても心配しておるところです。
血糖はすごく今までになくいい状態なのですが、今まで通りのやり方で大丈夫でしょうか?何か気を付けることがありましたらアドバイスいただけませんでしょうか?よろしくお願いいたします。】


こんにちは。
中性脂肪について、zabesuさんから、コメント・質問を頂きました。

イニシング配合錠:ネシーナとメトホルミンの配合剤、経口糖尿病薬。
バイアスピリン錠:抗血小板薬。血栓予防薬。
デベルザ錠:尿中にブドウ糖を排泄させて血糖を下げる。SGLT2阻害薬。

トレシーバ:持効型溶解インスリン注射。1日1回で効果あり。
      基礎分泌インスリンの代わりの役割。

糖尿病歴18年目。48歳男性。

「2017年5月より炭水化物制限開始、ご飯のみ食べず、
10割そば、全粒粉パスタは範囲内とし、
HbA1c(6.7)までなるが、また7.9まで上がりはじめた」


10割そば、全粒粉パスタは、糖質制限NG食品です。
例えば比較する上で、
玄米と白米がわかりやすいです。
確かにGIは玄米が低いです。
米の種類で少し違いますが、
シドニー大学のデータによれば、
白米は75~89と高GI値、
玄米は48~62と低・中GI値です。
精製度の低い玄米のほうが、
血糖値をゆっくり上昇させるので、ピークは低いのですが、
所詮は分解されてブドウ糖になり全て吸収されます。

糖尿人である江部康二が、
茶碗軽く1杯の白米を食べるとピークの食後血糖値は240mg/dlくらいで、
茶碗軽く1杯の玄米を食べるとピークの食後血糖値は220mg/dlくらいの差です。
つまり所詮200mgを超えてくるので、
糖尿病合併症予防という観点からは、玄米を食べても無意味なのです。
従って、GIの低い玄米といえども糖質制限NG食品なのです。


「2018年6月よりスーパー糖質制限開始、見事2週間で6.7、1カ月後に会社の健康診断にて、空腹時血糖100 HbA1c(6.3)までに改善するが、極端に片方の目の視力が悪いことが判明、久々に眼科受診し、増殖糖尿病網膜症とわかり、本日、硝子体手術となったわけです。」

スーパー糖質制限食開始して、穀物や芋をやめたら
HbA1c7.9% → 6.7% → 6.3%
実に見事な改善です。
しかし、血糖コントロール不良期間が数年以上あり、
糖質制限食開始時にはすでに、「増殖網膜症」の段階になっていたと考えられます。
すなわち、「高血糖の記憶」であり、消えない借金です。

①正常→②単純網膜症→③増殖前網膜症→④増殖網膜症
といった順番で段階を経て、糖尿病網膜症は進行します。
zabesuさんのご主人は、残念ながら、もっとも進行した段階です。
糖尿病と診断された早い時期に、定期的に眼科健診をしていれば、
②単純網膜症の段階で発見できたと思います。


「6/9の検査では、総コレステロール(214)中性脂肪(86)だったのが、7/2の検査では、総コレステロール(215)中性脂肪(403)と極端に中性脂肪が上がっており、尿素窒素(25.5↑)クレアチニン(1.06↑)となっておりまして、中性脂肪の上がり方にとても心配しておるところです。」

中性脂肪値は、10時間以上絶食したあとの朝の採血で検査しましょう。
7/2の検査はおそらく、食後と思われます。
空腹時中性脂肪値は、スーパー糖質制限食なら
60mg/dl以下の小粒子LDLコレステロールゼロレベルを目指しますが、
80mg/dl以下でも小粒子LDLコレステロールは極めて少ないので許容範囲です。

尿素窒素がやや高値なのは、糖質制限食で相対的な高タンパク食になることが
関与していると思います。
クレアチニン値の軽度高値ですが、筋肉量が多いタイプなら許容範囲です。
正確な腎機能の評価は、血清シスタチンCを調べるのが良いです。


最後にトレシーバが40単位とかなり多いので、
血糖自己測定器(SMBG)で、早朝空腹時血糖値を検査しながら
徐々に減らしましょう。
早朝空腹時血糖値が、90~125mg/dlくらいを目標にします。

早朝空腹時血糖値が、89mg/dl以下なら
トレシーバを1~2単位減らすなどして、対処しましょう。

インスリンは人体に絶対に必要な大切なホルモンですが、
血糖コントロールができている限りは、少なければ少ないほど人体には優しいです。

過剰なインスリンは、活性酸素を発生させ酸化ストレスとなり、
老化、肥満、がん、アルツハイマー病、パーキンソン病などのリスクとなります。


江部康二
コメント
江頭先生へ
お返事ありがとうございました。本当に答えていただけるなんてびっくりです。
主人も手術当日は痛そうでしたが、今日はずいぶんよくなり今はイビキをかいて寝ております。
中性脂肪の数値が高かった件ですが、6/30の健康診断時、HbA1cが過去最高の6.3になったので、ご褒美として、焼肉・抹茶かき氷・マンゴプァフェ・どら焼きまで食べてしまい、その2日後、しかも朝食後の測定分だったからかもしれません。ご褒美の翌日(7/1朝)、食前血糖150になり、5日後の今日は、(7/6朝)106になり、一回位いいや!と、過剰に食べ過ぎてしまった事に二人して反省中。
そして、6/30の健康診断の結果まで待てず、主人には糖質制限はむかないタイプかと心配になり、ここへの書き込みとなりました( ´∀` )結果も来週のは出るのではないかと思います。
お忙しいい中、丁寧にお答えいただきありがとうございました。これ以上合併症が酷くならないようにと、インシュリンがいらなくなるように、これからも糖質制限を続けていこうと思います。
2018/07/07(Sat) 00:21 | URL | zabesu | 【編集
Re: タイトルなし
zabesu さん

HbA1c:6.3%
良かったです。

あとは糖質制限で、トレシーバが減らせればいいですね。
2018/07/08(Sun) 08:41 | URL | ドクター江部 | 【編集
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