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第59回日本糖尿病学会年次学術集会の感想。糖尿病学会の変化。


【16/05/20 しらねのぞるば

第59回日本糖尿病学会年次学術集会の感想

スケジュールの都合で 2日目からの参加になりましたが,その感想です.

■午前

午前は2つのDebateを聴きました.

1.「糖尿病の第1選択薬はメトホルミンかDPP-4阻害薬か」
メトホルミンである:NTT 東日本札幌病院 吉岡先生
DPP-4阻害薬である:東京女子医科大学 佐倉先生

2.「糖尿病の大血管障害抑制はSGLT2阻害薬(SGLT2i)か従来治療薬か」
SGLT2iである:佐賀大学医学部 野出先生
従来治療薬である:東京医科大学 小田原先生

それぞれの発表は 内容的にも聴きごたえのあるものでした.

Debate-1の方は,座長自らの発言は控えめで,Debatorの追加意見や,会場からの質問に時間を割くなど,非常にFairな運営でした.
しかしDebate-2でそれぞれのDebatorが発表を終えた後のDiscussion,これがひどいものでした.

座長の河盛先生は,ほとんどSGLT2i賛成の野出先生ばかりに発言させ(野出先生も迷惑だったでしょう),しかもそれだけでは生ぬるいと思ったのか,自らの意見開陳を延々とやりました.

河盛:『SGLT2iは腎臓への負荷を軽くする.これが何らかの機序で心不全を防止したかもしれない』

河盛:『心筋にはSGLT2はないが,SGLT2iはSGLT1にも若干の阻害作用がある.これが何らかの効果を生み出している可能性も否定できない』

河盛:『SGLT2は膵臓α細胞にも発現している.これがグルカゴンの分泌を高めているのだが,SGLT2iはこれも防いでいる』

河盛:『SGLT2iの副作用として血中ケトン体濃度の上昇が言われているが,実はケトン体は心筋に対するとても大事な,いわばSafetyなエネルギー源だ.SGLT2iが投与直後にケトン体を増やし,これが心臓を元気づけたのではないか』

『可能性を否定できない』ものまで動員して,なりふり構わずSGLT2iを持ち上げていましたが,最後の発言は傑作ですね.河盛先生,あなたは 『糖質制限食はケトン体が上昇するから危険だ』と言い続けてきたではないですか. SGLT2iがケトン体を増やして心臓を力づけるというのであれば,糖質制限食は心疾患予防になるのですね. これほどの手のひら返しを行って,なお平然としていられるその神経には脱帽です.

Discussionの最後の方で,アリバイ作りのためか小田原先生にも意見を求め,これで辻褄を合わせたつもりなのでしょうが,そこで時間切れとなり,会場からの質問はまったくシャットアウト.これではまるで河盛先生の独演会.こうなると発表者だけでなく,今後は 座長のCOIも事前に開示すべきでしょうね.

■午後

シンポジウム17「食事療法の新たなエビデンスを求めて」を聴いてみました.

座長が 石田均/宇都宮一典 両先生で,Speaker トップバッターが 能登洋先生,2番手が 府立医大 福井道明先生ときては,これはもう いつもの 糖質制限ネガキャンに終始するのだろうなと 予想したのですが,意外にも内容は穏やかなものでした. もちろん お二方も「糖質制限賛成」とまでは言わないのですが,かなりトーンダウンした印象です.

例えば;
能登先生は,「PlosOneに発表した,[糖質制限で死亡リスクが上がる]というメタ解析結果は,観察研究が多いのでエビデンスレベルは低い」と認めていました.

また,2~3年前までは 二言目には 『肉と油でギトギトの糖質制限食』と言っていた 福井先生が,今回は
『糖質制限食を実行すると,必然的に 高蛋白・高脂質になる. しかし,実行するのであれば,蛋白質と脂質の中身が問題. 動物性蛋白・脂肪に偏るとリスクは増大するが,植物性蛋白・脂肪を取り入れれば,むしろメリットが大きい』と,これがあの福井先生かと耳を疑う変身ぶりでした.

ついに糖尿病学会も,そっと方向転換するための助走を始めたのかな?と感じました.

しかし、もしそうしたら 梯子を外された人は怒るでしょうね.

以上 】


こんにちは。

しらねのぞるばさんから、第59回日本糖尿病学会年次学術集会の感想をコメント頂きました。
詳細なご報告をありがとうございます。

Debate-2の座長の河盛先生、SGLT2阻害剤を積極的に売り出したい立場なのでしょうね。

座長のCOI(利益相反)も事前に開示、私も大賛成です。

日本糖尿病学会も「リコメンデーション」を最近出して、SGLT2阻害剤は高齢でも使用できるという方針に変えてました。

まあ、脱水さえ注意すれば、短期的には切れ味のいい薬ですが、長期的には、SGLT2阻害剤は基礎代謝を低下させる可能性があります。


河盛:『SGLT2iの副作用として血中ケトン体濃度の上昇が言われているが,実はケトン体は心筋に対するとても大事な,
いわばSafetyなエネルギー源だ.SGLT2iが投与直後にケトン体を増やし,これが心臓を元気づけたのではないか』

河盛先生,あなたは 『糖質制限食はケトン体が上昇するから危険だ』と言い続けてきたではないですか.
SGLT2iがケトン体を増やして心臓を力づけるというのであれば,糖質制限食は心疾患予防になるのですね.
これほどの手のひら返しを行って,なお平然としていられるその神経には脱帽です.


しらねのぞるばさん、まったく、同感です。

ただただ呆れかえるばかりです。


能登先生は,「PlosOneに発表した,[糖質制限で死亡リスクが上がる]というメタ解析結果は,観察研究が多いのでエビデンスレベルは低い」と認めていました

元々、能登医師の論文、発表された時からエビデンスレベルが低いことは明確でしたので、その旨を説明するのがフェアな科学者です。

しかし、能登医師および日本糖尿病学会は、大新聞各社に対してエビデンスレベルが高い論文のように説明し、順番にプレスリリースしていき、世論操作をするというアンフェアな非科学的態度に終始しました。
困ったものです。


2~3年前までは 二言目には 『肉と油でギトギトの糖質制限食』と言っていた 福井先生が,今回は
『糖質制限食を実行すると,必然的に 高蛋白・高脂質になる. しかし,実行するのであれば,蛋白質と脂質の中身が問題. 動物性蛋白・脂肪に偏るとリスクは増大するが,植物性蛋白・脂肪を取り入れれば,むしろメリットが大きい』と,これがあの福井先生かと耳を疑う変身ぶりでした.


これに対しては、米国糖尿病学会の糖質制限食に対する立場の変遷を確認しましょう。

1)2007年までは、糖質制限食を否定です。
2)2008年に、肥満を伴う糖尿病患者に1年間の期限つきで有効性を認めました。
3)2011年に、肥満を伴う糖尿病患者に2年間の期限つきで有効性を認めました。
4)2013年10月、成人糖尿病患者の食事療法に関する声明を2008年以来5年ぶりに改訂し、
  適切な三大栄養素比率は確立されていないことを明言しました。
  そして「糖質130g/日が平均的な最小必要量」という文言を削除し、
  肥満の有無は関係なく、期限なしで、正式に糖質制限食を容認しました。

つまり、米国糖尿病学会は2008年以降、数々のエビデンスに基づいて糖質制限を容認の方向に踏み出しました。

その後、5年間のエビデンスの蓄積(糖質制限食肯定も否定も含めて)を経て糖質制限食を正式容認です。

2型糖尿病に対する食事療法として、米国では今や糖質制限食は重要な位置を占めるようなってきています。

結局、糖質制限食を日本糖尿病学会として、批判し続ければ、米国糖尿病学会に喧嘩を売っているようなものですから、かなりトーンダウンしてきたものと思われます。

日本糖尿病学会さんも、時の流れには逆らえませんね。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
毎日新聞デジタル版の記事
「 国が作成したイラスト付き「食事バランスガイド」に沿った食事をしている人ほど、死亡率が低いことが国立がん研究センターなどの調査で分かった。配偶者を失った人は男女とも、脳卒中の発症リスクが高まることも分かった。食べ物だけでなく、家族関係の変化も健康に大きく影響しそうだ。」を読むと江部先生のご意見が聞きたくなります。なんか変なバランスガイドですよね。
2016/05/21(Sat) 18:59 | URL | ジェームズ中野 | 【編集
学会会場で発売!
バーンスタイン医師の糖尿病の解決-正常血糖値を得るための完全ガイド

第4版 日本語版

http://www.kinpodo-pub.co.jp/shosai/e0408-1674-3.html
2016/05/21(Sat) 22:21 | URL | 精神科医師A | 【編集
昨日本日記事拝読して、、、。
都内河北 鈴木です。

昨日本日のブログ読むにあたり、江部先生糖質制限理論認めざる得ない状況になってきた事は嬉しくありますが、日本医療界は遅いです!!
日本医療、特に日本糖尿病学会の世界エビデンス無視には怒り収まりません。

私自身何度も病態コメントしてますが、私は糖尿病21年間重症化一途、発症14年目右目眼圧破裂、同時緑内障発症、当時病院閉院により2005年5月杉並区K総合病院へ転院。

転院後は7年間糖尿病学会認定専門医・指導医T・K(姓名)女医に診療受けていましたが悪化の一途。

転院4年目担当女医に体調不良を何度か話しました。
「通路を歩いていて何故か真っ直ぐ歩けない・時たま会話時呂律が回らなくなるときが有る」など話したら、CT検査を薦められました。
検査結果は異常なし。

このとき担当女医T・Kは「CT検査では異常は無いが、心配ならMRI検査しますか?」と訊かれましたが、私としては異常が無いなら必要はないと考えそれ以上は検査しませんでした。

ところが2ヵ月後に脳梗塞発症通院病院へ救急搬送CT検査した結果、翌日病床で「CT検査で不鮮明な箇所ありMRI検査をしたいが、MRIは順番あるが貴方は救急来院だから翌日検査します」といわれましたが。

上記の文面今となれば疑問満載です。
1、自身の体調不良話した時点で、脳梗塞判断出来ない事。
2、CT検査2ヶ月後に同じ病院で救急搬送後CT検査で異常だと説明。
2ヶ月で脳梗塞悪化発症するでしょうか?
2ヶ月前の所見読みがいい加減としか言いようが無い!
検査機器精度良くなっても、所見読み判断できなければと考えるのが当然だと考えます。悔やまれます。
3、救急入院している患者に、MRI検査特別優先的に説明発言必要ですか?

上記2番目の体調不良時早急でないなら、初回から精度高いMRI検査を受けた方が
命も無難!金も無駄になりません!

何故なら別病院で検査技師に精度差を尋ねたら、「現在CT検査では脳梗塞発見は無理!」だと説明ありました。

私が考えるには、CT,MRI各検査説明選択肢を患者に与えないのは疑問です。

誰しも検査金額大差ないなら、精度高いMRI検査を選ぶと考えます。
いかがでしょうか。病院設備規模もありますが。

医者も仕事で収入確保は当然だと考えます。
しかし命預かる専門医なら、一般人より知識無く、患者自身が日本の歴史事実、
江戸患い・日清日露の「脚気発症から最悪死亡事実」知識あり、
ネット活用「江部先生糖質制限理論」を理解把握実践する事に私は何等ためらいはないかと考えます。

私は結果糖尿病重症化する21年が、2012,10,1、より江部先生糖質制限理論ス~パ~で実践、3ヶ月で正常化したことは未だ感動興奮冷めやらずです!!

私自身調理師として長年「白米」を食べる事には疑問もっていました。

上記の日本歴史事実からも理解できるように、
白米=糖質には栄養無いことは、明らかだからです!!

そして過剰な味付けになること!
何等栄養価無い淡白な「白米=糖質」を主食だと食べる事を前提に、味付けを濃くする事自体に疑問もつべきだと考えます。
私的思考では、
「白米を食べる事に意味無いジャンジャン!!」と考えます。

現実世界を観ても、夏井睦先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」にあるように、日本人と同じDNAイヌイット・モンゴル人・マサイ族は現在も農耕してない、当然白米食べてない事実、病態発症などは先進国より少ない事実を理解把握するべきですね。

以上の事をコメントするのは、私自身面識無い江部先生糖質制限理論実践で信者医者により世界データ・エビデンス隠蔽説明無く、眼・脳に進行性後遺症残しましたが、1年8ヶ月後には自身食材人体実験しながらも糖尿病服用薬不要に完治した事実!!糖質制限証明者(勝手に)だからです。

アメリカ・イギリス・スウェ~デンが受容採用する江部先生糖質制限理論を、自国専門医療が患者に選択説明せずに、後遺症被害受け自力改善完治生還した患者への嫌がらせする(証明文書あり)
日本糖尿病信者医者・信者病院へは自国の医療に情けなく思うと共に、怒り収まりません!!

しかし昨日本日ブログ記事などを読むたびに、本当に心安らぎます。
まだまだ「害毒解明された糖質」を国民及び糖尿病など病態発症している患者さんは早く理解把握し欲しいです。

江部先生には重ね重ね感謝申し上げます。
ありがとうございます。
敬具














2016/05/22(Sun) 01:28 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
イタリアでの糖質制限生活
江部先生様
はじめて投稿させて頂いております。(コメント欄ではなく投稿したかったのですが、どこに書けば良いのか分からずこちらに書かせて頂きます)

イタリア在住のじゃりんこです。
いつも先生のプログに励まされ生活しております。江部先生には感謝です。先生の「主食を抜けば糖尿病は良くなる」や「主食もどきレシピ」も日本から持って来てもらい(外国からはibookにダウンロード出来ない)大変参考になり、又毎日の励みとしております。
お忙しいとは承知しながらも、2、3お尋ねしたい事があり書かせて頂いております。

イタリア生活は長く、こちらの美味しい料理、出産等で155cmで84kgまでになっておりました。昨年より体調すぐれずダイエットを始め78kgまで落としましたが、12月3日血液検査で早朝空腹時血糖値202mg/dL Trigliceridi(中性脂肪の事?)107mg/dL 総コレステロール230mg/dL HDL49mg/dL。すぐに玄米菜食、小食に切り替え同年12月15日早朝空腹時144mg/dL。糖尿病センターに入会し,12月29日には体重74kg HBa17.5%で2型糖尿病と診断されました。しかしこちらの糖尿病センターではカロリー制限のみのダイエット選択しかなく、絶対に炭水化物を抜いてはならない!と強く言われ、「metformina (metfonorm)500 1cpを昼食後と夕食後に、運動をしなさい と言われるのみ。糖尿病の合併症等の説明聞いてるだけで目の前が真っ暗になりました。

なんとかお薬に頼らず自分で自分を治す方法はないか?とインターネットで検索したところ江部先生のプログにたどりつきました。
(話が少しそれますが、実は実家が京都で、祖父母の代から高雄病院でおせわになっておりました。わたしも小学生の頃アトピーで江部先生(お兄様だったかもしれませんが)に診てもらいましたので、大変懐かしく 祖父母の家に充満していた漢方の煎じ薬の匂いを思い出しました。あの頃は親子3代でお世話になり有り難う御座いました。先生お元気そうでなによりです!)

本音を言いますと、始めは「えーっ、玄米も食べないで大丈夫?」と大変狼狽しました。(しかも私の記憶にある江部先生は高雄病院の近くの玄米菜食レストランで玄米菜食メニューを食べてらした姿でしたので、、、)しかし日本から友人に江部先生の本を何冊か持って来てもらったり、このプログのバックナンバーを読んで行くうちにだんだん目から鱗が落ちる様に糖尿病の実態を把握出来る様になってきました。
兎に角もらったお薬に頼る前に食養だ!と最初は夕食のみ糖質制限。それから朝食抜きになり、今は2ヶ月程スーパー糖質制限しております。玄米菜食に切り替えた段階から小食を心がけておりましたが、だんだん辛くなり糖質制限に切り替える事にしました。(今でも時々玄米20gいただく事もありますが昼食だと2時間後血糖値も140mg/dL以下でおさえられているので)

今年5月12日の検査結果は、早朝血糖値96mg/dL、HBa1c5,1%, Trigliceridi 78, 総コレステロール275mg/dL、HDL63mg/dL, Clearance 77,729cc/min, Creatinina 0,7mg/dLでした。ケトン値(尿)は40mg/dlでした。

HBa1cが大分さがっていたので大喜びしたのもつかの間、お医者様にコレステロールが高すぎる!と言われ、「atorvastatina(Totalip 20cp)」(すみません日本語訳わからないです)を処方され、又このお薬の多分副作用をみる為のCPKという検査も数ヶ月後にするらしいです。

先生にお尋ねしたいのは以下三つです。
1。私のコレステロール値は大丈夫でしょうか?脂質代謝異常とかではないでしょうか?この処方されたお薬は飲んだ方が良いのでしょうか?
2。スーパー糖質制限か昼食のみ玄米菜食にするか迷っています。昼食で玄米少々食べても血糖値が140mg/dL以下です。しかし脾臓を休ませて少しでも回復させ、生涯に渡りインスリン分泌作用力を続けさせるにはスーパー糖質制限食を続けて行った方が良いのか、先生はどう思われますか?
3。イタリアでは糖質制限がまだ広まっておりません。ケトンダイエットとしては小児癲癇患者に向けてやっと米国から治療法としてはいってきた所という感じです。インターネットで探しても単なるダイエットとしてのクリニック(ちょっと怪しげな)しか見当たりません。あつかましいお願いですが、もしイタリアで糖質制限で糖尿病を診ている病院、お医者様ご存知でしたら、教えていただけないでしょうか?今のセンターでは糖質制限食は全く奨励しておらず、又言っても分かってもらえないので、少し不安です、、、

長々と書いてしまい申し訳有りません。
お忙しいとは存じ上げておりますが、もしご回答頂ければ本当に助かります。
宜しくお願い致します。





2016/05/22(Sun) 02:32 | URL | じゃりんこイタリア | 【編集
なんだか・・
なんだか、最近、流行りの病院や製薬会社の
モラルをテーマにしたトレンディードラマ
みたいな話ですね(笑) 
SGLT2はいろいろ問題があることは、
もう周知の事実、それでもこうなのか、
と一般人は思います。
SGLT2を投与する前に糖質制限こそが
あるべきなのに、何年もそれを治療方針として
実践できなかったお医者さんは、反省して
もらいたいです。
これでは梯子をはずされた患者さんが
本当に気の毒です。
『なお平然としていられるその神経には脱帽』
私も同感、『よく言うわ』ですね。
2016/05/22(Sun) 08:29 | URL | にゃんこまま | 【編集
高インスリンの害
人類最強の「糖質制限」論の194ページあたりに高血糖→高インスリン→アルツハイマーなどの認知症といったことが書かれてます。
インスリンは基礎分泌が本来の使命であるが、精製された糖質を主食とする現代食は高インスリン状態(インスリン追加分泌)を引き起こし、認知症になるのは致し方ないと思いました。
高インスリンは増えているアレルギーにも関係していると思います。
私は心筋梗塞の後遺症で会社を辞め現在無職ですが、食事はほぼスーパー糖質制限ができていると自負してます。配達で非糖質の食材を手に入れ血糖値を下げられました。サラリーマン時代は、例えば、すすめられれば一杯だけは日本酒を飲んでましたから。
測定してないですが、今の食事だとインスリンの分泌はサラリーマン時代よりもっと少なくなったはずです。
そのせいか今年の花粉症はほぼゼロでした。初めてのことです。
勝手な延長ですが、アレルギーの多くも高インスリンが原因ではないでしょうか?
このHPにもたくさんのアレルギーなどのやっかいな症状が好転したとの報告が紹介されてますので、そう想像してます。
私の父は25年前、間質性肺炎(別名:肺繊維症)にかかり66歳で他界しました。主治医は、原因は一種のアレルギー、現代医学では治療できないと残念そうに説明してくれました。最近、間質性肺炎をネットで調べると様々な原因が候補に上げられてます。ということは、現在も原因が特定されていないということでしょう。
だからといってエビデンスなしに原因は高インスリンだとするのは牽強付会でしょうが、元々インスリン基礎分泌だった人体が恒常的に高インスリンに移行して、健康に良いとは考えにくいです。高インスリンで原因不明の難病が増えたのでは?と想像してしまいます。
変なコメントで失礼しました。
2016/05/22(Sun) 08:33 | URL | コバタケ | 【編集
こんなことがあるんですね。
2016/05/22(Sun) 19:47 | URL |  | 【編集
スケープゴートの管理栄養士
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160522-00010002-bjournal-soci&pos=2
糖質・炭水化物を食べないのは危険!肥満で悩んだら「栄養バランスの黄金比率」を重視!(森真理/武庫川女子大学国際健康開発研究所講師、管理栄養士)

医者は責任を負いたくないから、管理栄養士が最後の砦でしょうか? 管理栄養士も国の代弁をしたまでと責任転嫁できますからね。国はエビデンスがなかったと言い訳するのですかね?
2016/05/22(Sun) 21:28 | URL | 通りすがり | 【編集
Re: 毎日新聞デジタル版の記事
ジェームズ中野 さん

糖質を50~60%摂取している集団においては

「食事バランスガイド」に沿った食事をしている人ほど、死亡率が低い・・・ということですね。

スーパー糖質制限食の集団を観察した研究ではありません。
スーパー糖質制限食の長期的死亡率に関してはエビデンスはないです。

一方、スーパー糖質制限食で、酸化ストレスが激減するので、
日本人の死因の上位の疾患はほとんど、理論的には予防効果があると思いますので、
死亡リスクは低下する可能性が高いです。


2016/05/22(Sun) 21:53 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 学会会場で発売!
精神科医師A さん

バーンスタイン医師の糖尿病の解決-正常血糖値を得るための完全ガイド

私の書いた書評の一部が、表紙の帯になってます。
2016/05/22(Sun) 21:56 | URL | ドクター江部 | 【編集
糖尿病学会の報告
シンポジウム17「食事療法の新たなエビデンスを求めて」

能登洋氏は、最近の論文を数多く提示し、低炭水化物食より総カロリー制限食の方が優れていると強調していました

福井道彦氏の報告は、驚くべき内容でした。府立医大の2編の論文を報告していましたが、どちらも低炭水化物食に関するもので、1編は体重減少に効果あるとの内容です。

Impact of low-carbohydrate diet on body composition: meta-analysis of randomized controlled studies

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/obr.12405/abstract

もう1編はeGFR低下にすぐれるという、Br J Nutr に掲載予定とのことです

最後のdiscussionで、福井氏はこう言ってました。

「私は低炭水化物食を否定しない。体重や脂肪の減少を図るのに、短期間は有効です。例えば整形外科の手術前に体重を下げるといった応用の仕方がある。一方腎症例等では、適切な指導が必要です」
2016/05/22(Sun) 22:03 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: イタリアでの糖質制限生活
じゃりんこイタリア さん

高雄病院に通院しておられたのですか。
縁がありますね。

1。私のコレステロール値は大丈夫でしょうか?脂質代謝異常とかではないでしょうか?この処方されたお薬は飲んだ方が良いのでしょうか?

中牛脂肪が正常で、HDL-Cも正常なので、LDL-Cや総コレステロールも良いコレステロールです。
薬は要りません。

2。スーパー糖質制限か昼食のみ玄米菜食にするか迷っています。昼食で玄米少々食べても血糖値が140mg/dL以下です。しかし脾臓を休ませて少しでも回復させ、生涯に渡りインスリン分泌作用力を続けさせるにはスーパー糖質制限食を続けて行った方が良いのか、先生はどう思われますか?

つらくなければ、スーパー糖質制限食が良いです。
一方、美味しく楽しく末長くが大切なので、
昼食で玄米少々食べても血糖値が140mg/dL以下なら、許容範囲です。


イタリアには、糖質制限食をしている医師の心当たりはありません。
2016/05/22(Sun) 22:05 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 高インスリンの害
コバタケ さん

糖質摂取による「頻回の血糖値の上昇」と「頻回のインスリン過剰分泌」が
生活習慣病の元凶と私も考えています。
2016/05/22(Sun) 22:10 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 糖尿病学会の報告
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。

「私は低炭水化物食を否定しない。体重や脂肪の減少を図るのに、短期間は有効です。例えば整形外科の手術前に体重を下げるといった応用の仕方がある。一方腎症例等では、適切な指導が必要です」

福井道彦、京都府立医大糖尿病代謝内科教授、
かなりの変化ですね。
頑迷で変化できない方々に比し、柔軟でよいと思います。
2016/05/22(Sun) 22:13 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生
お忙しい中早速のお返事有り難う御座いました。
心強いです。
これからもイタリアで糖質制限生活頑張ります。

感謝
2016/05/23(Mon) 20:37 | URL | じゃりんこイタリア | 【編集
イタリアでは?
アトキンスはイタリアにあります
http://int.atkins.com/

問い合わせてみれば、有益な情報を得られるかもしれません
2016/05/24(Tue) 23:07 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: イタリアでは?
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。
アトキンスダイエットの販売店は世界各国にあるのですね。

日本にはありませんね。
2016/05/25(Wed) 08:54 | URL | ドクター江部 | 【編集
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