新潟労災病院ダイエット科(前川智先生)のご紹介。
こんにちは

新潟労災病院消化器内科・ダイエット科の前川 智先生は
2016年01月09日(土)放送
1/9(土)夜8時00分~8時44分
NHK Eテレの「チョイス @病気になったとき」
に出演され、本ブログでも記事にしました。

その番組を見たマキノ出版社の「安心」という健康雑誌が前川智先生を取材に来て、「食べて糖尿病を回避する新知識」というタイトルで、4月2日発売の「安心5月号」で10ページ程度、糖質制限関連の特集記事が掲載されるそうです。

少し緩めの糖質制限のお話だそうですが、一般の人にわかりやすい内容になっているそうですので、興味がある方は、ご一読いただけば幸いです。


江部康二

☆☆☆

以下は、日本糖質制限医療推進協会のサイトの紹介文です。

独立行政法人労働者健康福祉機構 新潟労災病院
所在地: 新潟県上越市東雲町1-7-12
担当医師: 消化器内科・ダイエット科 前川 智(写真)・野村 亮介
TEL: 025-543-3123
URL: http://www.niigatah.rofuku.go.jp/

肥満症・糖尿病の治療として、地域の基幹病院としてはいち早く「ダイエット入院」という糖質制限による食事療法を導入し、2016年3月現在約500人の患者さんが入院されています。

「ダイエット入院」は7泊8日の入院で、初日には、医師による糖質制限を中心とした食事療法の講義を行い、栄養士の指導も随時行いつつ、糖質制限食を実践してもらいます。5日目には糖質制限の簡単な理解度テストを行い、その結果を踏まえ、6日目には患者さんと医師、栄養士、看護師で昼食会を行います。その後、個人指導を行い、退院となる教育入院です。30回咀嚼法、グラフ化体重日記、血糖値のチェック、食行動の悪い癖の是正などの行動療法にも力を入れています。

この「ダイエット入院」は、地域メディアのみならず、2015年5月には週刊文春で、2016年1月にはNHK「チョイス@病気になったとき」で取り上げられ、近隣の肥満症、糖尿病患者さんを中心に、遠くは愛媛、兵庫、宮城、神奈川、東京からも来院され、好評を得ています。



***
以下は2014年7月1日の本ブログ記事です。

<糖質制限食に関する英文論文、PubMed掲載。新潟労災、前川智先生。>

こんばんは。

新潟労災病院消化器内科部長前川智先生が書かれた

「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」

と題した英文論文がPubMedに掲載されました。

Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
というニュージーランドの英文雑誌です。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/  → ここで全文が閲覧可能です。

『糖質制限食が境界型糖尿病において、血糖コントロール及び2型糖尿病への進行を予防するのに有効である。』

という糖質セイゲニストにとって大変喜ばしい研究結果です。

『糖質制限症群の69.4%において、血糖値は12ヶ月で正常化し、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)において2時間の血漿グルコースレベルは、33mg/dl減少した。』


糖質制限食実践により、境界型糖尿病の耐糖能が改善していて、素晴らしい成果です。

対照群(普通食)36名中、3名(8%)が正常化で、28名(78%)は不変でIGTのままで、5名(14%)が糖尿病発症です。

前川先生は、新潟労災病院において糖質制限食をダイエットなどに導入しておられ、今回の研究は、2007年4月から2012年3月までの期間で行われました。

日本の研究者による糖質制限食の英文論文が、どんどん発表されていくといいですね。

前川智先生、貴重な研究報告をありがとうございます。


江部康二


☆☆☆
Diabetes Metab Syndr Obes. 2014; 7: 195–201.
Retrospective study on the efficacy of a low-carbohydrate diet for impaired glucose tolerance
Satoshi Maekawa,1 Tetsuya Kawahara,2 Ryosuke Nomura,1 Takayuki Murase,1 Yasuyoshi Ann,1 Masayuki Oeholm,1 and Masaru Harada3

「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」

要約

背景
近年では、耐糖能障害(IGT)を有する人の数は世界中で着実に増加している。糖尿病の予防は、公衆衛生、医療、経済学の観点から重要であることは明らかである。近年、低炭水化物食(LCD)は、体重​​減少及び血糖コントロール​​に有用であることが報告されたが、LCDのIGTへの効果についての情報は存在しない。私たちは、IGTに対するLCDに焦点を当てた7日間の院内教育プログラムを計画した。

方法
被験者は2007年4月から2012年3月までに登録され、12カ月間追跡したIGTの72人の患者(LCD群が36、対照群が36)であった。我々は、LCD群と対照群を後ろ向き調査により比較した。

結果
LCD群の69.4%において、血糖値は12ヶ月で正常化し、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)において2時間の血漿グルコースレベルは、33mg/dl減少した。また、糖尿病の発生率は、12ヶ月目に対照群よりLCD群において有意に低かった(0%対13.9%、P = 0.02)。LCD群は12ヶ月後に、HbA1c、空腹時血糖値、HOMA-R、体重、血清トリグリセリド(TG)の有意な減少を示した。一方HDLコレステロール値は有意な増加を示した。

結論
LCDは、IGTを有する患者において、血糖値を正常化し、2型糖尿病への進行を予防するのに有効である。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
チアシード
糖質制限にも慣れてきてやっと炭水化物依存症から抜け出せそうになってきました。
最近では、体に良い食べ物を探し求めているのですが、見つけたのが最近話題のチアシード。
チアシードドリンクなどもありますが、空腹感を抑えてくれたり血液をさらさらにする効果があるのだとか。
そしてネットで気になる記事を見つけました。チアシードは糖質制限と相性バッチリ!と。
糖質も炭水化物も含まれているチアシード。本当に糖質制限と相性はバッチリなのでしょうか?試してみたい気持ちはありますが血糖値が上がってしまうのではないかと心配です。
個人的な質問になってしまい申し訳ありませんが、どうしても気になってしまったので質問させていただきました。お時間ございましたらお返事頂けると幸いです。
2016/04/02(Sat) 01:26 | URL | りんご | 【編集
Re: チアシード
りんご さん

ホワイトチアシード大さじ1杯が12gで、糖質量は1.4gくらいです。

チアシードの種類によって少し違いはあると思います。

チアシードに限らず成分表をみて、
糖質量を計算して、摂取すればよいと思います。

スーパー糖質制限食の目安は、
1回の食事の糖質量が「10から20g以下」
1回の間食の糖質量が5g以下です。
2016/04/02(Sat) 07:41 | URL | ドクター江部 | 【編集
豆腐その他
私はいつも絹豆腐を醤油など味付けなしで、そのまま食べます。特別美味という訳ではないですが、ほんのり甘くまずまず美味しいです。安くて助かります。
私はご飯を食べませんが、前みたいにご飯といっしょだと、豆腐に醤油を掛けたくなるでしょう。私は高血圧ではないですが、高血圧対策として塩分控えめとよく言われます。甘いご飯やパン、麺など糖質といっしょだと、おかずの塩分控えめは相当困難と思われます。
ということで、糖質制限は高血圧対策としても有力な対策ではないでしょうか?
それから、夏井睦医師の糖質制限書の中に書いてあったかと思いますが、原始人は身の回りの昆虫を食べていたはずです。現代にも昆虫食はありますが、砂糖に漬け込んだ調理法だと血糖値を上げてしまうし、原始人はそういう食べ方はしなかったはずです。どなたか良い昆虫食を教えてくださいませんか?
それから動物学者の島泰三氏が二足歩行の起源は草原に落ちている骨を拾い集め、食べた可能性が高いと書いておられます。江部先生がこのページで紹介しておられたので、難しかったですが、読みました。人類の歯がサルの仲間で一番硬いことや、手の形は片手で骨を拾い、反対の手で石を拾い骨を叩き砕くのに好都合の形であること、他のサルもそれぞれの生態に都合良く手の形は違った形になっているということを学びました。だから、人類の健康食のひとつは骨食でしょう。島さんはご自分の口の中で骨を舐めながら溶かし食べられたそうですが、例えば、骨を粉々にする調理器具でゴマみたいにして、他の食品に振り掛けるなんていかがでしょうか?骨の栄養素は島さんが分析され、カルシウムはもちろん、タンパク質、脂質、その他栄養豊富だそうです。
2016/04/02(Sat) 09:27 | URL | コバタケ | 【編集
Re: 豆腐その他
コバタケ さん

糖質制限食で高血圧が改善することが多いです。
かく言う私も、2002年、糖尿病、メタボ、高血圧でしたが、
6ヶ月間のスーパー糖質制限食で10kg減量して、血圧も正常になりました。
167cm、67kg → 57kg
です。

メタボではない高血圧の人も血圧が改善することが多いです。
糖質制限食でインスリンが最小限ですむことも関与していると思います。
インスリンはナトリウム貯留作用があり、体液量が増えて高血圧になりやすいのです。

「親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起原に迫る」(島泰三、中公新書)
「はだかの起源」(島泰三、木楽社)


島泰三さんの本は、面白いですね。
2016/04/02(Sat) 19:44 | URL | ドクター江部 | 【編集
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