失った歯の数と動脈硬化が強く関連する。
こんにちは。

今朝の京都新聞に、

「失った歯の数と動脈硬化が強く関連する」

という記事が掲載されました。

「ながはま0次予防コホート事業」からの研究報告です。

2007年から2010年に滋賀県長浜市で行った、京都大学医学研究科の市民を対象とした大規模な疫学調査で、約10000人のデータを用いて解析した研究結果です。

『失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明』したとのことです。

そうすると、手前味噌ですが、私は67歳ですが歯は全部残っているので、動脈硬化のリスクは低いようです。 (^^)  
   
両親ともに高血圧で降圧剤を内服していましたが、私は朝起床時の血圧は120~130/60~70くらいで良好です。

外来終了直後は、140/90くらいに上昇していますが、その後再び落ち着きます。


京都大学のホームページに研究の概要が載っていたので、以下に引用します。


☆☆☆

京都大学のホームページ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/161129_4.html

失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明 -歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-

2016年12月27日

浅井啓太 医学研究科助教らの研究グループは、2007年から2010年に滋賀県長浜市で行った、市民を対象とした大規模な疫学調査である「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査で得られた約10,000人の情報を用い、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることを証明しました。

本研究は、口腔内の疾患と全身疾患の関係を明らかにし、多くの人の健康に深く影響する研究として、歯科口腔領域のトップジャーナル「Journal of Dental Research」の2016 William Gies Awardを受賞しました。

研究者からのコメント

近年、口の中の病気は動脈硬化だけでなく、糖尿病、呼吸器疾患、低出生体重児、リウマチなどさまざまな病気に関連していることが報告されています。本研究により、口の中の病気の予防は、それらの疾患の予防につながる可能性があることが改めて示されました。ながはま0次予防コホート事業によって、それらの関係をさらに明らかにしていこうと考えています。口の中の病気の予防は、他の病気に比べて予防しやすいため、歯科医院の定期的な受診や正しい歯ブラシなど口の中の管理方法を学ぶことで、多くの疾患を予防できる可能性があります。

概要

動脈硬化が原因となって発症する病気で亡くなる人は非常に多く、また助かっても脳梗塞や心筋梗塞などの後遺症によるリハビリや介護など、医療費の増大が大きな社会問題となっています。近年、歯周病をはじめとした口の中の炎症が動脈硬化と関係していることが報告されており、口の中の病気の予防が動脈硬化に関わる死亡のリスクを下げる方法の一つとなる可能性があります。しかし、本当に関連しているかどうか、また日本人の場合はどうかなど、まだ明らかにされていないことが多いのが現状です。

そこで本研究グループは、失っている歯の数と動脈硬化の程度が関連しているかを調査しました。具体的には、「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査において、参加者全員の歯科検診で確認した歯を失った数から、矯正治療や外傷などにより失われた歯の数を除き、歯周病などの口の中の持続的な炎症で失った歯の数を指標としました。また動脈硬化についてはCardio-Ankle Vascular Index(CAVI)を使って測定しました。失った歯の数とCAVIの関係を年齢、性別、Body Mass Index(BMI)、喫煙の既往、ヘモグロビンA1c、インスリンまたは糖尿病治療薬使用の有無を調整して解析しました。

その結果、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることが分かりました。また、女性に比べると男性でその傾向が強いことも明らかになりました。歯周病など口の中の病気は、予防効果が非常に高いことで知られており、歯科医院での定期的なメンテナンスや歯の清掃指導などで失う歯の数を減らすことができます。口の中の病気の予防や治療は、口の中の状態を改善させるだけでなく、動脈硬化症を予防するためにもよい影響がある可能性が考えられます。

詳しい研究内容について

失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明 -歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-
書誌情報
【DOI】 http://dx.doi.org/10.1177/0022034514559127
K. Asai, M. Yamori, T. Yamazaki, A. Yamaguchi, K. Takahashi, A. Sekine, S. Kosugi, F. Matsuda, T. Nakayama, K. Bessho, and the Nagahama Study Group. (2016). Tooth loss and Atherosclerosis: The Nagahama Study. Journal of Dental Research, 94(3), pp. 52S-58S.



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
高血圧と糖質制限について
江部先生、はじめまして。

先生のブログで勉強させて頂いています。
有り難う御座います。

さて、私は糖尿人ではありませんが、健康的に痩せる為に、スーパー糖質制限を始めて一ヶ月半が過ぎたところです。(お陰さまで、+運動で目標体重間近です)

私は高血圧症で、数年前から血圧降下剤を服用しておりますが、これまで高血圧の為に血管が傷んでいると思うのですが、これ以上血管を傷めない為に、糖質制限を続けたいと思っております。

そこで、質問させて頂きたいのですが、一週間の内に6日はスーパー糖質制限の食事なのですが、一日昼食だけがお米やパスタ等を食べることになるのですが、普段の食事がスーパー底糖質なのに、急に高糖質を取ることは血管にダメージが無いのでしょうか。
お教え下さい。

糖尿病ではないのに、すみません。

追伸、先生監修のモリドルのチョコレート、本日実食!口溶けが良くて、甘くて、美味しかったです。
ストレスなく頂けるので、少しずつ、大事に頂きたいと思います。
2017/01/24(Tue) 20:35 | URL | Shiho | 【編集
飲食店・大戸屋での実験
こんばんは。
私は通常2型糖尿病です。
2型の場合、一般的には食後2時間の血糖値が高いようです。
そこで、私の食後の血糖値の変動を調べるため、食事内容を固定し実験を行ってみました。

和定食の店・大戸屋へ5日間出掛け、夕食の時間帯(午後5時~6時)に同じものを食してみました。
≪メニュー≫
1.四元豚とたっぷり野菜の蒸し鍋(単品)
  311Cal 塩分1.6g 糖質?
2.ミニ鶏の黑酢あんハーフサイズ(単品)
  391Cal 塩分1.5g 糖質?

1日目・・・食後2時間の血糖値  98㎎/dL
2日目・・・      〃    87
3日目・・・      〃    96
4日目・・・食後2時間半     78
※(食後エクア錠50mgを1錠服用する。)
思ったより低い数値に驚き、測定器の電池ぎれではないかと懸念し、5日目は新しいものと交換して実験を行いました。

2型糖尿病なのになぜ2時間後の血糖値がこんなに低いのだろうと疑問に思い、
近くのドクターにアドバイスを得て、5日目は食後30分・1時間・2時間の血糖値を測定してみました。
≪結果≫
食前血糖値・・・    125mg/dL
食後30分の血糖値・・・179
食後1時間の血糖値・・・112
食後2時間の血糖値・・・105
※(5日目のみ食後エクア錠を服用しない。)

私の場合、食後30分あたりの血糖値が高く、
1時間後には、ほぼ食前値に戻っていました。
食べるのも早いですが、血糖値が戻るのも早いようです。

ちなみにここ半年のHbA1cは6.4%~6.5%を保っており、もう少し下げたいと思います。
今後、
どのような点を改善すればよろしいでしょうか?お尋ね致します。
2017/01/25(Wed) 01:46 | URL | 新型糖尿病? | 【編集
Re: 高血圧と糖質制限について
Shiho さん

「一週間の内に6日はスーパー糖質制限の食事なのですが、一日昼食だけがお米やパスタ等を食べる」

血管に関しては大丈夫と思います。

ただ急に血糖値が大きく上昇すると、眠くなったりぼーっとしたりすることがあります。
できれば、おかずはしっかり食べて、お米は半分とかが好ましいですが・・・。
2017/01/25(Wed) 20:17 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 飲食店・大戸屋での実験
新型糖尿病?さん

正常人は、食後血糖値のピークは、40~50分です。
糖尿人は、60~120分が、ピークです。

糖尿の程度が軽いほど、ピークは早くなります。
新型糖尿病?さんが、耐糖能が、かなり良くなっていると思われます。


2017/01/25(Wed) 20:23 | URL | ドクター江部 | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可