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医療崩壊
おはようございます、江部康二です。

産科や小児科の崩壊、救急医療の崩壊など、ここ1年マスコミが多くの記事に取りあげてきたので、国民的にもかなり周知されてきていると思います。

さらには外科医のなり手も急速に減少しています。将来のサービス残業勤務や医療事故・裁判の確率が高い科が研修医から忌避されているのです。

政府の医療費削減政策のもと、現行の日本の医療は、1974年に私が医師になってから最も厳しい状況に追いつめられています。

米国で働いている日本人外科医の談話では、「勤務時間は日本の1/2~2/3、給与は2~3倍」だそうです。

今朝の毎日新聞2面、医療クライシスという記事に、低医療費政策転換を、という記事が載っていました。以下はその抜粋です。

「日本の医療費は国内総生産(GDP)比でみると、先進7ヶ国中で最も少ない。」

「経済協力開発機構(OECD)が各国の状況を分析し、04年にまとめた医療制度のありかたに関する報告書に『医療部門での賃金と価格を人為的に低く保つシステムは、最終的には問題に直面する可能性が高い。医療の人材確保や離職防止が困難になり、サービスや革新的な医薬品の供給が不足する』という一節があるがまさに日本の現状そのものである。」

「国際的に突出した低医療費政策を転換する以外に『医療クライシス』の抜本的な解決策は見あたらない。」

私もこの毎日新聞の記事に全面的に賛成です。

日本は、人口1000人あたりの医師数が2人と先進国中最低レベル(OECD平均が3.1人)の医師不足状態です。

医師の絶対数が不足していることはやっと政府も認め、医師を増やす方向を少し打ち出していますが、一方で医療費削減政策は続いています。

医師数を増やして医療費を減らすというのはとんでもないことで、今でも厳しい医療界の労働環境はますます悪化します。

新たな高速道路をつくるためのお金があったら、優先順位の一番に国民の健康を守るための医療費を増やすためにまわし、医療崩壊をなんとかしなくてはならないのです。

また今医学部の定員を増やしても、医師としてものの役に立つには、8年~10年はかかります。即ち医療崩壊をくい止めるには、すでに間に合わない危機的段階にまできているのです。

英国のサッチャー政権が、今の日本と同様の医療費削減政策をとり、確かに経済はたちなおりましたが、医療は崩壊しました。英国人医師の多くが、米国やフランスに流出して、医療崩壊に拍車をかけました。

ブレア政権になって3年間で、医療費を1.5倍にまで増やしましたが、未だに英国の医療崩壊は改善されていません。

英国という反面教師があるのに、日本はここまで全く同じ過ちを犯してきました。このままでは、英国以上の医療崩壊が待っています。

まさに日本の医療崩壊、。「どげんかせんといかん」のです。

東国原知事には申し訳ないのですが、優先順位は、はっきりしています。道路財源を一般財源化して医療費に回せばいいのです。

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
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