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糖尿病と足のケア。コントロール良好糖尿人とコントロール 不良糖尿人。
こんにちは。

劇症1型糖尿人のちくてつさんから、糖尿人と足のケアについて、コメントいただきました。
いつも参考になるコメントをありがとうございます。

糖質制限食実践後の尿酸高値に関しては、私の経験では、ほとんどの人において、「摂取エネルギー不足」でしたので、ちくてつさんも、そこだけご注意いただけば幸いです。

発症して、半年ちょっとなのに、糖尿病足病変に興味をもたれ、足のケアを心がけておられるのは、素晴らしいです。
備えあれば憂いなしですね。

一方、ちくてつさんは、2014年11月に劇症1型糖尿病を発症。
11月一杯は入院し、12月はじめに退院。
12月9日の診察時、血液検査の結果は、HbA1cが7.0%。

2015年1月20日の診察で、HbA1cが5.7%。

その後も、空腹時血糖値、食後血糖医、HbA1c全てコントロール良好を保っておられると思いますので、ちくてつさんに関しては、糖尿病足病変を含めて、合併症発症の心配はないと思いますよ。従って足のケアも、今のところ何もしなくても大丈夫と思います。

私・江部康二は、2002年6月に糖尿病発覚ですが、2015年6月まで13年間、スーパー糖質制限食で、血糖、HbA1c・・・全てコントロール良好なので、勿論糖尿病合併症なしです。

つまり、血糖コントロール良好の糖尿人は普通人と何ら変わらないので、足のケアも必要ないと思いますし、私も何にもしていません。

一方、コントロールに問題がある糖尿人は、足のケア、大事と思います。

バーンスタイン医師は、12才で1型糖尿病を発症され、内因性インスリはゼロです。

発症以後ずっとインスリン注射をしておられますが、30才代でタンパク尿が出現して、糖尿病腎症第3期となりました。

35才、糖尿病腎症の第3期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、朝6g、昼12g、夕12gの、徹底した糖質制限食を開始されました。

その後、蛋白尿が出現する段階の糖尿病腎症第3期から、糖質制限食で回復されタンパク尿が消失しました。

45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。

以後、多数の糖尿病患者を診察され、糖尿病合併症もなく、現役医師として活動されています。

バーンスタイン医師は、68年間インスリン治療を継続され、なおかつ一旦合併症がでたのに糖質制限食で改善され、その後ずっと合併症なしです。

35才からスーパー糖質制限食を開始されて、糖尿病腎症第3期から回復され、2015年、80才現在、合併症なしでお元気です。

ブログ読者の糖尿人の皆さん、お互いに、スーパー糖質制限食実践で、合併症とは無縁の健康ライフをおくりましょうね。

江部康二



【15/06/19 ちくてつです

足のケアの話ですが・・・

すみません、テーマが外れているかもしれませんが、良かったら、耳を傾けていただきたいと投稿しました。

「バーンスタイン先生の糖尿病の解決」で、たくさんのヒントを得た私ですが、「これはー、大事かも」と思って、1か月実践してきた方法があります。

足のケアです。

大学病院に月イチ、外来診察に行きます。
インスリンポンプ人は義務だそうです。

主治医はやさしい人で、私が問うことに完璧に応えてくれますが、その他のことはほとんど言いません。
「順調ですよ」とか、「尿酸値が高いですから気をつけて」くらいです。

ちなみに、私の尿酸値は数値10を超えて、主治医は「いつ痛風が出てもおかしくありません。
親指がおかしくなったら、すぐ電話してください」と2か月前に言いました。
でも、私は「痛風は出ない」と確信しています。
その理由はまたの機会に。

いまは足のケアです。

大学病院の掲示板に、糖尿病合併症患者の悲惨な足が写真で掲載されていました。
皆さん、ごらんになったことがありますか?

糖尿病の方、ぜひ、ごらんになってください。 糖質制限の意欲が2倍、3倍になるでしょう。

バーンスタイン先生の本に、足のケアの方法が書いてありました。
大学病院の掲示板で、合併症の足を見て驚いたので、早速始めました。

もっとも簡単な方法からです。
つねに靴下をはく。
簡単ですね。

つぎが、天然のオイルをつかったマッサージ。
バーンスタイン先生は、バージンオイルをすすめておられます。
それで始めました。

その直後、非常に優秀な科学者の友人にこの話をしましたら、  「それなら、抗酸化力が抜群のグレープシードオイルがいいですよ」と教わりました。

すぐに実践しました。
とてもいい感じでした。

この頃、68歳の女性にこの話を伝えました。

「グレープシードオイルは、私、使っています。今日からやってみます」と言いました。

そして、今日、2015年6月19日、彼女から報告がありました。

「ほんとうにありがとうございます。うれしいです。  じつは、教えていただいたころ、足に問題があったのです。
靴ずれでタコができて、それが悪化して、痛くなっていました。
どうしようか、迷っていたのです。
そこへグレープシードオイルの話です。
塗ってマッサージを始めて数日で、痛みが消えました。
3週間くらいのいま、タコが柔らかくなっています。
グレープシードオイル、本当に良いです」

バーンスタイン先生の本には、「足のタコは削ったりしては絶対にダメ」と書いてあります。下肢切断につながるような重大リスクが生じるのです。 本を読んで確認してください。
 
糖尿人の足のケア、ほんとうに大事なことですが、あまり情報公開されていないようです。

でも、グレープシードオイルのマッサージでかなり改善されると思います。

糖質制限食&グレープシードオイルのマッサージ、皆さんがお試しになることを、私は希望します。】



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
糖質制限を続けても大丈夫でしょうか
どちらから質問してよいかわからず、コメント欄にて失礼いたします。今年2月に江部先生のホームぺージに出会い、糖質制限をしているものです。先生の著書も読み、糖質制限.comの食パンやチョコレ-トなどで、少しずつ糖質を減らすことに慣れさせて今に至ります。
42歳女性、身長157センチ、体重49キロです。
糖質制限を始めて2.5ヶ月で体重は2.5キロ減、LDLはまだ高いですが中性脂肪減少、HDLも少し増え改善しつつあるのかなと思います。お酒は元々飲まないし糖質制限のおかげで身体は元気で仕事中の眠気もなくなり大好きなランニングも出産時を除いては10年ほど続けています。しかし昨年の結果に引き続きクレアチニンと尿素窒素が高いため、糖質制限でこれらの値は改善するのか、自分の腎臓に何が起きているか不安になっております。
5月にあった会社の健康診断の結果です。

2014年5月
総コレステロ-ル241 H
LDL159 H
HDL73
中性脂肪57
クレアチニン0.88 H
尿素窒素23.9 H
空腹時血糖81
HbA1c5.6

2015年5月
総コレステロ-ル241 H
LDL146 H
HDL85
中性脂肪46
クレアチニン0.88 H
尿素窒素27.7 H
空腹時血糖83

20代の頃に腎盂炎を2回経験しています。昨年も高かったのですが、一時的なものだと思い再検査は受けませんでした。尿素窒素は糖質制限中は上昇することもあると先生のブログに書かれていたのであまり気にせずよいのかなと思いますが、クレアチニン値が正常範囲(0.47~0.79)を超えているので心配です。早急に病院に行き、シスタチンC、eGFRを調べて腎臓機能に問題ないか調べてから糖質制限を続けたほうがよいのでしょうか。大変お忙しいとは思いますが、ご助言お願いできますでしょうか。よろしくお願い致します。
2015/06/20(Sat) 23:30 | URL | mother | 【編集
ウテメリンと血糖値上昇
先生、突然のメッセージすみません。
3人目妊娠中で27w2dです。
6月19日に妊婦検診があり、子宮けいかんの長さが26.4mmと短く張りも少しあることから、張り止めのウテメリンを処方されました。
私は2人目の妊娠中に妊娠糖尿病になり、総合病院にてインスリン使用で39w4dで3280グラムで出産しました。約一年半前の出産です。
その後、境界型になってしまったため色々調べて糖質制限を知り今日まで続けています。
今回の産院は前回とは別の所で、総合病院ではありません。
ウテメリンは血糖値を上げるとネットで調べたのですが、張りがある場合は服用しなければならないのでしょうか。
せっかく糖質制限しているのに、ウテメリンで上がってしまったら悔しいです。
それとも、やはり張り止めを優先してインスリンを打った方がいいのでしょうか?

突然のメッセージで本当に失礼かと思ったのですが、自分ではウテメリンと血糖値との関係が分からず、先生のご意見を聞けたらありがたいと思いメッセージしました。

ちなみに、11w4dで75グラムの血糖値検査をしたときは、大丈夫でした。30wでまた血糖値の検査をする予定です。
中期後期には血糖値が上がりやすいとのことなので、できればこのまま糖質制限は続けていきたいと思っています。
長々すみません。
先生、多忙のこととは思いますが、御返事いただけると嬉しいです。
2015/06/21(Sun) 10:37 | URL | 27週妊婦 | 【編集
Re: ウテメリンと血糖値上昇
27週妊婦 さん

私は産婦人科医ではないので、明確な回答は困難です。

製薬会社のウテメリンの添付文書をみると、副作用に高血糖が確かにあります。
これは必ず高血糖が生じるということではなく、まれに高血糖を生じうるということです。

スーパー糖質制限食なら、ウテメリンを内服しても、インスリンなしで乗り切れる可能性が高いと思います。

ウテメリンの必要性に関しては、産婦人科の主治医とよくご相談ください。
2015/06/21(Sun) 17:48 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 糖質制限を続けても大丈夫でしょうか
mother さん

2014年5月
クレアチニン0.88 H

2015年5月
クレアチニン0.88 H

糖質制限食を3ヶ月実践されて、クレアチニン値は、1年前と同様なので
少なくとも悪化していません。

GFR推算値(ネットで計算できます。)(クレアチニン GFR)でグーグル検索で計算式がでます。
56.4 ml/min./1.73m2
でぎりぎりですが、悪化していないので
経過みられてよいと思います。

20代の頃に腎盂炎を2回経験の影響で、元々少しクレアチンが高めである可能性があります。

シスタチンCの検査が有用と思います。

2015/06/21(Sun) 19:51 | URL | ドクター江部 | 【編集
ありがとうございました
先生、お忙しい中さっそくの返事に感謝します!

ありがとうございます!

産婦人科の先生にもウテメリン使用の不安を相談してみようと思います。

それまではスーパー糖質制限で頑張っていきたいと思います。
2015/06/21(Sun) 22:29 | URL | 27週妊婦 | 【編集
江部先生へ
早々にご回答頂きありがとうございます。やはりクレアチンCが有用なのですね。糖質制限は続けていきたいので、糖質制限に理解のある病院で検査をし、腎臓の状態をはっきりとさせたいと思います。
本当にありがとうございました。
2015/06/22(Mon) 05:19 | URL | motherです | 【編集
ウテメリンについて
産科医です。27週妊婦さんの質問にお答えします。ウテメリンで血糖値が上がることがあるという報告はあるのでしょうが、当院で糖質制限をすすめている中で、ウテメリンで上昇して困るようなケースはありません。安心して内服してください。基本的にウテメリンは16週以降で使う流産早産予防の薬です。この時期は耐糖能が下がります。ですから2回目の糖負荷試験を行って、妊娠糖尿病を診断します。ところが日本中どこの産科でも糖質は50%以上取るような指導をしていますからウテメリンのせいか、この時期のせいかどちらが原因で耐糖能が下がるのかは判定困難です。私たちのような糖質制限をしている産科では、血糖コントロールで困ったことは1型でも2型糖尿病でも妊娠糖尿病でもありません。ウテメリンは子宮筋などの収縮をおさえます。もともとはぜんそくや呼吸器の疾患の薬が改良されたものだと聞いています。これは心筋や呼吸筋などにも影響して動悸などの副作用を起こします。自律神経などに影響与えることなどが血糖値にも影響しているようです。ただ普通早産予防で入院した場合はウテメリン点滴を長期持続使います。この際の補液は5%ブドウ糖液を使います。これでも血糖値を押し上げています。絶対安静のストレス、高糖質食事と補液などもあって血糖コントロールができなくなると思います。糖質制限では、何も起こりません。安心して続けてください。
2015/06/22(Mon) 07:07 | URL | 宗田 | 【編集
宗田先生ありがとうございました
宗田先生、詳しいことを教えてくださりありがとうございました!

ずっと血糖値への影響が気になってモヤモヤしてウテメリン飲めずにいたのですが、スッキリしました。
安心して糖質制限を続けながら今日から服用始めたいと思います(^^)

本当にお忙しい中で、このように時間をさいて返事をくださったことに、感謝いたします!
ありがとうございました!
2015/06/22(Mon) 13:50 | URL | 27週妊婦 | 【編集
Re: 江部先生へ
mother さん

シスタチンCです。

シスタチンCでも、eGFRを計算してみましょう。

ただ、3ヶ月間糖質制限食を実践して、クレアチニン値が悪化しておられないので
経過をみながら糖質制限食を続けられてよいと思います。
2015/06/22(Mon) 17:04 | URL | ドクター江部 | 【編集
ありがとうございます
motherです。
シスタチンCでした。ご指摘ありがとうございます。
腎臓関連の値も正常範囲におさまるよう、引き続き糖質制限を続けます‼︎
2015/06/22(Mon) 20:41 | URL | 江部先生へ | 【編集
主治医との良好な対話です
 江部先生、毎日のブログ更新、ありがとうございます。
 おかげさまで、劇症1型糖尿人&インスリンポンプ人の私も、血糖値のコントロールが上手にできるようになりました。

 そして私の命の恩人の主治医とは、色々と勉強し、工夫したことについて、月に1度の診察(1型は義務付けられています)の時に、話し合っています。
 主治医はいつも丁寧に、応答してくれますので、お互いに気持ちよく診察ができています。医者と患者は診察という場において「完全に対等な関係」です。

 昨日、6月25日の血液検査、尿検査は、ほぼ前回と同じでした。
 ヘモグロビンA1cは前回が5.8で、今回が5.7。
 血糖値の乱高下を記録している私としては、平均の数値がこのレベルでも、満足できません。
 山と谷をならして、100mg/ldプラスマイナス10mg/dlを目指そうとしています。
 食べられる食材探しも続けています。最近、原産地の情報開示などで優秀なモスバーガーの季節限定メニュー、「モスの菜摘(なつみ) モス野菜 オーロラソース仕立て」(360円)を発見、おいしくいただいています。
 オージー・ビーフのハンバーグをレタスでくるんだものです。
 糖質制限食にはぴったりですね。モスバーガーのHPでご確認ください。

 ところで、昨日、私の所属する「糖尿国」の皆さんにも関心のあることを、主治医から聞きましたので、対話形式で紹介したいと思います。

 私:「血糖値のログを毎日つけていて思うのですが、ほかの皆さん、どのレベルでコントロールされているのですか?」
 主治医:「あなたの5.7という数値は例外です。6台の人はいませんし、皆さん7台にしたいと苦労されています。
 みなさんがあなたのように上手にコントロールされれば、私たち医者は助かるのですが――」
 ヘモグロビンA!cが6は平均血糖値135mg/dl、7は170mg/dl、数値180から血管内皮にダメージが生じるとされていますから、これは結構たいへんです。でも、これが現状のようです。
 でも、主治医は「糖質制限をしなさい」とは言いません。
 「カーボン・カウンティング」をすすめますが、私には、このような面倒な計算はできません。とっくの昔にお手上げとなりました。ほかの方もそうでしょう。

 私:「インスリンポンプのトラブル、注入がスムーズにできない、針を置いた部位から出血するとか、いろいろあると思いますが、私はお尻に針を置くようになって以来、トラブル無しできています。みなさんはどうでしょうか?」
 主治医:「トラブルがあっても気づかない人が少なくありません。あなたのように1日に4、5回も血糖を測定されませんから」

 話してわかったことは、「糖尿国」の人々への啓蒙が全然足りていないという事実です。
 大学病院ですら、このような状況です。
 そして、知らないから、血糖値200超え、300超えでも平気で生活し、合併症リスクを増大させている。これが「糖尿国」の現状のようなのです。

 そもそも、私自身が、青天の霹靂の劇症1型を発症して、はじめて江部先生の本を読んだくらいですから。

 「糖尿国」のみなさん、そして予備軍のみなさん、毎日血糖を測りましょう。食後1時間か2時間、血糖がピークになる時間を調べ、数値を調べましょう。
 
 もりそば1枚で、血糖がどれくらいあがるか、目で確認しましょう。そして糖尿病への理解を深め、家族、友人にも伝えましょう。
 まだまだ、啓蒙が足りないと、主治医との対話で知りました。

 
2015/06/26(Fri) 07:56 | URL | ちくてつです | 【編集
Re: 主治医との良好な対話です
ちくてつ さん

主治医との良好な信頼関係は素晴らしいですね。

2015/06/26(Fri) 14:48 | URL | ドクター江部 | 【編集
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