2018年06月17日 (日)
A)
米国糖尿病学会は
「炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有し、
炭水化物のみが、血糖値に直接影響を及ぼす。」
としています。
炭水化物に関して未精製のもの(茶色)と精製されたもの(白)を区別していません。
<炭水化物=糖質+食物繊維>であり、血糖値を上昇させるのは糖質です。
つまりADAによれば、茶色だろうと白だろうと、血糖値を直接上昇させるのは、
炭水化物のみであり、
タンパク質と脂肪は血糖値に直接影響を及ぼすことはないのです。
これらは、エビデンス以前の生理学的事実です。
American Diabetes Association
Life With Diabetes:A Siries of Teaching Outlines
by the Michigan Diabetes Research and Training Center ,
-4th Edition-,2009
57ページ
B)
国立がん研究センターがん予防・健診研究センター・予防研究グループの多目的コホート研究(JPHC研究)
によれば、
肝がんを除外すると、HbA1c値は直線的に全がんリスク上昇と関連していました 。
すなわち
B型ウィルス、C型ウィルスというウィルス感染による特殊な発がんリスクを除外すると
『血糖値が高いほど、直線的に全がんになりやすい』
という、とても簡明な結論です。
以下、英文論文として掲載されいますので、すでにエビデンスとなっています。
ヘモグロビンA1c(HbA1c)とがん罹患との関連について。
多目的コホート研究(JPHC研究)。
(International Journal of Cancer 2015年11月WEB先行公開)
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3753.html
C)
A)により明らかですが、
白(精製炭水化物)だろうと茶(未精製炭水化物)だろうと
炭水化物摂取により血糖値が上昇します。
確かに、茶(未精製炭水化物)のほうが、白(精製炭水化物)より少しだけ
血糖値は上がりにくいです。
しかし例えば糖尿人である江部康二が、
1人前の玄米を食べると食後血糖値のピークは220mg/dlくらいで、
1人前の白米を食べると食後血糖値のピークは240mg/dlくらいであり、
臨床的にはこの差は無意味です。
一方、たんぱく質や脂質を摂取しても、血糖値はほとんど上昇しません。
例えばビーフステーキを200g食べてもそれに含まれる糖質は0.6gくらいであり、
<0.6mg × 3mg = 1.8mg>と
1.8mgしか血糖値は上昇しません。
D)
A)B)C)を合わせて考察すると
炭水化物(白でも茶でも)の摂取が多いほど、血糖値が上昇するので
必然的に全がんリスクが増加することとなります。
スーパー糖質制限食なら、明白ながんリスクである食後血糖値の上昇を
最少限に抑えることができます。
すなわち、スーパー糖質制限食実践により、がん予防効果が期待できることとなります。
江部康二
米国糖尿病学会は
「炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有し、
炭水化物のみが、血糖値に直接影響を及ぼす。」
としています。
炭水化物に関して未精製のもの(茶色)と精製されたもの(白)を区別していません。
<炭水化物=糖質+食物繊維>であり、血糖値を上昇させるのは糖質です。
つまりADAによれば、茶色だろうと白だろうと、血糖値を直接上昇させるのは、
炭水化物のみであり、
タンパク質と脂肪は血糖値に直接影響を及ぼすことはないのです。
これらは、エビデンス以前の生理学的事実です。
American Diabetes Association
Life With Diabetes:A Siries of Teaching Outlines
by the Michigan Diabetes Research and Training Center ,
-4th Edition-,2009
57ページ
B)
国立がん研究センターがん予防・健診研究センター・予防研究グループの多目的コホート研究(JPHC研究)
によれば、
肝がんを除外すると、HbA1c値は直線的に全がんリスク上昇と関連していました 。
すなわち
B型ウィルス、C型ウィルスというウィルス感染による特殊な発がんリスクを除外すると
『血糖値が高いほど、直線的に全がんになりやすい』
という、とても簡明な結論です。
以下、英文論文として掲載されいますので、すでにエビデンスとなっています。
ヘモグロビンA1c(HbA1c)とがん罹患との関連について。
多目的コホート研究(JPHC研究)。
(International Journal of Cancer 2015年11月WEB先行公開)
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3753.html
C)
A)により明らかですが、
白(精製炭水化物)だろうと茶(未精製炭水化物)だろうと
炭水化物摂取により血糖値が上昇します。
確かに、茶(未精製炭水化物)のほうが、白(精製炭水化物)より少しだけ
血糖値は上がりにくいです。
しかし例えば糖尿人である江部康二が、
1人前の玄米を食べると食後血糖値のピークは220mg/dlくらいで、
1人前の白米を食べると食後血糖値のピークは240mg/dlくらいであり、
臨床的にはこの差は無意味です。
一方、たんぱく質や脂質を摂取しても、血糖値はほとんど上昇しません。
例えばビーフステーキを200g食べてもそれに含まれる糖質は0.6gくらいであり、
<0.6mg × 3mg = 1.8mg>と
1.8mgしか血糖値は上昇しません。
D)
A)B)C)を合わせて考察すると
炭水化物(白でも茶でも)の摂取が多いほど、血糖値が上昇するので
必然的に全がんリスクが増加することとなります。
スーパー糖質制限食なら、明白ながんリスクである食後血糖値の上昇を
最少限に抑えることができます。
すなわち、スーパー糖質制限食実践により、がん予防効果が期待できることとなります。
江部康二
江部先生、はじめまして。ステロイドで20kgも太り、糖質制限でなんとか元に戻したものの、病気(慢性疲労症候群と膠原病)で向精神薬などを服用しているのと、運動ができない身体のため、また15kg太ってしまい困っております。糖質制限を続けておりますが、一向に痩せません。
前置きが長くなりましたが、日本農業新聞に以下のような記事が載りました。
https://www.agrinews.co.jp/p43551.html
これについて、特に「老化」と言う部分の意見について、江部先生のご意見をお聞きしたく、コメントさせていただきました。
もしお時間ございましたら、コメントいただければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
前置きが長くなりましたが、日本農業新聞に以下のような記事が載りました。
https://www.agrinews.co.jp/p43551.html
これについて、特に「老化」と言う部分の意見について、江部先生のご意見をお聞きしたく、コメントさせていただきました。
もしお時間ございましたら、コメントいただければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
いつもお世話になっております。
今朝の大阪北部の地震、皆さま、お怪我など被害はございませんでしたでしょうか。
地震の際、通勤電車の中でしたが、復旧のめどが立たず、歩いて帰宅することにしました。10数キロの距離を歩きましたが、スーパー糖質制限中でも血糖値は安定しており、ケトン体のおかげか息切れなどなく、糖質を摂取している時よりも楽に歩けたように思います。糖尿病は元より災害にも強い体になったような気がします。
今朝の大阪北部の地震、皆さま、お怪我など被害はございませんでしたでしょうか。
地震の際、通勤電車の中でしたが、復旧のめどが立たず、歩いて帰宅することにしました。10数キロの距離を歩きましたが、スーパー糖質制限中でも血糖値は安定しており、ケトン体のおかげか息切れなどなく、糖質を摂取している時よりも楽に歩けたように思います。糖尿病は元より災害にも強い体になったような気がします。
toyoko さん
『研究内容は名古屋市で2018年3月15日から始まる日本農芸化学会で、17日に発表する。』
これは、大分前の新聞記事でマウスの話ですね。
すでに記事にして反論しています。
2018/5/6の本ブログ記事
マウス、ケトン食で「死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長」
をご参照頂けば幸いです。
2018/06/18(Mon) 16:51 | URL | ドクター江部 | 【編集】
西村典彦 さん
災難のなかでも、体力増強実感、良かったです。
災難のなかでも、体力増強実感、良かったです。
2018/06/18(Mon) 17:00 | URL | ドクター江部 | 【編集】
知人(68歳、男、飲食店経営)
仕事中めまい、血便
病院に行き検査すると胃ガンのステージ4、余命6ヵ月と診断
抗がん剤・放射線治療を二ヶ月するも、本人の意志で退院
その後、ネットで糖質制限を知り、所謂スーパー糖質制限を実践
余命診断より一年半、未だに仕事を続けております
彼は退院後、一度も病院に行っておりませんので、体内のガンが現在どうなっているのか知るよしがありませんが、生きているという事実は、糖質制限のお陰なのか、医者の誤診なのかはわかりません
仕事中めまい、血便
病院に行き検査すると胃ガンのステージ4、余命6ヵ月と診断
抗がん剤・放射線治療を二ヶ月するも、本人の意志で退院
その後、ネットで糖質制限を知り、所謂スーパー糖質制限を実践
余命診断より一年半、未だに仕事を続けております
彼は退院後、一度も病院に行っておりませんので、体内のガンが現在どうなっているのか知るよしがありませんが、生きているという事実は、糖質制限のお陰なのか、医者の誤診なのかはわかりません
2018/06/19(Tue) 07:21 | URL | 糖質セイゲニスト | 【編集】
糖質セイゲニスト さん
興味深い情報をありがとうございます。
『抗がん剤・放射線治療を二ヶ月』
ですので、誤診はないと思います。
興味深い情報をありがとうございます。
『抗がん剤・放射線治療を二ヶ月』
ですので、誤診はないと思います。
2018/06/19(Tue) 13:41 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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