2008年03月06日 (木)
おはようございます。
今朝はとても良い天気です。でも黄砂の影響か春霞がかかっています。
私は車は全く洗わないのですが・・・、愛車を綺麗に保ちたい方々にはつらい季節ですね。
さて今回は、カナさんからコメント・質問をいただきました。
なぜナッツ類が○食品→△食品になったのか・・・
『08/03/02 カナ
二つの質問
はじめまして。先生のご本を購入、拝読し昨年4月から糖質制限食(スタンダード:昼食時、定食のご飯ふた口程度)を実践してきましたが二つほど気になることがあり質問させて頂きます。一つ目は、今回の「主食を抜けば糖尿病は良くなる!(実践編)」では何故、とじこみ「食べてよい食品と要注意食品」一覧表でナッツ類が要注意食品に分類されてしまったのでしょうか?ナッツはチーズ、するめと共に間食の常連となっているものですから・・・。二つ目として昨年7月頃、会社の定期健診で「貧血」(赤血球数:390、ヘモグロビン:12.0)を指摘されました(今年2月は赤血球数:423、ヘモグロビン:12.8)。これは糖質制限食と関連あるのでしょうか?当方、男性(56歳)です。宜しくお願いいたします。』
カナさん。本のご購入ありがとうございました。
まず一つ目の質問ですね。
『今回の「主食を抜けば糖尿病は良くなる!(実践編)」では何故、とじこみ「食べてよい食品と要注意食品」一覧表でナッツ類が要注意食品に分類されてしまったのでしょうか?』
厚生労働省の決まりでは、100g中糖質含有量が5g以下のものを低糖質食品と呼んでいます。
それでこの基準をクリアしているのは、ナッツ類の中で、カボチャの種・クルミ・松の実・ごまだけなのです。
また、一般的なミックスナッツで、100g中に約16gの糖質が含まれています。1/3袋弱で食べるのを止めたら精々5gの糖質で、2型糖尿人の血糖値は、15mg上昇するていどで済みますので私も食べてます。
しかし、一袋丸ごと食べたら16gの糖質ですから、48mgも血糖値が上昇します。そして、私の聞き取り調査によりますと、丸ごと一袋を平然と食べる強者糖尿人が結構おられるのです。かくなる上は仕方ないので、多くのナッツ類を△食品という格付けにせざるを得なくなったのです。
ちなみにバターピーナッツ40粒が40gで、その内糖質が4.5gです。また、アーモンド35粒が50gで、その内糖質が4.7gです。1gの糖質が約3mg血糖値を上昇させることをふまえて、適宜ナッツ類は摂取していただけばよいと思います。
チーズや天日干しスルメの糖質含有量は極めて少ないので、血糖値を上昇させることはほとんどないです。
このあたりの糖質は「主食を抜けば糖尿病は良くなる 実践篇」巻末の食品糖質表をご参照ください。
次は二つ目の質問ですね。
「昨年7月頃、会社の定期健診で「貧血」(赤血球数:390、ヘモグロビン:12.0)を指摘されました(今年2月は赤血球数:423、ヘモグロビン:12.8)。これは糖質制限食と関連あるのでしょうか?」
高雄病院関連で、既に1000人以上の糖尿人が糖質制限食を実践されています。その中で、糖質制限食を実践したために貧血になった例はありません。
もともと貧血気味だった方はおられます。また、糖尿病の経過中、たまたま胃潰瘍が発症して貧血になった人もおられましたが、胃潰瘍の治療と鉄剤の内服で改善されました。
カナさんも糖質制限食とは無関係に、軽症の貧血が検診でたまたま発見されたということだと思います。
経過としては 糖質制限食を続けられて約半年後には
赤血球数:390→423
ヘモグロビン:12.0→12.8
と改善しておられますので、問題ないと思います。
もし、糖質制限食を実行したために貧血が出現したならば、その同じ食事を続ければ貧血が進行する可能性が高いと思います。
従いまして糖質制限食とカナさんの貧血に関連がある可能性は極めて低く、安心して 糖質制限食を続けていただけばよいと存じます。
なお改善しているとはいえ貧血が続くならば、その原因は調べていただいたほうがよいと思います。
江部康二
今朝はとても良い天気です。でも黄砂の影響か春霞がかかっています。
私は車は全く洗わないのですが・・・、愛車を綺麗に保ちたい方々にはつらい季節ですね。
さて今回は、カナさんからコメント・質問をいただきました。
なぜナッツ類が○食品→△食品になったのか・・・
『08/03/02 カナ
二つの質問
はじめまして。先生のご本を購入、拝読し昨年4月から糖質制限食(スタンダード:昼食時、定食のご飯ふた口程度)を実践してきましたが二つほど気になることがあり質問させて頂きます。一つ目は、今回の「主食を抜けば糖尿病は良くなる!(実践編)」では何故、とじこみ「食べてよい食品と要注意食品」一覧表でナッツ類が要注意食品に分類されてしまったのでしょうか?ナッツはチーズ、するめと共に間食の常連となっているものですから・・・。二つ目として昨年7月頃、会社の定期健診で「貧血」(赤血球数:390、ヘモグロビン:12.0)を指摘されました(今年2月は赤血球数:423、ヘモグロビン:12.8)。これは糖質制限食と関連あるのでしょうか?当方、男性(56歳)です。宜しくお願いいたします。』
カナさん。本のご購入ありがとうございました。
まず一つ目の質問ですね。
『今回の「主食を抜けば糖尿病は良くなる!(実践編)」では何故、とじこみ「食べてよい食品と要注意食品」一覧表でナッツ類が要注意食品に分類されてしまったのでしょうか?』
厚生労働省の決まりでは、100g中糖質含有量が5g以下のものを低糖質食品と呼んでいます。
それでこの基準をクリアしているのは、ナッツ類の中で、カボチャの種・クルミ・松の実・ごまだけなのです。
また、一般的なミックスナッツで、100g中に約16gの糖質が含まれています。1/3袋弱で食べるのを止めたら精々5gの糖質で、2型糖尿人の血糖値は、15mg上昇するていどで済みますので私も食べてます。
しかし、一袋丸ごと食べたら16gの糖質ですから、48mgも血糖値が上昇します。そして、私の聞き取り調査によりますと、丸ごと一袋を平然と食べる強者糖尿人が結構おられるのです。かくなる上は仕方ないので、多くのナッツ類を△食品という格付けにせざるを得なくなったのです。
ちなみにバターピーナッツ40粒が40gで、その内糖質が4.5gです。また、アーモンド35粒が50gで、その内糖質が4.7gです。1gの糖質が約3mg血糖値を上昇させることをふまえて、適宜ナッツ類は摂取していただけばよいと思います。
チーズや天日干しスルメの糖質含有量は極めて少ないので、血糖値を上昇させることはほとんどないです。
このあたりの糖質は「主食を抜けば糖尿病は良くなる 実践篇」巻末の食品糖質表をご参照ください。
次は二つ目の質問ですね。
「昨年7月頃、会社の定期健診で「貧血」(赤血球数:390、ヘモグロビン:12.0)を指摘されました(今年2月は赤血球数:423、ヘモグロビン:12.8)。これは糖質制限食と関連あるのでしょうか?」
高雄病院関連で、既に1000人以上の糖尿人が糖質制限食を実践されています。その中で、糖質制限食を実践したために貧血になった例はありません。
もともと貧血気味だった方はおられます。また、糖尿病の経過中、たまたま胃潰瘍が発症して貧血になった人もおられましたが、胃潰瘍の治療と鉄剤の内服で改善されました。
カナさんも糖質制限食とは無関係に、軽症の貧血が検診でたまたま発見されたということだと思います。
経過としては 糖質制限食を続けられて約半年後には
赤血球数:390→423
ヘモグロビン:12.0→12.8
と改善しておられますので、問題ないと思います。
もし、糖質制限食を実行したために貧血が出現したならば、その同じ食事を続ければ貧血が進行する可能性が高いと思います。
従いまして糖質制限食とカナさんの貧血に関連がある可能性は極めて低く、安心して 糖質制限食を続けていただけばよいと存じます。
なお改善しているとはいえ貧血が続くならば、その原因は調べていただいたほうがよいと思います。
江部康二
ご丁寧なご回答有難うございます。先生のブログは毎日、楽しみに拝見しております。今後とも、宜しくお願いいたします。
2008/03/06(Thu) 21:06 | URL | カナ | 【編集】
江部先生、はじめまして。レシピ本や旧『主食を抜けば糖尿病は良くなる』を持っているものの、『~実践編』はまだ買っていなかった不熱心な読者のb.o.c.と申します。
なんとナッツ類は要注意食品に格下げされていたのですね。確かに手元の塩ピーを見ると、1サービング(31g)中炭水化物が5gとあります。ただしさらにそのうち食物繊維が3gですから糖質自体は2gとなります。2/31ですから、確かに5%では収まりません。それに油断すると100gは平気で食べますから、おやつとして食べるには糖質が多すぎますね。以後要注意とさせていただきます m(_ _)m。
ところで話は変わりますが、先日友人から甜茶をもらったのですが、これってとっても甘いんですよね。糖尿病にはよろしくないと思ったのですが、念のためネット検索すると甘み成分のルブソシドは砂糖の75倍の甘みを持っていて、しかもゼロカロリーを謳っていました。もしそうなら、ラカントのエリスリトール同様、糖尿患者には嬉しい甘味となります。
もっともこの手のゼロカロリーの謌い文句ほど信用できないものはありません。そこで先生にお尋ねしたいのですが、これは糖尿病患者が飲んでも大丈夫なものなのでしょうか?
無理を言って申し訳ありませんが、ブログの末文ででも、触れていただけると幸いです。
なんとナッツ類は要注意食品に格下げされていたのですね。確かに手元の塩ピーを見ると、1サービング(31g)中炭水化物が5gとあります。ただしさらにそのうち食物繊維が3gですから糖質自体は2gとなります。2/31ですから、確かに5%では収まりません。それに油断すると100gは平気で食べますから、おやつとして食べるには糖質が多すぎますね。以後要注意とさせていただきます m(_ _)m。
ところで話は変わりますが、先日友人から甜茶をもらったのですが、これってとっても甘いんですよね。糖尿病にはよろしくないと思ったのですが、念のためネット検索すると甘み成分のルブソシドは砂糖の75倍の甘みを持っていて、しかもゼロカロリーを謳っていました。もしそうなら、ラカントのエリスリトール同様、糖尿患者には嬉しい甘味となります。
もっともこの手のゼロカロリーの謌い文句ほど信用できないものはありません。そこで先生にお尋ねしたいのですが、これは糖尿病患者が飲んでも大丈夫なものなのでしょうか?
無理を言って申し訳ありませんが、ブログの末文ででも、触れていただけると幸いです。
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