高雄病院の「糖尿病・糖質制限食入院治療」について
【16/10/29

江部先生こんにちは。

ブログに始めての書き込みをさせていただきます。

私はひょんな事から高雄病院の糖尿病治療に用いられている糖質制限を知り、半ば興味本位で先生のブログ等を拝見させていただきました。

先生の様々な書き込みや、診察の予約をした時の受付の方の親切な対応に勇気を出し関東圏から約3週間の入院治療をさせていただいた者です。

前置きが長くなりましたが…

治療の甲斐もあって血糖値は正常に戻り体重や血圧も大幅にダウンしました。
これも治療して下さった宗本先生や看護士さん達のお陰と感謝しております。
この場を借りてお礼を述べさせていただきます。
ありがとうございました。

11月の初旬より二男が糖尿病治療のために一ヶ月程お世話になる事になりました。

二男は食べ物の好き嫌いが激しいため入院生活が上手くいくか心配しておりますが、糖質制限をしっかりと貫き回復して戻る事を祈っております。

そして、私の治療過程での数値をブログ愛好者の皆さま方への参考になればと思い、数値を羅列させていただきます。


入院時のHbA1c:8.9 %
入院初日と2日目までは、通常の糖尿病食(高糖質食)で検査。
3日目からは、スーパー糖質制限食に切り替えて検査。

血糖値
入院初日
180分後 358
二日目
朝食前 170
120分後 257

四日目
朝食前 145
120分後 200
10日目
朝食前 161
120分後 136

退院時
朝食前 120
120分後 126

中性脂肪
初日 523
8日目 251
退院時 81

HDL
初日 46
8日目 51
退院時 53

LDL
初日 112
8日目 157
退院時 108

体重
入院時 79.3
退院時 71.3

血圧
入院時 129/98
(血圧降下剤服用)
入院一週間後に血圧降下剤服用停止
(最低数値) 97/73


最後になりますが、12月の下旬に診察を受けに行きます。

11月にも予約を入れたのですが流動的でキャンセルする可能性もありますが診察の結果現状をしっかり把握したいと思っております。

江部先生のご活動と糖質制限の普及が広がる事を祈っております。】



こんばんは。
高雄病院に入院治療された糖尿病患者さんから嬉しいコメントをいただきました。
ありがとうございます。

糖尿病の改善も、なかなかのものですが、体重が8kgの減量成功で、降圧剤がなしになったのも素晴らしいですね。

高雄病院の「糖尿病・糖質制限食入院治療」ですが、基本的には、まず外来診察を経て、担当医が入院の適応ありと判断して、入院の手続きが始まります。

一方、高雄病院では、県外や遠方の患者さんで入院希望の方も多いので、「診療情報提供書」があれば、場合により、外来受診なしで、直接入院も可能としています。

具体的には、主治医の先生に前もって診療情報提供書を高雄病院に送付して頂いて、高雄病院の担当医が入院可能か否かをまず、判断します。

入院OKとなれば、入院担当職員と電話で相談していただき、入院日、入院期間などを決めていきます。

診療情報提供書があり、入院OKとなった時は、外来診察を経ずに、直接入院も可能です。

通常、2週間くらいの入院が多いです。

入院初日と2日目までは、通常の糖尿病食(高糖質食)で検査します。
3日目からは、スーパー糖質制限食に切り替えて検査します。

糖尿病や肥満が改善すれば、高脂血症、喘息、痛風、睡眠時無呼吸症候群、高血圧、脂肪肝も良くなると思います。

糖尿病の病名がありますので、健康保険が効きます。

高雄病院には、2016年現在月に平均15名の糖尿人が、全国から糖質制限食治療を希望して入院されます。

遠方の方は、入院して糖質制限食で糖尿病自己管理の体験をし知識を会得してもらい、退院されたら地元の医師にフォローしていただきます。

京都や近くの糖尿人でも、外来で、なかなか血糖値が下がりきらない時などは、入院すると改善する人がほとんどですので、『コントロール・教育入院』がお奨めです。

14日間あれば、コントロール・教育入院が可能です。
勿論健康保険が効きます。

最初の数日間のスーパー糖質制限食で内服薬中止して、コントロール良好となることがほとんどなので、次の7日間は、グルコバイ(100)1錠を、食直前30秒に内服して、あえて炊いたご飯2/3膳(約100g)など摂取して、食後血糖値がどのくらい上昇するかを試してみます。

食後2時間で180mg/dl未満ならまあまあで、140mg/dl未満なら合格です。

グルコバイだけで力が及ばない時は、「グルコバイ+グルファスト」食直前30秒に内服で試します。

期間的に余裕があれば、パンやうどんなども試します。

これは、退院後どうしても、或いはやむを得ず糖質摂取せざるを得ないときのためのシミュレーションです。(^^)

インスリン注射をされている時は、3~4週間あった方が確実に減量できます。
インスリンの量は1/3以下になります。

内因性インスリンがあるていど残存している方は、インスリン離脱もできます。

2型だけでなく、1型の糖尿人でも、インスリンの量は1/3以下になります。

入院して一日7~8回、毎食前・食後の血糖値を測定することで、「通常のカロリー制限の糖尿病食」と「糖質制限食」の効果の大きな差がリアルタイムに確認できます。

血糖値を直接上げるのは糖質だけで、タンパク質・脂質はあげないということを、身をもって体験することで、糖質制限食へのモチベーションが高まります。

この検査を血糖値の日内変動といいます。

入院2日目に「カロリー制限食(高糖質)」、4日目に「スーパー糖質制限食」で同一カロリーにして日内変動を行います。

入院して糖質制限食を摂取しての血糖値日内変動検査を実施しているのは、日本中で高雄病院以外はほとんどありません。

同一カロリーでも、糖質を摂取すれば、インスリン注射や経口血糖降下剤を内服していても、食後血糖値は200mg/dlを超えることが多いですが、スーパー糖質制限食なら、薬・注射なしで食後血糖値は140mg/dlのことがほとんどです。

勿論、個人差はあります。

入院中はその他、内臓脂肪CTや頸動脈エコーなど、糖尿病に関連するいろいろな検査もあります。

一日の尿をためて、尿糖測定やインスリン分泌量測定(尿中Cペプチド測定)も行います。

一日尿のCペプチド測定で、トータルなインスリンの分泌量がチェックできます。

早朝空腹時の血中IRI(インスリン)かCペプチド(インスリン注射をしている人はこちらを測定)を調べることで、基礎分泌のインスリンがどのくらいでているかわかります。

インスリン抵抗性の検査やインスリン追加分泌能の検査もあります。

管理栄養士による具体的な栄養指導もあります。
 
糖質制限食を体験し学ばれて、退院後は地元の病院で通院され、6ヶ月に一回くらい京都観光を兼ねて、高雄病院あるいは高雄病院京都駅前診療所に来て頂いている方もおられます。

遠方の場合、年に一回、糖質制限食入院をされる方もおられます。

入院・外来治療の実績があれば、高雄病院への電話で栄養相談やメールでの質問もOKです。

高雄病院では現実に、関東、北海道、九州、東海、中部、中国地方など、様々な遠方地域の糖尿人の入院も多いです。
北海道から九州まで万遍なくこられます。

全国の糖尿人の方々も、糖質制限食入院治療ご希望の場合は、

高雄病院 075-871-0245

まで、電話され、入院担当職員とご相談いただけば幸いです。 (^_^)



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
「診療情報提供書」良い制度ですね!
「東京から京都まで新幹線で行ったけど、軽度で入院不可能>< 」とかが無い良い制度ですね。
 私らこも、糖質制限食で現在悪化してないですが、老化は必ず進行するので、今後入院でお世話になる可能性も高いです><

 その節はよろしくお願い申し上げます > 江部先生(ペコッ
2016/11/01(Tue) 00:19 | URL | らこ | 【編集
Re: 「診療情報提供書」良い制度ですね!
らこ さん

らこさんなら、糖質セイゲニストの自己管理で、コントロールOKと思いますよ。

2016/11/01(Tue) 17:45 | URL | ドクター江部 | 【編集
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