2017年06月04日 (日)


「糖尿病疑い950万人 厚労省推計2007年から60万人増」
炭水化物摂取比率が減少して、糖尿病の増加が急減し、糖尿病予備軍は減少。
2013年12月19日に厚生労働省が発表。
厚生労働省は、毎年国民健康・栄養調査を実施しています。
その中で、5年に1回、糖尿病有病率を集計しています。
次回は、2017年度の集計で、2018年12月に厚生労働省が発表予定です。
今回2012年の糖尿病有病率は、
2007年に比し、約60万人増加で、かなり歯止めがかかっています。
1990年:560万人
1997年:690万人(130万人増加)
2002年:740万人(50万人増加)
2007年:890万人(5年間で150万人増加)
2012年:950万人(5年間で60万人増加)
これで見ると、2002年→2007年の増加率が、半端じゃないですね。
2007年→2012年の増加は、60万人で
1997年→2002年の増加、50万人と似たようなもので、
2002年→2007年の増加、150万人に比しかなり少ないです。
さらに、糖尿病予備軍は、約1100万人で、2007年から約220万人減少で、
国民健康・栄養調査が始まって以来の快挙です。
冷静に考えて、糖尿病増加の勢いが、弱まったことになります。
実はずっと増え続けいた炭水化物摂取比率が、2008年から2010年にかけて、60.4%から59.4%に減ってるのです。
そして、ずっと減少傾向だった脂質摂取比率が、2008年から2010年にかけて、24.9%から25.9%に増えているのです。
そして、これを受けて、20007年から2012年にかけて糖尿病の増加が急減して、
糖尿病予備群は220万人も減少しているのです。
保健所や一般の医師・栄養士の食事指導は、旧態依然たる日本糖尿病学会推奨で唯一無二のカロリー制限食で、
数十年来不変ですので、今更この影響はないと思います。
こうなると、あくまでも仮説ですが、炭水化物摂取が減って脂質摂取が増えて、糖尿病の激増に歯止めがかかったのは、
糖質制限食の影響の可能性がありえますね。(^^)
なお、
2000年~2012年まで日本の人口は1億2000万ちょっとで大きな変化はありません。
そして、この間、高齢化はどんどん進んでいるので、普通に考えると
高齢者に多い病気である糖尿病は、より増加し易い状況だったと言えます。
それが歯止めがかかったというわけです。
今のまま、炭水化物摂取比率が減少し、脂質摂取比率が増加すれば、
2017年度の集計では、
糖尿病予備群だけでなく、糖尿病も減少する可能性がありますね。
楽しみです。ヾ(^▽^)
江部康二
☆☆☆
国民健康・栄養調査|厚生労働省
エネルギー 脂肪エネルギー比率 炭水化物エネルギー比率
2010年 1849kcal 25.9% 59.4%
2011 1840 26.2 59.2
2012 1874 26.2 59.2
2013 1873 26.2 58.9
2014 1863 26.3 59.0
2015 1889 26.9 58.4
江部先生、教えて下さい。
糖尿病になると動脈硬化も増えると思いますが、
下記のサイトにありますとおり、動脈硬化指数とLDL-C/HDL-Cとでは、どちらの方を
参考にした方が良いのでしょうか?
http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/103.html
糖尿病になると動脈硬化も増えると思いますが、
下記のサイトにありますとおり、動脈硬化指数とLDL-C/HDL-Cとでは、どちらの方を
参考にした方が良いのでしょうか?
http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/103.html
2017/06/04(Sun) 14:19 | URL | 佐藤 | 【編集】
佐藤 さん
現在、健康診断でも、総コレステロールは測定しないことがあります。
動脈硬化学会のガイドラインでも、総コレステロールは指標として入っていません。
従って、LDL-C/HDL-Cのほうが、参考になると思います。
なお、糖質セイゲニストにおいては、HDLコレステロールが増加して、中性脂肪が正常低めとなるので、
LDLコレステロールも標準の大きさで善い働きをしています。
この場合、一過性にLDLコレステロールが高値となっても心配ないです。
悪いLDLコレステロールは「小粒子LDLコレステロール」と「酸化LDLコレステロール」です。
HDLコレステロールが低値で、中性脂肪が高値の場合は、これらの悪玉LDLコレステロールが増加するので
危険なのです。
現在、健康診断でも、総コレステロールは測定しないことがあります。
動脈硬化学会のガイドラインでも、総コレステロールは指標として入っていません。
従って、LDL-C/HDL-Cのほうが、参考になると思います。
なお、糖質セイゲニストにおいては、HDLコレステロールが増加して、中性脂肪が正常低めとなるので、
LDLコレステロールも標準の大きさで善い働きをしています。
この場合、一過性にLDLコレステロールが高値となっても心配ないです。
悪いLDLコレステロールは「小粒子LDLコレステロール」と「酸化LDLコレステロール」です。
HDLコレステロールが低値で、中性脂肪が高値の場合は、これらの悪玉LDLコレステロールが増加するので
危険なのです。
2017/06/04(Sun) 15:01 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生、早速返信頂きありがとうございます。
計算式はLDL÷HDLで2.0以下が安心という事でしょうか?
計算式はLDL÷HDLで2.0以下が安心という事でしょうか?
2017/06/04(Sun) 15:39 | URL | 佐藤 | 【編集】
佐藤 さん
そう思います。
そう思います。
2017/06/04(Sun) 21:13 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生 こんにちは
貴重な情報をいつもありがとうございます。
ツインバード社のホームベーカリーの情報です。
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%84%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%89-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC-BM-EF34G/dp/B071YL4W7L/ref=sr_1_17?ie=UTF8&qid=1496618145&sr=8-17&keywords=%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%B3
糖質制限食が、より身近になりますね。
貴重な情報をいつもありがとうございます。
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糖質制限食が、より身近になりますね。
2017/06/05(Mon) 08:22 | URL | yanosono | 【編集】
yanosono さん
ブランパンのホームベーカリーですね。
情報をありがとうございます。
ブランパンのホームベーカリーですね。
情報をありがとうございます。
2017/06/05(Mon) 16:12 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生 ご解答ありがとうございました
2017/06/06(Tue) 14:41 | URL | 三木芳文 | 【編集】
江部先生のご著書「食品別糖質量ハンドブック」を元に指数を計算しました 「ごはん 150gを糖質 55.1gで割ると2.72になります これを ごはん 70gを2.72で割ると25.7gになり ごはん70gの糖質量は25.7gとなります 他の食品も指数を計算しておけば糖質量の計算が簡単です
2017/06/06(Tue) 16:03 | URL | 三木 | 【編集】
三木 さん
コメントをありがとうございます。
コメントをありがとうございます。
2017/06/06(Tue) 18:21 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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