2017年01月03日 (火)
こんにちは。
田舎の小児科医のブログ
http://blog.goo.ne.jp/okada_kids_clinic/e/b60a40fbbdf46b89389dba2314389d88
で、おかだ先生が、2017/1/2,子どもの糖質制限についての疑問に答える(1)という記事を更新されました。
子供の糖質制限、まさに集合知が高まる様相を呈してきました。
おかだ先生の記事、とても興味深いので許可を得て、本ブログに転載します。
おかだ先生、ありがとうございます。
現役バリバリの小児科医のご意見ですので、とても参考になります。
私も「糖質制限」が子供を救う を監修して、おかだ先生と同様に、糖質過剰摂取こそが、子供の心身の健康な成長を妨げているのではないかと思います。
小児肥満、小児糖尿病、多動、ADHD、癇癪、眠気・・・
給食は、現時点でバトルをしても仕方ないのですが、家にいるときは、先におかずをしっかり食べさせて、まだ食べたいなら最後に少々のご飯というあたりから始めるのもいいかと思います。
江部康二
☆☆☆
以下、田舎の小児科医のブログから転載です。
子どもの糖質制限についての疑問に答える(1)
2017年01月02日 | 糖質制限
チャイルドヘルス2016年 Vol.19 No.11 2016-10-28子どもの栄養の最新情報 に
10 子どもでも糖質制限は意味があるの?
~生活習慣病予防健診と栄養指導~…橋本友美先生著という記事が載っています。
それに対して、私の意見を述べます。
最近「糖質制限が子どもを救う」三島学という本まで出版され、子どもにも糖質制限を勧める者が増えてきました。
このチャイルドヘルスの記事はそのことに対する懸念であると思われます。
私は5年前に江部康二先生の著書を読んで、糖質制限を開始し、腹囲92cmから82cmとメタボから脱し、さらに父が40歳代で発症した2型糖尿病の発症の恐怖から逃れることが出来ました。
このように糖質制限実践者の一小児科開業医が子どもたちの食についいて関心をもち、考えていることをのべます。
●糖質制限とは
>糖質制限とは、食事中の糖質の摂量を制限して
まず、この定義は不十分なだけでなく、誤解を招く可能性が高いです。
橋本先生も誤解されています。
糖質制限とは、食事中の糖質の摂取量を制限して、必須栄養素である蛋白質、脂質の摂取割合を増やす食事です。
いわば高蛋白、高脂質、低炭水化物食であります。
MEC食(ミート、エッグ、チーズ)、断糖肉食、とも言います。
体重減少や血糖値の低下を目指す方法です
肥満の方が、正しい糖質制限食(高蛋白、高脂質、低炭水化物食)をするとやせることが多いですし、食後高血糖、食後高インスリン血症が改善されます。
それ以外に糖質過剰摂取がなくなったことにより、私たちは、食後の眠気がなくなったり、朝の目覚めが良くなったり、さらにはメンタルが安定したり、集中力が増した子どもたちを多く見ています。
さらに、難治性てんかんの治療食として認められている、ケトン食や修正アトキンス食は、全く糖質制限食(高蛋白、高脂質、低炭水化物食)であります。
緩やかなケトン食でさえ、橋本先生のおっしゃる”極端な”糖質制限食です。
●成人における糖質制限
おおむね現況をまとめてあり、ここでは反論を控えます。
ただ、糖質制限食にエビデンスがまだ無いと書かれていますが、現行のカロリー制限食もエビデンスレベルはコンセンサスであり、全く科学的エビデンスと呼べません。
●子どもに糖質制限が勧められない理由
(1) エビデンスが少ないため
お示しになられたsystematic reviewを読みましたがおっしゃる通り、良いとも悪いとも書いていません。
ただ、
Meta-analysis indicated a greater reduction in BMI in the low-carbohydrate group immediately after dietary intervention
とあり肥満が短期に改善することは裏付けられていると私には読めました。
エビデンスが少ないということであれば、現在のカロリーコントロール食にもエビデンスはありません。
ましてや脂質(1g9Kcal)を減らして、糖質(1g4Kcal)に置き換え、糖質量を総カロリーの60%にする食事法にエビデンスはありません。
(2) QOLの低下を招く可能性があるため
たしかに現代社会では、甘いものや糖質が溢れかえっており、その誘惑や友人付き合いもあり、糖質制限を続けることは、困難であり、最悪いじめの種になる恐れはあります。
しかし、私達が関わっている糖質制限食を行っている子どもたちは、想像しているより遥かにクレバーです。
糖質制限食(ケトン食)をしている事情はそれぞれですが、母親などの話を聞くと、友人たちとの軋轢もなく楽しくやっているようです。
(3) 食費がかさみやすくなる
たしかに糖質は安価です。
しかし、肥満が解消し、小児が生活習慣病になりにくいとしたら、劇的に医療費がかかりません。
さらには、きちっと栄養が取れていると、間食も少なくなり、ジュースやケーキやスィーツを欲しがらなくなります。
もちろんスナック菓子には目もくれません。
安ければいいのでしょうか。
(4) 糖質を多く含む食品である穀物や果物には多くのビタミン、ミネラルや食物繊維が含まれているため
穀物にどのようなビタミン、ミネラルがどれくらい含まれているか、ご教授ください。
糖質制限食の先駆者である江部康二は「季節の果物は適量食べる。海藻やキノコ、葉野菜はしっかり摂ること」と述べています。
なお、現在の日本の果物は、あまりにも糖度が高く、本来の果物の良さが失われているというのは筆者の個人的感想です。
(5) 結果的に摂取エネルギーが減少する傾向があり、健康な成長を妨げる可能性があるため
最初に述べたように糖質制限食を十分理解しない人が、従来のカロリー制限食(脂肪悪玉説)の考えを捨てきれず、間違った糖質制限食(低脂肪、中蛋白、低糖質)を行った結果健康を害しているのです。
健康な成長のためには十分な脂質と蛋白質が必要です。
糖質にはカロリーはあっても、体を作る原料にはなりません。
過剰摂取された糖質は、インスリンにより脂肪細胞で脂肪に合成されますので体重増加に寄与しているとはいえますが、骨格、筋肉などの原料にはなりません。
糖質過剰摂取こそが、健康な成長を妨げているのではないでしょうか。
田舎の小児科医のブログ
http://blog.goo.ne.jp/okada_kids_clinic/e/b60a40fbbdf46b89389dba2314389d88
で、おかだ先生が、2017/1/2,子どもの糖質制限についての疑問に答える(1)という記事を更新されました。
子供の糖質制限、まさに集合知が高まる様相を呈してきました。
おかだ先生の記事、とても興味深いので許可を得て、本ブログに転載します。
おかだ先生、ありがとうございます。
現役バリバリの小児科医のご意見ですので、とても参考になります。
私も「糖質制限」が子供を救う を監修して、おかだ先生と同様に、糖質過剰摂取こそが、子供の心身の健康な成長を妨げているのではないかと思います。
小児肥満、小児糖尿病、多動、ADHD、癇癪、眠気・・・
給食は、現時点でバトルをしても仕方ないのですが、家にいるときは、先におかずをしっかり食べさせて、まだ食べたいなら最後に少々のご飯というあたりから始めるのもいいかと思います。
江部康二
☆☆☆
以下、田舎の小児科医のブログから転載です。
子どもの糖質制限についての疑問に答える(1)
2017年01月02日 | 糖質制限
チャイルドヘルス2016年 Vol.19 No.11 2016-10-28子どもの栄養の最新情報 に
10 子どもでも糖質制限は意味があるの?
~生活習慣病予防健診と栄養指導~…橋本友美先生著という記事が載っています。
それに対して、私の意見を述べます。
最近「糖質制限が子どもを救う」三島学という本まで出版され、子どもにも糖質制限を勧める者が増えてきました。
このチャイルドヘルスの記事はそのことに対する懸念であると思われます。
私は5年前に江部康二先生の著書を読んで、糖質制限を開始し、腹囲92cmから82cmとメタボから脱し、さらに父が40歳代で発症した2型糖尿病の発症の恐怖から逃れることが出来ました。
このように糖質制限実践者の一小児科開業医が子どもたちの食についいて関心をもち、考えていることをのべます。
●糖質制限とは
>糖質制限とは、食事中の糖質の摂量を制限して
まず、この定義は不十分なだけでなく、誤解を招く可能性が高いです。
橋本先生も誤解されています。
糖質制限とは、食事中の糖質の摂取量を制限して、必須栄養素である蛋白質、脂質の摂取割合を増やす食事です。
いわば高蛋白、高脂質、低炭水化物食であります。
MEC食(ミート、エッグ、チーズ)、断糖肉食、とも言います。
体重減少や血糖値の低下を目指す方法です
肥満の方が、正しい糖質制限食(高蛋白、高脂質、低炭水化物食)をするとやせることが多いですし、食後高血糖、食後高インスリン血症が改善されます。
それ以外に糖質過剰摂取がなくなったことにより、私たちは、食後の眠気がなくなったり、朝の目覚めが良くなったり、さらにはメンタルが安定したり、集中力が増した子どもたちを多く見ています。
さらに、難治性てんかんの治療食として認められている、ケトン食や修正アトキンス食は、全く糖質制限食(高蛋白、高脂質、低炭水化物食)であります。
緩やかなケトン食でさえ、橋本先生のおっしゃる”極端な”糖質制限食です。
●成人における糖質制限
おおむね現況をまとめてあり、ここでは反論を控えます。
ただ、糖質制限食にエビデンスがまだ無いと書かれていますが、現行のカロリー制限食もエビデンスレベルはコンセンサスであり、全く科学的エビデンスと呼べません。
●子どもに糖質制限が勧められない理由
(1) エビデンスが少ないため
お示しになられたsystematic reviewを読みましたがおっしゃる通り、良いとも悪いとも書いていません。
ただ、
Meta-analysis indicated a greater reduction in BMI in the low-carbohydrate group immediately after dietary intervention
とあり肥満が短期に改善することは裏付けられていると私には読めました。
エビデンスが少ないということであれば、現在のカロリーコントロール食にもエビデンスはありません。
ましてや脂質(1g9Kcal)を減らして、糖質(1g4Kcal)に置き換え、糖質量を総カロリーの60%にする食事法にエビデンスはありません。
(2) QOLの低下を招く可能性があるため
たしかに現代社会では、甘いものや糖質が溢れかえっており、その誘惑や友人付き合いもあり、糖質制限を続けることは、困難であり、最悪いじめの種になる恐れはあります。
しかし、私達が関わっている糖質制限食を行っている子どもたちは、想像しているより遥かにクレバーです。
糖質制限食(ケトン食)をしている事情はそれぞれですが、母親などの話を聞くと、友人たちとの軋轢もなく楽しくやっているようです。
(3) 食費がかさみやすくなる
たしかに糖質は安価です。
しかし、肥満が解消し、小児が生活習慣病になりにくいとしたら、劇的に医療費がかかりません。
さらには、きちっと栄養が取れていると、間食も少なくなり、ジュースやケーキやスィーツを欲しがらなくなります。
もちろんスナック菓子には目もくれません。
安ければいいのでしょうか。
(4) 糖質を多く含む食品である穀物や果物には多くのビタミン、ミネラルや食物繊維が含まれているため
穀物にどのようなビタミン、ミネラルがどれくらい含まれているか、ご教授ください。
糖質制限食の先駆者である江部康二は「季節の果物は適量食べる。海藻やキノコ、葉野菜はしっかり摂ること」と述べています。
なお、現在の日本の果物は、あまりにも糖度が高く、本来の果物の良さが失われているというのは筆者の個人的感想です。
(5) 結果的に摂取エネルギーが減少する傾向があり、健康な成長を妨げる可能性があるため
最初に述べたように糖質制限食を十分理解しない人が、従来のカロリー制限食(脂肪悪玉説)の考えを捨てきれず、間違った糖質制限食(低脂肪、中蛋白、低糖質)を行った結果健康を害しているのです。
健康な成長のためには十分な脂質と蛋白質が必要です。
糖質にはカロリーはあっても、体を作る原料にはなりません。
過剰摂取された糖質は、インスリンにより脂肪細胞で脂肪に合成されますので体重増加に寄与しているとはいえますが、骨格、筋肉などの原料にはなりません。
糖質過剰摂取こそが、健康な成長を妨げているのではないでしょうか。
江部先生、あけましておめでとうございます。
集合知、素晴らしいですね。
今年も江部先生や夏井先生のブログで勉強しながら、糖質制限生活ををエンジョイしていきたいと思いますのでよろしくお願い致します。
糖質制限が子供を救う。重版とはすごいですね。早く自分も読んでみたいです。
ところで、本日、昼食に入ったお店でのことです。斜向かいの家族の話が途切れとぎれに聞こえてきました。運動部に所属する高校生らしきの息子が、糖質制限について淡々と語っていました。記録を伸ばすのには、糖質制限をすることによりケトン体質になることが効果がある、といったことのようでした。その話を父親は頷きながら静かに聞いていました。糖質制限がアスリートの高校生まで広がっているのかと感動しました。
もうひとつの「ところで」です。「インスリン抵抗性」についてです。
古川健司さんの「ケトン食ががんを消す」を興味深く読みましたが、その中で極端な糖質制限がインスリン抵抗性を出現させてしまう、と書いてありました。
また、立ち読みしただけで、買う価値のないと分かった奥田昌子氏の「欧米人とはこんなに違った日本人の体質」でも糖質制限批判の根拠として、インスリン抵抗性という言葉こそ使っていませんが、そういう現象が起こるから、糖質制限はダメ、といったことを書いているようです。
インスリン抵抗性について先生のブログを検索しましたがいまいちチピンと来ませんでした。改めて解説していただくと幸いです。
集合知、素晴らしいですね。
今年も江部先生や夏井先生のブログで勉強しながら、糖質制限生活ををエンジョイしていきたいと思いますのでよろしくお願い致します。
糖質制限が子供を救う。重版とはすごいですね。早く自分も読んでみたいです。
ところで、本日、昼食に入ったお店でのことです。斜向かいの家族の話が途切れとぎれに聞こえてきました。運動部に所属する高校生らしきの息子が、糖質制限について淡々と語っていました。記録を伸ばすのには、糖質制限をすることによりケトン体質になることが効果がある、といったことのようでした。その話を父親は頷きながら静かに聞いていました。糖質制限がアスリートの高校生まで広がっているのかと感動しました。
もうひとつの「ところで」です。「インスリン抵抗性」についてです。
古川健司さんの「ケトン食ががんを消す」を興味深く読みましたが、その中で極端な糖質制限がインスリン抵抗性を出現させてしまう、と書いてありました。
また、立ち読みしただけで、買う価値のないと分かった奥田昌子氏の「欧米人とはこんなに違った日本人の体質」でも糖質制限批判の根拠として、インスリン抵抗性という言葉こそ使っていませんが、そういう現象が起こるから、糖質制限はダメ、といったことを書いているようです。
インスリン抵抗性について先生のブログを検索しましたがいまいちチピンと来ませんでした。改めて解説していただくと幸いです。
2017/01/03(Tue) 20:59 | URL | leaf24 | 【編集】
あけましておめでとうございます。
本年も先生のご活躍を祈念しております。
先日発売になったマンガでわかる「糖質オフ!」健康法も拝読しました。
先生の本は何を読んでも「あ、そうだった」と勉強になるばかりです。
ところで、誤植だと思うのですが、18ページの右上のコマで「糖質だけが血糖値を上げ、たんぱく質・糖質は上げない」と脂質が糖質になっていました。
先生の本を既に読まれている方には問題ないかと思いますが、初めての方は??となってしまうのではないかと思い・・・。出版社への簡便な連絡方法がわからずこちらでご報告させていただきます。
もう1点、先日「食べても太らない簡単スゴ技」という本(雑誌?)を立ち読みしました。
表紙に「糖質オフは間違い」とあったのが気になったので。
糖質オフが間違っている理由として、脂質をエネルギーとして使うためには糖質が必要だから、ということでした。
糖質をとらないと脂肪も代謝できず太るので、5g/体重1㎏ の糖質をとるべき、ということでした。
これは50㎏の人では250gになるので、まったく糖質制限ではありません。
先生の著書には、脂質の代謝に糖質が必要、というようなことはなかったと思いますので、脂質の代謝に糖質が必要、というのは間違いだと考えていますが、間違いないでしょうか。
もしくは、糖質が必要、というのは語弊があるものの、なにか糖質が関与するようなメカにズムがあるのでしょうか?
よろしければ先生のお考えを教えていただけますと幸いです。
本年も先生のご活躍を祈念しております。
先日発売になったマンガでわかる「糖質オフ!」健康法も拝読しました。
先生の本は何を読んでも「あ、そうだった」と勉強になるばかりです。
ところで、誤植だと思うのですが、18ページの右上のコマで「糖質だけが血糖値を上げ、たんぱく質・糖質は上げない」と脂質が糖質になっていました。
先生の本を既に読まれている方には問題ないかと思いますが、初めての方は??となってしまうのではないかと思い・・・。出版社への簡便な連絡方法がわからずこちらでご報告させていただきます。
もう1点、先日「食べても太らない簡単スゴ技」という本(雑誌?)を立ち読みしました。
表紙に「糖質オフは間違い」とあったのが気になったので。
糖質オフが間違っている理由として、脂質をエネルギーとして使うためには糖質が必要だから、ということでした。
糖質をとらないと脂肪も代謝できず太るので、5g/体重1㎏ の糖質をとるべき、ということでした。
これは50㎏の人では250gになるので、まったく糖質制限ではありません。
先生の著書には、脂質の代謝に糖質が必要、というようなことはなかったと思いますので、脂質の代謝に糖質が必要、というのは間違いだと考えていますが、間違いないでしょうか。
もしくは、糖質が必要、というのは語弊があるものの、なにか糖質が関与するようなメカにズムがあるのでしょうか?
よろしければ先生のお考えを教えていただけますと幸いです。
2017/01/03(Tue) 23:55 | URL | 2525(ニコニコ) | 【編集】
leaf24 さん
古川先生も奥田先生も
単純に『高脂肪食がインスリン抵抗性を増す』という、根拠のない古い常識に囚われているのだと思います。
インスリン抵抗性は、よくわかってないことも多いのですが、
肥満でインスリン抵抗性が増すことは、明白です。
そして糖質制限食により、肥満は改善しますので、この方面では、
糖質制限食により、インスリン抵抗性が改善すると確実に言えます。
そして、欧米人も日本人も含めて、我々ホモ・サピエンスは、
20万年前アフリカで誕生して以来、農耕開始までは、穀物は食べていなかったのは歴史的事実です。
すなわち、約20万年の狩猟・採集の糖質制限食時代を経て、この1万年だけが農耕・穀物時代になったということです。
古川先生も奥田先生も
単純に『高脂肪食がインスリン抵抗性を増す』という、根拠のない古い常識に囚われているのだと思います。
インスリン抵抗性は、よくわかってないことも多いのですが、
肥満でインスリン抵抗性が増すことは、明白です。
そして糖質制限食により、肥満は改善しますので、この方面では、
糖質制限食により、インスリン抵抗性が改善すると確実に言えます。
そして、欧米人も日本人も含めて、我々ホモ・サピエンスは、
20万年前アフリカで誕生して以来、農耕開始までは、穀物は食べていなかったのは歴史的事実です。
すなわち、約20万年の狩猟・採集の糖質制限食時代を経て、この1万年だけが農耕・穀物時代になったということです。
2017/01/04(Wed) 09:01 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
私はスーパー糖質制限を始めてから、1日の摂取カロリーは厚生労働省の推定カロリー必要量を参考に、2300キロカロリーくらい摂取しています(19歳、活動レベルは低です)。先生がブログで紹介されているスーパー糖質制限におけるPFCバランスでは、たんぱく質は摂取カロリーのうち32%が目安とのことですが、私の場合、計算すると1日あたりのたんぱく質量は184gほどになります。しかし、プロテインなどを摂取しても、たんぱく質をそれだけ大量に食べるのは辛く、無理をして食事をするということが増えました。この場合は、摂取カロリーを下げることで、たんぱく質量を減らしたり、たんぱく質量32%という摂取カロリー中の割合を引き下げたりしてもよろしいのでしょうか。よろしくお願いします。
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
私はスーパー糖質制限を始めてから、1日の摂取カロリーは厚生労働省の推定カロリー必要量を参考に、2300キロカロリーくらい摂取しています(19歳、活動レベルは低です)。先生がブログで紹介されているスーパー糖質制限におけるPFCバランスでは、たんぱく質は摂取カロリーのうち32%が目安とのことですが、私の場合、計算すると1日あたりのたんぱく質量は184gほどになります。しかし、プロテインなどを摂取しても、たんぱく質をそれだけ大量に食べるのは辛く、無理をして食事をするということが増えました。この場合は、摂取カロリーを下げることで、たんぱく質量を減らしたり、たんぱく質量32%という摂取カロリー中の割合を引き下げたりしてもよろしいのでしょうか。よろしくお願いします。
2525(ニコニコ) さん
ご指摘、ありがとうございます。
誤植です。
再販のときは、直します。
「脂肪は、糖の炎によって燃える」という言葉があるのですが、
糖質を食べなくても、体内で糖新生によりブドウ糖を作りますので
問題ないのです。
欧米人も日本人も含めて、我々ホモ・サピエンスは、
20万年前アフリカで誕生して以来、農耕開始までは、穀物は食べていなかったのは歴史的事実です。
すなわち、約20万年の狩猟・採集の糖質制限食時代を経て、この1万年だけが農耕・穀物時代になったということです。
そして
国際食事エネルギーコンサルテーショングループの報告では、
「炭水化物(この場合は糖質とほぼ同義)の理論的な最小必要量はゼロである」
と明記されています。(☆)
(☆)
Eur J Clin Nutr. 1999 Apr;53 Suppl 1:S177-8.
Report of the IDECG Working Group on lower and upper limits of carbohydrate and fat intake. International Dietary Energy Consultative Group.
Bier DM, Brosnan JT, Flatt JP, Han
ご指摘、ありがとうございます。
誤植です。
再販のときは、直します。
「脂肪は、糖の炎によって燃える」という言葉があるのですが、
糖質を食べなくても、体内で糖新生によりブドウ糖を作りますので
問題ないのです。
欧米人も日本人も含めて、我々ホモ・サピエンスは、
20万年前アフリカで誕生して以来、農耕開始までは、穀物は食べていなかったのは歴史的事実です。
すなわち、約20万年の狩猟・採集の糖質制限食時代を経て、この1万年だけが農耕・穀物時代になったということです。
そして
国際食事エネルギーコンサルテーショングループの報告では、
「炭水化物(この場合は糖質とほぼ同義)の理論的な最小必要量はゼロである」
と明記されています。(☆)
(☆)
Eur J Clin Nutr. 1999 Apr;53 Suppl 1:S177-8.
Report of the IDECG Working Group on lower and upper limits of carbohydrate and fat intake. International Dietary Energy Consultative Group.
Bier DM, Brosnan JT, Flatt JP, Han
2017/01/04(Wed) 09:24 | URL | ドクター江部 | 【編集】
大学生 さん
身長、体重はどのくらいでしょうか?
現在の身長と体重が普通ならば、
体重が減らない範囲で、カロリーを減らして大丈夫と思います。
身長、体重はどのくらいでしょうか?
現在の身長と体重が普通ならば、
体重が減らない範囲で、カロリーを減らして大丈夫と思います。
2017/01/04(Wed) 10:49 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生
コメントありがとうございます^^
身長と体重、書き忘れていました...
身長は179cm、体重は86kgです。
メタボ体型から抜け出すために、糖質制限を始めました。
コメントありがとうございます^^
身長と体重、書き忘れていました...
身長は179cm、体重は86kgです。
メタボ体型から抜け出すために、糖質制限を始めました。
大学生 さん
身長179cm 体重86kg BMIは26.84
これなら備蓄が多いので、少々、推定必要エネルギより少なくても大丈夫です。
ご本人が満腹するまで食べてOKです。
それが2000kcal/日くらいでも大丈夫です。
身長179cm 体重86kg BMIは26.84
これなら備蓄が多いので、少々、推定必要エネルギより少なくても大丈夫です。
ご本人が満腹するまで食べてOKです。
それが2000kcal/日くらいでも大丈夫です。
2017/01/04(Wed) 14:39 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生
ありがとうございます^^
これからも先生のブログを楽しみにしています。
ありがとうございます^^
これからも先生のブログを楽しみにしています。
江部先生こんばんは。
いつも大変に参考になる情報を提供して頂きありがとうございます。
上の先生のコメントに糖質制限食でインスリン抵抗性が改善するとありますが、先生は10年以上も糖質制限を実践されているにも関わらず、なぜ糖代謝が一向に改善されず、糖質を摂取したら血糖値が上昇してしまうのでしょうか?
それは糖尿病が全く改善されていないという事ではないでしょうか?
是非、先生の見解を教えて頂ければと思います。
いつも大変に参考になる情報を提供して頂きありがとうございます。
上の先生のコメントに糖質制限食でインスリン抵抗性が改善するとありますが、先生は10年以上も糖質制限を実践されているにも関わらず、なぜ糖代謝が一向に改善されず、糖質を摂取したら血糖値が上昇してしまうのでしょうか?
それは糖尿病が全く改善されていないという事ではないでしょうか?
是非、先生の見解を教えて頂ければと思います。
2017/01/04(Wed) 22:53 | URL | 山根美佐夫 | 【編集】
山根美佐夫 さん
1、<インスリン分泌不足+インスリン抵抗性>で糖尿病発症です。
2、日本人は、インスリン分泌不足が、主体で糖尿病発症です。
3、欧米人は、インスリン抵抗性が主体で糖尿病発症です。
2の場合、糖尿病発症した時点で、膵臓のβ細胞が何割か死滅していることが判っています。
従って、この場合は、『糖尿病は一旦発症したら治らない』というパターンです。
私の場合も、既にβ細胞が何割が壊れているので、その分は糖質制限食でも改善しません。
一方幸いまだ元気なβ細胞も残っているので、糖質を食べれば糖尿人ですが、糖質制限なら健康人です。
3の場合は、インスリン分泌能力はほとんど残っている場合もあり、
これなら、肥満改善してインスリン抵抗性が改善すると、まるで治ったみたいになるケースもあります。
1、<インスリン分泌不足+インスリン抵抗性>で糖尿病発症です。
2、日本人は、インスリン分泌不足が、主体で糖尿病発症です。
3、欧米人は、インスリン抵抗性が主体で糖尿病発症です。
2の場合、糖尿病発症した時点で、膵臓のβ細胞が何割か死滅していることが判っています。
従って、この場合は、『糖尿病は一旦発症したら治らない』というパターンです。
私の場合も、既にβ細胞が何割が壊れているので、その分は糖質制限食でも改善しません。
一方幸いまだ元気なβ細胞も残っているので、糖質を食べれば糖尿人ですが、糖質制限なら健康人です。
3の場合は、インスリン分泌能力はほとんど残っている場合もあり、
これなら、肥満改善してインスリン抵抗性が改善すると、まるで治ったみたいになるケースもあります。
2017/01/05(Thu) 13:10 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生
あけましておめでとうございます。
いつも先生のご著書、ブログで勉強させていただいています。
ありがとうございます。
子供の糖質制限で思うのは、電車に乗っていると、ちいさい、特に肥満の子供にメロンパンやジャンクフードを与えている保護者の姿をみかけます。糖尿病にならなければ良いが‥と他人事ながら心配になります。
すみません、ケトン代謝のことでわからないことがあり、質問させていただきます。
スーパー糖質制限をしている時、炭水化物を摂ると、
①ケトン代謝ではなくなってしまうのでしょうか。
②もし、ケトン代謝に戻るとすれば、どの位時間がかかるものなのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
あけましておめでとうございます。
いつも先生のご著書、ブログで勉強させていただいています。
ありがとうございます。
子供の糖質制限で思うのは、電車に乗っていると、ちいさい、特に肥満の子供にメロンパンやジャンクフードを与えている保護者の姿をみかけます。糖尿病にならなければ良いが‥と他人事ながら心配になります。
すみません、ケトン代謝のことでわからないことがあり、質問させていただきます。
スーパー糖質制限をしている時、炭水化物を摂ると、
①ケトン代謝ではなくなってしまうのでしょうか。
②もし、ケトン代謝に戻るとすれば、どの位時間がかかるものなのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
2017/01/07(Sat) 16:57 | URL | あわもり | 【編集】
あわもり さん
拙著のご購入、ありがとうございます。
スーパー糖質制限食をしている時に糖質を摂取すると、血中ケトン体濃度は、速やかに下がります。
再び、スーパー糖質制限食にすれば、また血中ケトン体濃度は上昇しますが、
その時間には、個人差があると思います。
なお、普通の食事の人が、スーパー糖質制限食に切り替えて、しっかり血中ケトン体が上昇するには
7~14日間くらいかかると思います。
拙著のご購入、ありがとうございます。
スーパー糖質制限食をしている時に糖質を摂取すると、血中ケトン体濃度は、速やかに下がります。
再び、スーパー糖質制限食にすれば、また血中ケトン体濃度は上昇しますが、
その時間には、個人差があると思います。
なお、普通の食事の人が、スーパー糖質制限食に切り替えて、しっかり血中ケトン体が上昇するには
7~14日間くらいかかると思います。
2017/01/07(Sat) 18:24 | URL | ドクター江部 | 【編集】
| ホーム |