朝日カルチャーセンター立川教室講座のご報告。HbA1cとがんの関連。
こんにちは。

朝日カルチャーセンター立川教室講座(2018/6/30土曜日)のご報告です。
立川では、ここしばらく毎年一回の講座を続けていますが、
結構、新しい話題がありますので、スライドも毎回更新しています。
今回も約60名の参加者で盛況でした。
ブログ読者の皆さんも大勢ご参加頂き、ありがとうございました。 m(_ _)mV

朝日カルチャーセンター立川教室は、
立川駅に隣接した「ルミネ立川」の9階にあります。
少し早く着いたので、エレベーターを使わずに9階まで徒歩で向かいました。
試みに駆け上がってみましたが、6階が限度でやや息切れし、( ̄_ ̄|||)
ここからは歩いて9階まで登りました。

講座では、75分間お話しして、15分間の質疑応答の予定でした。
珍しく、講演時間が5分超過しましたが、終了後サイン会の予定もあったので
15分間の質疑応答時間は確保できました。

糖質制限食実践により、
HbA1cが11%台から5%台に改善された男性、
体重が30kg減量に成功された男性、
などなど、いろいろご報告頂きながら熱心な質疑応答がありました。

サイン会もしっかり拙著をご購入頂きありがとうございました。
サイン会では、職場皆で糖質制限食実践中というような嬉しい話題もありました。


講演は、スライドを75枚使って、
しっかりわかりやすくを目指してお話しました。

その中で、特に興味深い1枚をご紹介したいと思います。

<HbA1cとがんの関係。国立がん研究センター。>
国立がん研究センターがん予防・健診研究センター
  予防研究グループ多目的コホート研究(JPHC研究)
  ヘモグロビンA1c(HbA1c)とがん罹患との関連について
  http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3753.html
①非糖尿病域および糖尿病域の高HbA1c値の群で全がんリスクが上昇
②慢性的な高血糖が全がんリスクと関連
③高血糖→酸化ストレス亢進→DNAを損傷→発がんの可能性
④慢性的な高血糖状態はがん細胞の増殖を助長する可能性
⑤肝がんを除外すると、HbA1c値は直線的に全がんリスク上昇と関連
☆HbA1c 5.0~5.4%を基準とすると、5%未満、5.5~5.9%、6.0~6.4%、6.5%以上、
 および既知の糖尿病の5群でがんリスクあり。
*International Journal of Cancer 2015年11月WEB先行公開

肝がんは、B型ウィルスとC型ウィルスという特殊な要因が
一番大きな発がんリスクです。
従って、特殊例としての肝がんを除外して、平均血糖値と発がんリスクの関連を
国立がん研究センターの研究者の方々が分析されたのだと思います。

その結果、糖尿病と診断される基準のHbA1c6.5%未満の正常領域においても、
HbA1cが高ければ高いほど直線的に全がんリスクが上昇することが判明しました。
このことは、高血糖そのものが、全がんリスクと関連していることを示唆します。


高血糖はミトコンドリア代謝などを介して酸化ストレスを亢進させることでDNAを損傷し、
発がんにつながる可能性が想定され、また,がん細胞の増殖には、大量のブドウ糖を必要とするため,
慢性的な高血糖状態はがん細胞の増殖を助長する可能性も考えられます。

HbA1c5%未満でもがんリスクが上昇していた理由ですが、
肝硬変などでは、実際の血糖値に比べてHbA1cが低値を示すことが多く、
肝硬変は肝がんになりやすい状態です。
その結果として、低HbA1群で、肝がんリスクが上昇していた可能性が考えられます。
また、低HbA1c値群には、臨床的には診断されていない肝がんや膵がんを有する方が含まれていて、
追跡期間中にがんと診断された可能性もあります。


たかが血糖、されど血糖・・・げに血糖恐るべしですね。

そうそう、講演終了後もエレベーターを使わずに徒歩で降りました。
今回は9階から一気に駆け下りて、なんと地下1階まで通り過ぎてしまいました。
下りは、まったくしんどくなかったです。 (^^)

ちなみに、私以外に階段を徒歩で昇降している人は誰もいませんでした。 (∵)?



江部康二

コメント
こんにちは。
昨日は朝日カルチャー立川教室の講演会でお世話になりました。
5月の講演会のレジュメと少し違っていたので、帰宅後比較しましたところ
新しく
・HbA1cと癌の関係。国立がん研究センター
・世界一シンプルで科学的に証明された究極の 食事
・『糖質制限食』の3パターン
が追加され、2項目カットしてありました。

やはりHbA1cとがんとの関係は興味深く、親戚に糖尿病やがんを患う人が多いため、無関係ではないと認識しました。
新しい情報をありがとうございます。
とても充実した講演会でした。
江部先生をはじめスタッフの皆様方に心より感謝申し上げます。

(余談)
行きは遅刻しないよう、目の前の上りエスカレーターの右側を駈け上がりました。(最速)
帰り階段を降りようと思いましたが、方向オンチで直ぐに場所が分からず、
また先を急いでいたため、早いものを利用してしまいました。(最速)
これからは急ぐ習慣より、健康第一にしようと思います。
2018/07/01(Sun) 18:45 | URL | 健康第一 | 【編集
Re: タイトルなし
健康第一 さん

立川講演会へのご参加、ありがとうございます。
また、スライドの変更部分をを調べて頂いたのですね。

講演会のスライドは、新しい情報や、是非伝えたい情報を適宜入れて
何とか75分くらいにまとめて、日進月歩でいきたいと思っています。
2018/07/01(Sun) 22:09 | URL | ドクター江部 | 【編集
生江部先生にお会いでき感激です!
立川で行われましたセミナーに初めて参加させて頂きました。
江部先生の講義はとても楽しくて75分があっという間でした。
私は昨年に先生の書籍にやっと出会うことができ、そこから成人病予防のためスーパー糖質制限食をしています。
私は仙台にありますとある耳鼻科のクリニックに勤めておりますが
実は、私がきっかけで職場のスタッフみな江部先生のファンでみなで各々のタイプの糖質制限食をしています。
そして全員が結果を出しております。体重が減るのはもちろんのこと、血液データが全て改善され、血圧の薬、コレステロールの薬を飲まなくてよくなった者もおります。
私は、職場のスタッフそしてその家族、友達たちまですべてを幸せに導いてくださった江部先生にどうしてもお会いしてお礼を言いたかったのです。
感激のあまりしっかりとお伝えすることができませんでしたのでこの場をおかりしてお礼を申しあげます。
江部先生!私達に正しい知識と情報を惜しみなく注いでくださり本当にありがとうございます!私達は多大なる恩恵を日々受けております。
今度は私達が先生に御返ししなければなりません。それは、自分が糖質制限食の実践者として一人でも多くの人が幸せになるよう導いていくことだと思っております。
微力ながら杜の都仙台で、江部先生のお手伝いをさせて頂きます!




2018/07/02(Mon) 00:15 | URL | かおママ | 【編集
子宮頸がん
こんにちは。
知り合いが子宮頸がんなので質問なのですが、ヒトパピローマウィルスが原因の子宮頸がんにも、糖質制限食やケトン食は改善効果がありますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
2018/07/02(Mon) 11:07 | URL | モナ | 【編集
立川講演
 (ブログ用の名前にしました。)1年振りに江部先生のお話をお聞かせいただき、サインまでいただいて楽しいひと時でした。93kgから30kg減量したものです。144から209まで上がったLDLも今は正常値の110程度に下がり、55前後だったHDLは今は111です。
 講演会の後、気の置けない友人との飲み会があり、講演の話をしましたが、糖質制限の向いているタイプが「理屈っぽい、人の言うことを聞かない、自分で確かめないと気がすまない、辛口赤ワイン好き(うろ覚えなので表現がちょっと違いますが)」と、糖質制限食は正にBobBob向きだねぇ、と大受けでした。
 実は家内も2型糖尿病で、昨年から糖質制限を勧めているのですが、ある程度は減らしているものの、麺好き、パン好き、ご飯好きで、これは趣味だから、と聞く耳持たぬ状態で、メトフォルミンなどの処方薬を飲みながら、おいしそうに食べております。こればかりは、本人が自覚するか、主治医が正しい食事、すなわち糖質制限食を指導してくれないとだめそうです。私の糖質制限で効果があることはわかっているはずですが、私がかなりストイックにスーパー糖質制限をやっているので、あんなのはヤダと気持ちが拒んでいるようです。今は私が単身赴任で週末に戻ってくるだけなので、おいおいゆっくりと説得しようと思いますが、日本の糖尿病専門医は変わらないのでしょうねえ。
2018/07/02(Mon) 17:15 | URL | BobBob(ボブボブ) | 【編集
Re: 生江部先生にお会いでき感激です!
かおママ さん

講演会へのご参加、拙著のご購入、ありがとうございます。

職場のスタッフみなで糖質制限食実践で結果もバッチリとは、素晴らしいですね。
糖質制限食を実践されている方々の健康度が増していくことそのものが、更なる普及へのエネルギーになっていくと思います。
2018/07/02(Mon) 18:48 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 子宮頸がん
モナ さん

感染症型のがん、

肝がん(B型、C型ウィルス)、
子宮頸がん(ヒトパピローマウィルス)、
胃がん(ヘリコバクター・ピロリ菌)


は、食事療法では発症予防は困難です。
しかし発症して治療後には、一定、
糖質制限食やケトン食が有効な可能性があります。

以下のこたろうさんのブログが
参考になります。

こたろうのブログ
https://ameblo.jp/yujikiyokotaro003/
2018/07/02(Mon) 18:57 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 立川講演
BobBob(ボブボブ) さん

立川講演会へのご参加、ありがとうございます。
30kg減量とはすごいですね。
good job です。

糖質制限の向いているタイプが
「理屈っぽい、人の言うことを聞かない、自分で確かめないと気がすまない、辛口赤ワイン好き(うろ覚え)」


私の説明は
『理論的な人、理屈っぽい人は好ましい。自分の頭で考えて選択して決定することが望ましい。辛口ワインや焼酎が好きな酒飲みは取り組みやすい。』

です。

御奥様には、是非、7/1の本ブログ記事の『平均血糖値が高いほど直線的に全がんリスクが増加』の部分を
読んで頂ければ幸いです。
2018/07/02(Mon) 19:07 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生、返信ありがとうございます。
送信した後、帰宅して読み直しました。ご指摘のように、だいぶ違いましたね笑
家内には、先生の「平均血糖値が高いほど直線的に全がんリスクが増加」のブログ記事を紹介してみます。ありがとうございます。
2018/07/03(Tue) 12:47 | URL | BobBob(ボブボブ) | 【編集
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