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糖質制限食と食事バランス
おはようございます。
モンチさんから三度目のコメントをいただきました。ブログ読者の皆さんの復習も兼ねて、糖質制限食の基本を説明します。

『食事バランス
アドバイス感謝です。
糖質制限食を100%おこなった場合、栄養バランスはどうなんでしょう。
血糖値を下げれは、全て良しではないと思って少量の糖質をあえて取るようにしています。
2008/02/22(金) 06:15:48 モンチ』


モンチさん。

糖尿病合併症の進行予防のためには、血糖値
<空腹時血糖値110mg、食後2時間血糖値180mg、HbA1c6.5%未満>目標値以下に保つことが大切です。血糖値が高くて良いことは何もありません。

特に、近年は食後高血糖(特に食後の急激な血糖値の上昇→ブドウ糖スパイク)が、リアルタイムに血管内皮を傷害して動脈硬化の元となり、将来の心筋梗塞・脳梗塞発症のリスクとなることが確認されています。

そして、ブドウ糖スパイクを引き起こすのは、糖質だけです。タンパク質や脂質は、ブドウ糖スパイクは起こしません。

また、穀物や芋を全く摂取しなくても、野菜などにも糖質が含まれています。

例えば、スーパー糖質制限食を実践していても総摂取カロリーの約12%くらいは糖質が入ります。ちなみに脂質が約56%、タンパク質が約32%です。

私の場合は、一日の総摂取カロリーが1600~1800キロカロリーです。
一日二食です。これとは別に焼酎や赤ワインを適量摂取です。 (^_^)

空腹時血糖値が目標値ギリギリで、100~130mg食後2時間血糖値とHbA1cは完全正常値です。1600キロカロリーとして、一日に約48gの糖質を摂取しています。

空腹時血糖値が目標値ギリギリなのは、糖質制限食開始前に、糖尿病よって既に膵臓のβ細胞が一定のダメージを受けていて、インスリン基礎分泌がやや不足気味だからです。

糖質制限食実践により、膵臓は休養できるので、疲弊していたβ細胞はあるていど回復します。しかし、既に壊れていたβ細胞はもう元にはもどりませんので・・・。(*_*)

それから栄養バランスですが、人類400万年の歴史の中で、農耕以前の食生活は基本的に糖質制限食だったことはお忘れなく・・・

農耕以降は確かに穀物が主食ですが、400万年に対して、約4000年の歴史です。
即ち、人類が穀物(糖質)を主食としたのは僅か、1/1000の期間に過ぎません。
ここら辺りのことは、ブログの<人類の食生活>シリーズをご参照いただけば幸いです。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
人の歯の構造を見ると大きな臼歯と小さな犬歯を持っています。つまり雑食性だと思います。
雑食性の我らが先祖の場合は、昆虫や木の実、葉などを少量、多数回食べていたのではないでしょうか。
当然、木の実や野菜にはわずかですが、しかし生きるのに十分な糖質が含まれています。
ですから、江部先生の仰るとおり、主食を省くことは過剰な糖質摂取を防ぎ、本来の食生活を取り戻すという観点から見てきわめて有効だと思います。特に糖尿人においては。
それから、常にまとまった量の食事を取れる現代の人間は、糖質制限をしても血糖値が下がり難いのではないでしょうか。
生物として必要な、血糖値の低い時間を一日の中に設けるためには、江部先生も実践されている一日二回食はとても有効ではないかと思われてなりません。
飽食の現代、何を食べたらいいのかと考えるより、いかに食べないかと言うことを考えてもいいのかもしれませんね。
2008/02/22(Fri) 10:21 | URL | 街のクマ | 【編集
私は8年の2型糖尿病のものです。
最近、先生のブログを見つけて、目からうろこでした。
プチ糖質制限をしています。
最近、風邪をひいて、ごはんがあまり食べれません。今まででしたら
消化の良いものをということでおかゆやうどんを食べてたのですが、風邪や胃腸不良のときは、どのように食事をとったらいいですか?
2008/02/22(Fri) 15:38 | URL | みん | 【編集
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