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インフルエンザ脳症。症状。罹患数。予後。
こんにちは。

『インフルエンザに罹患した時に、
非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)は、脳症になるリスクがあるので使用してはいけない。使用していいのはアセトアミノフェンのみである。』

ということを、強調して述べてきました。

そのインフルエンザ脳症ですが、
2016/17 シーズンのインフルエンザ脳症患者報告数は、
2015/16 シーズンより少なく、 2014/15 シーズンとほぼ同数でした。(2017 年 5 月 15 日現在、117 例)。
2015/16シーズンは2016/9/27時点で、
70%が9歳まで、
80%強が14歳までで、
圧倒的に小児が多いです。
2015/16シーズンは,
計224例のインフルエンザ脳症の報告がありました。(2016年9月27日現在)。
過去2シーズンと比較すると、2倍以上の症例が報告されました。


 インフルエンザ脳症の症状ですが、典型例は、高熱、意識障害、けいれん、異常な言動などが見られます。
脳症を発症するのはインフルエンザの患者1万人あたり数人で、毎年100~500人程度がかかります。

1~2歳までの乳幼児を中心に、就学前の子供が重症化しやすいです。

脳症になった場合の致死率は、大分改善して、7%前後です。

しかし、脳症患者の25%程度に、知的障害や高次脳機能障害、てんかん、体のまひなどの後遺症が残ります。

 脳症を予防する方法はないので、子供の異変を見つけたら、速やかに対応することが欠かせません。

 脳症の主な前兆はけいれん、呼びかけに応じない意識障害、意味不明なことを言ったりする異常な言動などです。

インフルエンザ脳症になると、幻覚を見る、意味が分からないことを言う、理由もなく泣いたり怒ったりする、
突然歌い出すなどの異常な言動、壁に向かって走り出すなどの異常行動が現れることがあります。

こうした症状は、発熱などの通常のインフルエンザの症状が出てから12~24時間後に出るケースが多いです。

この時点で、早急に、医療機関にかかる必要があります。

 インフルエンザ脳症は早く治療すればするほど、高い効果が得られます。

2002~04年の約300の治療例を森島教授らが分析したところ、

脳症が発症した当日に治療した患者では死亡や重度の後遺症が起きた例はみられませんでした。

しかし、発症2日目の治療開始では、約半数に死亡または後遺症が出現しました。

さらに3日目治療開始だと、死亡または後遺症が約80%に上がったといいます。

インフルエンザ脳症の治療は、とにかく早ければ早いほど良いということにつきます。


本日のブログは、2012/12/1 日本経済新聞 夕刊
https://style.nikkei.com/article/DGXDZO48958010Z21C12A1EL1P01

https://style.nikkei.com/article/DGXDZO48958010Z21C12A1EL1P01?page=2
に掲載された

森島恒雄 、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科小児医科学、 特命教授の記事を参考にして、書きました。
ありがとうございました。

江部康二
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