糖質制限で体重減少。ダイエットで糖尿病薬?炭水化物摂取と総死亡率。
【18/01/23 モリリン
ダイエット目的で糖尿病薬
江部先生おはようございます。

糖質制限、かなり私に合っています。
始めてからまだ5日ですが体重が3キロ落ちまして、お腹周りも少しスッキリして来ました。
私自身甘いものがあまり好きではないという事もあり、甘いものへの執着もありませんし、お米やパンが食べたいという欲求もなく、お腹いっぱい食べられるのでストレス無く続けております。
それでも月経前になると何故か無性に甘いものが欲しくなる事がたまにあるかもしれませんが、そういう時は低糖質スイーツなどで凌ぐ程度で済むかと思います。
また、開始してから今までの摂取した糖質量を記録しているのですが、1日あたりの糖質量の平均が30グラムを切っていますが問題はないでしょうか。(計算したら1日あたり約24グラムでした)
カロリーに関してはオリーブオイルなどの脂質と肉やチーズなどのたんぱく質で充分に摂っており、1日あたり約1700kcalです。(年齢は30代前半です)

そして数ヶ月前の話になりますが、私の友人で低GIダイエットを始めた方がいます。(30代後半女性)
彼女が言うには主食を白米→玄米、うどん→そば、の様に、精製していない炭水化物にする事によって食後の血糖値の急上昇を抑えられるから痩せられる、との事です。
しかし、玄米は美味しくないしお蕎麦も好きではない様で辛かったそうです。
そんな折にとある美容外科で「アカルボースを食事前に飲むと炭水化物の吸収をカットしてくれるから、白米やうどん、パンを我慢せずに食べても痩せられる」という触れ込みを見て、その美容外科から処方してもらってアカルボースを飲むようになったそうです。
彼女は糖尿病ではないそうです。
でも、アカルボース(グルコバイだったかもしれません)はうちの母(二型糖尿病)も飲んでいますが、母の担当医はそんな話はしていなかった(痩せる薬ではない)と母から聞きました。

彼女は現在もアカルボースを飲んでおりますが、失礼な話、あまり痩せてはおらず、相変わらずかなりの肥満体型です(身長は160cmあるかないかで体重は80kgくらいだそうです)
余計なお節介かもしれませんが、糖尿病でもないのに糖尿病薬を飲み続けてごはんやパンを好き放題食べるのは危険だと思うのですが…
あと、ゼニカルという脂肪の吸収を阻害する薬も併用しているそうですが、それもあまり効果が無いように思えて仕方ないのですが… 】



こんばんは。
モリリンさんから
糖質制限食でダイエット順調とのコメントを頂きました。
良かったです。
生理前には甘いものが欲しくなるパターンは時にありますが、
ここ2~3年は糖質制限食OKのスイーツがネットや街のケーキ屋さんでも
簡単に手に入るようになり、とても助かります。

1日あたりの糖質量の平均が計算したら約24グラムとのことですが
摂取エネルギーが確保されていれば問題ないと思います。
私は、1日2食で1回の糖質量が薬10~12gなので
1日の糖質量はモリリンさんと同じくらいです。


「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量(一日あたり)
              男性              女性
15-17才        2500 2850 3150        2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050       1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050        1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800        1650  1900 2200 
70才         1850 2200  2500         1500  1750 2000

身体活動レベル  低い 普通 高い        低い  普通  高い


くらいが目安です。
モリリンさんは、30代前半なので1750kcal/日が目標ですね。
仰る通り、動物性を含めて脂質・蛋白質は充分量食べましょう。

低GIダイエットは、糖質の吸収がややゆっくりとなるのですが、
トータルの吸収量は一緒ですので、
糖質制限食に比べると体重減少効果は少ないです。

アカルボースの内服も血糖値の上昇はやや緩やかにしてくれますが
体重減少には効果はありません。

実は、一番最初のαGI薬であるグルコバイは、体重減少効果が期待されて開発されて
臨床研究が開始された薬でした。
しかし結局、体重減少効果はないことがわかり、一方で食後高血糖を抑える効果があることが確認されて糖尿病薬として承認されたという経過があります。


「余計なお節介かもしれませんが、糖尿病でもないのに糖尿病薬を飲み続けてごはんやパンを好き放題食べるのは危険だと思うのですが…」

仰るとおりと思います。

A)炭水化物摂取が多いほど総死亡率が上昇するというランセットの研究報告
ランセット・オンライン 2017/8/29号
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32252-3
5大陸18ヵ国の13万5千例以上を約7年半追跡
大規模疫学前向きコホート研究

B)炭水化物摂取が多いほど総死亡率が上昇するというNIPPON80の報告
Br J Nutr 2014; 112: 916-924
前向きコホート試験NIPPON DATA80 9200人 29年間

があります。

なおゼニカルは、
高度肥満(BMI35以上)
高血圧、糖尿病、脂質異常症、脂肪肝
いびき、睡眠時無呼吸症候群
肥満からくる膝痛、腰痛
その他、肥満が原因の健康障害

などがあれば、肥満外来などで
医師の判断で処方できますが自由診療です。
脂肪の吸収阻害薬なので、糖質制限的にはもったいないですし、
下痢・おなら・便失禁などの副作用もあります
まあ、糖質制限食のほうがはるかに効果は高いと思います。


江部康二
コメント
正しい情報
江部先生
夏に日焼けについてコメントしたものです。その後も緩やかな糖質制限をしながら、日々、体調管理に気をつけています。

私はお医者さんでもなく栄養士でもないし、糖尿病でもありません。が、ぽっちゃり体型だった私があまりストレスを感じることなく、貧相な痩せ方をせずに今があるのは糖質制限のお陰だと身をもって体験しました。本当に感謝しかありません。

最近のコメントにもありますが、好き嫌い、するしない、できるできないは別としてどなたか正しい糖質制限をテレビ番組で国民に発信していただくことはできないのでしょうか。特にスポーツに絡めてしていただけると本当に嬉しく思います。私自身、もうすぐ初のフルマラソンに挑戦しますが、糖質制限しているこの体、とても調子がいいです。直前におにぎりやバナナなどを食べなくても走りきれると確信しているし、証明したいと思います。

古い情報や間違った情報が益々勢力を増しているので、知り合いや家族にまで糖質制限をやめたら?と言われて困っている次第です。

早くその日が来るのを首を長くして待っています。
2018/01/23(Tue) 19:37 | URL | なみ | 【編集
江部先生こんばんは。20代の男の者です。

現在糖質制限をしていませんが子供の頃からずっとアトピー性皮膚炎を患い体の痒み等が続いております。薬やステロイドも続けていますが対処療法的な感じになっており良くなる気配がありません。思えば昔から炭水化物主体の食事を続けていた事もありやはり食事も関係あるのでないかと思いコメント致しました。また少し調べたところ腸内環境も影響し炭水化物をよく摂ることからカンジダ菌が強く出ているのではないかと感じたのですが関係はどうでしょうか?またカンジタ菌を抑えるための食品などがあれば教えていただきたいです。
2018/01/23(Tue) 21:43 | URL | さざなみ | 【編集
アルツハイマー病は脳の糖尿病
こんにちは。
先日、図書館で読んだ本、「アルツハイマー病は脳の糖尿病」が大変に面白かったので、紹介させてください。

アルツハイマー病は脳の糖尿病
鬼頭昭三、新郷明子著
2017年7月発刊

著者たちは糖尿病とアルツハイマー病の根本的原因が同じであると断じています。

インスリンの標的組織は肝臓、骨格筋だけでなく、脳(海馬、視床下部等)も重要な標的である。
膵臓のβ細胞と脳の海馬は似ており、海馬ではインスリンが合成されている。
そして、インスリン自体が記憶物質として働いている。

インスリン抵抗性が高く脳内でインスリンの作用が発揮できないと、海馬が糖を取り込めなくなる。

アルツハイマー病の治療薬として経鼻インスリン吸入薬が期待されている。

などなど。
なかなか上手く面白さをご紹介できないのですが、お時間があったら読んでいただきたいなと感じました。
2018/01/23(Tue) 22:13 | URL | 渡邉 | 【編集
真理説明に感謝です!!
都内河北 鈴木です。

本日記事内容モリリンさんの体験談は、
「知識として絶対に読むべき内容だな」
と思いました。

知識不足な「日本糖尿病学会・信者」なら現在においても、
思考力無く「処方」と称して続行していましたから!!

自身の思考力のなさに、後悔しかありませんが、
自身の糖尿病悪化したことですから自業自得と考えますが、
「医療者は、そうはいきませんね!!」

何しろ知識は「無よりは有」だと、
江部先生のブログから「生還、覚醒」してゆく中で思います。

江部先生には、感謝尽きないとしか、言いようがありません!!
ありがとうございます。
敬具
2018/01/24(Wed) 00:55 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
今日の日経記事です
(ニュース一言)精糖工業会 飯田会長

若者の「砂糖離れ」は業界にとって深刻な問題だ。砂糖は太りやすいというイメージが響いている。栄養士や医師と組んで、客観データを使って砂糖の魅力を発信していく

 砂糖の国内消費量は20年前と比べて2割近く減った。少子高齢化のほか、最近は糖質制限ダイエットで砂糖摂取を控える若者が増えている。精糖工業会の飯田雅明会長は「砂糖のイメージ向上のために若年層が慣れ親しむSNSも活用したい」と語る。
2018/01/24(Wed) 08:52 | URL | yanosono | 【編集
Re: 正しい情報
なみ さん

糖質制限で体調良好よかったです。
フルマラソンも糖質制限で問題なしです。

テレビ出演、時に、依頼があるのですが、
ほとんど東京の番組で、いきなり、来週でてくれとかなので、無理ですね。
じっくり取材してくれる番組があればいいですね。
2018/01/24(Wed) 11:59 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
さざなみ さん

カンジダは腸内の常在の真菌です。
つまりほとんどの人の腸内にカンジダは存在しますが、
何らかの要因で増えすぎると問題になります。

抗生剤やステロイドの内服、糖質の過剰摂取などが要因の一つです。
これらの要因を無くすることが治療の第一歩です。

アトピー性皮膚炎の治療も含めて、糖質制限食で効果がある可能性があります。
2018/01/24(Wed) 12:13 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: アルツハイマー病は脳の糖尿病
渡邉 さん

ありがとうございます。
私も
アルツハイマー病は「脳の糖尿病」
読みました。
とても感銘を受けました。
2018/01/24(Wed) 12:15 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 今日の日経記事です
yanosono さん

ありがとうございます。

若者が砂糖を控え、ついでに糖質も控えてくれれば
将来の生活習慣病発症が激減して、医療費も削減できますね。
2018/01/24(Wed) 12:19 | URL | ドクター江部 | 【編集
スーパー糖質制限8年目の2型糖尿病50代男性です。
糖質制限に不安を抱くご意見が見受けられるので、どなたかの参考になればと思い私の体験をご報告いたします。
特定検診で糖尿病発覚し専門医の指導によりカロリー制限を開始。(2011/10 糖尿病発覚時 A1C 11.1 空腹時血糖値 289 中性脂肪 239)
1ヵ月後にブログでカーボカウンティングを知り(この手法を実践されていた先達のブログ、カーボカウントの日々さん他数名)、記述を貪るように読み込み、私自身素人ながら理論上間違いないと判断し開始する。(スーパー糖質制限と同程度 2011/11 A1C 7.3 空腹時血糖値 136 中性脂肪 130)
そのころから体調に変化が有りました。症状は身体の異常なほどの冷えのため夜間に覚醒する事が週に3日程度起こりました。当時は原因が判りませんでしたか、今にして思えば最近ネット上を騒がしている低T3症候群ではと考えています。
それまでの糖質まみれの食生活から一転したため脂質、タンパク質を中心とした代謝への移行に2ヶ月から3ヶ月要したと思います。(私の場合)
*その後は真冬でも足先までポカポカして冷えで夜間覚醒することは有りません。

先達の体験に私自身が納得して始めたものの、医師の指導も無く続けていく不安は心の片隅に何時も有りましたので、2012/春頃に糖質制限=江部先生を知ったときはとても安堵いたしました。
江部先生のブログコメントにハーパー生化学が引用されたら確認のため早速購入し、ヒューマニュートリション基礎食事臨床が引用されたら確認のため購入し、バーンスタイン医師の糖尿病の解決が引用されたら確認のため購入し。(私のバイブルとなっています。しかし医学関連書価格のボッタク. 以下略)
又、ネットでレジスタントスターチの血糖値への影響の話題が出れば3ヶ月冷凍後白米を解凍し食し。
一方の主張を妄信すること無く、異なる主張や客観的意見を自分自身が一歩引いて俯瞰するよう心がけています。
より適切な理論は明快で美しいと感じます。結論ありきで構築していく理論は何処かで齟齬が生じると思います。

糖質まみれの食生活から一夜にして厳格な糖質制限に移行した場合に、私のように暫くは不調が続く人がいるかも知れません。
不調になってから糖質リハビリと称して糖質を増加するよりは、不安な人は糖質制限を始める時点でプチ糖質制限で体調の変化を見ながら数ヶ月かけて糖質を減らしていくのが無難かも知れません。糖質制限不適応の方は当てはまりませんが。医療ドラマのシカゴメッドでもそのような患者が運び込まれたシーンが有ったような?。

2012/6  A1C 5.9 空腹時血糖値 128 中性脂肪 55 以降現在までほぼ変動無し)

長文失礼いたしました。
2018/01/24(Wed) 12:23 | URL | tama | 【編集
Re: タイトルなし
江部先生 ご回答ありがとうございます!

糖質制限食を実行していきたいと思います。
2018/01/24(Wed) 18:58 | URL | さざなみ | 【編集
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