緩い糖質制限食とスーパー糖質制限食と従来の糖尿病食
こんにちは。

精神科医師Aさんから産経ニュースの情報をいただきました。

ありがとうございます。

北里研究所病院の山田悟医師の談話が、
2014.12.12 の産経ニュース(インターネット)
http://www.sankei.com/life/news/141212/lif1412120023-n1.html

で記事にされています。

山田悟医師、今回はかなり踏み込んだ発言で、以前のカロリー制限食擁護の立場から、鮮明に糖質制限食にシフトしています。

2年前くらいまでは、カロリー制限食で上手くいかないときは、糖質制限食も選択肢の一つといったスタンスでした。

今回の記事では、

「カロリー制限食は空腹感で継続しがたく、筋肉や骨を減少させる。また、オメガ3脂肪酸はじめ特定の不飽和脂肪酸の積極的な摂取は死亡率や心血管疾患の減少がみられることなどから、脂質制限食も一般には推奨できない」

とカロリー制限食・脂肪制限食に批判的な姿勢が鮮明となっています。

すなわち、現行の日本糖尿学会推奨の従来の糖尿病食(カロリー制限、脂肪制限、高糖質食)を批判しています。

「糖質制限食は1食の糖質が20~40グラム、スイーツの糖質で10グラムを加えて1日の総量を70~130グラムとし、満腹になるまで食べても血糖、体重、血圧、脂質を改善させる」

山田流の緩い糖質制限食ですね。

この緩い糖質制限食で、
空腹時血糖値:110mg/dl未満
食後1時間血糖値:180mg/dl未満
食後2時間血糖値:140mg/dl未満

が達成できる糖尿人は、それでいいと思います。

しかし、上記数値目標が緩い糖質制限で達成できない糖尿人は、合併症予防のためには、スーパー糖質制限食がお奨めです。

スーパー糖質制限食は、

1回の食事の糖質量が10~20g以下
間食の糖質量は5g以下で一日に2回くらい

が目標となります。

緩い糖質制限食の<血糖、体重、血圧、脂質を改善効果>は、スーパー糖質制限食には及びませんが、従来の糖尿病食に比べたら、はるかにましです。

ともあれ、日本糖尿病学会推奨の糖尿病食(カロリー制限、脂肪制限、高糖質食)は、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を必ず生じて酸化ストレスリスクとなり、合併症の予防は、極めて困難であり、糖尿人にとっては「慢性殺人食」と言える代物です。

日本全国の糖尿人の皆さん、せめて「慢性殺人食」だけは止めましょう。


江部康二


☆☆☆

以下、産経ニュースから、転載です。

糖質コントロール 無理なくおいしく食事制限

 糖尿病をはじめ肥満や脂質異常症、高血圧症などメタボリックシンドロームによるリスクや疾患に対し、さまざまな食事療法が行われている。

 北里研究所病院(東京都港区)の山田悟・糖尿病センター長は「カロリー制限食は空腹感で継続しがたく、筋肉や骨を減少させる。また、オメガ3脂肪酸はじめ特定の不飽和脂肪酸の積極的な摂取は死亡率や心血管疾患の減少がみられることなどから、脂質制限食も一般には推奨できない」とする。

 山田センター長は糖尿病などの食事療法で糖質制限食に着目した。糖質の多いパン、ご飯や麺、根菜類や果物、甘いものだけを制限し、肉や魚、卵、大豆や乳製品、葉もの野菜などによるカロリー摂取は基本的に制限しない。

 「糖質制限食は1食の糖質が20~40グラム、スイーツの糖質で10グラムを加えて1日の総量を70~130グラムとし、満腹になるまで食べても血糖、体重、血圧、脂質を改善させる」と説明する。茶碗(ちゃわん)に半分のご飯で糖質は25グラム程度と“主食OK”は受け入れやすい。さらに「高タンパク質食は血糖改善効果があるといわれる。満腹になりやすく、エネルギー消費を高めるが、高脂質食もその維持に役立つ」。

 フィリップス・エレクトロニクス・ジャパン(同港区)は10~11月に糖尿病患者を調査し、64.7%が食事制限の挫折を経験していたことが分かった。「食事制限中も食べたい」は、ご飯、麺類が1、2位となり、4割が低糖質の食品を取る。低糖質食品を手軽に購入したいも4割に及ぶ。

 同社はパスタ、うどんなど生麺が作れるヌードルメーカーを6月から販売して好調だが、鳥越製粉(福岡市)の製品開発に協力し、糖質を最大70%抑えた専用の「低糖質めんミックス」も10月に発売された。

 フィリップスのマーケティング担当、佐野泰介さんは「手作りの価値が見直される中、低糖質の食品に対する要望も寄せられました。家族で同じものを食べたいという思いに添い、食の安心にも役立ちたい」と語っている。(谷口康雄)】




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
山田医師の談話
江部先生、こんばんは

山田先生が糖質制限食を明確に支持された事は、大変素晴らしいですね。

日本糖尿病学会の医師が明確に支持するのは、私達が想像する以上に大変な勇気がいる事でしょう。あらめて敬意を表します。

山田先生が、糖尿病学会の先頭をきって支持された事により、支持したいと思われている医師は、とても支持しやすくなると思います。

「正しい事は、正しい!」と言える気骨のある医師が、これからどんどん出て来られると期待できますね。私達は命が懸っていますから。

以前、確か山田先生は糖質制限食は「百利あって一害なし」という明言を述べられたと思いますが、正にその通りだと思います。

日本糖尿病学会のターニングポイントは、山田先生ですね。
2014/12/13(Sat) 21:02 | URL | モン吉 | 【編集
Re: 山田医師の談話
モン吉 さん

コメントありがとうございます。
山田悟先生、頑張ってほしいですね。
2014/12/14(Sun) 10:26 | URL | ドクター江部 | 【編集
すい臓摘出
江部先生、
アメリカ在住の者(70歳)です。
最近このサイトを知り、アマゾンから先生の著書をオーダしました。
私は、12年ほど前にすい臓(60%)、脾臓100%を摘出しました。良性ということでしたが、将来的には糖尿病になると言われ、家系にも糖尿病がおおいです。10月の血液検査では、FingerGlucose=104,Normal Range=70-99とあります。 Hgb A1CIn-house only?=5.9(NR=4.2-5.6)
Lipase,Serum=21(NR0-59)
Cholesterol,Total=205 (NR=100-199) HDL=74LDL(NR>39) VLDL Cholesterol Cal=19(NR 5-40)LDL Cholesterol 112(NR0-99)
ここ数年血糖値が高くなり医者からは、薬の投与を考えてみてはと言われていますが、なるべくら薬無しで行きたいと考えています。
すい臓摘出者でも、主食抜きの生活でも大丈夫なのでしょうか?また、炭水化物が不足すると、思考力低下、体力低下とききましたが、エネルギー源は何からとるのでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありません。よろしくお願い致します。なお、アマゾンからは、2,3日で届きます。
このサイトを知り、本当に喜んでおります。
2014/12/18(Thu) 01:37 | URL | sakura | 【編集
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