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大豆食品と大豆イソフラボンについて。サプリの大豆イソフラボンの安全性は?
【16/09/01 Nサトウ

江部先生はじめまして^^

江部先生はじめまして。38歳の男性です。

「京都の名医~」、「糖質制限の教科書」、「蒸し大豆のレシピ本」を購入してスーパー糖質制限食を実践してます。先生の書籍に出会えた事が今年1年の一番の収穫で、衝撃でした。

とにかく目から鱗な内容ばかりでとても興味深く拝読させて頂きました。

お蔭さまでスーパー糖質制限食を頑張って実践した結果、3か月で90kgあった体重が現在80kgに。

今のところ糖尿病は発症しておりませんが、予防の為に今後もスーパー糖質制限食を実践していく所存です。

さて早速ですが、一つ質問させて下さい。

私が摂取している日単位の大豆系の総量なのですが・・・。

・納豆2パック(1個50g)
・がんも(掌サイズ2個)
・蒸し大豆100g

と、いつも大体1日でこれだけの量を摂取してます。

これって大豆取り過ぎですかね?

と、言いますのも、 「蒸し大豆レシピ」本中の大豆イソフラボン絡みの記事(12ページ)で、サプリの取り過ぎがダメなのか、サプリじゃなくても取りすぎはダメなのか自分にはよく分からない箇所があって質問させて頂きました。

自分としては蒸し大豆(新発見!)おいしいし、蒸し大豆だけで300g/日くらい摂取したいのですが^^;

御多忙とは思いますが、アドバイス頂ければ幸いです^^

唐突な質問お許しください。】



こんにちは。

Nサトウさん から、大豆食品と大豆イソフラボンについて、コメント・質問を頂きました。

Nサトウさん、拙著のご購入、ありがとうございます。
90kg → 80kg 
10kgの減量成功、良かったですね。

さて、私たち糖尿人が、糖質制限食を実践していると、大豆や大豆製品を、普通の人よりたくさん摂取することになりますので、今回は、大豆製品および大豆イソフラボンについて考えてみました。

健康食ブームで、大豆イソフラボンを含む特定保健用食品が、多数出回っています。

それで「大豆イソフラボンって摂りすぎても大丈夫なの?」という疑問がでてきて、それに対して厚生労働省医薬食品局食品安全部が回答しています。

まず重要なことは、長い食経験を有する大豆、あるいは、大豆食品そのものの安全性が問題となっているのではありません。

即ち、糖質制限食で豆腐や納豆や大豆パンなどの摂取量が少々増えても、食品として大豆全体を摂取している限りは、その中に含まれている大豆イソフラボンに関しては、なんの問題もありません。

もっとも糖質制限食の場合、炭水化物以外の魚介類や肉類や野菜など食べ放題なので、大豆だけに頼る必要はありません。

私の考えとしては、大豆たんぱく(植物たんぱく)だけでなく、 動物性たんぱく質(魚や肉)もしっかり摂取するのが、人類の健康食と思います。

焼き肉、ステーキ、ハンバーグ、シチュー、すき焼き、オムレツ、焼き鳥、刺身、焼き魚・煮魚、豆腐、納豆、おでん、煮野菜、生野菜・・・いろいろ食べて美味しく楽しく糖質制限食実践といきたいですね。

一方、サプリメントとして、単体の大豆イソフラボンのみを上乗せして摂取する場合の安全性が問題となり、検討されたものです。

結論としては、食品安全委員会が平成18年にまとめた「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」では、1日当たりの大豆イソフラボンの摂取目安量の上限値を70~75mgとしそのうち、サプリメントや特定保健食品などで摂取する量は1日当たり30mgまでが望ましいとしています。

実際、閉経前の女性が、過剰に大豆イソフラボンを摂取すると血中ホルモン値が変動したり、月経周期が延長することなどがあるようです。

また、閉経後女性を対象に、大豆イソフラボンの錠剤(150mg/日)を5年間服用してもらった長期試験では、60カ月で子宮内膜増殖症の発症が、有意に高くなるという報告があったそうです。


**以下の厚生労働省医薬食品局食品安全部の報道資料をご参照ください。


報道発表資料
平成18年8月23日
厚生労働省医薬食品局食品安全部

大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&Aについて


1.食品安全委員会では、厚生労働省の依頼を受け、大豆イソフラボンを関与成分とする特定保健用食品の安全性評価を行い、平成18年5月、安全性評価結果の報告書として「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」を取りまとめました。

2.この大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価においては、これまでの長い食経験を有する大豆あるいは大豆食品そのものの安全性を問題としているのではなく、大豆イソフラボンのみを通常の食生活に上乗せして摂取する場合の安全性が検討されたものです。

3.厚生労働省では、大豆及び大豆由来食品等に関する正確な情報提供を行うため、大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&Aを作成し、厚生労働省のHPに掲載しています。また、食品安全委員会の評価結果を受け、平成18年8月、「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品等の取扱いに関する指針」を策定しました。

4.大豆及び大豆由来食品等は、良質のタンパク質源であるだけでなく、カルシウム等にも富む重要な栄養源ですので、厚生労働省では、広く国民の皆様に、食生活の中で他の食品と組み合わせてバランスよく食べることをお勧めしているところです。

(参考)
「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品安全性評価の基本的な考え方2006年5月」(別添1(PDF:4,130KB))
「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品等の取扱いに関する指針」(PDF:253KB)

農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」ホームページ:http://www.maff.go.jp/syohi_anzen/isoflavon_qa.html

食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」ホームページ:http://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
嬉しい改善報告!!
都内河北 鈴木です。

本日半年1度の定期脳梗塞MRI検査でした。
今年7,14、(木)のコメント欄にて、
「プラ~ク退縮!」コメントについて、江部先生とお二方のコメント読んでいて本日のMRI検査に期待していたら、期待通りでした!!

診療時、私が質問する間もなく、担当N院長は、不思議そうに「頚動脈プラ~クが改善縮小している!!」と説明ありました。
脳内梗塞は進行無し。

3年前転院時から糖質制限実践している事は糖尿病改善デ~タ提示してあり、その後糖質制限に懐疑的でしたが、前回私のアップコメントなど読んで頂けた様で「認識新たにする。」との理解示す言葉もありました。

そして7月14日のコメント欄「プラ~ク退縮!」報告に期待していたら、コメント報告通りの改善結果でした!!

脳梗塞後遺症の服用薬は
・サアミオン錠5mg1日3錠(8時間毎1錠)
・ブラビックス75mg(朝1錠)

サアミオンは効果評判良いようですが、「サオミオンの効果ですか?」と訊ねたら、明確には返答はしませんでした。
私の今回の改善は経験無い感じの返答でした!!

明らかに糖質制限食生活による事は否めないと、N院長の質疑応答で理解できました。

江部先生ブログの私のコメントアップは以前より読んでいただいていて、本日も半年間のコメントアップ日付提示しましたら、快く「読むよ!」と糖質制限理論には関心ありありでした。
通院する身としては理解して頂ける事は嬉しい限りです。

今年4月、「ケトン食が厚生労働省の認可に成った!」事を訪ねたら認め、
認可理由は日本医療界も、
「江部先生糖質制限理論は欧米先進国も受容してる事、日本国内にも私などの病態でも改善生還者増えて来た事から、
否定は不可な状況成ってきたからだ。」と私なりの感想を伝えました。

N院長は私の本日検査結果と糖尿病改善生還結果に、「認めざる得ない」との沈黙返答でした。

通院患者私本人が証明していますから、否定は出来ないでしょうね。

江部先生ブログ読んでいて、学習と益々の改善希望へ心安らぎます。

言葉だけでなく、MRI画像は1つの感謝と改善事実デ~タとして送付しますので御覧下さい。

今後も学習させて頂きます。
敬具

2016/09/02(Fri) 18:56 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
キャノーラ油を使ったお肉などの加工食品は避けるべきなんでしょうか?
2016/09/02(Fri) 21:08 | URL |  | 【編集
Re: 嬉しい改善報告!!
都内河北 鈴木 さん

良かったですね。
私も嬉しいです。
2016/09/03(Sat) 09:57 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
私は、 キャノーラ油は、よくないと思います。
2016/09/03(Sat) 09:58 | URL | ドクター江部 | 【編集
大豆
記事を読み安心しました
私はお肉が苦手なので、大豆(おから、厚揚げ、油揚げ、豆腐、納豆)を多用してます
サプリには抵抗があるので摂ってませんが、今後も大豆製品中心で糖質制限を続け様と思います
大豆アレルギーでなくて良かったと思います
2016/09/03(Sat) 12:18 | URL | ほあろ | 【編集
糖質制限理論は、、。
都内河北 鈴木です。

改善感謝伝わり、返信コメントありがとうございます!!

私は現在62歳。
糖質制限理論で、改善以上、生還体感して思います。

江部先生、夏井先生、両先生には、
愛読書、宮本武蔵「五輪書」が思い出されます。

私、益々の改善で、心より感謝尽きません!!

今後も益々の御尽力御願い致します。
敬具
2016/09/03(Sat) 14:13 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
筋肉をつけたいのです
5年間糖質制限を実施していますが、HbA1cは6、2から6、5へと徐々に上がってしまいました。7キロ痩せて現在165㎝、51Kgです。主食抜きでしっかり食べているはずなのですが、これ以上肥れなくなってしまいました。炭水化物無しで肥るには相当量のたんぱく質、脂肪を摂らないといけないのでしょうか。筋肉量が減って血糖値が上がったのでしょうか?
2016/09/03(Sat) 16:11 | URL | とうこ | 【編集
どうしてキャノーラ油を使った肉などはよくないのでしょうか?理由をお願いします。
2016/09/03(Sat) 16:32 | URL |  | 【編集
Re: 筋肉をつけたいのです
とうこ さん

痩せるということは、相対的に摂取エネルギー不足です。
脂質、たんぱく質をしっかり摂取しましょう。

筋肉量を増やすには、たんぱく質をしっかり摂取して、筋トレが必要と思います。
2016/09/03(Sat) 16:50 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
本当は危ない植物油 その毒性と環境ホルモン作用 (角川oneテーマ21) 新書 – 2013/5/10
奥山 治美 (著)

によれば、

カノーラ菜種油は、脳卒中ラットの寿命を縮めました。
紫蘇油、えごま油は、脳卒中ラットの寿命を延ばしました。


動物実験なので、ヒトへのリスクが同様にあるかどうかはは、明確ではありません。
しかし、ラットに危険と判明しているキャノーラ油は、ヒトも摂取しないほうがよいと思います。




2016/09/03(Sat) 17:12 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生こんにちは。

確かに以前、イソフラボンを多く含有するサプリメントを飲んでいた時、生理が全然こなくなり焦った経験があります。
食事で大豆製品を多く食べる今は、まったくそのようなことはありませんが。
2016/09/08(Thu) 19:59 | URL | loco | 【編集
はじめまして。妊娠糖尿病になり、江部先生のブログで色々勉強させていただいています。

糖質が低いという理由で大豆粉100gでパンケーキを作って食べたりしていましたが、松林秀彦先生のブログ
http://ameblo.jp/matsubooon/entry-11456171658.html
で、イソフラボンは簡単に過剰摂取となってしまうことを知りました。
良かれと思ってしていたことが逆に胎児に悪影響だったのではないかと不安です。

どんな食材でも少しずつ食べることが大切ですね。
今35週です。どうか無事に生まれてくれますように・・
2017/02/16(Thu) 10:42 | URL | まりこ | 【編集
Re: タイトルなし
まりこ さん

大豆食品や大豆製品は、問題ないと思います。
厚生労働省の見解は、サプリで大豆イソフラボンを摂ることの是非についてです。

2008年11月25日 (火)の本ブログ記事
「大豆製品と発ガン性」
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-618.html
をご参照頂けば幸いです。

報道発表資料
平成18年8月23日
厚生労働省医薬食品局食品安全部

大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&Aについて

1.食品安全委員会では、厚生労働省の依頼を受け、大豆イソフラボンを関与成分とする特定保健用食品の安全性評価を行い、
平成18年5月、安全性評価結果の報告書として「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」を取りまとめました。

2.この大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価においては、
これまでの長い食経験を有する大豆あるいは大豆食品そのものの安全性を問題としているのではなく、
大豆イソフラボンのみを通常の食生活に上乗せして摂取する場合の安全性が検討されたものです。
2017/02/16(Thu) 12:59 | URL | ドクター江部 | 【編集
大豆製品について
本当に大豆製品を多量に摂取して大丈夫ですか?
 私は毎日豆乳を飲んで、具合が悪くなったので懲りてしまいました。
 パッケージに劣化するので2,3日で飲みきるように書いてあります。
 大豆にはリノール酸が多いのです。
 おなかは壊すし、何と言っても夜眠れなくなりました。何ヶ月も原因がわからなかったのですが、やっと豆乳が原因と判明しました。
 リノール酸の多い食品、大豆製品、ナッツ、アボカド、マヨネーズもちろん植物油もですが、摂りすぎはアレルギーにもなります。
 念のため文部科学省で出している脂質成分表を買って確かめています。
 詳しくは、金城学院大学のHPや脂質栄養学会のHPで。
2017/02/17(Fri) 17:09 | URL | どん | 【編集
Re: 大豆製品について
どん さん

大豆製品は、食品として普通の日常的な摂取量なら問題ないと厚生労働省は説明しています。

大量に摂取せよという意味ではありません。

リノール酸は必須脂肪酸ですが、現代の日本人は摂りすぎているので
ご指摘通り、控えめがよいと私も思います。
2017/02/18(Sat) 08:20 | URL | ドクター江部 | 【編集
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