2015年12月31日 (木)
こんにちは。
2015年度もブログ読者の皆さんには、たくさんの応援をいただきありがとうございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
今回は、2015年度も恒例となった糖質制限食10大ニュースを、本ブログ記事のなかから、選んでみました。
それでは、良いお年をお迎えください。
1)
宗田先生ポスター発表。ケトン体は安全。日本病態栄養学会。
2015年01月13日 (火)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3248.html
ケトン体が人類を救う (光文社新書) 宗田哲男著 上梓。
2015年11月06日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3581.html
胎児絨毛のケトン体値、臍帯血のケトン体値、新生児のケトン体値など、極めて貴重な科学的成果が、この本にまとめられています。
特に、「胎盤絨毛のケトン体値」「臍帯血のケトン体値」に関しては、世界で初の報告の可能性があります。
そして、胎児の主たるエネルギー源はケトン体であるという重要な事実も、しっかり根拠を示してこの本で取り上げられています。
ケトン体のうち、β-ヒドロキシ酪酸を測定した研究です。
β-ヒドロキシ酪酸の基準値は、成人では85μmol/L以下です。
それが
胎盤絨毛のケトン体値:600~4500 平均1930 98症例
臍帯血のケトン体値:16~1980 平均254.4 416症例
新生児のケトン体値(生後4日目):100~800 平均240.4 312症例
です。
ケトン体の安全性は、ここにおいて、確立されたと言えます。
2)
脂肪抑えた食事は効果薄い? 長期結果で糖質制限食と差。
2015年12月06日 (日) RCTのメタ解析
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3616.html
53RCT研究論文のメタアナリシスであり、システマティックレビューですので、エビデンスレベルは、最高ランクです。
英医学誌「ランセット 糖尿病と内分泌学」12月号の論文(**)の結論は
1)低脂肪食よりも糖質制限食の方が減量効果が高い。
2)低脂肪食は他の高脂肪食との比較で減量効果に有意差なし。
3)低脂肪食は普通食との比較でのみ、体重減少効果があった。
4)低脂肪食は、長期的な減量効果についての科学的裏付けがない。
です。
3)
米国、糖尿病合併症20年間で大幅減少、心筋梗塞は60%以上減
2015年03月12日 (木)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3309.html
医学誌「ニューイングランド ジャーナル オブ メディスン」に2014年4月17日付けで発表されました。
米国では、
(1)急性心筋梗塞 マイナス67.8%
(2)高血糖症による死亡 マイナス64.4%
(3)脳卒中 マイナス52.7%
(4)下肢切断 マイナス51.4%
(5)末期腎不全 マイナス28.3%
です。
日本でも糖尿病合併症は減っているという説もあるようですが、日本の研究報告がないので何とも言えません。
ただ、日本糖尿病学会の「熊本宣言2013」に記載してあるように、
年間16000人が糖尿病腎症から透析、
3000人が糖尿病網膜症から失明、
3000人が糖尿病足病変から、足切断
という現状において、米国のように糖尿病合併症が大幅に減少しているとは考えにくいです。
糖尿病食に関して、米国では1994年に炭水化物と脂質の割合を固定しなくなりました。
2005年、ボストンのジョスリン糖尿病センターは、炭水化物の推奨量を40%に下げました。
日本では、一貫して炭水化物摂取比率が、55~60%で、2014年から50~60%となっています。
4)
低炭水化物食で2型糖尿病リスク低下。国立がん研究センター研究。
2015年02月27日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-date-201502.html
『国立がん研究センターによる多目的コホート研究(JPHC研究)』
日本初の前向き研究で、
「日本人女性において低炭水化物食が2型糖尿病リスク低下と関連」
という結論です。
糖質制限食にとって、またまた大きな追い風ですね。
5)
食事性コレステロール摂取量、政府指針案から上限値撤廃 米国
2015年02月20日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3291.html
コレステロール摂取基準撤廃。日本
動脈硬化学会が声明
2015年05月09日 (土)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3374.html
A)
2015年5月1日
日本動脈硬化学会が、
「食事で体内のコレステロール値は大きく変わらない」との声明を発表しました。
B)
厚生労働省は、5年おきに改定する「食事摂取基準」の2015年版で、科学的根拠が得られなかったとしてコレステロールの摂取基準を撤廃しました。
C)
米農務省は「コレステロールは過剰摂取を懸念すべき栄養素ではない」として、摂取量を1日300ミリグラム未満に抑えていた食事指針を2015年見直す方向です。
A)B)C)のいずれもコレステロール摂取基準撤廃です。
これらを考慮すると今まで、日米共に長い間、コレステロールの摂取基準を設定して、摂取制限を推奨してきたことが、無意味だったと認めたわけですね。
まあ、『過ちては改むるに憚ること勿れ』ですから、とても良いこととは思いますが、かなり遅きに失したと思うのは私だけでしょうか?
6)
ヘモグロビンA1c(HbA1c)とがん罹患との関連について。
多目的コホート研究(JPHC研究)。
2015年12月24日 (木)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3634.html
非糖尿病域および糖尿病域の高HbA1c値の群で全がんリスクが上昇していました。
HbA1c は1-2か月間の血糖値を反映する血液検査値であり、本研究結果は、慢性的な高血糖が全がんリスクと関連することを示唆しています。
スーパー糖質制限食なら、慢性的な高血糖を予防することが、可能です。
7)
ケトン体は炎症を抑制する(ネイチャー・メディスンの論文)
2015年12月16日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3626.html
「絶食や低炭水化物食、激しい運動で炎症が抑制されるのはBHBのお陰」
という論文が、Nature Medicineという国際医学雑誌に掲載されました。
ネイチャー・メディスンはインパクトファクターが27と高くて大変権威ある医学雑誌です。
論文によれば、『ケトン体の一種であるβ-ヒドロキシ酪酸(BHB)が炎症の要となるインフラマソームを直接阻害することで炎症を抑制する』ということです。
炎症を抑制することにより、感染症・糖尿病・動脈硬化・自己免疫疾患・虚血傷害など、様々な疾患の改善に、BHBが役に立つ可能性があることとなります。
ケトン体て本来とてもいい奴なのですが、学術論文的にも、未来は前途洋々です。
8)
肺癌患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討
2015年11月04日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3579.html
2015年10月29日から31日に京都(国立京都国際会館)で行われた
第53回日本癌治療学会学術州会において、29日木曜日に、
「肺癌患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討」
と題して、大阪大学大学院医学系研究科漢方医学寄附講座、萩原 圭祐教授らの発表がありました。
肺がんⅣ期の5症例で、ケトン食を導入して症例1と症例4は、1年後に寛解して、その後も経過良好で、それぞれ974日間生存中、617日間生存中で、ケトン食を継続中です。
症例3は、がん胸膜播種がありますが、792日後も生存で、ケトン食継続中です。
症例2と症例5はケトン食を継続せずにいずれも死亡されています。
症例が少ないので、断定的なことは言えませんが、2例は寛解(がんが消えること)して、Ⅳ期と診断後974日間、617日間の比較的長期の生存ですから、ケトン食には肺癌Ⅳ期の患者さんに対して、一定の延命効果がある可能性が示されたと思います。
Ⅳ期肺癌の生存中央値が、8~10ヶ月ですので、ケトン食継続中の3名の、32ヶ月、26ヶ月、20ヶ月というのは、なかなかの数字と思います。
9)
1日の糖類は小さじ6杯分まで WHOが新指針
2015年03月06日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3304.html
WHOが、2015年3月5日、
「1日の糖類は小さじ6杯分まで」という新指針を発表しました。
『糖類』に関する指針で、『糖質』に関する指針ではありませんので、誤解のないように注意が必要です。
新指針では、糖類のうち単糖類と2糖類のショ糖(砂糖)の摂取を総摂取カロリーの5%未満に抑えれば、健康増進効果が得られるとしています。
一日の摂取エネルギーが2000kcalとして、5%なら、25g(ティースプーン6杯分)となります。
従来は10%でしたので、半分になりました。
糖質制限食的には、好ましい変化と言えますね。
10)
今日の治療指針2015年版、糖尿病の食事指導に糖質制限食
2015年01月21日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3257.html
「今日の治療指針」2015年版が、2015年1月13日に刊行されました。
「今日の治療指針」は1959年の発行以降57年にわたって毎年発行されてきました。
その中で、692ページに「糖尿病の食事指導」と題して、山田悟医師(北里研究所病院糖尿病センター・センター長)が執筆しておられ、糖質制限食の具体的な解説に大きくスペースがさいてあります。
日本の臨床医学書で最もポピュラーなものの一つが「今日の治療指針」です。
おそらく、医療機関の9割以上が「今日の治療指針」を所持していると思います。
その定番医学書の執筆者に、発行以来初めて、糖質制限食賛成派の医師が抜擢されたのですから、今昔(こんじゃく)の感(かん)があります。
素直に大変喜ばしい出来事です。
江部康二
2015年度もブログ読者の皆さんには、たくさんの応援をいただきありがとうございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
今回は、2015年度も恒例となった糖質制限食10大ニュースを、本ブログ記事のなかから、選んでみました。
それでは、良いお年をお迎えください。
1)
宗田先生ポスター発表。ケトン体は安全。日本病態栄養学会。
2015年01月13日 (火)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3248.html
ケトン体が人類を救う (光文社新書) 宗田哲男著 上梓。
2015年11月06日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3581.html
胎児絨毛のケトン体値、臍帯血のケトン体値、新生児のケトン体値など、極めて貴重な科学的成果が、この本にまとめられています。
特に、「胎盤絨毛のケトン体値」「臍帯血のケトン体値」に関しては、世界で初の報告の可能性があります。
そして、胎児の主たるエネルギー源はケトン体であるという重要な事実も、しっかり根拠を示してこの本で取り上げられています。
ケトン体のうち、β-ヒドロキシ酪酸を測定した研究です。
β-ヒドロキシ酪酸の基準値は、成人では85μmol/L以下です。
それが
胎盤絨毛のケトン体値:600~4500 平均1930 98症例
臍帯血のケトン体値:16~1980 平均254.4 416症例
新生児のケトン体値(生後4日目):100~800 平均240.4 312症例
です。
ケトン体の安全性は、ここにおいて、確立されたと言えます。
2)
脂肪抑えた食事は効果薄い? 長期結果で糖質制限食と差。
2015年12月06日 (日) RCTのメタ解析
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3616.html
53RCT研究論文のメタアナリシスであり、システマティックレビューですので、エビデンスレベルは、最高ランクです。
英医学誌「ランセット 糖尿病と内分泌学」12月号の論文(**)の結論は
1)低脂肪食よりも糖質制限食の方が減量効果が高い。
2)低脂肪食は他の高脂肪食との比較で減量効果に有意差なし。
3)低脂肪食は普通食との比較でのみ、体重減少効果があった。
4)低脂肪食は、長期的な減量効果についての科学的裏付けがない。
です。
3)
米国、糖尿病合併症20年間で大幅減少、心筋梗塞は60%以上減
2015年03月12日 (木)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3309.html
医学誌「ニューイングランド ジャーナル オブ メディスン」に2014年4月17日付けで発表されました。
米国では、
(1)急性心筋梗塞 マイナス67.8%
(2)高血糖症による死亡 マイナス64.4%
(3)脳卒中 マイナス52.7%
(4)下肢切断 マイナス51.4%
(5)末期腎不全 マイナス28.3%
です。
日本でも糖尿病合併症は減っているという説もあるようですが、日本の研究報告がないので何とも言えません。
ただ、日本糖尿病学会の「熊本宣言2013」に記載してあるように、
年間16000人が糖尿病腎症から透析、
3000人が糖尿病網膜症から失明、
3000人が糖尿病足病変から、足切断
という現状において、米国のように糖尿病合併症が大幅に減少しているとは考えにくいです。
糖尿病食に関して、米国では1994年に炭水化物と脂質の割合を固定しなくなりました。
2005年、ボストンのジョスリン糖尿病センターは、炭水化物の推奨量を40%に下げました。
日本では、一貫して炭水化物摂取比率が、55~60%で、2014年から50~60%となっています。
4)
低炭水化物食で2型糖尿病リスク低下。国立がん研究センター研究。
2015年02月27日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-date-201502.html
『国立がん研究センターによる多目的コホート研究(JPHC研究)』
日本初の前向き研究で、
「日本人女性において低炭水化物食が2型糖尿病リスク低下と関連」
という結論です。
糖質制限食にとって、またまた大きな追い風ですね。
5)
食事性コレステロール摂取量、政府指針案から上限値撤廃 米国
2015年02月20日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3291.html
コレステロール摂取基準撤廃。日本
動脈硬化学会が声明
2015年05月09日 (土)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3374.html
A)
2015年5月1日
日本動脈硬化学会が、
「食事で体内のコレステロール値は大きく変わらない」との声明を発表しました。
B)
厚生労働省は、5年おきに改定する「食事摂取基準」の2015年版で、科学的根拠が得られなかったとしてコレステロールの摂取基準を撤廃しました。
C)
米農務省は「コレステロールは過剰摂取を懸念すべき栄養素ではない」として、摂取量を1日300ミリグラム未満に抑えていた食事指針を2015年見直す方向です。
A)B)C)のいずれもコレステロール摂取基準撤廃です。
これらを考慮すると今まで、日米共に長い間、コレステロールの摂取基準を設定して、摂取制限を推奨してきたことが、無意味だったと認めたわけですね。
まあ、『過ちては改むるに憚ること勿れ』ですから、とても良いこととは思いますが、かなり遅きに失したと思うのは私だけでしょうか?
6)
ヘモグロビンA1c(HbA1c)とがん罹患との関連について。
多目的コホート研究(JPHC研究)。
2015年12月24日 (木)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3634.html
非糖尿病域および糖尿病域の高HbA1c値の群で全がんリスクが上昇していました。
HbA1c は1-2か月間の血糖値を反映する血液検査値であり、本研究結果は、慢性的な高血糖が全がんリスクと関連することを示唆しています。
スーパー糖質制限食なら、慢性的な高血糖を予防することが、可能です。
7)
ケトン体は炎症を抑制する(ネイチャー・メディスンの論文)
2015年12月16日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3626.html
「絶食や低炭水化物食、激しい運動で炎症が抑制されるのはBHBのお陰」
という論文が、Nature Medicineという国際医学雑誌に掲載されました。
ネイチャー・メディスンはインパクトファクターが27と高くて大変権威ある医学雑誌です。
論文によれば、『ケトン体の一種であるβ-ヒドロキシ酪酸(BHB)が炎症の要となるインフラマソームを直接阻害することで炎症を抑制する』ということです。
炎症を抑制することにより、感染症・糖尿病・動脈硬化・自己免疫疾患・虚血傷害など、様々な疾患の改善に、BHBが役に立つ可能性があることとなります。
ケトン体て本来とてもいい奴なのですが、学術論文的にも、未来は前途洋々です。
8)
肺癌患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討
2015年11月04日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3579.html
2015年10月29日から31日に京都(国立京都国際会館)で行われた
第53回日本癌治療学会学術州会において、29日木曜日に、
「肺癌患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討」
と題して、大阪大学大学院医学系研究科漢方医学寄附講座、萩原 圭祐教授らの発表がありました。
肺がんⅣ期の5症例で、ケトン食を導入して症例1と症例4は、1年後に寛解して、その後も経過良好で、それぞれ974日間生存中、617日間生存中で、ケトン食を継続中です。
症例3は、がん胸膜播種がありますが、792日後も生存で、ケトン食継続中です。
症例2と症例5はケトン食を継続せずにいずれも死亡されています。
症例が少ないので、断定的なことは言えませんが、2例は寛解(がんが消えること)して、Ⅳ期と診断後974日間、617日間の比較的長期の生存ですから、ケトン食には肺癌Ⅳ期の患者さんに対して、一定の延命効果がある可能性が示されたと思います。
Ⅳ期肺癌の生存中央値が、8~10ヶ月ですので、ケトン食継続中の3名の、32ヶ月、26ヶ月、20ヶ月というのは、なかなかの数字と思います。
9)
1日の糖類は小さじ6杯分まで WHOが新指針
2015年03月06日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3304.html
WHOが、2015年3月5日、
「1日の糖類は小さじ6杯分まで」という新指針を発表しました。
『糖類』に関する指針で、『糖質』に関する指針ではありませんので、誤解のないように注意が必要です。
新指針では、糖類のうち単糖類と2糖類のショ糖(砂糖)の摂取を総摂取カロリーの5%未満に抑えれば、健康増進効果が得られるとしています。
一日の摂取エネルギーが2000kcalとして、5%なら、25g(ティースプーン6杯分)となります。
従来は10%でしたので、半分になりました。
糖質制限食的には、好ましい変化と言えますね。
10)
今日の治療指針2015年版、糖尿病の食事指導に糖質制限食
2015年01月21日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3257.html
「今日の治療指針」2015年版が、2015年1月13日に刊行されました。
「今日の治療指針」は1959年の発行以降57年にわたって毎年発行されてきました。
その中で、692ページに「糖尿病の食事指導」と題して、山田悟医師(北里研究所病院糖尿病センター・センター長)が執筆しておられ、糖質制限食の具体的な解説に大きくスペースがさいてあります。
日本の臨床医学書で最もポピュラーなものの一つが「今日の治療指針」です。
おそらく、医療機関の9割以上が「今日の治療指針」を所持していると思います。
その定番医学書の執筆者に、発行以来初めて、糖質制限食賛成派の医師が抜擢されたのですから、今昔(こんじゃく)の感(かん)があります。
素直に大変喜ばしい出来事です。
江部康二
江部先生
本年も大変お世話になりました。
おかげ様で今年もこのブログで大いに勉強させて頂きました。
10大ニュースは糖質制限食にとって追い風となるものが多かったですね。
その一方で、相も変わらず新たな書籍やブログなどで糖質制限批判が聞かれる事も多かったように思います。
しかし私も自分なりにそうした批判と向き合ってきましたが、不完全なエビデンスであったり、理論をはき違えていたりと一度として反論できない主張はありませんでした。
中には議論以前の汚い言葉使いで感情的に糖質制限を批判するようなものもありました。
そうした状況を踏まえてふと思ったのは、江部先生がこのブログで理路整然と立ち振る舞っておられる事への安心感です。
江部先生はブログに寄せられる様々な意見に真摯に応え、批判的な意見に対しても冷静に回答されています。
決して感情的に反論されるような様子は見た事がありません。
その事が我々のような共に糖質制限を学ぶ者にとって、安心と勇気を与えてくれているのだと私は思います。
また江部先生が今年アドラー心理学に共感を示して下さり、
本を書かれたと最初に聞いた時は大変驚きましたが、
今にして思えば至極納得の限りでして、
それはとりもなおさず江部先生が未知の課題に対して柔軟な姿勢で取り組み、
冷静に打開策を考え、活路を見出していく脳の持ち主だったという事を意味しているのだと思います。
だからこそこのような貴重なブログを何年にもわたって継続されているのではないかと勝手ながらに思う次第です。
糖質制限にまつわっては、まだまだ未解明の事実がいっぱいあると私は思っています。
教科書に書かれていないような事ともたくさん向き合っていかなければなりません。
壁にぶち当たった時に大事な事は「冷静な視点」と「柔軟な思考」、
そんな先生の生き方は私にとっての道標です。
これからもどうぞ様々な事を御教示頂ければ幸甚です。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
本年も大変お世話になりました。
おかげ様で今年もこのブログで大いに勉強させて頂きました。
10大ニュースは糖質制限食にとって追い風となるものが多かったですね。
その一方で、相も変わらず新たな書籍やブログなどで糖質制限批判が聞かれる事も多かったように思います。
しかし私も自分なりにそうした批判と向き合ってきましたが、不完全なエビデンスであったり、理論をはき違えていたりと一度として反論できない主張はありませんでした。
中には議論以前の汚い言葉使いで感情的に糖質制限を批判するようなものもありました。
そうした状況を踏まえてふと思ったのは、江部先生がこのブログで理路整然と立ち振る舞っておられる事への安心感です。
江部先生はブログに寄せられる様々な意見に真摯に応え、批判的な意見に対しても冷静に回答されています。
決して感情的に反論されるような様子は見た事がありません。
その事が我々のような共に糖質制限を学ぶ者にとって、安心と勇気を与えてくれているのだと私は思います。
また江部先生が今年アドラー心理学に共感を示して下さり、
本を書かれたと最初に聞いた時は大変驚きましたが、
今にして思えば至極納得の限りでして、
それはとりもなおさず江部先生が未知の課題に対して柔軟な姿勢で取り組み、
冷静に打開策を考え、活路を見出していく脳の持ち主だったという事を意味しているのだと思います。
だからこそこのような貴重なブログを何年にもわたって継続されているのではないかと勝手ながらに思う次第です。
糖質制限にまつわっては、まだまだ未解明の事実がいっぱいあると私は思っています。
教科書に書かれていないような事ともたくさん向き合っていかなければなりません。
壁にぶち当たった時に大事な事は「冷静な視点」と「柔軟な思考」、
そんな先生の生き方は私にとっての道標です。
これからもどうぞ様々な事を御教示頂ければ幸甚です。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
江部先生
1年間超多忙、お疲れ様でした。
糖質制限食もかなり世間に認知されて
きましたねヽ(^o^)丿
私が9年前に始めた頃は
廻りの人は「そんな事して大丈夫?」
という反応でしたが。
今は血糖値が高くなり、始めた人や
成人病予防の為に始める人もでてきました。
女性は「どうやって痩せたの?」
と聞いてきたりします。
勿論、先生の本を紹介して
「1冊買えば2キロ痩せ
5冊買えば10キロ痩せるよ」
と紹介しています。
1月に予約していますので
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
1年間超多忙、お疲れ様でした。
糖質制限食もかなり世間に認知されて
きましたねヽ(^o^)丿
私が9年前に始めた頃は
廻りの人は「そんな事して大丈夫?」
という反応でしたが。
今は血糖値が高くなり、始めた人や
成人病予防の為に始める人もでてきました。
女性は「どうやって痩せたの?」
と聞いてきたりします。
勿論、先生の本を紹介して
「1冊買えば2キロ痩せ
5冊買えば10キロ痩せるよ」
と紹介しています。
1月に予約していますので
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
2015/12/31(Thu) 21:07 | URL | モン吉 | 【編集】
江部先生こんにちは。
いみりと申します。
私は妊娠糖尿病になり先日産後の検査を受けてきました。
産む前はインスリン注射をしながら管理しておりました。
産後の75 ブドウ糖検査では
負荷前83
30分後125
60分後143
90分後156
120分後138 でギリギリクリアしたの
ですがインスリン初期分泌は0.11で低いそうです。
今でもたまに血糖測定していますが
先日2時間値が245という数値が出てしまいびっくりしています。
もうこれは糖尿病なのでしようか?
自分で計算した糖質なのではっきり分かりませんが、その時55グラムくらい糖質をとっていたかもしれません。
その後自分でまた別の日に実験してみたところ糖質41グラムで、次のような値になりました。
食事前65
1時間値 128
1時間半135
2時間140
2時間半138
だいたい一回の食事でどのくらいの糖質に抑えればよいのでしょうか?
糖質をとりすぎたかな?と思う時は2時間値がだいたい150〜180になってしまうようです。
2時間値が140をこえなければ
食前から血糖値が急上昇しても大丈夫なのでしようか?血糖値
245という数字を出してしまい
まだ子ども小さく中々病院にもいけずに不安な日々を過ごしております。
お忙しいとは思いますが
ご回答よろしくお願い致します。
今はなるべく1回の食事を糖質20グラムに収まるようにしています。
いみりと申します。
私は妊娠糖尿病になり先日産後の検査を受けてきました。
産む前はインスリン注射をしながら管理しておりました。
産後の75 ブドウ糖検査では
負荷前83
30分後125
60分後143
90分後156
120分後138 でギリギリクリアしたの
ですがインスリン初期分泌は0.11で低いそうです。
今でもたまに血糖測定していますが
先日2時間値が245という数値が出てしまいびっくりしています。
もうこれは糖尿病なのでしようか?
自分で計算した糖質なのではっきり分かりませんが、その時55グラムくらい糖質をとっていたかもしれません。
その後自分でまた別の日に実験してみたところ糖質41グラムで、次のような値になりました。
食事前65
1時間値 128
1時間半135
2時間140
2時間半138
だいたい一回の食事でどのくらいの糖質に抑えればよいのでしょうか?
糖質をとりすぎたかな?と思う時は2時間値がだいたい150〜180になってしまうようです。
2時間値が140をこえなければ
食前から血糖値が急上昇しても大丈夫なのでしようか?血糖値
245という数字を出してしまい
まだ子ども小さく中々病院にもいけずに不安な日々を過ごしております。
お忙しいとは思いますが
ご回答よろしくお願い致します。
今はなるべく1回の食事を糖質20グラムに収まるようにしています。
2016/01/01(Fri) 01:20 | URL | いみり | 【編集】
たがしゅう 先生
開けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
いろいろお褒めいただいてありがとうございます。
思えば、2014年12月31日に、たがしゅう先生から本ブログに頂いたコメントで
初めてアドラーのことを知りました。
2015年1月1日のブログ記事でアドラーのことを取り上げてから、早速本を購入して勉強しました。
おかげさまで、2015年もとても実りの多い年でした。
「心を変えれば健康になれる アドラー心理学で病気も良くなる」
を書くことで
自分の人生や生き様や航跡をを見つめ直すことができました。
たがしゅう先生のおかげですね。 謝謝 m(_ _)m
「冷静な視点」と「柔軟な思考」・・・そして「自分の頭で考える」
このスタンスで今年も生きていきたいと思います。
たがしゅうブログ http://tagashuu.blog.fc2.com/
内容が深くて充実してますね。
2016年1月1日の記事は、タレントで漫画家の蛭子能収さんが書かれた本のことですが、
興味深く拝見しました。
ひとりぼっちを笑うな (角川oneテーマ21) 新書 – 2014/8/18
蛭子 能収 (著)
興味深いので早速購入して読んでみます。
開けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
いろいろお褒めいただいてありがとうございます。
思えば、2014年12月31日に、たがしゅう先生から本ブログに頂いたコメントで
初めてアドラーのことを知りました。
2015年1月1日のブログ記事でアドラーのことを取り上げてから、早速本を購入して勉強しました。
おかげさまで、2015年もとても実りの多い年でした。
「心を変えれば健康になれる アドラー心理学で病気も良くなる」
を書くことで
自分の人生や生き様や航跡をを見つめ直すことができました。
たがしゅう先生のおかげですね。 謝謝 m(_ _)m
「冷静な視点」と「柔軟な思考」・・・そして「自分の頭で考える」
このスタンスで今年も生きていきたいと思います。
たがしゅうブログ http://tagashuu.blog.fc2.com/
内容が深くて充実してますね。
2016年1月1日の記事は、タレントで漫画家の蛭子能収さんが書かれた本のことですが、
興味深く拝見しました。
ひとりぼっちを笑うな (角川oneテーマ21) 新書 – 2014/8/18
蛭子 能収 (著)
興味深いので早速購入して読んでみます。
2016/01/01(Fri) 17:42 | URL | ドクター江部 | 【編集】
モン吉 さん
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
モン吉さんは、超優良糖尿人で、HbA1cもGAも、完全に基準値内ですので
合併症の恐れなど全く無く、素晴らしいです。
私が2002年から開始で、モン吉さんが2007年から開始ですので
お互いベテランですね。
本当に糖質制限食が大分広まってきたことを実感できるようになり、嬉しい限りです。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食をお続けください。
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
モン吉さんは、超優良糖尿人で、HbA1cもGAも、完全に基準値内ですので
合併症の恐れなど全く無く、素晴らしいです。
私が2002年から開始で、モン吉さんが2007年から開始ですので
お互いベテランですね。
本当に糖質制限食が大分広まってきたことを実感できるようになり、嬉しい限りです。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食をお続けください。
2016/01/01(Fri) 17:50 | URL | ドクター江部 | 【編集】
いみり さん
糖質41グラム摂取
食事前65
1時間値 128
1時間半135
2時間140
このデータだと、41gの糖質が血糖値を75mg上昇させています。
そうすると1gの糖質が、血糖値を1.8mg上昇ですので、境界型くらいと思います。
糖尿病型だと、体重64kgの糖尿人で、1gの糖質が3mg血糖値を上昇させます。
1)空腹時血糖値:110mg/dl未満
2)食後1時間血糖値:180mg/dl未満
3)食後2時間血糖値:140mg/dl未満
1)2)3)を達成していれば、糖尿人の場合でも合併症なしです。
いみり さんは境界型ですが、やはり1)2)3)を達成していれb、糖尿病発症予防にもなると思います。
つらくなければ、1回の食事を糖質20グラムでよいと思います。
スーパー糖質制限食がつらければ、1gの糖質が、血糖値を1.8mg上昇ですので、
1回の食事の糖質摂取量が「30~40g」の緩やかな糖質制限食でも
大丈夫と思います。
糖質41グラム摂取
食事前65
1時間値 128
1時間半135
2時間140
このデータだと、41gの糖質が血糖値を75mg上昇させています。
そうすると1gの糖質が、血糖値を1.8mg上昇ですので、境界型くらいと思います。
糖尿病型だと、体重64kgの糖尿人で、1gの糖質が3mg血糖値を上昇させます。
1)空腹時血糖値:110mg/dl未満
2)食後1時間血糖値:180mg/dl未満
3)食後2時間血糖値:140mg/dl未満
1)2)3)を達成していれば、糖尿人の場合でも合併症なしです。
いみり さんは境界型ですが、やはり1)2)3)を達成していれb、糖尿病発症予防にもなると思います。
つらくなければ、1回の食事を糖質20グラムでよいと思います。
スーパー糖質制限食がつらければ、1gの糖質が、血糖値を1.8mg上昇ですので、
1回の食事の糖質摂取量が「30~40g」の緩やかな糖質制限食でも
大丈夫と思います。
2016/01/01(Fri) 18:02 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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