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そもそもマウスの食事実験の結果はヒトには当てはまらない。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180316-00010002-agrinews-bus_all

ご飯、うどん・・・ 炭水化物減らすダイエット 
60代後半で老化顕著に 糖質制限ご用心

3/16(金)

糖質制限ダイエットは老後にしわ寄せも──。
ご飯やうどんなどの炭水化物を減らした食事を長期間続けると、
高齢になってから老化が早く進み、寿命も短くなるとの研究を
東北大学大学院がまとめた。
糖質制限は「内臓脂肪を効率的に減らす」と話題になっているが、
マウスを使った試験では人間の年齢で60代後半からの老化が顕著だった。
研究内容は名古屋市で15日から始まった日本農芸化学会で、
17日に発表する。・・・



こんにちは。
複数の読者さんから、上記の記事について
コメントを頂きました。

まず、東北大学大学院・農学研究科のグループ は根本的な間違いを犯しています。

「そもそもマウスの食事実験の結果はヒトには当てはまらない。」
という基本的なことをご存じないようです。

どんな研究でも手軽なので、マウスやラットが実験動物として使われやすいです。

しかし、マウスやラットで糖質制限食(高蛋白・高脂肪食)の実験をすること自体が、
根本的な間違いです。

なぜなら、マウスやラットなどネズミ類は、
本来の主食は草の種子(即ち今の穀物)です。

草原が地球上の有力な植生として現れる鮮新世(510万年前)以降、
ネズミ科の動物が出現して爆発的に繁栄します。

510万年間、草原の草の種子(穀物)を食べ続けてきたネズミに
高蛋白・高脂肪食を与えれば、代謝が破綻するのは当たり前です。

ネズミの主食はあくまでも「穀物=低脂質・低蛋白食」なのです。

ネズミは、「穀物=低脂質・低蛋白食」に特化して、
消化・吸収・代謝システムが適合しているのです。


この実験は単純に、
マウスの代謝に合わない(主食でない)糖質制限食(高蛋白・高脂肪食)を
マウスに与えて寿命や老化を観察するという実験です。

全ての代謝が狂って老化が進み寿命が短くなるのもいわずもがなです。

例えば、ゴリラの主食は「棘の多い大きな蔓や大きな草」です。
このように、超低脂質・低蛋白食が主食であるゴリラに
糖質制限食(高蛋白・高脂肪食)を食べさせたら、
代謝はガタガタになり、マウスやラットと同様、
老化も進み、寿命も短くなるでしょう。
この東北大学の実験は、わかりやすく言うとゴリラにステーキを食べさせるというイメージです。
ゴリラだと、糖質制限食(高蛋白・高脂肪食)を食べさせることの間違いが、
マウスやラットよりわかりやすいですね。

人類の主食が何であったかはともかくとして、
農耕が始まる前の700万年間は、穀物ではなかったことは確実です。

そして歴史的事実として、農耕の前は人類皆、糖質制限食でした。

またヒトの進化の過程で脳が急速に大きくなり、
シナプシスが張り巡らされるためには、EPAとDHAの摂取が不可欠でした。

EPAとDHAは地上の植物性食品には含まれておらず、
動物性食品にしか含まれていません。

従って少なくとも、肉・骨髄・昆虫・地虫・魚貝・・・などの高脂肪・高蛋白食を、
脳が急速に発達した20万年前頃、必要充分な量、食べてたことは間違いないでしょう。

このように人類は本来、高蛋白・高脂肪食には慣れているので、
糖質制限食の安全性は高いのです。

マウスやラットやゴリラと、ヒトの食性は全く異なっているのです。

結論です。

薬物の作用や毒性をネズミ類で動物実験するのは、
研究方法として特に問題はないと思います。
(動物実験自体の是非はおいておきます)。

しかし、本来主食が全く異なるマウス・ラットなどネズミ類で、
人類の食物代謝の研究をおこなうのは、
出発点から根本的に間違っている可能性が高いので注意が必要です。

研究者の皆さん、「薬物の動物実験」と「食物の動物実験」は、
全く意味が異なることを認識してほしいと思います。



なお、私、江部康二は68歳です。
まさに、この記事のいう
「60代後半から老化が顕著」 にピッタリの年齢です。

52歳から続けているスーパー糖質制限食のおかげで
皮膚の糖化は52歳相当と好ましいです。
歯は全て残っていて、虫歯はありません。
背は縮んでおらず、夜間の尿もありません。
目は裸眼で広辞苑がみえ、聴力も低下していません。
階段は駆け上がります。

一般に老化現象と言われる事柄に関して
私の場合、スーパー糖質制限食で、
かなり好ましい状態が維持できているのだと思います。



江部康二
コメント
お見事!
先生、お見事!
免疫系の実験では、哺乳類同種ということで、反応は似たようなものでしょうね(素人判断です)
しかし、食ですからね。
同じ哺乳類なら馬や牛も草食なので、肉を食べさせたらどうなりますかね?
車のガソリンエンジンに灯油の類と感じました。
2018/03/18(Sun) 19:03 | URL | クワトロ | 【編集
Re: お見事!
クワトロさん

そうですね。

学生時代に、ガソリン車に、間違えて灯油を入れられ、酷い目にあったことがあります。
オンボロ車ではありましたが、灯油を入れられたら、可哀想です。
2018/03/18(Sun) 19:06 | URL | ドクター江部 | 【編集
それなら、ネズミに「ご飯やうどん(その他の糖分)」を与えれば健康で長寿になるのか?その結果も同時に提示しなければ公平ではありませんよね。

すみません、先生のおっしゃる論点からずれているのは分かっていますが、この類の一方的な攻撃にはいつも辟易します。
2018/03/18(Sun) 22:08 | URL | neko | 【編集
日本農業新聞
こんばんは♪ (^o^)丿
いつも勉強させていただいております★

そもそも引用元が《日本農業新聞》であることを考えれば、
どんな立場の人間が・どういう目的で書いたかがよく分かりますよネ! (^_-)-☆
2018/03/18(Sun) 22:42 | URL | ニャオ子 | 【編集
質問です
いつも楽しく拝見しています、基礎研究に従事している医師のタケダと申します。

齧歯類とヒトの主食の違い、とても腑に落ちる考え方と思いました。一方で、多くの研究者がそれを理解せず、マウスを使用した食物代謝の研究が実施され一流紙にも採択されている現状があります。

齧歯類とヒトとの間で、具体的にどの代謝経路が異なっているのでしょうか。あまりそこに踏み込んで議論をしている論文などはみたことがないので、先生のご意見をお伺いしたく、質問させていただきました。そこが理解できれば、なぜマウスとヒトで糖質制限食に対しての表現形が異なるかも理解が進むと思うのですが。

よろしくお願いいたします。
2018/03/18(Sun) 23:06 | URL | タケダ | 【編集
食前にヨーグルトで血糖値上昇を抑えられる?
以前、海外に住む糖尿病の義母がいるとコメントさせていただいたものです。甘いものをやめられない義母ですが、日本のように糖質ゼロのスイーツは売っていないし、手作りもしません。

次善策として、お3時のスイーツの前にヨーグルトを勧めるのはどう思われますか?下記のようなブログを見つけたのが理由です。

「牛丼を食べたら血糖値が182mg/dlに上昇したが、先にヨーグルトを食べてから牛丼を食べた場合は、121mg/dlしか上昇しなかった」

https://1042limit.com/archives/1222 より

これが本当なら凄いですよね。
糖尿病の方が糖質摂取をする場合、食前に飲まれるお薬のようなものがあるようですが、代わりにヨーグルトの摂取だけでは不十分なのでしょうか?その方が健康的なように思われます。

それとも、牛丼の場合にはヨーグルトが効果的でも他の糖質の場合には効果がない、といった違いもあり得るのでしょうか?

質問ばかりで申し訳ありません。私も最近は小腹が空くとヨーグルトを食べるようにしています。
2018/03/18(Sun) 23:19 | URL | neko | 【編集
Re: 質問です
タケダ 先生

私もマウスとヒトの代謝の違いをネットで捜してみました。

file:///C:/Users/%E6%B1%9F%E9%83%A8%E5%BA%B7%E4%BA%8C/Downloads/%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%83%92%E3%83%88%E3%81%AE%E8%84%82%E8%B3%AA%E4%BB%A3%E8%AC%9D%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%842211_39_1994%20(3).pdf

この論文の表1が、あるていど参考になると思います。
しかし、この論文も、トランスジェニックマウスを使って、ヒトの脂質代謝を研究していますが・・・。
2018/03/19(Mon) 07:05 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 食前にヨーグルトで血糖値上昇を抑えられる?
neko さん

糖質制限ダイエットで10キロ痩せた理系研究職さんのサイトですので
信頼できそうですね。

この方においては、ヨーグルトが効果的だったのでしょう。
ただ、個人差があると思いますので、自分で実験するしかないでしょう。

ヨーグルトが効果あるなら、その個人においては、牛丼でもパンでも同じことと思います。
2018/03/19(Mon) 07:13 | URL | ドクター江部 | 【編集
糖質制限で老化!特ダネで特集
今朝特ダネでも特集していました。先生のブログで鍛えられたのか、素人の私が聞いていてもずさんな報告としか思えませんでした。「主食を抜くことで食べるおかずのバラエティーが減って、結果栄養不足になる。」とか、糖質制限食の例として朝納豆のみ、昼・夜鶏むね肉サラダのみという献立をあげていたり。糖質制限でなくても過度なダイエットによる栄養不足なら老化が進むのは当然ですが、それを無理矢理糖質制限と関連付けている・・そんな感じがしました。農業関係の学会で発表された報告だそうですから、忖度??と感じました。
2018/03/19(Mon) 10:35 | URL | PECO | 【編集
細かいことを言えば、普通の餌を与えたマウスは平均寿命より長生きだった旨の記述がありますが、平均寿命だったと言うなら統計学的に信用できる可能性もありますが、どんな環境で実験したのか疑問に思っていました。
2018/03/19(Mon) 12:25 | URL |  | 【編集
熊本悦明医師は朝立ちの大切さを強調!?http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20150609/1065136/?rt=nocnt

糖尿病は5つに分類できるー北欧で最新研究ー
http://www.bbc.com/japanese/43253293

2018/03/19(Mon) 14:08 | URL | 迷える子豚 | 【編集
ゴリラにステーキ
「この東北大学の実験は、わかりやすく言うとゴリラにステーキを食べさせるというイメージです。」は非常に分かりやすい説明で納得です。

スネークマンショーのコントでパンダにハンバーガーを与えるコントがありました。
食べてくれませんでした。
https://youtu.be/eDfEMHU-KY0
2018/03/19(Mon) 14:18 | URL | 早川泰志 | 【編集
動物の食性
江部先生 いつもこちらのブログを楽しみにしています。

今回の記事も大変興味深く、うなずきながら読ませていただきました。

「人間は本来、肉食中心の雑食であり、炭水化物は人間の食性には合っていない。消化は困難で、あくまでも嗜好品」と、難病の方を何人も救っていらっしゃる方がおっしゃっています。

以前話題になった『狂牛病』を思い出しました。草食の牛に肉骨粉入りの飼料を食べさせたことが原因との報道がありました。

我々人間も、過去から学び、覚醒・改善しながら、末永く健康を維持していきたいものです。
2018/03/19(Mon) 16:42 | URL | ちーず | 【編集
Re: 食前にヨーグルトで血糖値上昇を抑えられる?
nekoさん

横から失礼します。
そちらの計測結果ですが、牛丼を食べてから30分後、ヨーグルトを食べてから47分後の1回のみのものです。
最大値はその後121を越えているかもしれませんし、牛丼単独を越えてはいないとは思いますが、食後2、3時間後も計測直前までは下がっていないと思います。
そしておそらくヨーグルトと牛丼で最も血糖値を上げない食べ方は、同時に口の中で混ぜながら食べることです。
(呉からの風をご参照ください。)

※ただし、これで糖質を食べなかったことと同じとはならないので、個人差もありますし、特に糖尿病の方は御自身で実験されて試してから行った方が良いと思います。

私もたまに(月一程度) 吉野家へ行くことがありまして、その際は「サラシア牛丼」の頭大盛のご飯半分に生卵を追加でご飯にしっかり混ぜ合わせてます。(^^;;
(それでも幾らかはご飯を残してます。)
2018/03/19(Mon) 17:08 | URL | 福助 | 【編集
ネズミの実験
こんにちは、海外でがんの基礎研究をしているものです。私自身ケトジェニック ダイエットをしているので文献も結構読んでいますが、ネズミを使った実験でケト食がmTORC1の発現を抑え、長寿でmoter functionや記憶力の向上をもたらす、というのが最近の主流だと認識していたので今回の東北大学の結果には驚いています。参考にCell Metabolismの論文のリンクを貼っておきます。
http://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(17)30490-4
2018/03/19(Mon) 17:34 | URL | Mikija | 【編集
ありがとうございます
お返事ありがとうございます。
どのような食材が効果的かには個人差があるのですね!
人の体は(程度の差はあれ)皆同じように反応するのかと思ってしまいました。

いずれにせよ、軽くお腹を満たすにはヨーグルトは便利で良いですね(以前はそういう時にクッキーとかつまんでましたから)。
2018/03/19(Mon) 18:22 | URL | neko | 【編集
Re: ネズミの実験
Mikija さん

「ネズミを使った実験でケト食がmTORC1の発現を抑え、長寿でmoter functionや記憶力の向上をもたらす、というのが最近の主流」

貴重な情報をありがとうございます。
とても参考になります。
2018/03/19(Mon) 21:56 | URL | ドクター江部 | 【編集
勉強になりました!
先生、いつも興味深いお話ありがとうございます。よく考えると、農耕が始まる前は人類みな糖質制限食でしたね、EPAやDHAがからだに入ってきて脳が発達していった、そして農耕というものが生まれた、糖質をとることを覚えてしまった、なんかそう考えると不思議というか、宿命というか複雑ですね。
2018/03/20(Tue) 01:02 | URL | ギー | 【編集
至極納得、同時に疑問
そもそも食性の違うネズミやゴリラ等と人間を比較する事自体おかしな事というのは自明です。

ただ、先生は薬物に関しては動物実験の意味があると記述されておりますが、これもまた、食事と同じではないのですか?
それとも、哺乳類同士ならば、薬物に関する作用はさして変わらないのでしょうか??
2018/03/20(Tue) 12:55 | URL | 通りすがり | 【編集
動物実験について
動物実験について

1) 厚生労働省の食事摂取基準に引用された文献は、すべてヒトの研究論文です。私が読んだ限り、動物実験の論文は一切引用されてません。

2) 薬の致死量の決定には、動物実験が有用です。人間データは、731部隊が唯一のものです

3) サリドマイドは当初ラットで催奇形性がないため安全と思われていました。ところがヒトで催奇形性が報告されたので、いろんな動物を用い実験をやりなおしました。その結果哺乳類の実験動物で、唯一ウサギのみ催奇形性が確認できました
 つまり、サリドマイドは哺乳類の中で、ウサギとヒトのみに催奇形性を示すわけです。これ以後催奇形性の実験には、すべてウサギが用いられるようになりました

4) マタタビはネコ科動物に陶酔作用を示します。ネコ科以外の動物にはこの作用を示しません。ましてやヒトに対しては示しません
2018/03/21(Wed) 12:21 | URL | 中嶋一雄 | 【編集
Re: 至極納得、同時に疑問
通りすがり さん

「ただ、先生は薬物に関しては動物実験の意味があると記述されておりますが、これもまた、食事と同じではないのですか?」

その可能性もありますね。
この件に関して、中嶋一雄先生のコメントが参考になります。
2018/03/21(Wed) 13:45 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 動物実験について

中嶋一雄先生

大変参考になります。
ありがとうございます。
そのうち、記事にしたいと思います。
2018/03/21(Wed) 13:46 | URL | ドクター江部 | 【編集
生物屋さんは論理に弱いきがする(私見)
マウスの実験結果を人間に適用できる根拠はないのは確かだ。
しかし、マウスと人間の食性の違いがマウスの実験結果を人間に適用できない根拠になるとも限らない。
要するに人間でも同等の実験をやって双方語るべし。
2018/03/21(Wed) 19:17 | URL |  | 【編集
一方でこういう研究もありました。

糖質制限をすると、記憶力がアップして寿命が延びるかもしれない:研究結果
https://wired.jp/2017/10/15/ketogenic-diets-make-mice-live-longer/

何を信じていいのか、よーわかりません。
2018/03/22(Thu) 16:15 | URL | 質問者 | 【編集
縄文時代の食事-間違いの指摘
>そして歴史的事実として、農耕の前は人類皆、糖質制限食でした。

先生の理論には賛成できる部分も多々ありますが、農耕の前が糖質制限だったというのは間違いです。

縄文時代の主食は海であれば魚や貝ですが、陸ではどんぐりです。

どんぐりはその60-70%が炭水化物で、すりつぶして水にさらすとアクがとれて良質なでんぷん質になります。

縄文人はこれをパンのようにしたり、保存食としていました。

ほかには木の実や果実ですが、木の実は脂肪があるものの、果実は糖質ですね。

動物は主にイノシシと鹿をとっていたようです。

縄文時代では食べきれないほどのどんぐりああり、おそらくイノシシも相当どんぐりをくっていたと思います。(いわゆるイベリコ猪ですね)。

というわけで、縄文人が糖質制限ダイエットであったというのは間違いです。

また肉は塩漬けにするしかなく、保存食はどんぐりからとったでんぷん質であったのです。

これは訂正されてください。
2018/04/01(Sun) 20:03 | URL | 専門違いの意思 | 【編集
Re: 縄文時代の食事-間違いの指摘
専門違いの意思 さん

ご指摘ありがとうございます。
仰る通り、縄文時代は、どんぐりや栗を常食しています。
野生の果物も食べています。

従って、旧石器時代に比べたら、糖質が増えています。
どのくらいの糖質量だったかは、明確ではありませんが、穀物はありません。

旧石器時代の虫歯率は、0%
縄文時代の虫歯率は、8%
弥生時代の虫歯率は16%

です。
従いまして、穀物時代に比べれば、糖質は少なかったという意味で
農耕の前が糖質制限だったとしました。




2018/04/02(Mon) 07:43 | URL | ドクター江部 | 【編集
何を信じたらいいのかよくわからないのですが
たとえば食品会社が新しい機能性食品を開発する際に、まずは動物実験を行うのはごく常識的なプロセスです。もし動物実験の段階で問題が発覚すれば、開発者はヒト向けに製品化するのを躊躇うでしょう。

動物で実現できたことを、ヒトにも「外挿」して考える、というのは、なにも医学薬学に限らず、農学、理学も含めた生物学一般の普遍的な思考だと思いますが、どでしょうか?
2018/10/29(Mon) 19:05 | URL | テレステイル | 【編集
Re: 何を信じたらいいのかよくわからないのですが

テレステイル さん

例えば新薬の誕生には以下の段階があります。



研究室での実験で作られた数多くの新しい化合物の中から、
新しい薬の可能性があるものを選別します。

②選別した化合物の効果と安全性を調べるため、 マウスやウサギなどを
使った動物実験に入ります。通常3~5年かけて繰り返し実験します。

③動物実験で効果と安全性が確認されたものだけが
「新しいくすりの候補」 となりヒトによる臨床試験に入ります。
これからが『治験』ということになります。


▼治験には、次の3つのステップがあります。

 

治験の3つの段階

第一段階(フェーズ I)
治験薬の安全性や吸収および排泄などの確認

第二段階(フェーズ II)
治験薬の用量及び用法の確認

第三段階(フェーズ III)
既存の薬やプラセボなどとの比較

◎治験を繰り返し行って、効果と安全性が確認されたものだけが
厚生労働省に承認され、新薬が誕生します。
2018/10/30(Tue) 07:33 | URL | ドクター江部 | 【編集
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