2008年02月14日 (木)
おはようございます。今日も寒いです。ゼロ度です。
運動とエネルギー源シリーズ、コメント結構多くて盛り上がってます。皆さん、興味がおありなんですね。
さて、
myさんの質問にあった「運動とインスリンの関係」について街のくまさんからコメントを頂きました。とてもわかりやすいので、アップさせてもらいます。
『運動時のインスリン
専門家ではないのですが、今まで江部先生のブログをもとに得た知識を基にmy#JalddaAさんの疑問点を自分なりに検証してみたいと思います。間違えている点があればご指摘頂ければ幸いですし、江部先生に再度レクチャーいただければ幸いです。
糖質利用度云々ではなく、糖質制限によって脂肪遊離酸を使う度合いが高くなると、ケトン体が高くのではないでしょうか。また、インスリン量の増加は膵臓の機能程度に比例するのであり、運動の過多によるものではないと思います。
運動による血糖値の改善はインスリンの分泌量増加ではなく、細胞表面のグルット4の活性化等による、ブドウ糖の取り込み増進=インスリン抵抗性の改善にあるのではないのでしょうか。
この文は精一杯理解しようとした結果です。間違えていたらご指摘下さい。お願い申し上げます。街のクマ 08/02/13』
街のクマさん、簡明なコメントありがとうございます。私の解説より理解しやすいですね。脱帽です(o^。^o)
私も街のクマさんの説に全面的に賛成です。
「糖質制限によって脂肪遊離酸を使う度合いが高くなると、ケトン体が高くなるのではないでしょうか。」
その通りです。糖質制限食実践中とか絶食中とかは、脂肪酸-ケトン体システムが活性化するので血中ケトン体濃度は高くなりますが、これは、基礎分泌のインスリンがあるていど確保されている限りは生理的なもので正常ですので心配要りません。
「また、インスリン量の増加は膵臓の機能程度に比例するのであり、運動の過多によるものではないと思います。」
そうですね。運動をしたからといってインスリンが追加分泌されることはありません。インスリンが追加分泌されるのは、糖質を摂取して血糖値が上昇したときですね。
「運動による血糖値の改善はインスリンの分泌量増加ではなく、細胞表面のグルット4の活性化等による、ブドウ糖の取り込み増進=インスリン抵抗性の改善にあるのではないのでしょうか。」
仰る通りです。運動の急性効果では、筋収縮により(インスリンの追加分泌が無くても)グルット4が細胞表面にでてきて、血液中のブドウ糖が筋肉細胞内に取り込まれます。
また、運動の慢性効果(有酸素運動の定期的な継続)により、グルット4の活性化等細胞レベルでインスリン抵抗性が改善します。つまり自前のインスリンの効きが良くなります。
江部康二
運動とエネルギー源シリーズ、コメント結構多くて盛り上がってます。皆さん、興味がおありなんですね。
さて、
myさんの質問にあった「運動とインスリンの関係」について街のくまさんからコメントを頂きました。とてもわかりやすいので、アップさせてもらいます。
『運動時のインスリン
専門家ではないのですが、今まで江部先生のブログをもとに得た知識を基にmy#JalddaAさんの疑問点を自分なりに検証してみたいと思います。間違えている点があればご指摘頂ければ幸いですし、江部先生に再度レクチャーいただければ幸いです。
糖質利用度云々ではなく、糖質制限によって脂肪遊離酸を使う度合いが高くなると、ケトン体が高くのではないでしょうか。また、インスリン量の増加は膵臓の機能程度に比例するのであり、運動の過多によるものではないと思います。
運動による血糖値の改善はインスリンの分泌量増加ではなく、細胞表面のグルット4の活性化等による、ブドウ糖の取り込み増進=インスリン抵抗性の改善にあるのではないのでしょうか。
この文は精一杯理解しようとした結果です。間違えていたらご指摘下さい。お願い申し上げます。街のクマ 08/02/13』
街のクマさん、簡明なコメントありがとうございます。私の解説より理解しやすいですね。脱帽です(o^。^o)
私も街のクマさんの説に全面的に賛成です。
「糖質制限によって脂肪遊離酸を使う度合いが高くなると、ケトン体が高くなるのではないでしょうか。」
その通りです。糖質制限食実践中とか絶食中とかは、脂肪酸-ケトン体システムが活性化するので血中ケトン体濃度は高くなりますが、これは、基礎分泌のインスリンがあるていど確保されている限りは生理的なもので正常ですので心配要りません。
「また、インスリン量の増加は膵臓の機能程度に比例するのであり、運動の過多によるものではないと思います。」
そうですね。運動をしたからといってインスリンが追加分泌されることはありません。インスリンが追加分泌されるのは、糖質を摂取して血糖値が上昇したときですね。
「運動による血糖値の改善はインスリンの分泌量増加ではなく、細胞表面のグルット4の活性化等による、ブドウ糖の取り込み増進=インスリン抵抗性の改善にあるのではないのでしょうか。」
仰る通りです。運動の急性効果では、筋収縮により(インスリンの追加分泌が無くても)グルット4が細胞表面にでてきて、血液中のブドウ糖が筋肉細胞内に取り込まれます。
また、運動の慢性効果(有酸素運動の定期的な継続)により、グルット4の活性化等細胞レベルでインスリン抵抗性が改善します。つまり自前のインスリンの効きが良くなります。
江部康二
江部先生、街のクマさん、ご教示ありがとうございます。
1型で内因インスリンのない私は、インスリンが無いとグルコースを取り込めないと考えております。
グルット4の取り込みが、どの程度の仕事をするのかが判らなくて、今回、江部先生に質問させていただきました。
言葉足らずで判りにくかったですね。
これまで、何度か、ボーラスインスリンの作用時間でない時間帯(基礎だけと表現した時間帯)に強度の強くないウォーキングをしたのですが、血糖値は上がった時も下がった時もございました。
また、インスリン無しで激しい運動をすると、血糖値は上がるとも聞いたことがございます。それが運動量とインスリン量の関係と表現したのですが、適切ではなかったようですね、申し訳ないです。
私も運動により、インスリン分泌が増加するとは考えていません。ハーフマラソンまではムリですが、グルット4の作用を実体験を重ねてみます。 ありがとうございます。
1型で内因インスリンのない私は、インスリンが無いとグルコースを取り込めないと考えております。
グルット4の取り込みが、どの程度の仕事をするのかが判らなくて、今回、江部先生に質問させていただきました。
言葉足らずで判りにくかったですね。
これまで、何度か、ボーラスインスリンの作用時間でない時間帯(基礎だけと表現した時間帯)に強度の強くないウォーキングをしたのですが、血糖値は上がった時も下がった時もございました。
また、インスリン無しで激しい運動をすると、血糖値は上がるとも聞いたことがございます。それが運動量とインスリン量の関係と表現したのですが、適切ではなかったようですね、申し訳ないです。
私も運動により、インスリン分泌が増加するとは考えていません。ハーフマラソンまではムリですが、グルット4の作用を実体験を重ねてみます。 ありがとうございます。
myさん。
1型で基礎分泌のインスリンがない場合は、
仰有るとおり、運動しても単純に筋肉が血糖が取り込めるわけではありません。
街のくまさんと私のコメントは、正常人或いは2型で基礎分泌のインスリンがある程度保たれている人に対するものです。
1型と運動に関しては、はっきりした定説がまだ確立されていないようですので遺憾ながらコメントができません。すみません。
1型で基礎分泌のインスリンがない場合は、
仰有るとおり、運動しても単純に筋肉が血糖が取り込めるわけではありません。
街のくまさんと私のコメントは、正常人或いは2型で基礎分泌のインスリンがある程度保たれている人に対するものです。
1型と運動に関しては、はっきりした定説がまだ確立されていないようですので遺憾ながらコメントができません。すみません。
2008/02/16(Sat) 07:34 | URL | 江部康二 | 【編集】
お言葉、嬉しく存じます。ありがとうございました。
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