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糖質制限食実践時の検査データの推移。2015年10月。
こんばんは。

今回は、糖質制限食実践時の検査データの推移のお話し、2015年10月バージョンです。

糖質制限食実践により、血糖値や中性脂肪やコレステロール値など、さまざまな数値が改善します。

ただ、これらの検査データは、はっきり一定の傾向が出るものと、そうでないものがありますので、まずはその変化を示します。

そして、江部康二の最新のデータも記載します。

<スーパー糖質制限食実践時の検査データの推移>

①血糖値は糖質制限食実践時にリアルタイムに改善します。
②スーパー糖質制限食なら、HbA1cは月に1~2%改善します。
③中性脂肪も速やかに改善します。
④HDLコレステロールは増加しますが、増加の程度と速度に個人差があります。
⑤LDLコレステロールは低下・不変・上昇と個人差があります。
 上昇した人も半年〜1年~2年、3年くらいで落ち着くことが多いですが、
 個人差があります。
⑥総コレステロールは、低下・不変・上昇と個人差があります。
 上昇した人も半年〜1年~2年~3年くらいで落ち着くことが多いですが、
個人差があります。
⑦尿酸も低下・不変・上昇と個人差があります。
 上昇した場合は、ほとんどが摂取エネルギー不足が原因です。
⑧尿素窒素はやや増加傾向になる人が多いですが、そのうち落ちつくことが多いです。
⑨クレアチニンは不変です。
⑩血清シスタチンCも不変です。
⑪血清カリウムも不変です。
⑫血中ケトン体は基準値より高値となりますが、生理的なもので心配ありません。
⑬尿中ケトン体は当初3カ月〜半年は陽性になりますが、その後陰性になることが多いです。
⑭脂肪肝に付随するGPTやγGTP値も改善します。

上記に記載していない血液検査や尿検査については、糖質制限食開始前後で差はありません。

LDLコレステロール・総コレステロールに関して「低下・不変・上昇」と個人差があるのですが、糖質制限食開始前に菜食中心で食材のコレステロールが少ない場合、肝臓でコレステロールをつくる能力が高まっています。

そういう場合糖質制限食で肉や卵などコレステロールの多い食材を摂取すると、一過性にLDL-コレステロール値が高くなりますが、半年~1年~2年~3年で落ち着くことが多いです。

私自身は、HDLコレステロールはかなり増加し、LDLコレステロールは少し低下しました。

尿酸値が上昇した場合、摂取エネルギー不足のことが多いので注意が必要です。

スーパー糖質制限食を続けていると、ケトン体は別格として全てのデータが基準値内に入ってくる人が多いです。

私は2002年発覚の糖尿人で、その数年前から、早朝の空腹時血糖値109~111~112mg/dlとか、ギリギリ境界型でした。

2002年6月に糖尿病が発覚して以来、スーパー糖質制限食を実践しています。

食事は朝食抜きで、1984年34才から昼と夕の2回です。

身長:167cm 体重:67kg からスーパー糖質制限食を開始して半年で56~57kgとなりました。

現在56~57~58kgくらいです。

2015年1月8日で65才となりました。


以下は2015年9月26日、朝9時、空腹時の検査結果です。

<江部康二の検査データ 2015年9月>
空腹時血糖値:90mg 
HbA1c:5.6%(6.2未満、NGSP)
グリコアルブミン:13.1%(11.8~16.0)
総ケトン体:320μM/L(26~122) 糖質制限食中は生理的で正常値
アセト酢酸:40μM/L(13~69)
βヒドロキシ酪酸:280μM/L(76以下)
尿酸:3.5mg/dl(3.4~7.0)
TC:243mg/dl(150~219)
TG:97mg/dl(50~149)
HDL-C:112mg/dl(40~98) →前回87mg/dl
LDL-C:112mg/dl   →前回153mg/dl(140未満)
BUN:13.8mg/dl(8~20)
クレアチニン:0.67mg/dl(0.6~1.1)  eGFR:90.7ml/min./1.73m2

IRI:5.1(3~15μU/ml)
γGTP:35IU/L(48以下)
GOT:25IU/L(9~38)
GPT:24IU/L(5~39)
アルブミン:4.7g/dl(3.8~5.3)

尿中アルブミン:6.3mg/g・c(30.0未満)
尿蛋白:陰性
尿糖:陰性
尿中アセトン体:陰性

IRI:5.1(3~15μU/ml)
空腹時採血血糖値90mg
<HOMA-R=空腹時血糖値×空腹時インスリン値÷405>
<HOMA-β=360×空腹時インスリン値(μU/ml)÷(空腹時血糖値mg/ml-63)>
HOMA-R:1.13  1.6以下が正常で、2.5以上は抵抗性があり。
HOMA-β:68   正常値:40-60


今回は空腹時血糖値90mgで正常すが、120mg~125mgと境界型くらいのこともあります。
若干、暁現象もあります。
IRI5.1μUと、今回は正常値でした。

HOMA-βは、2002年以降ずっと、40未満でインスリン分泌能が減少でしたが、2014年4月初めて、40と基準値下限に達しました。

その後は波があり、2015年6月は25.0と再びやや低値でした。

今回は、68と過去最高記録でした。

HbA1cは5.6~5.9%(NGSP値)くらいを行ったり来たりしています。

グリコアルブミン(GA)を、試しに私費で測定してみたら
2015年6月:13.4%(11.8~16.0)
2015年9月:13.1%
とかなり良好でした。

HbA1cの値に対して、GAが相対的にさらに良い値なのは、食後高血糖がほとんどないことを示していて大変好ましいのです。

ケトン体は320μM と基準値よりはるかに高値ですが、心筋・骨格筋をはじめ全身の細胞がケトン体をしっかり効率よく利用していて、腎臓の再吸収も良好なので、尿中アセトン体は陰性です。

尿酸は3.5mgと低いくらいですが、これは体質と思います。

一日のタンパク質摂取量は130~140gくらいと、普通人よりかなり大量のタンパク質を摂取してます。

13年間、体重1kgあたり2.4gのタンパク質ですね。

それでも尿酸は低めですし、腎機能に何の問題もありません。

BUN:13.8mg/dl(8~20)と基準値内で、クレアチニンも正常です。

高タンパク食を13年間続けてますが、eGFRはとても良いです。

脂質もかなりの量(110g/日)食べていますが中性脂肪は97mgです。

糖質は1日に40g足らずです。

TCは243mg、HDL-Cは112mg、LDL-Cは112mg
コレステロールに関しては、HDL-コレステロールが多いのが目立ちます。
糖質制限食でHDL-Cが増加しますが、程度には個人差があります。
総コレステロールは、2007年ガイドライン以降では、評価基準から外されています。

私の場合、中性脂肪が少なくて、HDL-Cが多いので、真の悪玉の小粒子LDL-Cや酸化LDL-Cは少ないと考えられ安心です。

前回、スーパー糖質制限食開始13年間で、LDL-Cは153mgと初めて基準値を超え、??でしたが、今回は基準値の定位置に戻りました。

なお、お酒は、糖質ゼロ発泡酒、焼酎の水割り、赤ワイン、辛口白ワイン、ハイボールなどを雨の日も風の日も雷が鳴っても、律儀に毎日毎日、適宜、適量??飲んでいます。( ̄_ ̄|||)

肝機能は幸い、過去から現在まで常に正常です。 (^^)


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
コレステロールの薬について
はじめてこちらに書き込みさせていただきます。
お忙しいこととは思いますが、お時間のできた時でかまいませんので見ていただければ嬉しく思います。

当方、42才女性。
ダイエットとして糖質制限をしています。開始10ヶ月めになります。
テレビなどをほとんど視聴しないため、今年に入ってからの初心者です。
江部先生のお名前や、糖質制限を知り、こちらのブログにたどり着き、少しずつ記事を拝見させていただいています。

今年の1月の時点では158センチ 78キロの肥満でしたが、おかげさまで現在は66キロまでに落ちました。
スローペースにはなってきましたが、このまま続け、標準体重にもっていけたらと思っています。

お尋ねしたいのは、先週ですが、内科の血液検査にて
総コレステロール 239
LDL 167
HDL 60
中性脂肪 82
という結果で、フルバスタチン錠を処方されました。
恥ずかしながら、妊婦検診以外でこのような血液検査をするのは始めてで、前年度などの比較対象がありません。

先生のブログのコレステロールの記事も拝見してきましたが、拝見すればするほどに、薬の服用に迷いが出てしまい、悩んでいます。
のむべきか、のまざるべきか・・・のんで様子を見るのがいいのか・・・と迷路に迷っています。

書き込みも初心者で、何か間違い、失礼があったらすみません。
2015/10/02(Fri) 00:24 | URL | サキ | 【編集
Re: コレステロールの薬について
サキ さん

HDLコレステロールがしっかりあって、中性脂肪は基準値でやや低めです。

このパターンだと、小粒子LDLコレステロールや酸化LDLコレステロールは少ないので
フルバスタチン錠は必要ないと思います。

真の悪玉コレステロールは「酸化LDLコレステロール」です。
確かに酸化コレステロールは、動脈硬化のリスクとなります。
小粒子LDLコレステロールは酸化コレステロールに変わり易いのでやや危険です。

正常の大きさのLDLコレステロールは、肝臓から末梢組織に、細胞膜の原料であるコレステロールを運ぶという
重要な役割をはたしていて、絶対に必要な存在です。
2015/10/02(Fri) 07:42 | URL | ドクター江部 | 【編集
運動をする時間について
いつも、先生のブログを楽しみにしています。
糖質制限をはじめて半年の糖尿人です。先月からSMBGも始めました。(時々あほな(怒られそうな)実験やっています)
なるべく、重複した質問にならないように過去記事を丁寧に読もうと思ってはいるのですが、今回は運動する時間について教えてください。
2007年10月07日の記事に
「糖尿人だと高血糖のピークがそのまま、2時間~3時間くらい続きます。
食後30分に30分ぐらい散歩すれば、血糖を筋肉が利用してくれるので、
血糖値は50~60mg下がります。」というのを拝見しました。
私の場合ですと、(食事内容によりますが)血糖は30分ではあまり上がらず、値のピークが2時間値に来ることが多々あります。
この場合でも、食後30分くらいが最適でしょうか?やはり上がってくる前がいいのですよね?
この記事は「食後血糖値を測るのは食べ始めてからか、食べ終わってからか」を探していて見つけたものです。
これまで私は食べ終わってからの時間で測っていました。間違っていたことに気づきよかったです。

実は糖質制限はじめてから、高かった血圧が下がり、降圧剤を飲むと下がりすぎるので主治医が飲んでいた降圧剤(ARB)を止めてくれました。
食事と運動で、次はリバロもやめることが出来るんじゃないかとひそかに野望を抱いています。
 ( ̄∇ ̄)v
2015/10/02(Fri) 13:08 | URL | miko | 【編集
先生の著書の引用について
江部先生、こんにちは。モンマと申します。以前、講演会に参加しました。ずっと糖質制限を実践しており、糖質制限体験記を電子書籍で出す予定です。
著書の、高雄病院の糖質制限給食や糖質制限ダイエットから、食べていい食品や避けたい食品、糖質制限食の説明の文章などを引用したいのですが、お許しいただけますか。
お忙しい中、Mailへご返答いただけたらありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします。
(このコメントは公開しなくてもいいですが、コメントへの返信でも構いませんので、よろしくお願いいたします)
2015/10/02(Fri) 16:51 | URL | モンマ | 【編集
早々に丁寧なお返事をいただき、感謝しております。
ひとつが不安になると、ついあれこれ考えてしまうたちなもので、先生のお返事は大変心強く、これからもこちらで勉強させていただきたいと思いました。
本当にありがとうございました。
糖質制限を続けて、より健康になりたいと思います。
2015/10/02(Fri) 17:01 | URL | サキ | 【編集
Re: 運動をする時間について
miko さん

降圧剤中止できて良かったですね。

運動の最適時間帯に関しては実験してみましょう。

1)
食事開始後30分から、30分運動してみて、食事開始後1時間血糖値、食事開始後2時間血糖値を測定してみましょう。

次に、血糖値上昇のピークが食事開始後2時間なら、
2)
食事開始後血糖値が上昇し始める時間に、運動を開始して30分してみましょう。
そして、食事開始後2時間の血糖値を測定してみましょう。

1)2)のどちらが、効果が高いかを見てみましょう。
2015/10/02(Fri) 18:03 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 先生の著書の引用について
モンマ さん

講演会へのご参加、ありがとうございます。

引用の件ですが、まずは出版社に問い合わせてみてください。
2015/10/02(Fri) 18:07 | URL | ドクター江部 | 【編集
ありがとうございます
俄然、やる気出てきました。

運動実験編、実はついさっき1)の実験をやってみました。これはあまり良い結果が出なくて、どうしようか悩んでいたところです。近日中に実験2)をやってみます。
拙いコメントに的確なお返事いただいて感激です。
面白い結果(?)が出たらご報告いたします。m(__)m
2015/10/02(Fri) 18:26 | URL | miko | 【編集
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