2008年03月18日 (火)
おはようございます。
今日は、糖尿病初心者さんから、ブドウ糖負荷テストに関する質問をいただきました。
『食後高血糖値についておしえてください。
12年前に慢性膵炎疑診で投薬治療。半年ほどで回復し、その後食事制限の指示もなかったため、普通に生活してきました。昨年12月より膵炎の症状が再燃。3ヶ月間毎日、毎食後強い痛みに耐えてきました。検査をしても膵炎を示す数値、画像が得られなかったため今回も確定診断をえることができませんでした。今回痛みが強く、また12年経過しているため、膵臓の荒廃が心配だったので、糖尿の検査を申し出て血液検査と、ブドウ糖負荷検査を行いましたところ、負荷前108、30分後198、60分後225、120分後131で消化器科の主治医は治療の対象ではないとなんの説明も指示もありません。この数値から何がわかるんでしょうか。またこのままなにもしなくていいのでしょうか。どうぞご教示ください。お願いします。
2008/03/11(火) 12:14:22 | URL | 糖尿初心者』
糖尿病初心者さん、確かに主治医から何の説明もないというのは心配になりますよね。
ともあれ、糖尿病の診断基準に則れば、負荷後2時間血糖値が140mg/dl未満なので、正常の耐糖能パターンですから「治療の対象にならない」という主治医の意見は、それなりに正しいとはいえます。
しかし、一方で<日本糖尿病学会編 2008-2009 糖尿病治療ガイド>によれば、
「正常型であっても1時間値が180mg/dl以上の場合は、180mg/dl未満のものに比べて、糖尿病に悪化する危険度が高いので、境界型に準じた取り扱いが必要である。」
との記載があります。
糖尿病初心者さんは、1時間値が225mg/dlなので、この範疇に入ります。従いまして、プチ糖質制限食的にしていくか、あるいは「高雄病院食生活十箇条」で精製炭水化物を控えるなどの自衛をされたほうが、将来の糖尿病発症を防げると思いますよ。
*
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控える。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶もOK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルーツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。
『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。
**
『高雄病院食生活十箇条』 -アレルギー疾患の治療や生活習慣病予防にー
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
江部康二
今日は、糖尿病初心者さんから、ブドウ糖負荷テストに関する質問をいただきました。
『食後高血糖値についておしえてください。
12年前に慢性膵炎疑診で投薬治療。半年ほどで回復し、その後食事制限の指示もなかったため、普通に生活してきました。昨年12月より膵炎の症状が再燃。3ヶ月間毎日、毎食後強い痛みに耐えてきました。検査をしても膵炎を示す数値、画像が得られなかったため今回も確定診断をえることができませんでした。今回痛みが強く、また12年経過しているため、膵臓の荒廃が心配だったので、糖尿の検査を申し出て血液検査と、ブドウ糖負荷検査を行いましたところ、負荷前108、30分後198、60分後225、120分後131で消化器科の主治医は治療の対象ではないとなんの説明も指示もありません。この数値から何がわかるんでしょうか。またこのままなにもしなくていいのでしょうか。どうぞご教示ください。お願いします。
2008/03/11(火) 12:14:22 | URL | 糖尿初心者』
糖尿病初心者さん、確かに主治医から何の説明もないというのは心配になりますよね。
ともあれ、糖尿病の診断基準に則れば、負荷後2時間血糖値が140mg/dl未満なので、正常の耐糖能パターンですから「治療の対象にならない」という主治医の意見は、それなりに正しいとはいえます。
しかし、一方で<日本糖尿病学会編 2008-2009 糖尿病治療ガイド>によれば、
「正常型であっても1時間値が180mg/dl以上の場合は、180mg/dl未満のものに比べて、糖尿病に悪化する危険度が高いので、境界型に準じた取り扱いが必要である。」
との記載があります。
糖尿病初心者さんは、1時間値が225mg/dlなので、この範疇に入ります。従いまして、プチ糖質制限食的にしていくか、あるいは「高雄病院食生活十箇条」で精製炭水化物を控えるなどの自衛をされたほうが、将来の糖尿病発症を防げると思いますよ。
*
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控える。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶もOK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルーツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。
『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。
**
『高雄病院食生活十箇条』 -アレルギー疾患の治療や生活習慣病予防にー
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
江部康二
江部先生、はじめまして。
(すみません、苗字は何とよむのでしょうか?)
高野真といいます。アメリカへ留学中の20歳です。
1か月ほどまえにこのブログを発見して以来、
欠かさず読ませていただいています。
健康ブームに振り回されずに真実が書いてあり、
非常に勉強になります。
また、先生の誠実な文章にも魅せられます。
惚れました。結婚して下さい。笑
俺は糖尿病ではないのですが、白米を含め糖を摂取すると
急激に眠くなってしまうため、その回避のために
菜食中心+エネルギーは魚缶という食生活をしています。
すると本当に不思議なことにー
・圧倒的に体力がついた。
・高校を留年してしまうほど勉強できなかったのが、
集中力がついて、勉強がはかどる。
(結果はまだ出ていないのですが、じきに現われそうです!)
・食事をしては眠気に襲われて何もできない日々だったのが、
1日中頭が冴えている。
・気持ちが積極的になり、怖いものがない気分です。
・起きれずに遅刻するのが当たり前だったのですが、
自然と目が覚めて自分の生命力に驚きます。
・肌がキレイになりました。
食事の改善以外にも心拍数トレーニングを取り入れたので、
もちろんその効果もあると思いますが。
(いわゆる有酸素運動=脂肪を消費する運動でありながら、
きちんとエネルギーを消費できる運動。
俺は20歳なので心拍数160で1時間やってます。)
それでも運動を取り入れた時点では
集中力にムラがありました。
それが食事も改善したところ、
その覚醒状態をキープできるようになりました。
ところでー
最近、ちょっと気になることがあります。
調子はすこぶる良いのですが、
果物などを少しでも口にしてしまうと
一気に甘いものを食べたい衝動に駆られます。
痩せ型なので別に食べても問題ないのですが、
この衝動的な欲求がリバウンドになるのでは?と
少し不安です。
食べると、玄米ですら一気に眠くなりますし。
そもそも、炭水化物を少しは取った方が良さそうだと思っています。
炭水化物と眠気の関係なども記事にしていただけたらなぁ、
と思い、あの、つまり、リクエストさせて頂きました。笑
いや、本当はリクエストするために
書き始めたのではないハズですが。。。笑
ブログ、いつも楽しみにいしています!
ありがとうございます!
(すみません、苗字は何とよむのでしょうか?)
高野真といいます。アメリカへ留学中の20歳です。
1か月ほどまえにこのブログを発見して以来、
欠かさず読ませていただいています。
健康ブームに振り回されずに真実が書いてあり、
非常に勉強になります。
また、先生の誠実な文章にも魅せられます。
惚れました。結婚して下さい。笑
俺は糖尿病ではないのですが、白米を含め糖を摂取すると
急激に眠くなってしまうため、その回避のために
菜食中心+エネルギーは魚缶という食生活をしています。
すると本当に不思議なことにー
・圧倒的に体力がついた。
・高校を留年してしまうほど勉強できなかったのが、
集中力がついて、勉強がはかどる。
(結果はまだ出ていないのですが、じきに現われそうです!)
・食事をしては眠気に襲われて何もできない日々だったのが、
1日中頭が冴えている。
・気持ちが積極的になり、怖いものがない気分です。
・起きれずに遅刻するのが当たり前だったのですが、
自然と目が覚めて自分の生命力に驚きます。
・肌がキレイになりました。
食事の改善以外にも心拍数トレーニングを取り入れたので、
もちろんその効果もあると思いますが。
(いわゆる有酸素運動=脂肪を消費する運動でありながら、
きちんとエネルギーを消費できる運動。
俺は20歳なので心拍数160で1時間やってます。)
それでも運動を取り入れた時点では
集中力にムラがありました。
それが食事も改善したところ、
その覚醒状態をキープできるようになりました。
ところでー
最近、ちょっと気になることがあります。
調子はすこぶる良いのですが、
果物などを少しでも口にしてしまうと
一気に甘いものを食べたい衝動に駆られます。
痩せ型なので別に食べても問題ないのですが、
この衝動的な欲求がリバウンドになるのでは?と
少し不安です。
食べると、玄米ですら一気に眠くなりますし。
そもそも、炭水化物を少しは取った方が良さそうだと思っています。
炭水化物と眠気の関係なども記事にしていただけたらなぁ、
と思い、あの、つまり、リクエストさせて頂きました。笑
いや、本当はリクエストするために
書き始めたのではないハズですが。。。笑
ブログ、いつも楽しみにいしています!
ありがとうございます!
2008/03/19(Wed) 12:28 | URL | 高野真 | 【編集】
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