原発、東芝や仏アレバの苦境。コストは激増。脱原発を。
こんにちは。

昨夜は、祇園で京大医学部同級生の食事会・飲み会がありました。
私を含めて5人集まりましたが、私以外の4名は皆、降圧剤などを飲んでいました。
私が、「どこも悪くないので、何も飲んでない。」 と言ったら
「お前は変や。さっさとどこか悪くなりなさい!」
と言われてしまいました。( ̄_ ̄|||)

まあ、こんな調子で言いたいことを言い合う会です。
いろんな話題がでますが、原発の話もでました。
原発賛成派と反対派と半々くらいでした。
お互いいろいろ言い分はあるようですが、
私は勿論反対派です。

調べて見ると、世界の原子力発電所製造は、3グループに分かれていて、
それぞれ三菱、日立、東芝が関わっています。
 三菱重は2006年に仏アレバと提携し、
日立製作所と米ゼネラル・エレクトリック(GE)、
東芝と米ウエスチングハウス(WH)と並ぶ3陣営体制が固まりました。

 この頃は、原発製造会社にとっては、受注も順調で、経営も順風満帆の時代でした。
しかし、2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災による福島第一原子力発電所事故により、
国際的な原発に対する評価や流れは一変しました。
 福島第一原発事故は、国際原子力事象評価尺度 (INES) において
最悪のレベル7に分類される極めて深刻な事態でした。

これを受けて、世界中のほとんどの国で、「脱原発」の動きが加速しました。
例えばドイツは、エネルギー政策を根本的に変え、脱原発を明確にしました。
もともと原発擁護派だったメルケル首相が、福島事故の映像を見て批判派に転向し、
東日本大震災から4ヵ月後には、原発を2022年末までに全廃することを法制化したのです。

 福島事故以降は、世界中で原発の受注は激減し、
受注があっても安全性への担保が厳しく求められるようになり、
製造コストは急上昇しました。
 そのため、仏原子力大手アレバは2014年の決算で、6700億円の赤字となり、
2015年には仏電力公社(EDF)の傘下に入りました。
経営不振に陥ったアレバを仏電力公社(EDF)が救済する形です。

 2016年には、アレバと提携している三菱重工業と日本原燃がアレバへの援助で
400億~500億円に上る出資を行いました。
見通しの暗い原発事業への出資は、異例のことで、苦渋の決断と言えます。

 また、連日新聞誌上を賑わしたように、東芝と米ウエスチングハウス(WH)も苦境に陥っています。
こちらも安全性への担保のため製造コストが急上昇したことが採算面の悪化を直撃したと思われます。
 東芝は2017年3月期に米国の原子力発電事業で数千億円規模の減損損失が出る可能性があると発表しています。

今後、原発製造コストがさらに上昇する可能性はありますが、下がる可能性はありません。
原発の一番のメリットに上げられていたのが、コストが安価ということでした。
現時点では、そのメリットはすっかり失われました。
また、福島第一原発事故の処理費用や被災者への支援・補償などの金額は見通しが立たないほど巨大であり、
なおかつ、今後長期にわたり続くことは確実です。

これらを、原発が作る電力のコストに入れたら、
火力、水力、風力、太陽光いずれをも上まわる、もっとも割高の電力と言えます。


もう一つ、原発の大きなメリットとして、
炭酸ガスを排出しないクリーンな電力というのがありますがとんでもありません。
原発は炭酸ガスは排出しませんが、10万年間消えない核廃棄物を排出します。
人類は未だ、原発を稼働させたあとに出る"核のゴミ"を安全に処理する方法を見出していません。

2013年、小泉純一郎元首相が、フィンランドにある核廃棄物の最終処分場「オンカロ」を視察しました。
オンカロとはフィンランド語で「洞窟」「隠し場所」などを意味します。
ヘルシンキから約250km北西に位置するオルキルオト島に建設されたこの施設は、
原子力発電所から出る使用済み核燃料、
いわゆる「核のゴミ」を地中深く封印するための施設です。
 プルトニウムの半減期は2万4000年とされています。
オンカロは、こうした放射性廃棄物が無害になるまで、
10万年にわたって地下深く封じ込めるために作られたそうです。

小泉純一郎元首相は、10万年間も封じ込める必要がある「核のゴミ」という現実を目の当たりにして、
原発ゼロしかないという判断を下したそうです。

まして日本には、オンカロのような施設を建設可能は場所はどこにもありません。
将来的には原発ゼロしかないと私も思います。

一方、安全に原子力発電所を廃炉にするのは、大変な作業が必要です。
「原発解体先進国」英国では、原発の稼働が26年であり、
廃炉にかかる年数は何と90年だそうです。
廃炉にかかる費用も、英国によれば、一基約900億円と莫大なものです。

やはり、即原発ゼロに向けて発進ですね。
今発進しても、ゼロ達成まで90年かかるのですから。

そうそう、大事なことを忘れていました。
実は、2013年9月16日~2015年8月10日の約1年11ヶ月間、
日本で稼動していた(商業用)原子力発電所はありませんでした。
この間、日本で電力不足で困ったという話は全くありませんでしたね。


2017年5月現在、稼動中の原子力発電所は3基です。


江部康二
コメント
同感!
江部先生とは気が合います。
うれしいです。
糖質制限&脱原発
2017/05/07(Sun) 14:56 | URL | ぱくぱく | 【編集
Re: 同感!
ぱくぱく さん

ありがとうございます。
2017/05/07(Sun) 17:36 | URL | ドクター江部 | 【編集
わたしも先生に同感です。

それ以上に、飲み会でこういう話が出来るってところが羨ましいです!
自由闊達な雰囲気が目に浮かぶよう・・・・さすが同窓の仲間。
自分の周りでは原発の話はそもそもタブー扱いです。
なにも問題なかったことにしてて、今にも弾けそうな風船のようなあやうさを感じますね。
2017/05/07(Sun) 20:00 | URL | ぺこら | 【編集
NHK-BS より
【美と若さの新常識】(NHKBSプレミアム)2017年4月27日放送

「我慢しないを学べ! ダイエットの王道」より

◇「我慢しない」がダイエットの王道 糖質控えて食べたいものを食べる

(前編)https://www.j-cast.com/healthcare/2017/05/05297072.html?p=all

(後編)https://www.j-cast.com/healthcare/2017/05/06297146.html?p=all
2017/05/07(Sun) 20:06 | URL | 精神科医師A | 【編集
先生、頭の片隅に
原発は、安全保障面からも考える必要があります。資源を海外に依存している日本では、原発も電源として考えておかなければなりません。

(先生、糖質制限に出会ったことに感謝しております。)
2017/05/07(Sun) 20:49 | URL | イナガキ | 【編集
食の安全
福島原発事故があった年の5月から江部先生の本に出会い、スーパー糖質制限食を継続しております。お陰様で基礎体温も高くなり本来の健康を実感し、病気知らずで過ごしておりました。
ところが2年くらい前から今迄無かった足の指にしもやけが出来たり、風邪に似たノドの痛みを感じたり、動悸や人混みで逆上せ、左背中側の鈍痛や水分を取っているのに尿の色が濃くなったり膀胱炎になったりと体調の異変を感じる様になりました。糖質制限をしているお陰で、絶不調になることはなく回復も早いです。
もしかして食べ物から放射性物質を取り入れているかも...と思いガイガーカウンターを購入してみました。何せ糖質制限食は魚、肉、大豆製品と野菜中心の食事です。特に大豆製品は豆乳、豆乳ヨーグルト、納豆、蒸し豆などを主食にしていました。(牛乳は元々取っていません。良質なチーズは大丈夫でした。)
調べると大豆製品全て(国内産)、お茶、塩化ビニールや、ポリエチレン、表面がザラザラした物など線量が高くなる事が判りました。
そう言う物を家に持ち帰らない様、買い物をする時は商品の表面を検査しながら選んで購入しています。魚も怖くて食べる勇気がありません。
神尾哲夫さんの「がんで余命ゼロと言われた 私の死なない食事」を拝読させて頂きました。自然に育った良質な食品を幅広く少しいただく事が明日の身体を作る。これは江部先生から教わった「糖質を無くせば健康になる」と繋がっている気がしました。酢、塩、重曹、クエン酸を使い良く洗う。肉は塩で揉み洗い後、茹でて料理する事で摂取を押える事が出来る?ようです。
政府やメーカーが状況を公表しない限り食品の安全が脅かされて行くと思います。ますます食事が難しくなりました。過去の経験則が通用しなくなる事や若者の健康が心配です。

愛知県住在
江部先生も原発反対とお聞きして投稿しました。
大阪をはじめ西は元々放射線量が高いようです。そこへ汚染された食品や製品がリサイクルされ全国に散乱する可能性は大です。
あくまでも個人的な意見です。
今後の活躍を陰ながら応援しております。
マリー
2017/05/07(Sun) 22:01 | URL | マリー | 【編集
糖質制限革命
こんばんは。
連休中、江部康二先生の『糖質制限革命』を拝読させて頂きました。
後半第6章に、糖質制限食の賛成派の歴史
とあり、過去18年間の歴史上の人物として

江部康二医師をはじめ
江部洋一郎医師
釜池豊秋医師
荒木裕医師
坂東浩医師
中村功医師
宮本輝氏
山田悟医師
白澤卓二医師
夏井睦医師
宗田哲夫医師

11名の先生方のお名前が記載してございました。その他、大勢の医師や医療関係者及び支援する会員の方々の協力を得て、今後益々糖質制限の考えが普及しますようお祈り申し上げます。
2017/05/08(Mon) 03:27 | URL | 糖質制限のお仲間 | 【編集
原発工事監督していた方の手記
原発現場監督の平井憲史さんは、58歳(1997年)で癌で亡くなられましたが、彼の手記の中で、原発は如何に危険なものかを書いています。現場で働いていた方だけに説得力があります。「原発でも原子炉の中に針金が入ったり、配管の中に道具や工具を入れたまま配管をつないでしまったり、ヒューマンエラーがあまりにも多過ぎます。現場にプロの職人が少なく、設計通りには造られていないからです。 日本の原発の設計も優秀で、二重、三重に多重防護されていて、どこかで故障が起きるとちゃんと止まるようになっています。しかし、これは設計の段階までです。施工、造る段階でおかしくなってしまっているのです。福島原発では、針金を原子炉の中に落としたまま運転していて、一歩間違えば世界中を巻き込むような大事故になっていたところでした。(福島原発事故前の話)新しい原発も素人が造るという意味で危ないのは同じです。 
検査官が溶接なら溶接を、「そうではない。よく見ていなさい。このようにするんだ」と自分でやって見せる技量がないと本当の検査にはなりません。そういう技量の無い検査官にまともな検査が出来るわけがないのです。メーカーや施主の説明を聞き、書類さえ整っていれば合格とする、これが今の官庁検査の実態です。
また、原発には放射能の被曝の問題があって、後継者を育てることが出来ない現場なのです。皆さんは何か勘違いしていて、原発というのはとても技術的に高度なものだと思い込んでいるかも知れないけれど、そんな高級なものではないのです。95%の職員は丸っきり素人です」。
これが真実であろうと思います。規制委員会のお墨付きを得ても、素人集団で原発再稼働するのは極めて危険なのです。
2017/05/08(Mon) 05:35 | URL | 古田 光明 | 【編集
Re: タイトルなし
ぺこら さん

まあ、同級生でも原発賛成派もいますので・・・。
2017/05/08(Mon) 07:31 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: NHK-BS より
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。
NHK-BSでも、糖質制限食ですね。
2017/05/08(Mon) 07:33 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 先生、頭の片隅に
イナガキ さん

いろんな意見が言えるのは、国として、健全と思います。

私自身は、ドイツというモデルがあるので、日本でも脱原発は可能と思います。
2017/05/08(Mon) 07:37 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 糖質制限革命
糖質制限のお仲間  さん

応援をありがとうございます。
2017/05/08(Mon) 07:41 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 原発工事監督していた方の手記
古田 光明 さん

私も
1級プラント配管技能士の平井憲夫さんのサイトを見ました。
内容は信頼性が高く、それだけに衝撃を受けました。

以下平井憲夫さんのサイトです。
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html



筆者「平井憲夫さん」について:

1997年1月逝去。
1級プラント配管技能士、原発事故調査国民会議顧問、原発被曝労働者救済センター代表、北陸電力能登(現・志賀)原発差し止め裁判原告特別補佐人、東北電力女川原発差し止め裁判原告特別補佐人、福島第2原発3号機運転差し止め訴訟原告証人。
「原発被曝労働者救済センター」は後継者がなく、閉鎖されました。
2017/05/08(Mon) 07:49 | URL | ドクター江部 | 【編集
現実
私も後始末の事考えて無い原発は反対です、絶対安全なんて豪語してたのに事故が起きてしかも誰も責任取らないし。歴代の復興大臣のお粗末さ等々嫌になります。

先生だけ薬無しなんですね糖質制限のお陰ですね、糖質制限で色々と意見が有るようですがこれが現実なんですね。
2017/05/08(Mon) 13:43 | URL | しょーじ | 【編集
Re: 現実
しょーじ さん

「私も後始末の事考えて無い原発は反対です、絶対安全なんて豪語してたのに事故が起きてしかも誰も責任取らない」

同感です。
2017/05/09(Tue) 09:15 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生、こんにちは
放射性廃棄物を10万年安全に管理する
なんてできる訳がありません。
日本も早く脱原発に舵を切るべきですが、
超タカ派の安倍さんのうちは無理でしょう。

さて私事ですが昨年の健診でhba1cが7.5あり治療を指示されましたが、
自分で治すと言って断りました。

一念発起、先生の本通り主食をほぼ完全に抜き野菜、海草、大豆、焼き魚などを食べた結果、半年後hba1c5.4になりました。
難消化性デキストリンを入れた無調整豆乳を飲んだことも、
多少良かったかも知れません。

カロリー制限を推奨続ける、儲け主義の日本糖尿病学界は早く考えを改めるべきですね。
2017/05/10(Wed) 09:39 | URL | shin | 【編集
Re: 江部先生、こんにちは
shin さん

拙著のご購入、ありがとうございます。
糖尿病改善も良かったですね。
拙著がお役に立てたなら嬉しい限りです。
2017/05/10(Wed) 11:47 | URL | ドクター江部 | 【編集
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