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バセドウ病と血糖値
こんばんは。

昨夜は神戸の六甲山ホテルで、京大時代の恩師を囲む会がありました。ホテルだったので、赤ワインとウィスキーでした。今日は、二日酔いです。それでもテニスにはいってきました。

さてアポロさんから、コメント・質問をいただきました。

『08/02/28 アポロ
バセドウ病と血糖値
はじめまして、先生のブログ毎日楽しみに拝見しております。 長くなりますが、お教え頂きたいことがあり投稿しました。

私は33歳の女性です。28歳からバセドウ病を患っております。 去年の2月に甲状腺ホルモン値が落ち着いたので担当医の診断のもと薬を中止しておりました。

バセドウ病になった時は体重が減少していましたが、メルカゾールを服用し始めて体重が24キロも増えてしまいました。 (153cmで58キロだったのが、5年で82キロになりました。)
昨年の11月に先生のブログに出会い、毎日拝見するようになり、 肥満を改善しないと大変なことになるかも!!と思い少しずつではありますが、糖質制限をしておりました。
昨年11月頃から徐々に体重が落ち始め2月までに10キロ落ち、今は72キロです。(まだまだ太りすぎですが・・・)
最近、動悸と息切れがあり病院を受診したところバセドウ病が再発していました。

ここからが質問なのですが、
かかりつけの病院で血液検査をした時、血糖値は98でした。 (朝食8:30頃にサラダ、血液検査はお昼の13:30頃でした)
その一週間後に会社の健康診断があり、血液検査で血糖値は113でした。
(前日20:30以降食べ物は口にしていません。ブラックコーヒーと水、お茶は飲みました。検査当日の朝メルカゾール3錠を飲みました。)

健康診断を担当した医師に「糖尿病の境界型ですね、甘い物、甘い飲み物、果物を控えてください」と言われました。 (その他の検査、尿糖・肝機能・中性脂肪・コレステロール等は正常でした)
血圧は134/76でした。

バセドウ病で血糖値の上昇や、尿糖が出たりすることがあると聞いた事があります。
前日の20:30以降何も食べてないのに空腹時血糖が113という事は やはり境界型と考えたほうが良いのでしょうか?
それともバセドウ病によって血糖値が上がっていることが原因と考えられるでしょうか?
(健康診断をした医師がバセドウ病だから高くなってるかもしれない等言われなかったことも気になっています。)

糖尿病やその境界型でない方の空腹時血糖値が110以上になることは絶対ないのでしょうか?
バセドウ病で血糖値が高くなる場合は毎回血糖値が高いのでしょうか?
それとも低い時もあれば高い時もあるのでしょうか?
空腹時だけ高くなるのか、食後だけ高くなるのか?常に高いのか?
本当にわからないことばかりです。
今までこのような数値が出た事がないので戸惑ってしまいました。 肥満だから糖尿病を気にしていたので、なおさら不安でたまりません。 聞きたいことがたくさんあって、まとまりのない文章になってしまい 申し訳ございません。お教え頂けると嬉しいです。 宜しくお願い致します。』


アポロさん。
コメント・質問ありがとうございます。10kgのダイエット成功、まずはよかったですね。(*^_^*)

私もバセドウ病と血糖値に関してよく知らなかったので、甲状腺疾患の専門病院である東京の伊藤病院さんのホームページを覗いてみました。

そうすると
「バセドウ病では、尿に糖が出ることも珍しくありません。これは食事の吸収がよくなるためで、食後に高血糖になり尿糖が陽性となります。バセドウ病によるものなのか、あるいは合併した糖尿病によるものなのか、これは検査で見極める必要がありますが、バセドウ病によるものならば、バセドウ病の治療でよくなります。」
との記載がありました。

このように、バセドウ病で甲状腺機能が亢進していると食後高血糖になることがあるようです。バセドウ病の治療で甲状腺機能がコントロールできたら、当然食後高血糖も改善されます。

空腹時の血糖値もバセドウ病で高値を呈すことがあるのか、ちょっとよく解りませんでした。このあたりの事は、甲状腺専門医が詳しくご存じだと思いますので、相談されてはいかがでしょう?

ともあれ甲状腺機能がコントロール良好な段階で、早朝空腹時血糖値が113mg/dlならば一応、境界型糖尿病の可能性があります。

糖尿病が気になれば、経口ブドウ糖負荷試験をしてみるか、より簡便には糖質を普通に食べて2時間後の血糖値(食べ初めてから2時間後)を測定してみればよいでしょう。

食後2時間の血糖値が140mg未満なら正常です。
140~199mgまでが境界型です。
200mgを超えたら、糖尿病型です。
 
それから、通常の糖尿病以外に、二次性糖尿病といわれるものがあります。二次性糖尿病とは、明らかな原因(基礎疾患)により耐糖能低下が起こる糖尿病をいいます。いわゆる糖尿病(一次性糖尿病)と異なり、基礎疾患を治療することにより、治癒する可能性のあるものが含まれます。バセドウ病もその一つですね。

原因疾患
1.内分泌疾患:末端肥大症、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫など
2.膵疾患:急性膵炎、慢性膵炎、膵癌、膵摘除など
3.肝疾患:急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、アルコール性肝障害など
4.薬剤:副腎皮質ステロイド、経口避妊薬、サイアザイド系利尿剤など
5.インスリン受容体異常症などの遺伝子異常
6.その他の遺伝性疾患など

これらの基礎疾患があっても、二次性糖尿病を発症しない場合も勿論あります。
二次性糖尿病を発症しても、軽症の場合は基礎疾患がコントロールできれば糖尿病の状態も改善します。

基礎疾患がコントロールできない時や、基礎疾患がきっかけとなり一次性糖尿病が発症した時は、一般の糖尿病の治療が必要となります。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
江部先生、おはようございます。
ご回答ありがとうございました。
健康診断はバセドウ病の薬を飲み始めて2日目でしたので、
バセドウ病のコントロールはまだ良好ではありませんでした。
良好な状態になるまで様子を見てそれでも空腹時血糖値が高い場合は経口ブドウ糖負荷試験をしてみようと思います。
これからもなるべく体を動かして、糖質制限食で健康な生活を心がけていきたいと思っています。
この度は本当にありがとうございました。

2008/03/03(Mon) 09:48 | URL | アポロ | 【編集
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