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肺癌患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討
おはようございます。

2015年10月29日から31日に京都(国立京都国際会館)で行われた第53回日本癌治療学会学術州会において、
29日木曜日に、

「肺癌患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討」

と題して、大阪大学大学院医学系研究科漢方医学寄附講座、
萩原 圭祐教授らの発表がありました。

本ブログにおいても、2013年に何回か、

「非小細胞肺がんⅣ期の患者さんとケトン食、臨床研究のお知らせ」

と題して、大阪大学漢方医学寄附講座における研究開始のことを記事にしました。

研究に参加された5症例いずれも、ケトン食同意のインフォームド・コンセント時は、肺腺癌Ⅳ期でした。

以下は2015年10月29日の癌学会での発表時点でのデータです。

2013年2月から研究開始です。

症例1は、化学療法、放射線治療、手術あり。
   ケトン食開始1年後寛解。開始後974日生存で、ケトン食継続中。

症例2は、ケトン食への同意をその後撤回、治療なし。当初同意日602日後死亡。

症例3は、化学療法あり。ケトン食開始3ヶ月後がん胸膜播種あり。
  その後がん胸膜病変はあるが、792日後も生存で、ケトン食継続中。

症例4は、化学療法、放射線治療、手術あり。
   ケトン食開始1年後寛解。開始後617日生存で、ケトン食継続中。

症例5は、化学療法、放射線治療、手術あり。
   ケトン食開始を同意するも、その後不参加。当初同意日172日後に死亡。



肺がんⅣ期の症例で、ケトン食を導入して症例1と症例4は、1年後に寛解して、その後も経過良好で、それぞれ974日間生存中、617日間生存中で、ケトン食を継続中です。

症例3は、がん胸膜播種がありますが、792日後も生存で、ケトン食継続中です。

症例2と症例5はケトン食を継続せずにいずれも死亡されています。

症例が少ないので、断定的なことは言えませんが、2例は寛解(がんが消えること)して、Ⅳ期と診断後974日間、617日間の比較的長期の生存ですから、ケトン食には肺癌Ⅳ期の患者さんに対して、一定の延命効果がある可能性が示されたと思います。

Ⅳ期肺癌の生存中央値が、8~10ヶ月ですので、ケトン食継続中の3名の、32ヶ月、26ヶ月、20ヶ月というのは、なかなかの数字と思います。



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
こんにちは
先生のブログ初めから少しづつ読ませていただいてただ今2008・3月にかかったところです。
さてこの辺で私が日ごろ不思議に思っていたことに触れた記事があったのでご報告します。
そもそも私は9・25に糖質制限を始めてから一日6-7回の血糖検査で推移を記録しています。そこで気がついたのは昼食後の血糖値の奇妙な動きです。
食前    :120
    1h後:65(食事開始20分から早足散歩            35分後)
    2h後:135
    3h後:121
というのが平均値です。食前グルベスを飲んでいるのでグルベスがインスリン促進、糖吸収遅延に効いた結果こうなるのだろうと納得させてきたのですがこの2日ほどグルベスを抜く実験をしてみました。

すると
食前1   :120
    1h後:120(食事開始20分から早足散歩            35分後)
    2h後:180
    3h後:118
という結果になりました。
この間昼飯以外のものは水以外摂取していません。
これはやはり運動とグルベスのインスリン促進、糖吸収遅延のコンビによるげんしょうなのでしょうか?だからなんだというわけではないんですが面白いと思いました^^
2015/11/04(Wed) 15:37 | URL | 風太郎 | 【編集
低GIのチョコレート
「ドクターズチョコレート」が全国の調剤薬局および病院・クリニックで発売

http://news.biglobe.ne.jp/trend/1104/myw_151104_1012918739.html


日本IDDMネットワークのHP経由で申し込むと、売上の8%が1型糖尿病研究基金に寄付されます

http://japan-iddm.net/mrenka/

30gあたりの糖質量は、ダークチョコは11.3g、ミルクチョコ14.5gです
2015/11/04(Wed) 21:02 | URL | 精神科医師A | 【編集
数字は嘘をつかない…?
江部先生、お世話になります。スーパー糖質制限に切り替えて3か月を迎えます。魚田フラントです。今回の小生のHbA1c値7.1で0.1アップに納得できず朝や昼の血糖値を測りまくりました。申し訳ありません、この血糖値の変位にコメントをいただけたら幸甚です。

1回目(時刻は血糖値を計測時。数字は血糖値)
7:00 107 (朝食直前)セイブル50服用
7:15(朝食後ジャヌビア50、メトグルコ500服用)
7:30   111
8:00  142
9:00   126
10:00  129
11:00  120
12:00  122(昼食直前)セイブル50服用
13:00  142
18:00  141(夕食直前)セイブル50服用
18:20(メトグルコ500服用)
19:00  112
22:00  156

別の日で2回目(服薬は1回目と同じ)
7:00 117(朝食直前)
8:00 136(朝食後)
12:00 125(昼食直前)
12:30 117
13:00 122
14:00 124
15:00 187
15:05 153
15:10 169
16:00 152
18:00 118
22:00 132

※間食はしていません。器機の電池はチェックしました。結果に???です。
2015/11/04(Wed) 22:37 | URL | 魚田フラント | 【編集
副作用のないがん治療法
江部先生、

ケトン食のがん症例情報をありがとうございます。

9月後半に糖尿病の祖母の肺に水が溜まって、10月中旬に
末期の肺がん(センイ性)であり、余命は数ヶ月と告知がありましたので、
1 食 30 ~ 40 グラムのゆるやかな糖質制限食を中断し、
にんじん・りんご・レモンジュースを 1 日 1 リットル以上
飲むように変更していたのですが、今日の江部先生のブログを読んで、
明日からケトン食への移行を試してみようと思います。

祖母は高齢 (89 歳) のため、
副作用のある治療 (外科手術や抗がん剤投与)なし、
という選択をしていく予定ですが、

タイミング (たとえば、午前と午後) によっては
座っているだけで、しんどくてたまらない、
という状態のときは、なんとか苦しさを取り除いてやりたい、

と思います。
↓これらの治療についてはどういったご見解でしょうか?

1. 活性 NK 細胞療法
2. 超高濃度ビタミン C 点滴療法

がん治療については専門外になるかもしれませんが、
もし可能でしたら、江部先生のご意見を
お聞かせいただけませんでしょうか?

よろしくお願いいたします。
2015/11/05(Thu) 00:23 | URL | たっちぃ | 【編集
Re: こんにちは
風太郎 さん

興味深いデータをありがとうございます。
仰有るとおりと思います。

最初のデータは
グルベスの効果が、よく出ていると思います。
これなら正常のデータです。

2度目は、運動の効果があるていど出ています。
2時間後血糖値が180mg/dlなのでこちらは、境界型です。
2015/11/05(Thu) 08:48 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 低GIのチョコレート
精神科医師A さん


「ドクターズチョコレート」・・・低GIといっても

「30gあたりの糖質量は、ダークチョコは11.3g、ミルクチョコ14.5g」

この糖質量では、糖質制限食では、残念なwがらNG食品ですね。
2015/11/05(Thu) 08:57 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 数字は嘘をつかない…?
魚田フラント さん

推定平均血糖値(mg/dl)は以下の式で計算します。
28.7×HbA1c(NGSP)-46.7

HbA1cが7.1%なら、
この式で計算すると、平均血糖値は157mg/dlになります。
そうすると、SMBGでの計測に比し、髙値ですね。
まれにHbA1cが、見かけ上髙値となることがあります。

この場合、グリコアルブミン(GA)を調べてみれば、よいと思います。
GAがコントロール良好なら、HbA1cは魚田フラントさんの場合、ややあてにならない検査といえるでしょう。
2015/11/05(Thu) 17:30 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 副作用のないがん治療法
たっちぃ さん

今回の阪大漢方寄付口座の「ケトン食と肺がん」の研究、
症例数が少ないので、一定の延命効果を示す可能性があるという位置づけです。
断定的なお話ではありません。

1. 活性 NK 細胞療法
2. 超高濃度ビタミン C 点滴療法


これらに関しては私は門外漢であり、コメントを述べる立場にありません。

2015/11/05(Thu) 17:34 | URL | ドクター江部 | 【編集
SOYJOY
1本(30g)当たり

1) アーモンド&チョコレート
エネルギー 146kcal, 糖質 7.1g

2) ピーナッツ
エネルギー 144kcal, 糖質 6.7g

https://www.otsuka.co.jp/soy/product/index.html#almond

『ドクターズチョコレート』よりこちらの方が低糖質です
2015/11/05(Thu) 21:12 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: SOYJOY
精神科医師A さん

ありがとうございます。
大塚のソイジョイ、
『ドクターズチョコレート』よりは大分、低糖質ですね。
間食にはいけそうです。

以前のソイジョイは、折角大豆バーなのに、ドライフルーツをちりばめて、糖質量アップで
画竜点睛を欠く商品だったのですが、改善してくれたようです。
2015/11/06(Fri) 18:10 | URL | ドクター江部 | 【編集
遅い反応ですみません
学会発表について拝読いたしました。
これは相当にインパクトのある結果だと考えます。

ブログ掲載から時間が経っていて反応が遅くて申し訳ございませんが患者さんに拡散したいと思いましてコメントを入れさせていただきます。
Ⅳ期の方は藁にもすがりたい思いの方が多いと思います。まるで根拠のない怪しげな治療法?に莫大なお金をかける方も多くおられます。ケトン食は別にお金もかからず自分の意志で開始も中止もできます。

先生のブログ内容を患者さんに情報提供させていただきたいと思います。また更新の乏しい小生の貧ブログにも引用させていただきたいと思いますがご許可いただけますでしょうか。
2015/11/18(Wed) 16:32 | URL | 消火器内科医 | 【編集
Re: 遅い反応ですみません
消火器内科医 さん

肺癌第4期とケトン食の情報ですが、

2015年10月29日、
日本癌学会で既に発表されていますので、
どんどん利用して頂いて構わないです。
2015/11/18(Wed) 22:20 | URL | ドクター江部 | 【編集
近藤誠氏との論争
近藤誠氏 糖質カットダイエットにNO、むしろコントロールを

http://www.news-postseven.com/archives/20151125_365283.html

近藤氏との論争が必要でしょう
2015/11/27(Fri) 13:09 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: 近藤誠氏との論争
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。

「糖質は脳と体を動かすエネルギー源で、足りないと、体は自分の筋肉を分解してアミノ酸に変えていくので、長い間には血管や骨がもろくなり腎臓にも負担がかかる。」

近藤誠氏、糖質制限に関しては、知識不足が明白で、論争するに値しません。
必須脂肪酸、必須アミノ酸はあるけれど必須糖質はないこともご存じないようです。

「足りないと、体は自分の筋肉を分解してアミノ酸に変えていくので、長い間には血管や骨がもろくなり腎臓にも負担がかかる。」
こちらも、全くの無根拠です。
2015/11/27(Fri) 18:46 | URL | ドクター江部 | 【編集
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