低カロリー食で約半分の2型糖尿病が寛解、ランセット論文。
THE LANCET
Primary care-led weight management for remission of type 2 diabetes (DiRECT):
an open-label, cluster-randomised trial
Published: 05 December 2017



こんにちは、。
厳しい低カロリー食で約半分の2型糖尿病が寛解したという
ランセットの論文を、大雑把に読んでみました。
はしょっているので間違いがあったら、ごめんなさい。

過去6年間に2型糖尿病と診断された20-65歳の人を新規登録してます。
BMIは27-45で、インスリンの使用はありません。


149人登録。コントロール群も149人。
カロリー制限群は、
開始後3-5ヶ月は、825–853 kcal/日の低カロリー食に変更、
その後2-8週は再び食事を再導入・・・しかし、何カロリーかが記載なし。
そして長期間の体重減少維持・・・こちらも具体的カロリーの記載なし。


12ヶ月後にチェックしています。
カロリー制限群(137名)は-10.0kg。(104.4kg→90.4kg)
コントロール群(148名)は-1.0kg。(98.7kg→97.7kg)

体重は低カロリー食で見事に減量成功です。

HbA1cは、
カロリー制限群(138名)は-0.9%。(7.7%→6.8%)
コントロール群(148名)は+0.1%。(7.5%→7.6%)

12ヶ月後、カロリー制限群ではほぼ半分の参加者が
2型糖尿病が寛解しており、糖尿病薬が不必要となっています。


重症の有害事象
カロリー制限群:157名中9名(4%)
コントロール群:149名中2名(1%)

低カロリー食で、重症の有害事象は明らかに多いですが、
糖尿病は良くなってます。

12か月後で打ち切ってありますが、
体重減少維持が何キロカロリー/日か記載がありません。
今後、普通の摂取カロリーにしたら、リバウンドがどうなるかを
是非follow up 研究して欲しいですね。

あくまでも理論的な見解ですが
カロリー制限食で1年以上の長期にわたり体重減少を維持するのは至難の技です。



以下は、本研究を糖質制限の視点からみたオスティナートさんの
コメントです。
ありがとうございます。


【18/01/20 オスティナート
ランセット誌掲載論文
グラスゴー大学の実験
極端なカロリー制限によるⅡ型糖尿病患者の改善

Ⅱ型糖尿病患者(20~65才)
極端なカロリー制限(1日825~853kcal)

1日の摂取糖質量(糖質量60%とした場合)
825kcal×60%=495kcal
495kcal÷4(1g当たりの糖質量)=123.75(糖質量g)
(リチャード・バーンスタイン博士は、1日の糖質量を130g以下)

1日3食食べた場合の1食当たりの糖質量
123.75÷3=41.25(糖質量g)
1食当たりの糖質41.25gは糖質制限食ギリギリセーフです。
(山田悟医師は1日130g、1食40gの緩い糖質制限を推奨、残り10gは間食)
http://wp-ostinato.eek.jp/wp/2011-10teitousitusyokujikaidouga/

ちなみに。最極限のカロリー制限は絶食、断食、(生化学的飢餓)
そして、これも最極限の糖質制限です。】


江部康二
コメント
こんばんは
1型糖尿歴20年で去年慢性腎不全となり透析導入、現在母がドナーとなってくれ阪大病院で腎臓移植をし、入院しています。
長年血糖値のコントロールを疎かにし合併症だらけで片目はほぼ見えていません。自身が管理栄養士ということもあり糖質制限にはとても興味がありもらった腎臓を大事にしたいので血糖値のコントロールを厳しくするため糖質制限が必要だと感じており江部先生にたどり着きました。
退院後江部先生がいらっしゃる病院を訪れようと思っています。内分泌内科も阪大病院でかかっていますが主治医は糖質制限は反対派です。江部先生のご指導のもと移植腎を大事にするべく糖質制限をしていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
2018/01/21(Sun) 18:15 | URL | ちぃ | 【編集
糖質制限と虚血性変化

江部先生
大変お世話になります。
先日は、大阪の糖質制限容認の内科をご紹介くださいましてありがとうございました。
さっそく受診してきました。
日赤の循環器の先生のご質問に対応くださるということで、安心できました。
とても嬉しかったのが、私の話をよく聞いてくださったこと。
4月からいろんな科を転々と受診してきましたが、半分以上の医師がパソコンばかりみていて、私の話を聞こうともしてくれません。
そして、そういった医師はみな糖質制限に耳を傾けようともしませんでした。
そのたびに不安が増し、現在の病気を増徴させているのではと思うくらいです。
何人かの先生は私の話を聞いてくださいました。
一緒にどうしようか?と考えてくださった医師は、糖質制限を全否定しませんでした。
実際に食事だけでコントロールしている患者を目の前にして、それを見ようともせずパソコンばかり見て、過去の知識だけでやりきろうとする上昇志向のない医師に当たると診療待ち時間でさえももっ
たいなく感じ、落胆も大きいのです。
患者の話に耳を傾けて、新しい情報の中で正しい治療を取り入れようとする医師は、たとえ、答えがだせなくても救われます。
糖質制限は、新しく正しい治療の1つです。
糖質をやめれない方には従来の方法で、病気による生活の質を下げたくない人は糖質制限を選べる・・・そんな江部先生のような柔軟な考えをもったお医者様が増えますように。
糖質制限をしている人たちの心底には私も含め大きな不安を抱えながら実行している人がほぼではないでしょうか。
それは、地震が起きたときに、食べるものがなく死んでしまうのではないか?
ほかの病気になったとき、糖質制限を理解し、診てもらえる病院がないのではないか?という不安です。
また、その不安のために、糖質制限に移行できない人も多くいると思います。
実際に私の友達も病院で糖質制限をして数値が改善されたと話すとそんなばかなことはやめなさいと言われて途方にくれてます。
私も、昨年4月、その不安が現実のものとなりました。
糖質制限によって投薬も注射もなく過ごせていますが、心疾患異常でひっかかってしまいました。
受診した循環器科で「血糖値数値は普通ですが、糖質制限しているからです」と説明すると、受け入れられずに、まともに治療ができずにいます。
仕方なく、病院を転々としながら自力で心疾患原因を探す日々を過ごしています。
私は、カロリーも糖質も混在した世の中でかまわないと思います。
どちらも認めてもらって、その治療方法を患者が選べるような世の中に早くなってほしいものです。
そうすれば、糖質制限についても堂々と研究が進められ、糖質制限を堂々と取り入れた病院が増え、受け入れてくれる大病院も増えていくと思います。
「糖質制限で糖尿人だけど普通人」が他の病気になったときに、たくさんの説明をしなくても治療ができる病院があると思うと、もっともっと糖質制限を選択する人も増えると思います。


2018/01/22(Mon) 17:32 | URL | 小福 | 【編集
Re: 糖質制限と虚血性変化
小福 さん

良かったです。
よく話を聞いてくれる医師は信頼できますね。
2018/01/23(Tue) 15:44 | URL | ドクター江部 | 【編集
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