fc2ブログ
認知症患者の割合(有病率)、OECD加盟国で日本が最多
【YOMIURI ONLINE
ヨミドクター
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171113-OYTET50013/

2017年11月13日
ニュース・解説
認知症患者の割合、OECD加盟国で日本が最多


 日本の認知症患者の割合(有病率)は、経済協力開発機構(OECD)加盟35か国の中で最も高いことが10日、
OECDが公表した2017年版の医療に関する報告書でわかった。

 年齢が上がるほど認知症有病率は高まる傾向にあり、
日本は世界で最も高齢化が進んでいるためとみられる。

 報告書によると、日本の人口に対する認知症有病率は2・33%で、
OECD平均(1・48%)を大きく上回り、最も高かった。
2位はイタリアの2・25%、3位はドイツの2・02%だった。
日本の有病率は20年後の37年にはさらに上昇し、3・8%に達すると推定されている。

 OECDの担当者は「日本は高齢化がほかの国より早く進んでいる。
認知症を含め、加齢に関連した病気への対策が喫緊の課題だ」と指摘している。】



YOMIURI ONLINE ヨミドクター 2017/11/13
に、
認知症患者の割合(有病率)、OECD加盟国で日本が最多(第一位)
という記事が掲載されました。

確かに、高齢になるほど、認知症の割合は増加します。
従って、日本の高齢化が他の国より早く進んでいることも、
認知症有病率が世界一である理由の一つでしょう。

一方、日本には、世界に誇る「久山町研究」があります。
久山町研究のデータをみると、高齢化だけでは語れない
もう一つの真実が見えてきます。


<久山町研究>
A)
久山町研究において、1988年から2002年まで、14年間も運動療法と食事療法(従来の糖尿病食)をしっかり指導したにも関わらず、
糖尿病発症予防に失敗して、かえって激増させてしまった
ことは、過去本ブログ記事で再三、述べてきました。
端的に言って、従来の糖尿病食(高糖質食)が、
糖尿発症を激増させたという信頼度の高い結論がでたということです。


男性
        1988         2002
糖尿病     15.0        23.6%
IGT     19.2        21.6%
IFG     8.0         14.7%
合計      42.2        59.9%


女性 
        1988         2002
糖尿病     9.9          13.4%
IGT      18.8         21.3%
IFG      4.9          6.6%
合計      33.6         41.3%


B)
「久山町では1985年から2012年まで5回にわたり65歳以上の全住民を対象にした認知症に関する調査を実施。
過去5回で高齢者認知症の有病率が6.7%から17.9%まで急増。
認知症患者の6割を占めるアルツハイマー型に限れば、約9倍に増えていた。」


2012年の調査で、認知症が増加して、アルツハイマー病は、
実に27年間で9倍に増加です。
1985年から2012年までの調査結果ですが、A)の1988~2002年の、
従来の糖尿病食での食事療法介入期間もしっかり含まれています。
糖尿病患者のアルツハイマー型発症リスクはそうでない人の2.1倍ですから、
従来の糖尿病食で、久山町の糖尿病を激増させたことが、
久山町のアルツハイマー病激増に、おおいに関わっていると考えられます。
「従来の糖尿病食は、糖質摂取比率60%で、しっかりご飯を摂取する」というものです。


C)
「米の摂取量を減らして、
大豆、緑黄色野菜、淡色野菜、海藻類、牛乳・乳製品を多く摂るというパターンで認知症のリスクが下がる」
(☆)

この久山町研究の結論は、私もその通りだと思います。
この食事パターンに、魚と肉と卵を加えたら、何とそのまま『糖質制限食』です。


A)B)C)の久山町研究で、米を多く摂取する「高炭水化物食」により、
糖尿病発症が激増し、アルツハイマー病の発症も激増したことが報告されました。


<考察>
久山町研究により、同じ高齢者でも米をしっかり食べる食生活(高糖質食)だと
糖尿病と認知症になりやすいということが判明しました。


スーパー糖質制限食なら、そもそも糖尿病発症予防ができますし、
すでに糖尿病を発症した人も、コントロール良好が維持できます。

糖尿病発症予防ができれば、そのままアルツハイマー病発症予防につながります。

糖尿病患者において『食後高血糖』と『平均血糖変動幅増大』という酸化ストレスリスクを予防できるのは、
糖質制限食だけです。

糖尿病患者における酸化ストレスが、糖尿病合併症だけでなく、
アルツハイマー病、がん、動脈硬化、老化・・・様々な生活習慣病の元凶です。

血糖コントロール良好なら、酸化ストレスリスクは生じず、合併症は発生せず、
アルツハイマー病などのリスクもありません。

ブログ読者の皆さんも、久山町のように、
アルツハイマー病が激増しないように
美味しく楽しく末長く糖質制限食に取り組みましょう。


江部康二



(☆)
http://www.epi-c.jp/entry/e800_0_jea2012.html
日本疫学会2012年1月27日(金)
[久山町研究] 認知症リスクの低い食事パターン
発表者: 九州大学・小澤 未央 氏
目的:食事パターンと認知症発症リスクとの関連を検討。
コホート:久山町研究の1988年健診に参加した60歳以上の1006人を17年間追跡。

小澤未央氏のコメント
今回の検討では,1回の食事において「大豆製品と豆腐」「緑黄色野菜」「淡色野菜」「藻類」「牛乳・乳製品」の摂取量が多く,
「米」の摂取量が少ない食事パターンは,認知症発症のリスクを有意に低下させることが示されました。
本研究結果から,1回の食事において米の摂取量を減らした分,大豆,野菜,および乳製品で作られた食品を多く摂取する食事,
つまり野菜類の摂取を心がけた食生活は,認知症の発症を予防する可能性があると考えられます。

コメント
本日記事に驚きと疑問ありです??
都内河北 鈴木です。

本日記事ラストの
九州大学・小沢未央 氏の発表は、
日本疫学会2012年1月27日となっていますが、私は今読み疑問満載になりました!!

一般人なら専門医から指導で知らされなければ無知のままです。

江部先生の理論で「生還し、覚醒し、更なる改善更新」の為に日々ブログだけは読んでいますが、
知れば知るほど「日本医療界」は「医療理念の無い」組織図なんですね!!

江部先生には、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2017/11/21(Tue) 20:13 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
先生の講演でも出てくる久山町の悲劇
まじめは住民がなおさら拍車をかけて、言葉は悪いですが人体実験の結果がこの久山町ですね。
これだけの大ごとを国の機関が関わると、できるというのは恐ろしいです。
しかし、この結果を決して無駄にしないようにしてほしいものです。
また、間違えたのなら素直に非を認めるか、訂正してその責任を果たせばいいものを、組織というものはできないのでしょうかねぇ。
といっても、今の時代はそれを大人はしてないですね(笑)
2017/11/21(Tue) 20:19 | URL | クワトロ | 【編集
先日は…。
江部先生、こんばんは☆先日は失礼致しましたm(__)m

10時24日から新しい喘息治療の為に入院して数時間後にアレルギーっぽい症状が出た為に一旦、新実先生の予約を入れていた為に、こちらの病院の主治医の先生に受診した方が良いと言われて14日に退院し翌日に受診し新しい喘息の治療2回目の今日から短期入院の予定で再入院致しました。

食パン1枚残したり牛乳を2回に分けて飲んだりしていますが昼食後に凄い睡魔や倦怠感などに襲われて血糖測定したら200dlを超えの高血糖でした(T_T)

ビタミンCとビタミンDの事を、こちらの病院の主治医の先生に相談しましたがイマイチ反応悪くて新実先生に相談しましたがスルーされてしまいました。

冠攣縮性狭心症の治療も中止されていた為かミオコール スプレーやニトロの効きが悪くなっている感じがある為に来月、江部先生の受診&橋本先生の栄養相談を希望していますので、その際に処方して頂けると幸いに思います。

いつも御心配や御迷惑などをお掛けしてばかりで申し訳ありませんm(__)m





2017/11/21(Tue) 22:58 | URL | ドリーム | 【編集
脂肪細胞について。
はじめまして、こんにちは。
30歳の女、糖質制限を始めて2年目になります。

私は、幼い頃から肥満でした。20歳頃には体脂肪率35%、身長160体重80キロ。
その後運動量が増え自然と55キロ前後が4年間続きましたが、ある時を境に過食をきたしたった3ヶ月で30キロ増加。体脂肪率は40%を超えました。
それから1年後、拒食状態が続き、こんどは2年かけて50キロに激減しました。体脂肪率は不明です。
その後、ようやく心身共に健康に落ち着ける生活を手に入れ、現在の60キロ前後に落ち着きました。
そして、糖質制限を始めて4ヶ月ほどになり、体脂肪率は40%かは27%ほどに。体重はさほど変わりません。
筋肉をつけることにより代謝が向上したのは体脂肪率の数値をみると実感するのですが、脂質を増やせばみるみるまに体脂肪率が上がるので、体感的には28%弱が最も「なりやすい」体型の現在です。
高タンパク低脂肪低カロリーの食生活と運動を続ければ、なだらかに体脂肪率は落ちていくようすです。

そこで質問なのですが、白色脂肪細胞は少なくとも短期的には減らないとのことですので、私の場合、糖質制限食のみによる体型維持は、これを限度と考えた方がベターでしょうか。
糖質制限を始めてから体調がすこぶる良いので、今後とも続けて行くつもりなのですが、無理なく続けられる体型を知っておかなければ終わりなきダイエットなどを始めて心を壊してしまいそうで、ご教授頂けないかと思いコメントさせて頂きました。
2017/11/22(Wed) 01:15 | URL | まる | 【編集
Re: 先日は…。
ドリーム さん

ビタミンCやビタミンEは、ドリームさんの冠攣縮症状に対して、効果があるかどうか不明です。
それで、新実先生もスルーなのだと思います。

害もないので、試してもいいとは思います。
2017/11/22(Wed) 08:10 | URL | ドクター江部 | 【編集
I am・・・。
認知症についての私の一つの考えですが、
日本人は教育の賜物か、主語と述語を無しで、或いは取り替えて話す傾向があるような。

そして「I'm・・・」がない。

このへんのことは海外でのビジネスの上でもネックになっているようです。

日本人はなぜ『私』がないのだろうか・・・・

日本人の認知症、病気以前のことが多々あると私は思っています。
2017/11/22(Wed) 08:12 | URL | 今井 | 【編集
成る程〜。
江部先生、こんばんは☆返信ありがとうございますm(__)m

成る程〜チラッと循環器科の先生に心筋梗塞って言われたので、なってからでは遅いのですし多少お薬が増えても阻止出来れば良いなぁ〜と思っています。

今回の入院、短期の予定が少しばかり長引きそうな感じですが退院したら受診に伺わせて頂きます。








2017/11/22(Wed) 20:46 | URL | ドリーム | 【編集
エリスリトールと脂質の多いものの組み合わせについて
はじめまして、こんばんは。
江部先生の本をきっかけに糖質制限をはじめた者です。ダイエットのためはじめたのですが、体型がすっきりしたのはもちろん、長年ボロボロに荒れていた肌がとても綺麗になり、本を出してくださった先生に感謝でいっぱいです。本当にありがとうございます。
そこで質問なのですが、エリスリトールなどの血糖値を上げない甘味料でも、生クリームやバターなど脂質の多いものと合わせて食べると糖質プラス脂質で太ってしまうのでしょうか?
エリスリトールは血糖値を上げないので糖質としてカウントしなくて良いという情報を見たのですが、カウントしないということはどれだけ使っても糖質制限に支障はないということですか?
文章が上手くまとまっていなくてすみません。
ご回答いただけると嬉しいです。何卒よろしくお願い致します。
2017/11/23(Thu) 00:57 | URL | たまご | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可