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ADAの1型糖尿病に対する合同声明(2014)と糖質管理食
こんにちは。

米国糖尿病学会(ADA)の、「1型糖尿病患者と糖質管理食」に対する見解を調べてみました。

2014年に、米国糖尿病学会の1型糖尿病に関するPosition Statement(合同声明)が、Diabetes Care(米国糖尿病学会公式誌)に発表されていました。

Position Statement(合同声明)は、一番格式が高いものです。

その2042ページのNUTRITION THERAPY(栄養療法)の中のRecommendations(推奨)の項に

『Monitoring carbohydrate intake, whether by carbohydrate counting or experience-based estimation, remains a key strategy in achieving glycemic control. 』

『炭水化物の摂取をモニタリングすることは、カーボカウンティングであれ、経験に基づく評価であれ、血糖コントロール達成において、依然として鍵となる戦略のままである。』


と明記してありました。

少なくとも米国糖尿病学会は、1型糖尿病に関して「カーボカウンティング」をはじめとして炭水化物をモニタリングすることを、きっちり推奨していました。

日本糖尿病学会さん、またまたガラパゴスにならないようにせめて、1型糖尿病でインスリン注射をしている患者さんには、倫理的にも「カロリー制限食」ではなく「糖質管理食」を推奨するのが本筋ではないでしょうか。

1型糖尿病患者さんのために
是非ともよろしくお願い申し上げます。


江部康二


☆☆☆
http://care.diabetesjournals.org/content/early/2014/06/09/dc14-1140.full.pdf
2034 Diabetes Care
Type 1 Diabetes Through the Life Span: A Position Statement of the American Diabetes Association

2042 Position Statement

NUTRITION THERAPY

Nutrition therapy is an important component of the treatment plan for all individuals with type 1 diabetes. Each patient should have an individualized food plan based on food preferences, schedule, and physical activity. Nutrition therapy aims to ensure that the patient and family understand the impact food has on blood glucose, how food interacts with exercise and insulin to prevent hypoand hyperglycemia and to achieve glucose goals, and how to implement the food plan in a variety of situations. The food plan takes into consideration the patient’s numeracy, literacy, engagement, and ability to adjust insulin. General diabetes nutrition principles, as defined in the ADA Standards of Care, apply to people with type 1 diabetes, particularly in reference to normal growth and development in youth and the maintenance of a healthy body weight at all ages.
Specifically, with regards to individuals with type 1 diabetes, topics such as carbohydrate counting and meal composition should be addressed.
For selected individuals who have mastered carbohydrate counting,
education on the impact of protein and fat on glycemic excursions (逸脱)should be incorporated into diabetes management (32). Those who are overweight or obese may benefit from weight reduction counseling.

Recommendations
・ Individualized medical nutrition therapy is recommended for all people with type 1 diabetes as an effective component of the overall treatment plan. (A)
・ Monitoring carbohydrate intake, whether by carbohydrate counting or experience-based estimation, remains a key strategy in achieving glycemic control. (B)
・ If adults with type 1 diabetes choose to drink alcohol, they should be advised to do so in moderation (one drink per day or less for adult women and two drinks per day or less for adult men). Discussion with a health care provider is advised to explore potential interactions with medications. Adults should be advised that alcohol can lower blood glucose levels and that driving after drinking alcohol is contraindicated. (E)


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
糖質制限生活の弊害
こんにちは
糖質制限生活を始めて3年目です。
BMI25以上だったのが20程度で落ち着いています。
糖尿病家系なので、ダイエットもかねて糖質制限しているのですが、姑と話をするたびに
炭水化物抜きは痴呆になりやすい、若年性アルツハイマーになりやすい。最近、医師の間で問題になっているからやめなさいと指摘されます。
糖尿病は怖いのですが、痴呆も気になります。姑の言うことは本当なのでしょうか?
2015/03/31(Tue) 17:53 | URL | SAmansa88 | 【編集
50代女性です。糖尿人ではありませんが、両親が糖尿人なので、貴作貴ブログ拝見し糖質制限食始めて一カ月です。寝たきりの夫の介護と家事に明け暮れ、今迄は夕方には疲労困憊でした。それが最近は夕方でも疲労感がありません。ところが今迄以上にイライラが強くなりました。
考えてみると、今迄は夕方お菓子やおにぎりを必ず摂ってました、また、毎日の疲労のみに目を向けてました。現金なもので体調が良くなると、趣味など自分の生活を変えようかと欲が出てき、我ながら驚いてます。ヘルパーの方がたに糖質制限食紹介しております。ありがとうございます。
2015/03/31(Tue) 18:50 | URL | T | 【編集
Re: 糖質制限生活の弊害
SAmansa88 さん

久山町研究で、白米を沢山食べる人がアルツハイマー病のリスクが大きいことが
明らかとなっています。

白米をたくさん食べると糖尿病になりやすいという研究もあります。

高インスリン血症もアルツハイマー病のリスクであり、糖質を食べると高インスリン血症となります。

姑さんのいうことは真逆ですね。
2015/03/31(Tue) 19:47 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
T さん

炭水化物依存症的なイライラは、そのうち慣れると思います。
このまま、糖質制限食を続けて健康度を高めてくださいね。
2015/03/31(Tue) 19:50 | URL | ドクター江部 | 【編集
こんにちは。
さっそくモリドルチョコレートを食べ、そのおいしさに感動致しました。ありがとうございました。
あまりの美味しさに、ちょこちょことつまんでしまうのですが、血糖値にあまり影響がないとはいえ、ちょこちょこ食べは良くないのでしょうか?
2015/03/31(Tue) 22:43 | URL | のろま | 【編集
こんにちは。
いつもありがとうございます。

私は糖質制限をして1年1ヶ月経ちました。
職場の人にも糖質制限を伝え、
夜だけは炭水化物を控えてるそうですが、
その人の、かかりつけの病院に行くと、医者から
【炭水化物を全くとらないのはよろしくない】
と、言われるそうです。
何がよろしくないんですか?と尋ねたところ、
やはり脳には必須なんだ!!!とのこと。
ほんとに呆れてしまいますね。

ご飯やラーメンなど食べたくならないのか?
と、聞かれますが私はまったくそう思いません。
本当に糖質中毒だったんだな、と思います。
なんなんでしょう、あの時の食欲・・・

それから・・・
キレる。記事。まさに!!!と思いました。
http://news.ameba.jp/20150324-372/
2015/04/01(Wed) 10:11 | URL | 美月 | 【編集
Re: タイトルなし
のろま さん

モリドルチョコなら、血糖値はほとんど上昇しません。

美味しく楽しく糖質制限食ですから、
それぐらいは、OKです。
2015/04/01(Wed) 13:44 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
美月さん

キレる・・・記事

・ 盛岡少年院の少年の例
朝食:なし
昼食:パン
間食:パン、ポテトチップス2袋、ジュース、カップヌードル
夕食:えぴピラフかグラタン(外食)、ジュース、ポテトチップス
※ ジュースは一日5〜6本


これって、全て糖質ですね。
グルコースミニスパイクの嵐ですので、心理的に不安定になりやすいです。
2015/04/01(Wed) 14:08 | URL | ドクター江部 | 【編集
長寿の条件
はじめまして。いつもこのブログを読みながら糖質制限を実践しています。有益な情報をどうもありがとうございます。

ところで、今日、世界最高齢の大川ミサヲさんが老衰のため117歳で亡くなられたというニュースに接しました。まずは、故人のご冥福のためにお祈りします。

大川さんは、ご飯が大好きで、毎日三食しっかりと食べ、八時間の睡眠をとってらしたそうです。

大好物は鯖の押し寿司で毎月食べていたそうです。誕生日にはケーキもお召し上がりになり、最近は、ラーメンやビーフシチューが大好きだったそうです。

要するに、糖質制限とは全く縁がなく、それでも、117歳の長寿を全うされたとのことです。

血糖値、インシュリの害、三型糖尿病、酸化、糖化などの理論からすれば、全く信じられないと感じてしまうのですが、先生はどう思われるでしょうか?よろしければ、コメントを頂ければと思います。
2015/04/01(Wed) 16:56 | URL | ジョー | 【編集
Re: 長寿の条件
ジョー さん

長寿は、一番の要因は遺伝的な体質のようです。

後天的な要因として糖質制限をすれば、老化がゆっくりとなる可能性があります。

例えばタバコが、体に悪いことには、多くのエビデンスがあります。
一方、喫煙者が90才まで生きることもあるでしょう。
だからといって喫煙を勧めることにはなりません。

大川ミサヲさんのように、ご飯をたくさん食べて長生きする人もいるのでしょうが、
結局、確率の問題ですね。
2015/04/01(Wed) 20:30 | URL | ドクター江部 | 【編集
認知症と久山研究
老年精神医学雑誌26巻増刊-1,138-144頁, 2015 Mar

認知症のコホート研究― 久山町研究―
清原 裕
http://www.wound-treatment.jp/new-data/2015-0403/1.pdf

 近年、地中海式食事法(オリーブオイル、穀物、野菜、果物、ナッツ、豆、魚、鶏肉を中心とした食事に少量のワイン)は、ADのリスクを40%ほど減少させるという海外の追跡研究の成績がわずかながら散見される。しかし、食文化はそれぞれの民族や国によって違いがあり、有益とされる海外の食生活をそのままわが国に持ち込むことはなかなかできない。そこで、1988年に久山町の健診で食事調査を受けた認知症のない60~80歳の1,006人を対象とした追跡研究において、わが国の地域住民が有するさまざまな食事パターンのなかで認知症発症に影響を与えるものを検討した。

 はじめに追跡開始時の食事調査において、これまで認知症と関係があると報告されている栄養素と関連する食事パターンを縮小ランク回帰法により抽出した。その結果、求められたいくつかの食事パターンのうち、大豆・大豆製品、緑黄色野菜、淡色野菜、海藻類、牛乳・乳製品の摂取量が多く、米の摂取量が少ないという食事パターンが、認知症に関連する可能性のある栄養素と最も強い相関を示した[8]。この食事パターンには、果物・果物ジュース、イモ類、魚の摂取量が多く、酒の摂取量が少ないという傾向もみられた。

 次に、この食事パターンのスコアで対象者を4等分して15年間追跡し、認知症発症に対する影響を多変量解析で他の危険因子を調整して検討した。その結果、これらの食品を多く摂取している群ほど全認知症の発症リスクが有意に低かった(図3)[8]。病型別にみると、この関係はVaDおよびADでも認められた。

 減らすとよい食品となった米を単品でみると、その摂取量と認知症発症との間に明らかな関連は認めなかった。一定の摂取カロリーのなかで、米(ごはん)の摂取量が多いほど予防効果がある他の食品(おかず)の量が減ってしまうので、このようなパターンが出たものと思われる。主食(米)に偏らず、上記の主菜・副菜をしっかり摂ってバランスのよい食事を心がけることが認知症のリスクを減らすうえで有効と考えられる。

8) Ozawa M, Ninomiya T, Ohara T, Doi Y, et al.: Dietary patterns and risk of dementia in an elderly Japanese population; The Hisayama Study. Am J Clin Nutr, 97:1076-1082 (2013)
http://ajcn.nutrition.org/content/97/5/1076.full
2015/04/03(Fri) 14:47 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: 認知症と久山研究
精神科医師A さん

最新の久山町研究の情報をコメントいただき
ありがとうございます。

「大豆・大豆製品、緑黄色野菜、淡色野菜、海藻類、牛乳・乳製品の摂取量が多く、米の摂取量が少ないという食事パターン」

上記の認知症予防によい食事パターンは、ほぼ「糖質市絵弦食」ですね。
2015/04/03(Fri) 17:27 | URL | ドクター江部 | 【編集
糖尿病はAD発症の危険因子
精神科医師Aさん

一方で「糖尿病はAD発症の危険因子」と言えるわけですよね。
2015/04/03(Fri) 17:59 | URL | 福助 | 【編集
エリスリトール
私は、糖質セイゲニストですが、日頃、ラカントを使用していますが、
結構なお値段ですので、いろいろ見ていたら、他社メーカーで作られている、“エリスリトール”が半値近くで販売されていました。
そのような商品は、ラカントと同じで人工物でなく、安全で、同等商品と考えて良いのでしょうか?
2015/04/05(Sun) 17:28 | URL | オカダ | 【編集
Re: エリスリトール
オカダ さん

近年は健康増進法に基づいて、成分表示義務があるので
インチキはないと思います。

サラヤのラカントSは、99%がエリスリトールで、残りの1%が羅漢果エキスなので
全て天然に存在する成分と言えます。

他のメーカーの製品に関しては、当該のメーカーに直接問い合わせしていただけば幸いです。

味の素の「パルスイートゼロ」は主成分はエリスリトールで、
人工甘味料のパルスイートがごく少量含まれています。

浅田飴の「シュガーカットゼロ」は主成分はエリスリトールで、
人工甘味料のスクラロースがごく少量含まれています。
2015/04/05(Sun) 17:51 | URL | ドクター江部 | 【編集
外因性AGEの摂取は糖尿病患者に危険でしょうか?
 毎日のブログ更新、ありがとうございます。
 たいへんなご苦労と拝察いたします。
 私が、先生が先日ブログで紹介された、「劇症1型糖尿病」を発症したのは2014年11月2日でした。
 意識不明となり、救急車で救命外来へ搬送されました。
 担当の若いドクターが、日本に5000人〜7000人しかいない劇症1型を疑ってくれて、血糖値1800台の重篤な状態だと、大学病院の糖尿病専門医に伝えてくれました。
 そして、一命をとりとめました。
 それまで、63歳で発症するまでは、肉食は極力避けて、そば、うどん、パスタ、ご飯などの生活でした。
 糖尿病への道をまっすぐ走ってました。

 ということを、その大学病院に入っているローソンの本棚に「糖質オフ健康法」を見つけて、読んで、「はじめて知りました」
 そしてその日から、糖尿病の病院食に疑いをもち、朝食の食パン2枚は、1枚の4分の1くらいを摂るようにしました。
 夕食のご飯も、4分の1とかに減らしました。
 退院後も、1型糖尿病は血糖のコントールがむずかしく、インスリンポンプを装着しつつ、なんとかやりくりをしています。
 先生の本はほとんど購入し、何度も読み返しています。
 2型糖尿病は糖質1グラムで3mg、1型は5mg血糖を上げるという知識など、頭に刻んでいます。
 ところで、糖尿病は個人差が大きいように感じます。
 私の場合、糖質1グラムで10mg/dlも血糖値があがります。測定して、何度か確認しました。
 また、先日、焼酎を飲み過ぎて、「まっ、いいか」と海鮮焼きそばを頼み、3分の1食べましたら、食後血糖値が469mgとなり、卒倒しかけました。
 その後、全米ベストセラーの「小麦は食べるな!」を読んで、「現代小麦」がものすごく血糖値を上げやすい、上げた血糖値を4〜6時間も持続させるということを知り、仰天しました。
 1型糖尿病の私たちは、ラーメン、うどん、パスタ、蕎麦などは厳禁なのだと理解したところです。

 ながながと書いて申し訳ありません。
 「小麦は食べるな!」の175ページに、アルツハイマー病の原因とも言われるAGE(終末糖化産物)の悪影響が説明されています。
 これは糖尿病専門医の方も、「AGEに気をつけなさい」と言われていて、知ってはいましたが、本書の指摘はかなり深刻だと受け止めました。
 肉の直火焼き、揚げ物など、肉を高温で加熱するとAGEの量が1000倍以上になるとの説明です。
 糖尿病は、なっただけで、アルツハイマー病のリスクが2倍になっていますから、その上に外因性のAGEを大量に摂取すると、リスクがもっと大きくなるということなのでしょうか?
 本書に、加工食品でAGEを多く含むものが、ベーコン、ソーセージ、サラミなどと指摘してあり、わが家の食卓から取り除いたところです。
 外因性AGEと糖尿病患者のアルツハイマー病、その他の合併症などとの因果関係は、研究があるのでしょうか?
 また、私たち糖尿病患者は、外因性AGEについて、どう考え、食生活でどのように対処すればよいのでしょうか?
 お暇なときに、基本的な考え方をお教えいただけないでしょうか?

 ちなみに、私は発症以降、草食から肉食になりました(^^) 焼き肉、ハンバーグ定食などを週に2回くらいいただくようにしています。

 そして、先生が指摘されていますように、「低血糖だけにはならない」と、血糖コントロールは高めの平均135mg/dl(ヘモグロビンA1cは6.0)を目指していて、先月は6.3でした。尿中アルブミン値も正常でした。
2015/04/06(Mon) 10:07 | URL | ちくてつ | 【編集
Re: 外因性AGEの摂取は糖尿病患者に危険でしょうか?
ちくてつ さん


【「低血糖だけにはならない」と、血糖コントロールは高めの平均135mg/dl(ヘモグロビンA1cは6.0)を目指していて、先月は6.3でした。尿中アルブミン値も正常。】


劇症1型で、このデータなら素晴らしいです。これなら将来の合併症の心配もないですね。

AGEsですが、高血糖により体内で産生されたものは、確実に糖尿病合併症の元凶といえると思います。
ー方、外因性AGEsに関しては、良くわかっていないというのが現状です。

しかし、人類が火を使い始めて短命になったとは、考えられません。
従いまして、私は外因性AGEsが、人体に大きな悪影響を及ぼす可能性は低いと思います。

2015/04/07(Tue) 10:11 | URL | ドクター江部 | 【編集
お返事、感謝します
早速のお返事、ありがとうございます。ちょうどいま、糖質制限の先駆者、バーンスタイン博士の「糖尿病の解決」第5版を読み始めたところです。
食事計画のレシピに、ベーコン、ハンバーガーが入っていました(^^)
博士は1型を子供の頃に発症、大人になって合併症が出てきたのを自分で治し、中年になって医者になり、70代の今日までお元気だそうです。
博士が発症されたのは1946年、博士のレシピは半世紀のエビデンスだと思いました。
外因性ages、気にせず、楽しく、美味しく糖質制限を続けたいと思います。
2015/04/07(Tue) 15:18 | URL | ちくてつ | 【編集
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