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ダイエット飲料で糖尿病リスクが高まる!?ネイチャーの論文。
おはようございます。

mmxさんと精神科医師Aさんから

ダイエット飲料で糖尿病リスクが高まる!?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150305-00000020-pseven-life


という記事に関して、コメントをいただきました。

この記事は、2014年9月17日、英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された論文に関するものです。

2014年09月19日 (金)の本ブログ記事
「人工甘味料で糖尿病リスク増加、ネイチャー誌に論文」

でとりあげました。

結局、この論文、メインは動物実験(マウス)の話なので、ヒトに再現性があるかどうかは、よくわかりません。

人工甘味料が、マウスの腸内細菌に影響を与えて、耐糖能を障害しているという仮説です。

ヒトでは、7人中の4人に腸内細菌の構成変化と血糖値の上昇がみられたということですが、あまりに少数ですので、今後のより大規模な研究が待たれるといったところですね。

現時点では、この論文のように、「ヒトにおける推奨最大摂取量」を、毎日のように継続摂取しない限りほとんど心配ないと思います。

以下、再掲します。


☆☆☆
人工甘味料で糖尿病リスク増加、ネイチャー誌に論文
2014年09月19日 (金)の本ブログ記事

こんばんは。

「人工甘味料で糖尿病リスク増加、ネイチャー誌に論文」
という記事が、新聞やネットに載りました。

その中で下記(☆)は、比較的良くまとまっている、BB NEWS のAFPというサイトの記事です。

ネイチャーですから、一流紙です。

しかし、

「複数のマウスと少人数の人間に対して実験を行った結果」
「広く使用されている3種類のNAS(アスパルテーム、スクラロース、サッカリン)を選び、人間の推奨最大摂取量をマウスの体の大きさに合わせて換算した量を飲み水に混ぜてマウスに与えた」


つまり、人間の推奨最大量をマウスに与えた実験で、

「NASを与えられたマウスには耐糖能障害がみられたが、ただの水や砂糖水を摂取したマウスにはみられなかった。」

ということです。

まあ、とりあえず、いわゆる人工甘味料は、少量にとどめておけば、めったなことはないと思います。

もともと、人工甘味料は大量に摂取するようなものではないと思います。

なお、エリスリトールはいわゆる人工甘味料の範疇には入りませんのでご安心を。


江部康二


(☆)
AFP
BB NEWS
http://www.afpbb.com/articles/-/3026232

人工甘味料で糖尿病リスク増加、ネイチャー誌に論文
2014年09月18日 10:34 発信地:パリ/フランス

【9月18日 AFP】
健康的とされる人工甘味料が、実際には糖尿病のリスクを高めている可能性があるとする研究論文が17日、英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。

人工甘味料が幅広い食品に使用され推奨されている現状の見直しを訴えている。

 ノンカロリー人工甘味料(NAS)とも呼ばれるこの添加物は、ソーダやシリアル、デザートなどに使用されており、体重増加や糖分摂取を気にする人々向けの巨大市場となっている。

 一部の専門家らは、世界各国で増加している2型糖尿病患者や、血糖値の上昇を伴う「耐糖能障害」と呼ばれる糖尿病の前段階に当たる状態の患者に対して、NASを推奨している。

 NAS分子は、舌の上に甘い味覚を残した後、体内に吸収されることなく腸管を通過する。これが、砂糖とは違い、カロリー量が無視できる程度(あるいはゼロ)になる理由だ。

 しかし論文によると、複数のマウスと少人数の人間に対して実験を行った結果、NASが腸内細菌の増殖と機能を阻害し、実は耐糖能障害を促進していることが分かったという。

 イスラエル・ワイツマン科学研究所(Weizmann Institute of Science)のエラン・エリナフ(Eran Elinav)氏とエラン・セガル(Eran Segal)氏が率いる研究チームは、広く使用されている3種類のNAS(アスパルテーム、スクラロース、サッカリン)を選び、人間の推奨最大摂取量をマウスの体の大きさに合わせて換算した量を飲み水に混ぜてマウスに与えた。

 その結果、NASを与えられたマウスには耐糖能障害がみられたが、ただの水や砂糖水を摂取したマウスにはみられなかった。

 また研究チームは、NASを摂取したマウスとブドウ糖を摂取したマウスの排せつ物を、腸内細菌を持たないマウスの体内に注入した。すると、NASの排せつ物を注入されたマウスの血糖値は急上昇し、腸内細菌が別のグループと比べより活発に栄養分からブドウ糖を搾取する働きを見せた。

 チームは次の段階として、研究対象を人間に移した。まず、糖尿病ではない381人から得たアンケートや健康データを入念に調べたところ、耐糖能障害とNAS摂取量増加との間には「重要な」関連性があることが分かった。

 さらに研究チームは、普段はNASを摂取しないボランティア7人に、米食品医薬品局(US Food and Drug Administration、FDA)が推奨する最大摂取量の甘味料を含んだ食事を7日間とってもらった。結果、マウスと同様に、4人の血糖値は5~7日以内に上昇し、腸内細菌の構成にも変化が見られたという。(c)AFP/Richard INGHAM ]



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
人工甘味料について
 2012年12月24日の3編のblogをお読みください

 何百人もの人間を対象にした介入調査です
2015/06/02(Tue) 15:41 | URL | 精神科医師A | 【編集
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