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2017年糖質制限食10大ニュース
こんにちは .

2017年もブログ読者の皆さんには、
コメントや質問など、たくさんの応援をいただきありがとうございました。
引き続き来年もよろしくお願い申し上げます。

2017年も恒例となった糖質制限食10大ニュースを、
本ブログ記事のなかから、選んでみました。

それでは、良いお年をお迎えください。  m(_ _)m


①炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇。ランセット(Lancet)論文。
Lancet誌オンライン版2017年8月29日号掲載
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32252-3
5大陸18ヵ国の13万5千例以上を約7年半追跡
炭水化物摂取比率    総死亡率
1群 46.4%          4.1%
2群 54.6%         4.2%
3群 60.8%          4.5%
4群 67.7%         4.9%
5群 77.2%          7.2%

非常にきれいな数値で、炭水化物摂取比率が多いほど総死亡率が上昇です。

脂肪の摂取比率   総死亡率
1群 10.6%       6.7%
2群 18.0%        5.1%
3群 24.2%        4.6%
4群 29.1%        4.3%
5群 35.3%        4.1%

こちらも、非常にきれいなデータで、脂肪の摂取比率が多いほど総死亡率が低下です。


②炭水化物摂取比率が減少し、糖尿病の増加が縮小し、
糖尿病予備軍は減少。

2017年09月21日 (金)厚生労働省発表。
「糖尿病疑い1000万人 厚労省推計2012年から50万人増」
炭水化物摂取比率が減少して、糖尿病の増加が縮小し、糖尿病予備軍は減少。
2017年9月21日に厚生労働省が発表です。
厚生労働省は、毎年国民健康・栄養調査を実施しています。
その中で、4~5年に1回、糖尿病有病数を集計しています。
今回2016年の糖尿病有病数は、2012年に比し、約50万人増加で、
前回と同じぐらいです。
糖尿病予備軍は、2012年に約1100万人で、2007年から約220万人減少で、
国民健康・栄養調査が始まって以来の初めての減少でした。
さらに2016年は糖尿病予備群は約1000万人で、
2012年から約100万人減少で、前回と同様の傾向です。


③渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で鼎談。
2017年02月07日 (火)
渡邊昌先生は、医学雑誌「医と食」の編集長です。
門脇孝先生は、一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長
であり、東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授です。
3人で教授室で、90分間、いろいろお話ししました。
私は生まれて初めて東大の構内に入ったこととなります。
糖質制限推進派と元糖質制限慎重派の実りの多い、歴史的な鼎談でした。

③ +  FreeStyleリブレProは非常に有用。
24時間にわたり、15分ごとに組織間液のブドウ糖濃度を測定。14日間装着可。
2017年1月から、インスリンポンプを装着している1型患者を診察している病院では健康保険で請求可能となる。


④SGLT2阻害剤で死亡率減少、ケトン体の臓器保護作用。
2017年3月21日にアストラゼネカ社から、糖尿病治療薬SGLT2阻害剤の大規模リアルワールドエビデンス試験 「CVD-REAL試験」について、結果が発表されました。
2015年のEMPA REG OUTCOME TRIALに続いて
SGLT2阻害剤の臓器保護作用が認められました。
SGLT2阻害剤は薬物による糖質制限食というみかたもできます。


⑤外食産業も、食品メーカーも、糖質制限食に勢い 。

すき家、ガスト、くら寿司などが糖質制限食に参入し、
大手コンビニでも糖質制限パンが販売されるようになりました。
2016年に続いて、2017年も糖質制限食がどんどん広がっています。
2016/7/20(水)NHKクローズアップ現代の試算で、
糖質制限関連産業が3184億円ですから、2017年はもっと増えていると思います。

⑤+ 「妊娠糖尿病患者が、長期2-3年糖質制限していたらなおる」
2017年12月3日の糖尿病妊娠学会(宮崎)での宗田先生のご発表。


⑥日本老年医学会と日本糖尿病学会は65歳以上の糖尿病患者に限定した診療指針を作成し「重度の腎機能障害がなければ、十分なたんぱく質をとることが望ましい」と提言。
2017年5月17日、朝日新聞。
このことも、糖質制限食(相対的に高たんぱく食)には追い風ですね。


⑦糖尿病患者透析有病率も発症率も日本では増加。
日本透析医学会のデータを調べて見た結果、
糖尿人新規透析発症率も日本では増加していました。
1990年から2012年の22年間の経過をみると、
糖尿病腎症からの透析新規発症率は、0.09%から0.18%に倍増していました。
やはり、発症率も米国と異なり、有病率と同様に増加していました。

⑧重症低血糖で搬送、年2万件…薬の誤使用原因か。
2017年08月15日 (火) 読売新聞。日本糖尿病学会。
糖質制限食なら、インスリン注射やSU剤など低血糖を起こす薬物の使用量が
激減するので、低血糖予防になります。


⑨コーヒーと死亡リスクの逆相関、ヨーロッパでも確認。2017年8月の論文
Gunter MJ et al. Coffee Drinking and Mortality in 10 European Countries: A Multinational Cohort Study. Ann Intern Med. 2017 Aug 15;167(4):236-247.
また、コーヒー党にとって、嬉しい話題です。
アナルズ・オブ・インターナル・メディスンという権威ある医学雑誌に
掲載された論文の紹介です。
コーヒーを飲む群と飲まない群の比較研究です。
コーヒーはしっかり飲んだほうがメリットがあるようです。


⑩日野原重明先生が逝去されました。2017年07月18日 (火)
2017年7月18日(火)午前、日野原重明先生が逝去されました。
105歳でした。
近年は、2日に一度ステーキを食べられるなど
糖質制限食的な食生活をしておられたので
京大医学部の大先輩ですが、親近感を覚えて
ご活躍を楽しみにしていました。
魚は毎日のように食べておられ、
脂のないステーキを、2日に1度食べておられたようです。
ステーキを食べる日は魚はなしです。
朝食はコーヒー、ジュース、ミルク、オリーブ油を摂取され、
昼食はミルクとクッキー2個だけなので、少食です。
夕食は茶碗半分ほどのご飯、たっぷりの野菜、
それにヒレ肉か魚で1日1300キロ・カロリーに制限されていました。
これだと、朝が糖質5~10g、昼が糖質15g、
夕が糖質40gくらいなので、一日の糖質摂取量は、60~65gくらいで
糖質摂取比率は約20%弱です。
生活習慣病の名付け親でもあり、
多くのお仕事もされ、医師の鑑のような方でした。
心からご冥福をお祈り致します。



☆☆☆江部康二2017年度の本
*ビジュアル版 糖質制限の教科書 2017年2月(洋泉社)
*外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、
 2017年3月(毎日新聞出版)
*糖質オフでやせる食事 2017年4月(日本文芸社)
*「江部康二の糖質制限革命」2017年4月
(東洋経済新報社)
*「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
*「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
*作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立 
 2017年10月(家の光協会)



*魚をたくさん食べる人は、うつ病リスク半減。
2017年09月28日 (木)毎日新聞。
糖質制限食では動物性たんぱく質の充分な摂取を推奨しています。
魚:肉が、1:1、くらいが目安です。

*第20回日本病態栄養学会コントラバシー3(2017/1/15)、ご報告。
2017年01月16日 (月)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。

*失った歯の数と動脈硬化が強く関連する。
2017年01月24日 (火)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。


*米1億人超が糖尿病か予備軍、人口の3分の1 と増加。
2017年7月18日に発表されたアメリカ疾病管理予防センター(CDC)の報告。


*認知症患者の割合(有病率)、OECD加盟国で日本が最多
2017年11月21日 (火)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。
<高齢化+高糖質食>が元凶か?


*アボット社 FreeStyleリブレ(FGM)は誤差大。 FreeStyleリブレProはOK。
2017年12月26日 (火)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。


*2017年2月12日(日)
日本糖質制限医療推進協会主催・医療従事者対象セミナー in 大阪 開催
2017年4月9日(日)
日本糖質制限医療推進協会主催・医療従事者対象セミナー in 東京 開催



*米、がんの40%が過体重と肥満に関連。CDC発表。
2017年10月27日 (金)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。

*ウオーキングで高齢者の死亡を予防。米国コホート研究。
2017年11月20日 (月)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。

*日本人腎臓弱い「塩分とりすぎ、肥満注意」 日豪チーム。
2017年10月06日 (金)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。



江部康二


コメント
2017年も、感謝いたします!!
都内河北 鈴木です。

今年も「糖質制限理論」の進化して行く事が学べて、健康へ覚醒してゆく自身の為に成りました!!

それまでの21年間の後半2005年「糖質制限理論」を2012,9、中旬に自力で知り3ヶ月足らずで生還できた事を認めない
「日本糖尿病学会信者医療者が隠蔽していた事実」への怒りも、

江部先生のブログに出会えた事で糖尿病完治し、以降の眼、脳梗塞頚動脈プラ~ク改善等により
「人類本来の食生活理論」だと証明できた事で、
安易な怒りはおさまり、
更なる覚醒してゆく事が「糖質制限理論」の真理証明だと考えます!!

面識無い、利害関係無い、
江部先生には何の御礼もできず、ネットで思いを伝えるしかできない事が悔やまれますが、
私の「生還、覚醒」事実は伝わっているかと思います。

今後ともネット等で御活躍を願っています!!

江部先生には、感謝尽きません!!
ありがとうございます。

良い年を御迎え下さい。
敬具
2017/12/31(Sun) 17:26 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
FGMの正確性
江部先生

いつもブログ更新有難うございます。
今年も一年大変お世話になりました。

日々過ごしているとあまり感じられない変化も、ふと一年振り返って見るといろいろとあるものですね。

糖質制限食の有用性について医学会や世間に認められてきたニュースが多かったようですが、それは私の中で今更疑いようのない事実なので正直あまり印象に残っていません。

私的に今年の一番大きな糖質制限ニュースはFreeStyleリブレによる皮下間質液の24時間持続グルコース測定システム(FGM:フラッシュグルコースモニタリング)の登場です。

これが登場して入院患者に限らず持続血糖測定の推定が行えるようになり、今までには見えなかったストレスで実際にグルコースが上昇する様子や運動後、絶食中のグルコース変化など様々な形で応用できるようになり、糖質制限の妥当性をより明らかに示すという意味でも診療の幅が拡がりました。

実は私も、糖尿病ではないのですが、医療機器卸会社の方に頼んでFreeStyleリブレを自費購入して装着して、いろいろ実験を試みてみました。

その結果、私の場合はFreeStyleリブレでの推定血糖値が実測の血糖値より約20mg/dL高いということが判明したのですが、血糖変動についてはある程度信頼がおけるのではないかと評価していたのです。

ところが先生の年末の「FreeStyleリブレは誤差が大きい」との記事を拝見し、実は少々驚いておりました。「20~60mmg高めにでたり、逆に20~30mgくらい低めにでることもあり」と記載されていたからです。

さらに時を同じくして私も実際の糖尿病患者さんに入院でFreeStyleリブレを使って頂いた所、この方は糖質制限をしていても血糖変動の激しい方でしたが、確かに教えて頂いたように実測より高くなったり低くなったりと、私のリブレ結果のように一定の傾向を見出すことはできませんでした。

最初の前提が崩れていたら、何かに応用しようにも出てきた結果の解釈がどんどん歪んで後になればなるほど修正困難になってしまいます。

その意味で江部先生に早い段階でFreeStyleリブレの問題点を御指摘頂いたことは大変意義深いことであったと思います。

血糖変動が激しい場合、FGMでは原理的に正確性に欠ける可能性もあって、FGMはあくまで推定でそのような誤差が出て然るべきものとして扱っていく必要があるのかもしれず、今後も正しい情報を収集していく必要性を感じました。

FGM機器の精度向上を期待しつつも、使い方に注意してFGMも糖質制限普及のためのツールとして活用していきたいと思います。今後も様々な情報を御教示頂ければ幸甚です。

来年もまた何卒宜しくお願い申し上げます。
2017/12/31(Sun) 17:48 | URL | たがしゅう | 【編集
Re: FGMの正確性
たがしゅう 先生

アボット社 FreeStyleリブレ(FGM)は誤差大ですが、 高雄病院で入院患者さんに使用しているFreeStyleリブレProはOKです。

なぜこれほど違うのかがわかりません。
FreeStyleリブレProは、インスリンポンプを使用している1型患者さんを診療している場合は保健請求ができますが
それ以外はできません。
インスリンポンプを使用している1型患者さんは1名で大丈夫です。

ただ、私もたがしゅう先生も、高めの誤差で安定していたのでそういう場合は
血糖変動については、あるていど信頼できると思います。

本年中はいろいろお世話になり、ありがとうございました。
来年もよろしく御願い申し上げます。

FreeStyleリブレProは非常に役に立っているので、10大ニュースに入りますね。
コメントありがとうございます。


2017/12/31(Sun) 18:18 | URL | ドクター江部 | 【編集
良いお年をお迎え下さい
江部先生、こんばんは

今年も1年間、無事過ごせました。
ありがとうございました。

思えば糖尿病発覚当時、即入院といわれた程酷かったですが
すぐに先生の本とブログを知り糖質制限を始めて、半年後には薬なしで血液、血圧等全て正常になりました。
もうすぐ11年になりますが、それ以外にも視力が良くなっていきました。

40代後半は0.6~0.7でゆるいメガネをかけていましたが
52歳で糖質制限を始めてから、だんだん視力が良くなり、現在は左右とも1.5あります。
私の場合は、これも糖質制限の効果かなと思っています。

いづれにしましても、先生には大変感謝致しております。

来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
2017/12/31(Sun) 19:05 | URL | モン吉 | 【編集
Re: 良いお年をお迎え下さい
モン吉 さん

明けましておめでとうございます。
本年もよろしく御願い申し上げます。


「40代後半は0.6~0.7でゆるいメガネをかけていましたが
52歳で糖質制限を始めてから、だんだん視力が良くなり、現在は左右とも1.5あります。」


これは素晴らしいですね。
私も52歳で糖質制限食を開始して、67歳現在のほうが視力が良くなりました。
糖質制限食の効果と思います。

2018/01/01(Mon) 07:34 | URL | ドクター江部 | 【編集
妊婦の糖質制限について
先生。
あけましておめでとうございます。
今年もブログを楽しみにしております。

さて、新春早々、妊婦の糖質制限について警鐘を鳴らす記事がでていました。
宗田先生の著書を読んでいるのかと残念な気持ちになりました。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6266837

全国版なので、妊婦の不安を煽らないか心配です。

2018/01/01(Mon) 12:04 | URL | らいおん丸 | 【編集
日野原先生の糖質摂取量が甘々な気がします。
スーパー糖質制限はしてないと思いますし、日によっては糖質制限の規定量は超えていたと思います。
そもそも、普通のジュースやクッキーなど糖質制限者は食べません…。
私は日野原先生は、糖質制限というよりカロリー制限だと思います。
カロリー制限も広義には、糖質制限になる範疇もあります。
日野原先生は糖質制限していたと、括るのは誤解を招くと思います。
糖質制限NG食品を食べてるのに糖質制限と言われましても?です。
2018/01/01(Mon) 12:08 | URL | 一糖質セイゲニスト | 【編集
Re: 妊婦の糖質制限について
らいおん丸 さん

福岡秀興・早稲田大ナノ・ライフ創新研究機構招聘研究員は、以前から
英国のサウサンプトン研究を引用して、糖質制限食批判をされてますが、
根本的な勘違いをしておられるようです。

福岡氏の引用元の論文「Diabetes 60:1528–1534, 2011」は、
炭水化物摂取が
261.5g/日未満
297.5g/日未満
351.0g/日未満
351.0g/日以上

の4群の妊婦の研究です。

即ち、全員が大量の炭水化物摂取をしていての研究です。
糖質制限とは、全く無関係の論文です

糖質制限食とは130g/日以下の糖質摂取が定義となります。


2018/01/01(Mon) 19:19 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
一糖質セイゲニスト さん

日野原先生ご自身が
平成24年(2012年)1月15日発行
ALPHA CLUB 掲載の記事で
『食事としては、毎日1300lkcalに制限する。内容は、たん白質は60歳代の人並みにとる。
朝はオリーブオイル15ccをアップルジュースに混ぜて飲む。
牛乳カップ1杯に大豆から採ったレシチンを茶さじ3杯混ぜて飲む。
それにバナナ1本。
あとは砂糖なしのコーヒーを1杯。
昼食は牛乳1杯、クッキーを3枚のみ。
クッキーは甘くないクッキーだそうです。
夕食は800kcalとする。脂肪のない牛肉ステーキ90gを週2回、魚を週5回、
緑黄色野菜を大皿1杯、特に長寿のビタミンBといわれるブロッコリーを3個とる。
これにオリーブオイルのドレッシングをかける。
ご飯、または糖質は制限し、ご飯は3分の1杯に止める。
食後の果物は、カロリーの低い物をとる。』


と述べておられます。
1日130g以下の糖質摂取量であり、摂取エネルギー比率も薬27%弱くらいなので
糖質制限食の定義はクリアしておられました。
私は勿論食べませんが、
長く続けることがとても大事なので、時折、ジュースやクッキーも、その個人の状態に応じて、
適宜ありかなと思います。
厳しい糖質制限にも緩い糖質制限にも、それぞれ意味があると私は考えています。
2018/01/01(Mon) 19:33 | URL | ドクター江部 | 【編集
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