2008年05月26日 (月)
こんばんは。
過去最大の37拍手が、2008年4月22日「医療崩壊」のブログ記事にありました。ありがとうございます。
読者の皆さん、医療問題にきっちり関心を持っていただいているのだと大変嬉しく、そして、心強く思いました。
もう一度、強調したいです。既に日本の医療は崩壊しています。もう間に合ってないけど、それだけに今すぐに対処しなくてはなりません。
優先順位の一番は、間違いなく医療・年金・福祉です。それに比べれば、高速道路建設など10年間凍結でいいではないですか。道路財源を一般財源化して、医療費に回すのが急務です。
全ての国民・政党が、「医師を増やし看護師を増やし、医療費は増やさなくてはならない」という共通認識を持つ必要があります。
日本の医療費は、GDP比でOECD加盟国中最低レベルです。医師も看護師も欧米に比べたら全く足りていません。
ちなみに医師数は、OECD平均の人口1000人あたり3.1人になるためには十数万人も不足しているという恐るべき状況なのです。
もっと簡単にいえば、医療費が年間約31兆、パチンコ代も約30兆でほぼ一緒です。日本人の健康はパチンコ代と一緒程度のお金で守られているのが現状なのです。これはブラック・ジョークではありません。日本の医療の置かれている現実の、極めて厳しい由々しき問題なのです。
1983年に、当時の厚生省保険局長が「医療費亡国論」を唱えて以後、日本では、一貫して国を挙げて、医療費削減政策が実施されてきたのです。
この間老人は増え続け、医療技術革新は進み、医療器機も新しくなり、診断技術も検査の方法も治療方法も日々高度となり、医療費は増えて当たり前なのです。
「医療費亡国論」と「医療費削減政策」は、高齢化社会への対策として、25年間犯し続けた構造的な根源的な国の過ちだったのです。
今後は、「医療費は増やさなくてはならない」という共通認識のもと、人口の高齢化の中で医療・福祉に大きな投資を行って医療崩壊をくい止め、さらに経済の活性化に結びつければ、一石二鳥です。
現実にEU諸国では、医療への投資を積極的に行い、15ヶ国の医療制度の経済効果はGDPの約7%に達していて1位で、2位の金融の約5%を上回っています。
このように、日本とは逆に、医療に積極的に投資して経済の活性化に成功しているのがEU諸国です。国の事情がいろいろ異なるとはいえ、日本がEU諸国からから見習うことはたくさんありそうです。
江部康二
過去最大の37拍手が、2008年4月22日「医療崩壊」のブログ記事にありました。ありがとうございます。
読者の皆さん、医療問題にきっちり関心を持っていただいているのだと大変嬉しく、そして、心強く思いました。
もう一度、強調したいです。既に日本の医療は崩壊しています。もう間に合ってないけど、それだけに今すぐに対処しなくてはなりません。
優先順位の一番は、間違いなく医療・年金・福祉です。それに比べれば、高速道路建設など10年間凍結でいいではないですか。道路財源を一般財源化して、医療費に回すのが急務です。
全ての国民・政党が、「医師を増やし看護師を増やし、医療費は増やさなくてはならない」という共通認識を持つ必要があります。
日本の医療費は、GDP比でOECD加盟国中最低レベルです。医師も看護師も欧米に比べたら全く足りていません。
ちなみに医師数は、OECD平均の人口1000人あたり3.1人になるためには十数万人も不足しているという恐るべき状況なのです。
もっと簡単にいえば、医療費が年間約31兆、パチンコ代も約30兆でほぼ一緒です。日本人の健康はパチンコ代と一緒程度のお金で守られているのが現状なのです。これはブラック・ジョークではありません。日本の医療の置かれている現実の、極めて厳しい由々しき問題なのです。
1983年に、当時の厚生省保険局長が「医療費亡国論」を唱えて以後、日本では、一貫して国を挙げて、医療費削減政策が実施されてきたのです。
この間老人は増え続け、医療技術革新は進み、医療器機も新しくなり、診断技術も検査の方法も治療方法も日々高度となり、医療費は増えて当たり前なのです。
「医療費亡国論」と「医療費削減政策」は、高齢化社会への対策として、25年間犯し続けた構造的な根源的な国の過ちだったのです。
今後は、「医療費は増やさなくてはならない」という共通認識のもと、人口の高齢化の中で医療・福祉に大きな投資を行って医療崩壊をくい止め、さらに経済の活性化に結びつければ、一石二鳥です。
現実にEU諸国では、医療への投資を積極的に行い、15ヶ国の医療制度の経済効果はGDPの約7%に達していて1位で、2位の金融の約5%を上回っています。
このように、日本とは逆に、医療に積極的に投資して経済の活性化に成功しているのがEU諸国です。国の事情がいろいろ異なるとはいえ、日本がEU諸国からから見習うことはたくさんありそうです。
江部康二
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