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膵炎と糖質制限食。急性膵炎。
こんばんは。

<膵炎と糖質制限食>
今回まずは、急性膵炎のお話です。
次回は慢性膵炎のお話です。

1)「急性膵炎」
診断基準を満たす急性膵炎は、急性腹症の一つであり、軽症と重症に分けられます。

急性膵炎臨床診断基準  (2008年改訂) 
1) 上腹部に急性腹痛発作と圧痛がある。
2) 血中、または尿中に膵酵素の上昇がある。
3) 超音波、CTまたはMRIで膵に急性膵炎に伴う異常所見がある。
上記 3項目中 2項目以上を満たし、他の膵疾患および急性腹症を除外したものを急性膵炎と診断。ただし、慢性膵炎の急性発症は急性膵炎に含める。膵酵素は膵特異性の高いもの(膵アミラーゼ、リパーゼなど)を測定することが望ましい。


急性膵炎で症状があるときは、治療として、まず膵臓を安静に保つために食事や水分の摂取を禁じ、点滴を大量にします。
重症の場合は10%近くが死亡するこわい病気です。
たんぱく分解酵素阻害薬の投与。
感染症を予防するために抗菌薬も投与。
重症急性膵炎では、循環管理や呼吸管理などの集中治療。
動注治療、持続的血液濾過透析などが必要となります。

急性膵炎は、致命的経過をとることがある重症例を除き、一般的には可逆性であり、臨床的回復後約 6 か月経過すると、膵臓は機能的・形態的にほぼ旧に復するとされます。

詳しくは
難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/entry/119
急性膵炎のサイトをご参照ください。

ともあれ急性膵炎の症状が、治まったら、糖質制限食は実践OKとなります。

一方アルコールが急性膵炎のもっとも多い原因ですから、過度な飲酒を控えることが大変重要です。

1日あたりの飲酒量が増えるに伴い急性膵炎のリスクが上昇することが知られています。


江部康二


☆☆☆
以下、難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/entry/119
のサイトから一部抜粋。

1. 重症急性膵炎とはどのような病気ですか
急性膵炎とは、食物の消化に必要な消化酵素(炭水化物を分解するアミラーゼ、たんぱく質を分解するトリプシン、脂肪を分解するリパーゼなど)と血糖の調節に必要なホルモン(血糖を下げるインスリンと血糖を高くするグルカゴンなど)を分泌する膵臓に、急激に炎症が起こり激烈な腹痛がおこる病気です。本来、食べ物を溶かす働きをする消化酵素が、膵臓自身を溶かしてしまう病気ともいえます。急性膵炎の中には、膵臓が腫れるだけで容易に回復する比較的軽症のもの(浮腫性膵炎)から、膵臓や周囲に出血や壊死を起こし(壊死性膵炎)、急激に死に至る重症例まで様々あり、その程度により軽症と重症とに分類されています。このうち、重症急性膵炎とは膵臓だけではなく、肺、腎臓、肝臓、消化管などの重要臓器にも障害を起こしたり(多臓器不全)、重篤な感染症を合併する致命率の高い急性膵炎を指します。重症急性膵炎は、10%近くの方が亡くなられる重い病気で、厚生労働省の特定疾患(いわゆる「難病」)に指定されています。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか
急性膵炎は通常、持続的で激しい上腹部痛で発症します。急性膵炎の中には、膵臓が腫れただけで容易に回復する比較的軽症のもの(浮腫性膵炎)から、膵臓や周囲に出血や壊死を起こし(壊死性膵炎)、急激に死に至る重症例まで様々あり、その程度により軽症と重症とに分類されています。このうち、重症急性膵炎では膵臓だけではなく、肺、腎臓、肝臓、消化管などの重要臓器にも障害を起こしたり(多臓器不全)、重篤な感染症を合併することがあります。急性膵炎全体では約2%、重症急性膵炎では約8%の方が治療にも関わらず、亡くなられます。急性膵炎の長期予後は比較的良好であり、多くは発症前と同じ状態にまで回復して社会復帰することが可能とされます。しかし、膵臓が広い範囲で壊死に陥った場合には膵臓の機能が欠落し、糖尿病や消化吸収障害などの後遺症が出ることがあります。これらに対しては適切な治療(食事療法やインスリン投与、消化酵素剤の服用)により対応します。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか
アルコールが急性膵炎のもっとも多い原因ですから、過度な飲酒を控えることが大変重要です。1日あたりの飲酒量が増えるに伴い急性膵炎のリスクが上昇することが知られています。急性膵炎の発生要因に関する研究によると、急性膵炎発症前24時間に100グラム以上のアルコール相当量を飲酒した場合には、飲酒しなかった場合に比べて膵炎のリスクは4.4倍に上昇します。同様に、膵炎発症前1か月間の飲酒量(アルコール相当量)が1日あたり50-99グラムでは3.5倍、100グラム以上では5.4倍に膵炎リスクが上昇します。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
昨年11月糖尿発覚してから先生のご指導で
先月末にはHbA1c6にまで下がりました
糖尿発覚前後なんですが、片足だけ冷えを感じるようになり、触ってみると冷たさは両足同じぐらいなんですが左足だけ冷たく感じます
糖尿発覚前もつま先だけちくっとする痛みもあり、糖質制限してからはその痛みはなくなりました。ネットで検索したところ糖尿になると神経症害がありますが、この症状は閉塞性動脈硬化というものでしょうか?
病院に行った方が良いのでしょうか?
常に感じるのではなく、1週間1~2回です
血糖値は平均朝食前は100~120ぐらいです
何か検査した方が良いですか?不安になり先生のご指導伺いたいです
宜しくお願いします
2015/05/12(Tue) 21:56 | URL | かりん | 【編集
もしかして
返信、ありがとうございます。
そうですか、糖尿病の薬やインスリンなしで、35mgや37mgの低血糖になることは珍しいのですね。
いつもではないのですが、低血糖になるときは
大抵、昼食後の長い散歩のあとになります。
朝は低血糖にはなりません。以前、江部先生が2型でインスリンが分泌できる人でも、
ごくまれにグルカゴン≫インスリンという分泌パターンの人はたんぱく質を摂取した時にも間接的に血糖値が上がることがあり得るとおっしゃっていましたが、もし、私がそのパターンで、なおかつ人よりおくれて(食後2時間以降に)インスリンが分泌されていたら?その上、午後に長い時間
散歩していたら低血糖になるのかも?と勝手な憶測をしています。全くありえないことかもしれませんが。ともかく、
あれこれ考えていないで
主治医の先生と相談します。いつも使っている血糖測定器を持って…。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
2015/05/12(Tue) 23:27 | URL | momo | 【編集
wikipediaにつきまして
いつも勉強させていただいております。
最新作も購入させていただきました。
それに際してですが、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%8E%E7%82%AD%E6%B0%B4%E5%8C%96%E7%89%A9%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%83%E3%83%88
こちらのwikipediaなのですが、いわゆる糖質制限についてのデメリットばかりが強調されすぎており、「バランス」に欠いた記事と言わざるを得ません。
そのため「wikipediaを見て怖くなってやめた」という方も時におり…。
先生の啓蒙の一環として、最新著作の内容をこちらに記載されるなどは可能なものでしょうか。
お忙しいと思うのですが、一つの意見としまして…。
どうか今後ともよろしくお願いいたします。
2015/05/13(Wed) 08:40 | URL | yu | 【編集
Re: タイトルなし
かりん さん

軽症の糖尿病神経障害と思われます。
痛みがなくなって良かったです。

閉塞性動脈硬化症は、軽症では冷えから始まることもありますが、
糖質制限で痛みが治ったなら、閉塞性動脈硬化の可能性は低いと思います。

一定以上の罹病期間の糖尿病や喫煙歴がないなら、まず閉塞性動脈硬化症は大丈夫と思います。

最近は、循環器で下肢の血流を超音波などで、簡単に調べてくれるので
検査するのもいいでしょう。
主治医とご相談いただけば幸いです。
2015/05/13(Wed) 14:28 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: wikipediaにつきまして
yu さん

拙著のご購入、ありがとうございます。

ウィキペディアに寄附はしているのですが、
自分で書いたことはないです。

すでに誰かが書いているところに、どうしたらいいのか?
ちょっとよくわかりません。
すいません。
2015/05/13(Wed) 14:53 | URL | ドクター江部 | 【編集
ありがとうございます
先日、慢性膵炎の事でコメントいたしました斉藤です。
膵炎について詳しく教えてくださりありがとうございました。
私は急性膵炎ではないと思うので、糖質制限を続けることにしました。
週末には久々に膵炎の検査を受ける予定なので、しっかりと自分の体と向き合ってみようと思います。
2015/05/14(Thu) 00:02 | URL | さいとう | 【編集
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