ケトン体。スーパー糖質制限食。ケトン食。
【18/04/18 ギー
ケトン体数値について
江部先生大変お世話になっております。 タイトルと違うのですが、誠に申し訳ありません。本日、知人の病院にケトン体の血液検査の結果をききにいったのですが、江部先生位の数値になっているとてっきり思っていたのですが、数値は100でした。完全、糖質制限食にして 約半年なるのですが、前回12月は220ぐらいでした。100に落ちてしまって残念です。自分でも思い浮かばないのですが、なぜだと思われますか?糖質も主食はもちろんのこと、ほかの糖質もきをつけてました。脂質も結構とっていましたし、まさか仕事のストレスや筋トレで、ケトン数値が下がるほど血糖値が上がることもあるのでしょうか?また、自分でも結構脂質はとっていたのですが、足りなかったのでしょうか?】


ギー さん

ケトン体の上昇には、かなり個人差があります。

<スーパー糖質制限食>
通常スーパー糖質制限食(糖質12%、脂質56%、タンパク質)でも、
400~800~1200 μM/Lくらいになる人が多いですが。
200 μM/Lくらいの人もいます。
私自身も同じような食事(スーパー糖質制限食)をしているつもりなのですが、
総ケトン体値は、
200~400~800~1200と結構ばらつきます。
理由は、ギーさんと同じくよくわかりません。

ココナッツオイルやMCTオイルなど中鎖脂肪酸を摂取すると
ケトン体は上昇しやすいです。

またケトン体の日内変動もあるようですが、
私もしっかり把握はしていません。

一方、ケトン食レベルの食事だと
ケトン体は確実に上昇します。


<Ketogenic Diet(ケトン食)>
<脂肪>:<非脂肪(炭水化物+たんぱく質)>の重量比がケトン比です。
基本のケトン食はケトン比が3:1です。
例えばわかりやすく
<脂質90g:非脂肪(炭水化物+たんぱく質)30g>
で、ケトン比が3:1です。
脂肪が810kcal、非脂肪(炭水化物+たんぱく質)が120kcalなので
脂質摂取比率は約87%と高値です。

ケトン食は小児難治性てんかんの治療食として、確立しています。
ケトン食実践だと、
血中総ケトン体値は
4000~5000 μM/L(基準値26~122)レベルとなります。
ケトン体はこのように高値となりますが、
インスリン作用があるていど保たれていれば、安全なものです。

ついでに
ケトン食とスーパー糖質制限食の違いについて考えてみます。

<ケトン食とスーパー糖質制限食の違い>
ケトン食だど、脂質摂取比率87%で、
血中総ケトン体は、4000~5000μM/Lレベルとなります。
これくらいケトン体が高値だと、尿中ケトン体も常に陽性です。
つまり、体内で利用しきれない血中ケトン体が尿中に出続けるということであり、
難治性てんかんの治療には、それほど高濃度のケトン体が必要となります。
このレベルの高濃度のケトン体値は、人類のご先祖もあまり経験していないと思われます。
従ってケトン食はあくまでも治療食であり、人類本来の食事ということではありません。

一方、スーパー糖質制限食は脂質摂取比率が56%くらいです。
たんぱく質は32%くらい、糖質は12%くらいです。
これらは、高雄病院給食一週間のメニューの平均値ですから、
個々の食事ではそこそこのバラツキはあります。
スーパー糖質制限食の場合は、
当初は尿中ケトン体が陽性となりますが1~3ヶ月くらいで陰性となります。
血中総ケトン体は、400~800~1200μM/Lレベルですが、
心筋や骨格筋や体細胞がしっかりケトン体を利用して、
腎臓の再吸収の効率も良くなるので、尿中には排泄されなくなります。
つまり血中ケトン体は全て体内で利用されています。
スーパー糖質制限食は、狩猟・採集時代700万年間の人類の食生活が目安であり、
糖尿病の治療食ではありますが、
その本質は人類本来の食事、人類の健康食と言えます。

<結論>
1、ケトン食は「治療食」である。
2、スーパー糖質制限食は、「人類の健康食」である。


江部康二
コメント
ケトン体の数値について
江部先生、お忙しいなかコメント取り上げていただき誠にありがとうございます。 一重にこうして糖質制限を続けていられるのも、先生が疑問などにお答えいただいているおかげだと思っております。私のようなひとはたくさんいるとおもいます。ケトン体の数値ですが、先生も寄稿されている、糖質制限ケトン体の生活のススメにも宗田先生はケトン体の出るレベルが理想的だと書かれておられますし、水野先生もブログでは500以上を推奨されてます。また、糖質制限推進の先生のなかで、ケトン体の数値にこだわる先生もいらっしゃるみたいなんですが、江部先生はケトン体のレベルについてどれくらい目指しましょうとか、ふれませんが、糖質制限によってケトン体が上昇するのは結果論であって、その数値にはこだわらない、糖質制限が重要であるという考えでよろしいのでしょうか?お忙しいなかこのような質問をして申し訳ございません。
2018/04/20(Fri) 01:14 | URL | ギー | 【編集
情報を2件お送りします
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13459120.html
燃えやすい体脂肪に変える「スイッチ」 東大・東北大、マウスで酵素特定(朝日新聞)

寒いところに長くいると、特定の酵素が働いて体脂肪が燃えやすい体質に変わる――。生物が寒さに適応する遺伝子レベルの仕組みの一端を、東京大や東北大の研究チームがマウスの実験で明らかにした。ヒトに応用できれば、肥満解消や糖尿病など生活習慣病の治療法の開発につながると期待される。英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに19日、発表した。

 マウスや人間の体には、もともと「白色」と「褐色」の2種類の脂肪細胞がある。褐色は寒いときに熱を生み出し、白色は体内の余分なエネルギーを蓄えておき、筋肉を動かすエネルギーを供給する。寒い環境に長くいると白色が褐色に似た性質の「ベージュ脂肪細胞」に変化し、脂肪が燃えやすい体質に変わる。

 研究チームによると、気温4度でマウスを1週間飼い続けたところ、白色の脂肪細胞内で特定の酵素がスイッチ役として働き、脂肪の燃焼に関わる遺伝子の働きが活発になることが判明した。白色がベージュに変わり、脂肪が燃えやすくなることを裏付けたという。(福地慶太郎)
⇒今後の研究に期待したいですね。

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO28502230T20C18A3000000/
実はレバーにご用心 男性が飲酒時に注意すべきつまみ(NIKKEI STYLE)
⇒つまみにも注意しなくてはなりませんね。
2018/04/20(Fri) 08:21 | URL | yanosono | 【編集
続報
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP477677_Y8A410C1000000/
東大と東北大、エピゲノム(遺伝子の後天的修飾)を介した寒冷環境への適応機構を解明
⇒プレスリリースもあります。
2018/04/20(Fri) 10:38 | URL | yanosono | 【編集
Re: 情報を2件お送りします
yanosonoさん

>鉄分を多く含むレバーだが、「実は男性は鉄分不足になりにくい」(浅部氏)。鉄が蓄積すると脂肪肝などを悪化させるリスクもある

これは私は眉唾かなと思っています。
実際私はフェロケルを数日に1回ほど摂取していますが、体調は良くなりますし、肝機能も糖質制限開始以降は正常値を維持しています。
摂り過ぎても吸収に抑制がかかるのはコレステロールと同じようです。
2018/04/20(Fri) 14:14 | URL | 福助 | 【編集
子供のイヤイヤ期について。
子供が生まれて母乳から離乳食に変わり、
その後、魔のイヤイヤ期というのが始まりますよね。
それって離乳食という食べ物が原因ではないのでしょうか。
タンパク質、野菜、脂肪をメインに与えて、
炭水化物の割合を低くすれば、
子供の癇癪や、夜泣きなどなくなるのでは
ないでしょうか。先生どう思われますか?
お時間がある時でかまいませんので
宜しくお願い致します。
2018/04/20(Fri) 14:22 | URL | 美月。 | 【編集
Re: 情報を2件お送りします
yanosono さん

興味深い情報をありがとうございます。

同じマウスの研究でも、発表の場が
「日本農業新聞」と「ネイチャー・コミュニケーションズ」では、
大分違いますね。
2018/04/20(Fri) 19:33 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 続報
yanosono さん

続報、ありがとうございます。
参考になります。
2018/04/20(Fri) 19:45 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: Re: 情報を2件お送りします
福助 さん

同感です。
経口の鉄剤や食品の鉄分で、肝臓に鉄が沈着・蓄積することは、まずありえないと思います。

注射の鉄剤は、肝臓に鉄が沈着・蓄積することがあるので、注意が必要です。
2018/04/20(Fri) 19:47 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 子供のイヤイヤ期について。
美月 さん

全く、同感です。

以前、本ブログのコメント欄で、北九州市の三島学塾長から、
「孫(赤ちゃん)が東京から帰省した時、夜泣き・癇癪注意という触れ込みだったけれど、
母親が北九州では必然的にスーパー糖質制限食となったので、良い母乳が出たとみえ、夜泣きなしでした」


というコメントを頂いたことがあります。
2018/04/20(Fri) 19:53 | URL | ドクター江部 | 【編集
糖質制限で持久力UPする理由
江部先生おはようございます
糖質制限で身体が好調です
ありがとうございます

糖質制限すると何故持久力
UPするのか考えて見ました

高地トレーニングとは。
期待できる効果は?
http://cp.glico.jp/powerpro/oxygen/entry35/
以下抜粋
高地では酸素濃度が薄いため
人間の体は酸素を取り込みに
くくなり、血中の酸素濃度が
低下します。体は環境に適応
した酸素濃度を確保するため
に、体内で赤血球数やヘモグ
ロビン濃度を増加させます
全身持久力を計る指標として、
1分間で体内に摂取できる
酸素量を量る「最大酸素摂
取量(VO2MAX)」という
ものがあり、この値が高い
ほど持久力が優れていると
されます。
高地でトレーニングを行う
ことで、酸素の運搬能力・
筋肉での酸素消費能力が
高まり、最大酸素摂取量が
向上します。
また筋肉への酸素供給が
十分に行われるため、
全身持久力と共に筋持久力
も向上する効果が期待でき
ます。
以上

登山家はバターコーヒー
(MCTオイル)
【ダイエット】
話題のバターコーヒーとは?
https://youtu.be/tSHhdddyK6M

上記動画の中で倉岡氏山岳
ガイドの話し以下
『倉岡君てガイド居るじゃ
ないですか今まで高所だと
頭痛がしてたけど、彼はもう
一年以上続けてて(バター
コーヒー)今年の春エベレ
ストに登ったんだけど今ま
で高所だと頭痛がしてたん
だけど今回全然頭痛が無か
った』
以上

倉岡氏は脂質代謝ケトン体
でエベレストを登頂したと
思われます

赤血球は体内に酸素を運ぶ役目
ですが糖化された赤血球は酸素
を運べません(グリコヘモグロ
ビン:HbA1c)糖質制限すると
HbA1cが減少し相対的に正常な
ヘモグロビンが増えて酸素の
運搬力が上がり持久力がUPす
ると思います

糖質制限でHbA1cの減少
https://i.imgur.com/TAiTVfu.jpg

HVMN Ketone
https://hvmn.com/ketone
https://hvmn.com/ketone/science

運動前または運動中にHVMN
ケトンからのD-βHBは、炭水
化物単独よりも28%高い効率
があり、同じ量の酸素で体が
より多く働くことを意味します

上記ケトンドリンク効果の
中で酸素の吸収率が良くなる
記述がありますね
『同じ量の酸素で体がより多く
働くことを意味します』
HbA1cを低下させ正常ヘモグ
ロビンを増加を意味してると
思います。

糖質制限は高地トレーニング
と同等の成果をえられるのかな?
と思いました。


2018/04/21(Sat) 04:05 | URL | 山崎 勝巳 | 【編集
Re: 糖質制限で持久力UPする理由
山崎 勝巳 さん

「糖質制限で持久力増強」
興味深い仮説をありがとうございます。
2018/04/21(Sat) 12:15 | URL | ドクター江部 | 【編集
ワルファリンとアセトン
おはようございます江部先生
糖質制限で絶好調です
ありがとうございます

血液をサラサラにする薬
ワルファリンの化学式
C19H16O4
アセトンの化学式
C3H6O
似てますね
2018/04/24(Tue) 06:53 | URL | 山崎勝巳 | 【編集
Re: ワルファリンとアセトン
山崎勝巳 さん


血液をサラサラにする薬
ワルファリンの化学式
C19H16O4
アセトンの化学式
C3H6O
似てますね。


なるほどです。
2018/04/24(Tue) 14:31 | URL | ドクター江部 | 【編集
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