バーンスタイン医師の糖尿病の解決第4版刊行。江部康二の書評。
こんにちは。

「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」第4版が刊行されました。

バーンスタイン医師の糖尿病の解決 第4版 
リチャード・K・バーンスタイン著
柴田 寿彦訳(総合病院南生協病院 名誉院長)
体 裁 A5判,482ページ
定 価 本体5,800円+税
ISBN 978-4-7653-1674-3
発 行 メディカルトリビューン
発 売 金芳堂


不肖、江部康二が書評を書きましたので、メディカルトリビューンのサイトから、以下に掲載します。

糖尿病治療に当たる医師はもちろんのこと、1型および2型糖尿病患者にも本書の数々の実戦的なノウハウは大いに役立つと思いますので、ぜひご一読いただけば幸いです。

メディカルトリビューンのサイト
https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0526503509/
も覗いていただけば幸いです。


江部康二



☆☆☆
以下メディカルトリビューンのサイトから転載

https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0526503509/
氏の生き様が詰まった書
【書評】バーンスタイン医師の糖尿病の解決第4版
高雄病院理事長 江部 康二
ワーク・ライフ | 2016.05.26 17:30

 2007年にDr.Bernstein's Diabetes Solution(第3版)が出版され,その後糖尿病治療において新しい発展があり,
2011年にDr.Bernstein's Diabetes Solution(第4版)が改訂出版された。

本書はその訳本であり,
新型のインスリン注射薬,DPP-4阻害薬,インクレチン関連注射薬などの解説も追加してありバージョンアップしている。

 本書にはバーンスタイン医師の生き様そのものが詰まっているが,まずはその波瀾万丈の軌跡をたどってみたい。

バーンスタイン医師は,1946年,12歳のときに1型糖尿病を発症し,

当初から糖尿病専門医に通院して従来の「低脂肪・高炭水化物食(カロリーの45%は炭水化物)」と
大量のインスリン注射というパターンを20年以上続けた。

その結果,30歳代でとうとう蛋白尿が出現し糖尿病腎症第3期となり,さまざまな合併症も出現した。

この間,頻回の低血糖発作に苦しみ,蛋白尿は次第に増加していった。

 1969年,35歳のとき,血糖自己測定器が新発売され,技師という職業柄,
血糖値と食事の関係を3年間にわたって徹底的に検証した。

当時はまだ「血糖値の正常化によって,糖尿病合併症を予防する」という概念がどこにもなかったが,転機が訪れる。

動物実験ではあるが「血糖値の正常化で合併症の予防・改善ができる」という論文を発見したのである。

しかし主治医に言っても「動物と人間は同じじゃない,人間の血糖値を正常化することはできない」と否定された。

 そこで1973年,糖尿病発症後27年目の39歳のときから,彼は彼自身の身体を実験台にして,

「血糖値を正常に保つ」ように食事の糖質量とインスリン単位を調節し始めた。

いろいろな人体実験をして血糖値を正常範囲に保つ方法を確認していった。

この過程において,彼はついに『厳格な糖質制限食』を導入し,
主治医が決めたインスリン投与量を激減させることに成功し目標を達成した。

蛋白尿も改善・消失し,何年も続いた全身疲労感がなくなった。

 彼は彼自身の発見を他の糖尿病患者にも知らせたいと思い,医学雑誌に論文を投稿するが相手にされない。

医師でないものが発言しても説得力を持たないと判断した彼は,自らが医師になることを決意し,
1979年,45歳のときにアルバート・アインシュタイン医科大学に入学した。

1983年に49歳で医師になり,糖尿病治療学を徹底的に研究し,診療所を開設して多数の患者さんを診察し,

そのデータを参考に本を出版して,厳格な糖質制限食を中心とした糖尿病治療の普及に努めてきた。

糖質制限食こそが,従来の治療法ではどうしようもなかった1型糖尿病患者であるバーンスタイン医師の命を救ったのである。

 2016年4月現在,合併症もなく元気に過ごしておられ,現在は82歳くらいと思う。

彼の生存そのものが提唱する治療法の有効性の証明といえる。

糖尿病治療に当たる医師はもちろんのこと,
1型および2型糖尿病患者にも本書の数々の実戦的なノウハウは大いに役立つと思うので,ぜひご一読あれ。


バーンスタイン医師の糖尿病の解決 第4版 
リチャード・K・バーンスタイン著
柴田 寿彦訳(総合病院南生協病院 名誉院長)
体 裁 A5判,482ページ
定 価 本体5,800円+税
ISBN 978-4-7653-1674-3
発 行 メディカルトリビューン
発 売 金芳堂
 本書は1997年5月に初版が刊行され,それまでの糖尿病治療を覆す内容から全米ベストセラーとなった。
日本語版は2005年に原著2版を刊行,読者の声に応えて第3版を刊行し,このたび第4版がついに刊行―。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
NHK「先どり きょうの健康」
江部先生、こんにちは。
先生もご覧になられたかもしれませんが、今日、NHK「先どり きょうの健康」という番組でテーマが「糖尿病 治療の秘けつ」を見ました。
番組の中で糖質制限食の話がほんの少しでしたが出ました。
解説の国立国際医療研究センター 糖尿病研究センター長 植木浩二郎氏は、
「一定の糖質制限食は有効。しかし極端に制限するのは治療の効果、安全性に議論がある。しかしながら食事療法はずっと続けなければいけないので患者が楽しく続けられることと治療に効果があることが重要。私の患者で糖質制限食を希望する人には効果を見ながら一緒に楽しく続けられるように努力している」とかなり肯定的と思われるコメントでした。
2016/05/28(Sat) 17:38 | URL | ぴのこ | 【編集
いつもありがとうございます
先生こんにちは!今日も楽しく昼食を食べました!糖質制限は性格まで生き生きしてくれます。安心しながら食べれる事が糖尿人にとっては一番の旨味になりますね!
さて。昼食をとっていてふと疑問が湧きました。
私は現在46.5キロの30代女性ですから、必要なカロリーは多くありません。毎日1200から1500カロリー位摂取しています。
一方男性や体格の良い方は2000とか3000とかカロリーが必要になりますよね。糖質制限では毎食20g以下の糖質を摂取出来ますが、これは体格差がありますか?
毎日2000キロカロリー取る方は20g3食で60gの糖質を摂取してカロリーの12パーセントになりますが、
1200キロカロリー取る場合は12gに抑えなければ12パーセントになりませんよね。
また、1日2食にした場合も3食にした場合も同じパーセントで良いのでしょうか?
糖質制限をキチンと実行しますと、私位のカロリー摂取だと10g以下の糖質になることが多いですが、20gまで、私も食べて大丈夫なんでしょうか?しばらく10程度の糖質で抑えていますので、たまに20g近くの糖質をとるのが怖いです。
自己測定器を購入しましたので測っていますが、やはり糖質量が増えれば、次回食事前のかさ上げになってしまう気がしています。
2016/05/28(Sat) 19:21 | URL | サワ | 【編集
糖尿1型、2型
今、ツィッターを見ていると、江部康二先生の、オススメ本が出ていて、(バーンスタイン先生の本))この先生は、自分の1型糖尿病を何10年もつづけた、糖質制限で治しています。私もこの本を読んで見たい。
長い事続けていいと言う事の証査ですね
2016/05/28(Sat) 19:34 | URL | ルハマサ てん | 【編集
関係無いことで、すみません。
私、先月の検診でA1c5.8の糖尿病です。昨日、初めて自分で血糖値調べてみました。夕食前血糖値97 夕食後1時間125 2時間136 3時間156 4時間152 寝起き126でした。なんか、怖くなりました。おかしいですよね!
2016/05/29(Sun) 08:01 | URL | こういち | 【編集
24歳男です。
ぼくはお菓子とかが大好きで たくさんたべてきました。
それでここ2年くらいで急激に肌がたるんで、髪も少し薄くなってしまいました。

このサイトをみつけて、読んでるうちに 糖質制限生活をしてみたいと思いました。

糖質制限食を行えば肌のたるみなど改善に向かったりしますか?

糖尿病ではないので、1食だけでもお米は食べたいので、昼にご飯一杯の糖質生活を

実践すれば若返りますか?

回答よろしくおねがいします!
2016/05/29(Sun) 16:11 | URL | しんり | 【編集
Re: NHK「先どり きょうの健康」
ぴのこ さん

情報をありがとうございます。

植木浩二郎先生は、東大におられた時から、常に冷静でニュートラルな姿勢を貫いておられて
私も大変尊敬しております。

NHKにしては快挙ですね。
2016/05/29(Sun) 18:14 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 糖尿1型、2型
ルハマサ てん さん

バーンスタイン医師は、朝6g、昼12g、夕12gで、1日30gの糖質摂取です。

1946年,12歳のときに1型糖尿病を発症し、
1型でインスリン注射を打っておられますが、最少量で血糖コントロール良好を保っておられ
合併症もなく、2016年5月現在、82歳でお元気です。
2016/05/29(Sun) 18:56 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 関係無いことで、すみません。
こういち さん

データ的には境界型レベルですが、
食後血糖値のピークが3時間です。

インスリンの追加分泌が出遅れているタイプです。
翌日の早朝空腹時血糖t126mgは、暁現象と思います。

いずれも糖尿人によくある事象です。

糖質制限食なら、食後1時間血糖値180mg/dl未満、食後2時間血糖値140mg/dl未満の
合併症予防安全圏のコントロールが可能と思います。


2016/05/29(Sun) 19:03 | URL | ドクター江部 | 【編集
教えて下さい。よろしくお願いします
はじめまして。毎回拝見しています。

突然すみません。どうか教えて下さい。

私は41歳女です。

今年2/16脳出血で入院しました。その時の血液検査では
血糖値112 HbA1C 5.6 でした。

その後、高血圧の薬を飲んでいます。

退院後は生活を改めようと、減塩の食事とウォーキングで2月半で6kg痩せました。食欲ははじめはなかったのですが、少しずつ戻りました。

その後、5/18に血液検査をした所、

血糖値121 HbA1C 5.2 でした。

血糖値が上がっていたのに、本当にショックを受けました。

血液検査が不安で不安でかなりストレスがたまり、検査の一週間前から、フルーツグラノーラを沢山食べてしまいました。ゴールデンウィークは毎日血液検査の夢を見てしまい、全然楽しめませんでした。

何が原因でこんなにも血糖値が上がってしまったのでしょうか?確かに減塩には気をつけていたのですが、御飯はほとんど食べていませんでした。が、スティックパンを毎日少し食べていました。後、本当に怖くてたまらず毎日ストレスが凄かったです。

やはり糖尿の先生に診察して頂いた方が良いのでしょうか?診察した方がいいのですが、不安で不安でたまらず行けていません。内科の先生に相談したのですが、今はまだ行かなくて大丈夫と言われました。

先生のブログを拝見して、色々勉強して本も購入して勉強しました。食生活を改善して糖質制限をしようと思っていますが、やはりスーパー糖質制限がいいでしょうか?

ただ、あまりのショックで御飯がどんどん食べられなくなり、歩く事もつらく、フラフラしています。
何とか少しでも食べようとしていますが、気持ち悪くなります。

糖質制限と運動で糖尿病になるのを防げますか?まだ見込みはありますか?後、どれくらいの糖質制限をすれば良いのでしょうか?

精神的に参ってしまっています。不安で不安でたまりません。ストレスが良くないと分かっているのですが。

お忙しい所、本当に申し訳ございません。できましたら、教えて下さい。よろしくお願い致します。
2016/05/29(Sun) 19:07 | URL | 笑顔になりたい | 【編集
Re: 24歳男です。
こういち さん

糖質制限食で、全身の血流・代謝が良くなるので
様々な症状が改善する可能性はあります。

一方、効果には個人差があります。

私のブログや本を読んで、自分の頭で考えて、糖質制限食理論に納得されたのなら
自己責任で実践して頂けば幸いです。
2016/05/29(Sun) 19:08 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 教えて下さい。よろしくお願いします
笑顔になりたい さん

拙著のご購入、ありがとうございます。

血糖値121 HbA1C 5.2・・・ごく軽症の境界型です。

緩やかな糖質制限食(1回の食事の糖質量30~40g)でも充分、将来の糖尿病発症を予防できると思います。
2016/05/29(Sun) 19:12 | URL | ドクター江部 | 【編集
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