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向精神薬の副作用と糖尿病。守備範囲を超えています。
【14/06/27 糖質制限初心者

向精神薬の副作用と糖尿病についてご教示ください

江部先生

初めまして、いつもお世話になっております。

糖尿病の治療法を調べておりまして、先生のお名前を拝見しました。家族のことでご相談させていただきたく連絡させていただいた次第です。

実家(愛媛県宇和島市近郊)に今年60になる兄がおりまして、統合失調症との診断で40年治療を続けておりますがなかなか良くならず毎日大量の薬を服用している状況です。

そればかりか長年の薬の副作用か糖尿病の症状ほか強い喉の渇きが出始め大変心配しております。改善しないのは大量の向精神薬の副作用のように思えてなりません。

素人ながら処方量の上限いっぱいの量が長期間出されていることに強い疑問を持っております。

もし、可能でしたら実家近くで糖質制限と減薬のご指導いただける所をご紹介いただけないでしょうか。

長文失礼しました。
よろしくお願いします。】


糖質制限初心者 さん

宇和島市近くの医療機関は残念ながら知りません。

またこのご質問は私の守備範囲を超えた内容ですので明快な回答は困難です。

糖質制限食で、糖尿病はかなり改善する可能性が高いです。

精神症状も少しは良くなる可能性はありますが、大きな改善は困難と思います。

糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、経過もみます。

一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、無償で回答させていただいています。

診察もしておりませんし経過観察もできませんので、責任もとれません。

私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。

また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。

従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
ありがとうございます。
江部先生
 
 6月23日付けの記事のコメント欄で質問させていただいた者です。ブログの趣旨とは異なる質問を掲載していただきありがとうございます。ここで質問しても筋違いとは承知していましたが、誰かに話を聞いてもらいたかったのです。

>わんわんこと長谷川清久様

色々とご心配してくださりありがとうございます。

>うつ病・その他不定愁訴については、「サプリメント」を摂取するのもいいですが、根本的には、生

活の基盤を安定させることですね。
 経済的な問題もあるということなので、「サプリメント」に過剰に頼らず、ご自分の経済状況や人間

関係を見つめなおすことが必要だと思います。

 生活基盤の安定ですが、私の書き方があいまいだったせいでものすごい生活困窮状態と思わせてしま

ったも知れませんね。一応安定した職についておりますし、マンションの住宅ローン以外に借金はありませんのでご安心ください。。
ただ、生活費を切り詰めてサプリメント購入の費用を捻出するのにさすがに疲れてしまったのです。

 人間関係の見直しの件ですが…原家族で虐待を受けて育ち、学校では小中高といじめを受けました。学校を卒業し、家を出てなんとか一人でやっってきました。家族とは20年近く会っていません。思えば子ともの頃からずっと抑うつ状態が続いていたのだと思います。対人恐怖が強く、なんとか日常生活はこなしていますが、他人と深い関係を作ることができず(というか関係を作る方法を学ぶチャンスが得られなかったと言うべきか?)今に至ります。
 
 現在、私を虐待する人間はいませんので、随分と楽な状況なのですよ。私にとっては。そのかわり、非常に孤独ですが。

 カウンセリングや自助グループにつながったのが25歳を過ぎた頃、メンタルクリニックに通い、投薬を受けはじめたのはその数2.3年後です。薬を飲んで、如何にそれまで自分がひどい抑うつ状態であったのかを実感しました。私以外の人たちは、こんな楽な状態で生きていたのかと驚きました。以後、現在に至るまで薬を飲みつづけています。

 しかし、最初のメンタルクリニックの5分で診療終了で薬を出すやり方に不満を感じ出したのと、メンタルが原因かと思われた不定愁訴(極度の肩こり、眼精疲労等)が解消しない状況をどうにかしたくて転院を考えるようになりました。

 転院を決意する1年ほど前に、江部先生監修の糖質制限漫画に出会い、糖質制限を始めました。最初は軽い糖質制限から始めましたが、不定愁訴のうち、アトピーと仕事中の極度の眠気が徐々に良くなっていきました。そこでスーパー糖質制限を始めました。

 その後、自己流の糖質制限に限界を感じ、医師の指導を受けたかったのと、栄養療法に興味を持ったので、現在通っている栄養療法のクリニックに転院し、(栄養療法は糖質制限を行う前提で行われます)メンタルの薬+サプリを処方してもらいました。

 栄養療法で、色々な症状が良くなりました。しかし、年のせいか、あれが直ればこれが…という感じで、すっきり良くなるということはありませんでした。

 それでも、栄養療法で体の調子は良くなっているのだから、続けていこうとは思うのです。しかし、最初の医者が患者をろくに診ないで薬を出していたように、今の医者は血液検査の結果だけ見ているように思えてきて…メンタル専門の医師ではないので、傾聴の技術にかけるというか…。

 しかも、病院推奨のサプリは高額です。言われるままに買ったら7万は平気で超えます。私は金額を抑えるため半分クリニックのサプリ・半分はアイハーブの輸入サプリにしていますが(それでも2.3万はかかります)、そうすると、「良くならないのは病院のサプリを飲んでいないからだ」と切り捨てられます。「高額サプリ商法」という言葉もネット上ではあるようで、だんだん今の医者に対する不信感が募ってしまいました。

 書いているうちに随分長い文章になってしまいました。わんわんこと長谷川様は福祉事務所にお勤めとのことなので、このような身の上話は珍しくはないでしょうが…40歳を超えた年寄りの愚痴と思ってお許しください。


>精神科医師A様

 情報提供ありがとうございます。唐突な質問に答えてくださり、感謝しています。

>東邦大学佐倉病院をお勧めします。糖尿病・肥満患者に低炭水化物食を推進しており、メンタルケアも受けられます

 精神科の先生でも、東京・千葉で糖質制限をおこなっている精神科・心療内科は一件しか思い当たるところはないのですね。

 もっと精神科・心療内科で糖質制限を導入してくれればいいのにと思います。わんわんこと長谷川様へのお返事にも書きましたが、通常の精神科・心療内科の患者と5分話をして薬を出す方式には疑問を感じます。

 しかし、血液検査の結果だけ見てサプリを処方する栄養療法のやり方にも疑問が生じてしまって…単に私が不満の多い人間なのかも知れませんが。

 栄養療法は精神科医の立場からすると、やはりあやしい代替治療に過ぎないのでしょうか?差し支えなければ、精神科医師A様のご意見をお聞かせください。実際に栄養療法をやっってみた身からすると、メンタル面での治療効果は良くわかりませんが、全体的な体調が良くなるので、精神的にも楽になったという感じです。

 栄養療法は自己流で続け、糖質制限導入の精神科に通う方法も考えてみようと思います。


>糖質制限初心者様

 いままで病気のお兄様を支えてこられたご苦労は並大抵のことではなかったことでしょう。

 私自身がメンタルの病人ですが、私の原家族や親戚には数人のメンタルの病人がいます。そんな環境で育ったら、大人になったら私もメンタルの病人になっていました。

 薬での治療には、私も限界を感じています。糖質制限によってメンタルの症状が改善する可能性は多少はあると思いますが、江部先生は糖尿病の医師であって、精神の専門ではないので、メンタルに関する情報はお持ちでないのだと思います。

 ネットのどこかに、糖質制限を取り入れている全国の精神科・心療内科の一覧があればいいのにと思います。(たとえば、夏井先生のサイトの湿潤療法・糖質制限を取り入れている医師一覧ような形で)

 

2014/06/28(Sat) 15:30 | URL | にゃんこがにひき | 【編集
愛媛の医療機関
 愛媛県で向精神薬の減薬に取り組んでいる医療機関は、「毒舌セカンドオピニオン」で有名な味酒心療内科です。ただし糖質制限は実施していません

http://www.k5.dion.ne.jp/~misake/index.htm#a

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Yasunari/4511/
2014/06/29(Sun) 19:30 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: 愛媛の医療機関
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。
2014/06/29(Sun) 21:20 | URL | ドクター江部 | 【編集
<江部先生>
ご回答いただきありがとうございました。
前回の質問は、ご専門外の内容になり大変失礼いたしました。自分で読み返しても無理があるなあと反省した次第です。無茶な質問に真摯にお答えいただき感謝しております。
前回質問に至った経緯、補足させていただきます。兄の糖尿病発症がきっかけで治療法をあれこれ調べまして、先生の書かれた「高雄病院の糖質制限給食」はじめ数冊のご著書を拝見しました。これも兄のかかっている病院の対応に不信感があったからだと思います。私自身は実家を離れて関東に在住しておりまして、電話で勧めるだけでは説得力不足を感じたのと自分自身も健康診断の数値でメタボ改善の必要性を感じておりましたので、先生の著書を参考にさせていただきながら(今年春の東京八重洲口での講演会も拝聴させていただきました)、同時期に糖質制限をはじめました。結果4か月で体重72→65kgに減少、検診の数値も大きく改善しその効果を実感して驚いた次第です。兄のほうも血糖値が食後2時間で140mgを超えることがなくなり糖尿に関しては改善が見られました。ただ、私も兄の服薬の実態をよく把握してこなかったことを後悔しているのですが以前書かせていただいた通り20年以上もの長期にわたり膨大な量の向精神薬が処方されていることを知り、慌てて問い合わせ書き込みさせていただいたという次第です。
精神科医師Aさんからも情報をいただいておりますのでまた自分なりに調べてみたいと思います。ありがとうございました。
<精神科医師A>様
情報いただきありがとうございました。統合失調の治療実態を知るにつけ、もっと早く問題と向き合っていればとの自責の念が強くなりました。ただこのまま絶望しているわけにもいかないので少しでも改善できるように行動していきたいと思います。今後ともご指導よろしくお願いいたします。
<にゃんこがにひき>様
暖かい応援の言葉、ありがとうございます。
昨年末に実家の父が他界し高齢の母と兄が二人暮らしとなってしまいました。精神的支柱だった父が亡くなったことで兄の気持ちが不安定になっているようです。愚痴になりますが統合失調に関して信頼できる医療機関がみつからない(というかネガティブ情報のほうが多い?)状況は気が滅入りますがそうばかりも言ってられないのでなんとか方向性模索してみます。ありがとうございます。
2014/06/30(Mon) 00:32 | URL | 糖質制限初心者 | 【編集
にゃんこがにひき さん
>誰かに話を聞いてもらいたかったのです。

 話し相手がいるのは、大切なことだと思います。
精神医療の世界も、「精神薬の多剤・過剰投与」の問題があると考えています。

 実は、精神科医A先生とは、6/27にお会いして、そのことなどについて話し合いました。

 「糖質制限」をすること。 メンタルをサポートする人的なチーム・サークルが必要です。
 
 様々な薬やサプリメント・健康食品は、(かなり怪しいものもありますが) 基本的には補助的なものと考えています。

 病気によっては薬などが必須な人もいらっしゃいますが、自分の体とメンタルをいかに、自然な状態に近づけるのかが大切だと思います。

私は、医師ではありませんが、友人に精神科のドクターが数名おり、私自身がメンタルに苦しんだ時が数年あり、薬もいろいろ飲みました。

もし、私でよければ話し相手になりますのでメールをください。
 kiyohisa0108@withe.ne.jp です
2014/06/30(Mon) 06:28 | URL | わんわんこと長谷川清久 | 【編集
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