糖質制限食で体重、血糖値改善、一方耐糖能悪化?主治医変更を。
【16/09/20 shushumama

糖負荷検査結果

ブログ、楽しく拝読しております。49歳女性です。ここ2,3年人間ドッグの糖代謝で、基準値を超えており、(空腹時血糖116←113←109、HbA1c6.2←6.2←6.0)再検査と言われていたにも関わらず、見て見ぬふりをしてきました。

身長165cmなのですが、体重増加も激しく(68.4←68.4←66.9)、いよいよまずいと思い、今年7月より、『エススリー』というパーソナルトレーニングジムで、食事指導と筋トレを開始しました。

その時点では、恥ずかしながら江部先生のお名前も知らず、もちろん江部先生が提唱されている糖質制限食についてもまったく存知あげませんでしたが、そのジムのあまりに過酷な食事制限(糖質8g/食、脂質も可能な限り抑える)に違和感(糖質8g/食、脂質も可能な限り抑える)を覚え、糖質制限ダイエットをキーワードにネット検索したところ、江部先生のブログにたどり着き、現在に至っています。

前置きが長くなりましたが、先生のご著書「糖質制限の教科書」も購入し、正しい糖質制限食を実践、筋トレも併用した結果、2か月で体重は68.9→62に減り、ジムでの筋トレ期間(2か月)が終了した現在でも少しずつ体重が減少しております。このままBMI20を目指してスーパー糖質制限食を行っていくつもりです。

さて、問題の再検査のほうですが、9月1日に糖負荷検査を実施しました。結果、空腹時血糖96、HbA1c5.7と大幅改善していましたし、インスリンは(17.7→32.5→60.4→41.7)とそこそこの量はでているのですが、グルコース 30分/192、60分/285、90分/283、120分/241で、立派な糖尿人と認定されてしまいました。

ただし、3月の人間ドッグの数値より大幅改善されているので、薬は不要、食事療法継続するように、との指導でした。

ただ主治医から指導されている食事療法は糖質制限ではなく、いわゆる普通の糖尿病患者向けカロリー制限の食事療法です。

ちらっと、糖質制限しているんです、というお話を初回の問診時にお伝えしたところ、表情が険しくなり、主食をまったくとらないなんてなんてこと!!とお怒りで・・・。それ以上、何も申し上げられなくなってしまいました。

ですから、主治医は、自分の食事指導の賜物、と思っていることでしょう・・・。

私自身は、スーパー糖質制限食を実施し、実際に自分の体で、その効果を実感しているので、何の迷いもなく、今後も継続していくつもりですが、月に1度くらいは、フレンチやイタリアンのコースをいただく機会があり、その際は最後のデザートまで味わいたいと思っております。こ

の時の食後高血糖が心配なのですが、やはり糖質の吸収を抑えるお薬を服用した方がよいのでしょうか?また糖質制限そのものに効果を感じていない主治医にどのようにお話すれば、処方してもらえるか甚だ不安です。

何かよいお知恵があれば、お教えいただきたく。】



こんにちは。

shushumama さんから、糖質制限食で体重、血糖値改善、一方耐糖能悪化?
というコメントと質問を頂きました。

shushumama さん
拙著のご購入、ありがとうございます。

体重、血糖値改善、良かったですね。

          前     30分     60分     90分     120分
血糖値     96    192     285     283     241mg/dl
インスリン        17.7     32.5     60.4     41.7µU/ml


75g経口ブドウ糖負荷試験実施前3日間は、150g/日以上の糖質摂取が、日本糖尿病学会の推奨となっています。

これは糖質制限をある程度の期間続けた正常人が、いきなりブドウ糖負荷試験をすると、耐糖能低下のデータがでることが、時にあるからです。

私見ですが、このようなケースは、追加分泌インスリンを出す必要がほとんどない糖質制限食を続けていた場合には、久しぶりの急な大量の糖質摂取に対して、β細胞が準備ができていない状態であった可能性があります。

従って、150g/日以上の糖質を3日間摂取することで準備を整えてから検査をすると、β細胞の準備ができているので、もともと正常型だったのなら耐糖能が普通に戻ると思われます。

スーパー糖質制限食実践でβ細胞は休養できていて、なおかつ血糖コントロール良好ならば、β細胞が障害されている可能性はありません。

ですから、β細胞のインスリン分泌能力も準備さえ整えば、正常に作用すると考えられます。

つまり、正常人が糖質制限中にいきなり糖質摂取したとき、一見耐糖能が低下したようなデータが出ることがありますが、これは本当にβ細胞が障害されて耐糖能が落ちたのではないので、心配ないということです。

糖質制限食実践者においては、食後高血糖によるβ細胞の障害はないので、本当にインスリン分泌能が低下するということは考えられません。
 
shushumama さんの場合もこのケースと思います。

もともと境界型レベルだったと思われる耐糖能が今回の75gブドウ糖負荷試験では、糖尿病型を呈しています。

空腹時血糖96mg/dl、HbA1c5.7%ならまったくの正常ですので、このまま糖質制限食を続けられれば、合併症の発症はありません。

今後、75g経口ブドウ糖負荷試験をする必要はありません。

バトルをするよりは、主治医を変更した方がリーズナブルと思います。

日本糖尿病学会理事長の門脇孝氏が自ら「緩やかな糖質制限食」を実践しておられる時代です。

糖質制限食賛成派の医師も随分、増えています。

以下の提携医療機関をご参照ください。

このまま美味しく楽しく末長く糖質制限食をお続けいただけば幸いです。

月に1回のフレンチやイタリアンのフルコースの時は、α-GI薬などを食直前に内服して、できるだけ食後高血糖を防ぎましょう。


日本糖質制限医療推進協会
http://www.toushitsuseigen.or.jp/
提携医療機関
http://www.toushitsuseigen.or.jp/med-institution


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
ヒサヤマ・スタディ
50年以上続くヒサヤマ・スタディから判明 認知症を防ぐ食事

http://www.news-postseven.com/archives/20160915_445476.html?PAGE=1#container
2016/09/22(Thu) 22:06 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: ヒサヤマ・スタディ
精神科医師A さん

週刊ポストの記事ですね。
ありがとうございます。

「米の摂取量を減らして、
大豆、緑黄色野菜、淡色野菜、海藻類、牛乳・乳製品を多く摂るというパターンで認知症のリスクが下がる」


これで、魚と肉をしっかり食べたら、すっきりと「糖質制限食」です。
2016/09/23(Fri) 07:52 | URL | ドクター江部 | 【編集
ありがとうございました!!
江部先生、早速の回答ありがとうございました!!先生の回答を拝読して、ますます自信をもってスーパー糖質制限食を続けていく勇気がもてました。
また提携医療機関をご紹介いただきありがとうございます。母が糖尿病でインスリンも打っており、なんとか糖質制限させたいと思っておりましたので、母を誘って受診してみます。(横浜在住ですが、京都の高雄病人にまで連れて行こうかと思っていたくらいでしたから。本当は高雄病院に入院させて、きちんと糖質制限を身につけさせたいところです。)
2016/09/23(Fri) 10:12 | URL | shushumama | 【編集
「子供の砂糖摂取は1日25g以下に---米国心臓協会で厳しい指針」
週刊ダイヤモンド2016年9月24日号に「子供の砂糖摂取は1日25g以下に---米国心臓協会で厳しい指針」という記事が掲載されています。正確には本来の原材料以外に添加される砂糖の量を制限せよということのようですが、糖質の過剰摂取が万病のもとという認識があるのは間違いないでしょう。しかるに日本の現状は……。

糖尿病専門医でも柔らか頭の人は糖質制限食の効用を認めています。私の主治医もその一人です。糖質制限食を受け入れない頑迷な意思でなくてよかった。明日のセミナーへの参加を誘ったのですが先約があるとかで見送りました。スケジュールが重なったことをとても残念がっていました。

こういう医師もいるのでshushumamaさんも良い意志と出会えるとよいですね。

2016/09/24(Sat) 05:37 | URL | Makoto | 【編集
Re: 「子供の砂糖摂取は1日25g以下に---米国心臓協会で厳しい指針」
Makoto さん

主治医が糖質制限食OKとは良かったです。
こういう医師がどんどん増えて欲しいですね。
2016/09/24(Sat) 08:28 | URL | ドクター江部 | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可