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糖質制限食とケトーシス
こんにちは。

今日は、「いきいき」という、月刊誌の記者さんが「糖質制限食糖尿病」のインタビューにこられました。

女性読者中心で、書店にはおいてなくて、会員だけで43万部という、なかなかユニークな雑誌です。

結構話がはずみ予定時間をオーバーしましたが、どんな記事になるか楽しみです。

さて今回は、安吉さんからのコメントと質問です。

ケトーシス
江部先生。はじめまして。現在33歳の安吉といいます。
私は糖尿病ではないのですが、2年前にブドウ糖負荷検査 を行った際に、空腹時94、30分値163 1時間値191 2時間値119 と、1時間値が180を超えており不安を覚えておりまして、
食事や運動に気を配っていましたが、
そんななか先生の糖質制限食を知って、今年の2月から 「スーパー制限」を2ヶ月程実践しています。
(ちなみに、今年3月の健康診断では 空腹時87 HbA1c5.0
でした)。

前振りがずいぶん長くなってしまったのですが、ちょっと不安なことが
ありましてコメントさせていただきました。

実は、糖質制限食をはじめて、1月位から、慢性的な胃痛、 と稀に嘔吐感を覚えておりまして、更にここ1週間ほど倦怠感も 強くなってきました。

ネットなどで調べてみると、ケトーシスになると 嘔吐や腹痛および倦怠感などの症状が出るとのことでしたので、 これがケトーシスの症状であれば危険なのではないか?と 不安に思っています。この症状は一過性のものとして様子を見ても
良いものかどうか・・・。

糖質制限食は非常に気に入っていますので、是非とも続けたい のですが、正直、腹痛と倦怠感に参っています。何かアドバイスを いただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

2008/05/03(土) 11:09:48 | URL | 安吉』

安吉さん。

ブドウ糖負荷試験、空腹時94、30分値163 1時間値191 2時間値119 と、2時間値119mgで140mg未満で、正常のパターンですが、仰有るとおり、1時間値が180mgを超えてますので、将来糖尿病になりやすいリスクがあります。

糖質制限食実践で糖尿病発症を防ぐことができますので、是非続けてくださいね。

さて、糖質制限食を実践していると、生理的ケトーシスとなります。

例えば江部康二は、数年来スーパー糖質制限食を実践していますが、2008年4月の血中ケトン体値は498μM/L(26~122)でした。

だいたい、いつも200~500μM/Lていどで、今の糖質を摂取している人の標準値(26~122)に比べたら高値で、一応ケトーシスということになりますが、これは、糖質制限食実践中の、生理的正常値と考えられます。

私の師匠の釜池豊秋先生は、糖質ゼロ食をめざしておられ、私よりはるかに厳密な糖質制限食を実践しておられますが、血中ケトン体は1000~2000μM/L日常的にあるそうです。

私も釜池先生も、血中ケトン体は、現行の標準値よりは高値ということになりますが、身体がしっかりケトン体をエネルギー源として利用するので、尿中ケトン体は陰性です。

このうように、糖質制限食実践中の血中ケトン体高値は、インスリン作用が一定保たれていて血糖値が正常である限りは、生理的なもので病的なものではありませんので、心配はいりません。生理的ケトーシスにおいては、胃痛も倦怠感もありません。

「糖質制限食をはじめて、一ヶ月間位経過してから、慢性的な胃痛、 と稀に嘔吐感を覚えておりまして、更にここ1週間ほど倦怠感も 強くなってきました。」

安吉さんの胃痛と嘔吐感は、糖質制限食とは無関係に、胃に何らかの病変がある可能性がありますので、胃カメラとかで検査されたほうが良いと思います。

過去の経験ですが、糖尿人で糖質制限食を実践して、血糖値は改善したけど胃が痛いとおっしゃる方で、胃カメラで胃潰瘍が確認されたことがありました。

それから倦怠感ですが、 糖質制限食を実践して無意識レベルで脂肪制限もしていると、結果としてカロリー不足になり、体重が減少し過ぎたり力が入りにくくなることがあるので、注意が必要です。

**
生理的ケトン体、病理的ケトン体に関しては2007年8月20日、8月21日のブログをご参照ください。

江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
では、1型の場合は
先生、こんにちは。
ご講演、楽しみにしております。

さて、先生の本文中に気になる一節がございましたので、質問させてください。

>このうように、糖質制限食実践中の血中ケトン体高値は、インスリン作用が一定保たれていて血糖値が正常である限りは、生理的なもので病的なものではありませんので、心配はいりません。

では、すでに内因インスリンが枯渇している1型はスーパー制限食には出来ないのでしょうか?
基礎インスリンが確保されていれば、問題ないのかと考えておりましたが。。

ご教示いただけたら有難いです。
2008/05/10(Sat) 13:06 | URL | my | 【編集
myさん。

心配はご無用です。
1型糖尿病のバ-ンスタイン先生は
一日の糖質摂取量30gのスーパー 糖質制限食を30年以上続けておられて、73才の現在もお元気です。
内因性インスリンが無くても、ランタスなどで基礎分泌のインスリンの代わりを補充し、追加分泌の代わりはノボラピッドなどで補いますので、よくコントロールされた1型糖尿人はインスリンの作用不足はありません。
2008/05/10(Sat) 16:53 | URL | 江部康二 | 【編集
そうでしたね。
ありがとうございます。
バーンスタイン博士の例がございましたね。失念しておりました。

安心しました。

来週を心待ちにしております。
2008/05/10(Sat) 18:34 | URL | my | 【編集
初めてお便りします。
九州福岡で生活している60歳の男性shigeさんです。
私は、5年前糖尿病と診断され、糖尿病食を中心に節制してきたつもりでしたが、徐々に悪化し、現在ではインスリンを毎食前に2~4単位打っています。
4月中旬頃、インターネットで先生の糖質制限食を拝見し、早速本を購入し、読ませて頂きました。
4月ころは、A1Cが7.5位あり、なかなかこれから下がらず苦心していました。
先生の糖質制限食を実践してみようと思い、インターネットの糖質制限食品を取り寄せ、4月下旬から実践してみました。
すると、毎日の食前血糖値がほとんど二桁になり、次の検診日が楽しみになりました。
昨日(5/10)が検診日でしたので、ルンルン気分で病院へ行き検診を受けました。
すると、なんとA1Cが6.8まで下がっていました。
前回の受診の時、担当医師に「糖質制限食」について尋ねましたが、曖昧に答えられ、良い返事はもらえなかったので、実践していることは伏せていました。
担当の医師から「何か生活が変わりましたか。何かしているんですか。」と尋ねられたので「なるべく甘い物を食べない様にしました。」
と答えておきました。
なかなか下がらなかったA1Cが1ヶ月で0.7も下がるとは驚きでした。
ただ、体重が若干(約1.5Kg)減ったのが気がかりです。
ちなみに、身長174センチで糖尿病になる前が75kg、1ヶ月前までは60kgでしたが、今は58.5kgのまで落ち、妻から「また最近痩せてきたみたい。」と言われています。
しかし、これからも糖質制限食を実践し、インスリン注射のない生活ができるよう頑張っていきたいと思います。
糖質制限食に出会ってこれからの人生に希望が沸いてきました。
ほんとうに有り難うございました。
2008/05/11(Sun) 10:30 | URL | shigeさん | 【編集
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