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「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」東京講演の御報告。
こんにちは。

一般社団法人日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京)
「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」
■日時: 9月28日(日) 13:20~16:00頃 ※入場受付・開場は、13:00~
■会場: WATERRAS COMMON (ワテラスコモン) 3F「ワテラスコモンホール」
◆講演① 『脂肪とコレステロールは、あなたの体にいいですよ』
講師: 大櫛陽一 東海大学名誉教授/大櫛医学情報研究所所長
◆講演② 『糖質制限食による糖尿病治療』
講師: 江部康二(一財)高雄病院理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長


無事終了しました。

ワテラスコモンホール、新しくできれいな建物で気持ち良かったです。

アクセスも、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅徒歩約2分
JR「御茶ノ水」駅徒歩約3分
東京メトロ丸ノ内線「淡路町」駅徒歩約2分
と事情に幸便です。

方向音痴の私も、京都駅→東京駅→中央線でJR御茶ノ水駅→徒歩
迷わずに辿り着きました。
また使いたくなる会場でした。

参加者も優に140名を超えて大盛況でした。

ブログ読者の皆さんには、いつもご協力いただき、ありがとうございます。


大櫛陽一先生は、根拠となる論文を逐一示しながら、中性脂肪が少々高値でも心配ないことをまず、話されました。

米国ガイドライン(N Engl J Med 2007;357:1009)では、
心筋梗塞の既往歴のない人
正常 999以下 (99.9%)
急性膵炎予防 1,000以上 ( 0.1%)


ということだそうで、私もびっくりでした。

中性脂肪値999mg/dlまでは治療の必要なしです。

急性膵炎を予防する意味で、血清中性脂肪値が1000mg/dl以上ある人は、治療の対象となるということです。

日本動脈硬化学会、特定健診(40~74歳)
判定基準
正常 149以下 (76%)
生活習慣指導 150~299 (20%)
受診勧奨 300以上 ( 4%)


日米の中性脂肪のガイドラインを比較すると、あまりの差に二度びっくりですね。

コレステロールに関しても、家族性高コレステロール血症の一部の人が、抗血栓薬の投与が必要であるけれど、それ以外はスタチンも含めて内服薬は不要との説明でした。

米国ガイドライン(心臓病学会 2013年11月)
正常 189以下 (97%)
遺伝病検査 190以上 ( 3%)
*低下治療目標値は廃止されました


日本動脈硬化学会、特定健診(40~74歳)
正常 119以下 (45%)
生活習慣指導 120~139 (25%)
受診勧奨 140以上 (30%)


日米のLDLコレステロールの基準に対するガイドラインも上述のように大きな差があります。

米国ガイドラインで、低下治療目標値が廃止されたのは、極めて大きな変化と言えます。


私は糖尿病を中心に、60分間、理論と実践を語りました。

藤原道長(日本最初の糖尿人)、
三大栄養素と血糖値、
米国糖尿病学会2013年の栄養療法に関する声明、
食品交換表第7版、2013年、
インスリンは三重の肥満ホルモン、
日本腎臓病学会のCKDガイド2012、
糖質制限食と腎不全、
厚生労働省、国民栄養の現状、三大栄養素の摂取比率の推移、
糖尿病患者数、糖尿病予備群患者数の推移、
信頼度の高いDIRECT、
信頼度の高いACCORD、
糖尿病患者さんの症例報告、
酸化ストレスと疾病、
日本糖尿病学会の血糖コントロール目標(2013年6月1日)
糖尿病合併症:透析、切断、失明、
久山町の悲劇、
薬物療法(内服薬7種、注射薬2種)の多さ、
テーラーメードダイエット
・・・・・

結構盛りだくさんにお話しました。

質疑応答の時間を30分とっていたのですが、質問が引きも切らず、とうとう時間が足らなくなって打ち止めとなり、申し訳ありませんでした。

ともあれ大変充実した有意義な講演会でした。

講演の後、各地から参加の医師と栄養士約20名でで意見交換会をもち、糖質制限食のネットワークが確実に広がっていることを実感できました。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
毎日記事を楽しみに読ませていただいています。糖質制限を始めて約1年になります。お蔭で当初空腹時300 A1c10.0%だったのが、空腹時110くらい、5.6%まで改善しました。
糖質制限に加えて、ジャヌビア(最低容量のもの)を1日1回服用してきました。自己測定器で測定しているのですが、かなり数値が安定してきていたので、先月から薬を中止してみました。
ところが、というか、やはり、というか、数値が上がり始め、今朝は食前151 食後2時間140
でした。
早朝血糖値が高いのは今までも同じですが、自己測定器でここまで高くなったのは初めてです。
やはり薬は服用したほうが良さそうでしょうか?
できれば先生のように薬なして血糖値コントロールができるようになりたいと思っていますが、まだまだそこまでいくには早すぎですね。
2014/09/30(Tue) 11:20 | URL | peco | 【編集
ゼチ-アで改善
江部先生
先日ゼチ-ア処方をアドバイスいただいた1型の者です。
本日の診察で結果を聞いてまいりました。

おかげさまで LDL値が1ヶ月で、275→107
担当医が1ヶ月間でこれほど落ちた例はみたことがないと、驚いていました。
(中性脂肪・HDL良好)

感謝申し上げます。
これからも楽しくス-パ-続けます。

2014/09/30(Tue) 12:41 | URL | ユッキ | 【編集
Re: タイトルなし
peco さん

劇的な改善ですね。
良かったです。

食前151mg/dl・・・糖尿病特有の「暁現象」と思われます。
とりあえず、早朝空腹時血糖値126mg/dl未満の境界型レベルのほうが、安全ですね。

ジャヌビアに関しては、数年レベルの期間までなら、安全性はほぼ確保されていると思います。
あと、年単位で、筋肉量を少し増やせば、早朝空腹時血糖値も下がって、薬がいらなくなるかもしれません。
2014/09/30(Tue) 14:09 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: ゼチ-アで改善
ユッキ さん

よかったですね。
2014/09/30(Tue) 14:10 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生、お忙しいなか即回答をしていただきありがとうございます。ジャヌビアは数年単位なら心配ないとのこと、安心しました。かかりつけの医師は「無理に糖質制限しなくても、良い薬があるんだから食べても大丈夫ですよ。」とおっしゃるのですが、どうもその考え方には賛同できません。今は薬の力も借りながら、今後先生のように薬なしでコントロールできることを目標にしたいです。
2014/09/30(Tue) 15:33 | URL | peco | 【編集
東京講演楽しかったです。
先日の東京講演に参加させていただきました。
昨年12月から糖質制限を行い、4ヶ月で80kgから70kgへ減量できました。
今まで様々な運動やダイエットも試しましたが、なかなか減らない体重でしたが、すんなり減量できたのがとても、不思議で楽しくダイエットできました。
それで、先生の本も参考にしていましたが、講演で東京にいらっしゃるとのことで、妻も一緒に参加させていただきました。
いろいろと質問もしたかったのですが、時間も足りないくらい参加者さんたちの意見交換藻多かったので、この場をお借りして、質問させていただきます。
過去の記事も大体は確認したのですが、ちょっとわからなかったので伺います。
糖質制限により、高血圧は改善できるのでしょうか?
体重が減り、相対的に血圧が下がるものなのか、もしくは血圧には影響しないか、もし何か知見がございましたらお教えいただけますでしょうか?
一般的には食塩に注意することになると思いますが、先生のお考えを伺えれば幸いです。
よろしくお願いいたします。
2014/10/02(Thu) 00:07 | URL | Aki | 【編集
Re: 東京講演楽しかったです。
Aki さん

中年以降に体重が増加して肥満したために血圧が上昇した人は、
糖質制限食で、体重をもとに戻して肥満解消すれば、血圧も正常化します。

私自身がそうでした。
167cm。67kg。・・・半年で57kgになって
140/90~180/110・・・120/80
になりました。

やせ型の高血圧には、あまり効果はないと思います。
2014/10/02(Thu) 08:01 | URL | ドクター江部 | 【編集
Ⅰ型糖尿病の場合
日曜日の講演、初めて参加させていただきました。
たいへん素晴らしい講演をありがとうございました。

私の大切な友人が糖尿病です。
長年にわたっており、投薬治療を経て10年以上前からインシュリン注射を打っています。


高血圧、高コレステロール、高眼圧・・・など、関連する症状が出ていたのですが、一年半ほど前に、インシュリン注射を切り替えるために日赤病院に2週間入院しました。


その入院時の「食事」を写メールで送ってくれたのを見て、愕然としました。
白米山盛り、コロモたっぷりの海老フライ2本・・・。

これを見て、私は「こんな食事を基本に、インシュリン注射の量を決めるのはおかしい!」
と、本人に告げましたが、
「日赤の専門医が治療としてやってることを、医者でも何でもなあなたには文句をつける資格はない!」・・・といわれ、その件は触れられなくなっていました。

しかし、
1)昨年11月末に、彼は狭心症と診断され、
急遽、カテーテル手術。

2)その後も、息苦しさが変わらず、新年早々2度目のカテーテル。

3)それでも、息苦しさは変わらす、調べてもらうと、狭い場所に梗塞が発生しており、手術不可能」と日赤病院でいわれました。

4)ネットでカテーテルの名医を探し、この8月に千葉県の病院で3度目のカテーテル手術をしました。手術は無事成功。

しかし、少しは楽になったが、まだ体調が戻らない・・・と本人は意気消沈したままです。
先日、その病院に検査にいき、また、血管の新たな場所に狭窄が起こっている、との指摘がありました。


現在、ご本人は運動と、たくさんの処方薬、インシュリンを毎日続けています。


・この経緯をみて、もう食事と運動しかない!と思い、「医者でもないのに、うるさい!」といわれながら、何とか、
江部先生の講演に、一緒に参加いたしました。



先日は、残念ながら、その方の都合で、質疑応答の前に帰らざるを得ず、たいへん失礼いたしました。その場で先生に質問をすることができませんでした。

・「Ⅰ方型糖尿病」で、カテーテル手術3回の狭心症患者ですが、これから糖質制限を始めれば、インシュリン量を減らすことができますでしょうか?

・関東(群馬)で、糖質制限食事療法を指導いただける病院は、ございますでしょうか?


(*毎朝飲む薬の中に、大櫛先生のおっしゃっていたスタチン(アトルバスタチン)が一錠入っていました)。たいへんショックなことでした。



長くなりました。もし、何か手がかりになるアドバイスをいただければ幸いです。。。

PS.ご本人はアジア系外国人で、長年日本で仕事をしていますので、日本語は堪能なのですが、書籍を読むのは難しいので、講演でお話を伺うしかなかった次第です。。。


貴重な講演会を開催いただき、本当にありがとうございました。



2014/10/03(Fri) 09:19 | URL | ケイティ(K.T) | 【編集
群馬県の医療機関
夏井DrのHPより

公立富岡総合病院 外科/門脇 晋氏

〒370-2316 富岡市富岡2073-1 
電話: 0274-63-2111

http://www.wound-treatment.jp/dr/map/gunma/sugarless_dr/data.htm
2014/10/03(Fri) 16:41 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: Ⅰ型糖尿病の場合
ケイティ(K.T)さん

過去のコントロールの悪かった期間の「高血糖の記憶」は、動脈硬化としてこれからも残ります。
ご友人は「高血糖の記憶」がかなりあるので、残念ながら今後も合併症のリスクは残ります。

しかし、スーパー糖質制限食なら、今後の血糖コントロール良好となり、
インスリンの量は1/3以下になります。
そしてこれ以上のリスクの増大は予防できます。

群馬県の藤田あづさ先生とご相談ください。



藤田 あづさ先生 プライマリケア医
地域医療振興協会 嬬恋村国民健康保険診療所
〒377-1526 群馬県吾妻郡嬬恋村大字三原458-1
TEL.0279-97-3020 FAX.0279-97-3931

2014/10/03(Fri) 19:11 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 群馬県の医療機関
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。
2014/10/03(Fri) 19:15 | URL | ドクター江部 | 【編集
Ⅰ型糖尿病の場合
精神科医A様、
江部先生、

ご多忙な中、
早速、貴重なご意見、アドバイスをくださって、ありがとうございます。

早速、両病院のことを友人に伝えます。

長年のインシュリン治療で、「高血糖の記憶」が残ること、そのことは事実として受け止めつつ、

Ⅰ型でも、インシュリン量が1/3になるのであれば、酸化ストレスもその分、低減する、ということですよね。

今のままですと、あと何度高額なステント手術が必要になるのか・・・。
何処まで、無益な医療費が高騰するのか・・、
・・・そのことを、少しでも食い止めること(スピードを低下すること)ができる可能性があるのであれば、ぜひ、やってほしいです。


貴重なアドバイス、
ありがとうございます!!

まら、経過をご報告いたしたいと思います。。。

感謝を込めまして・・・
2014/10/04(Sat) 09:37 | URL | ケイティ(K.T) | 【編集
お返事ありがとうございました。
江部先生
早速のお返事ありがとうございました。
糖質制限、自分の周りにも広めていきたいと思います。
2014/10/04(Sat) 11:38 | URL | Aki | 【編集
ケイティ氏へ
 現在の病院にかかりながら、カーボカウントをまず学習してみてはどうでしょうか。

 そのうえで主治医の先生に炭水化物の摂取量を相談してみるのも一方法です。
2014/10/04(Sat) 17:16 | URL | 精神科医師A | 【編集
精神科医師Aさま

引き続きのアドバイス、ありがとうございます。
「カーボカウント」、
そうですね!
早速、学習できる体制にします。

2014/10/12(Sun) 10:46 | URL | ケイティ(K.T) | 【編集
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