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まず炭水化物を制限、それでもコントロールできなければSGLT2阻害薬を考慮
【14/06/18 精神科医師A

SGLT2阻害薬(1)
Medical Tribune 2014年5月8日号
p. si-8~9
糖尿病特集
治療のパラダイムシフト−新規薬剤をどう位置付け使っていくか

植木浩二郎氏 東京大学大学院分子糖尿病科学講座特任教授

これまでにない機序を持つSGLT2阻害薬。この春から臨床導入されるが,では,これをどう評価し,使っていけばよいのか

植木氏は「治療の選択肢が増えることは歓迎したい。しかし,SGLT2阻害薬の位置付けはこれから。当面は,肥満があり比較的若い糖尿病患者が適応になるだろう」と受け止める

また,その使い方については「血糖値が上がるのは糖分の取り過ぎが一因。したがって,まず食事療法で炭水化物を制限する。それでも血糖をコントロールできない場合,この薬の投与を考えるのが望ましい」と語る】


精神科医師Aさんから
とても興味深い情報をコメントいただきました。
ありがとうございます。

「血糖値が上がるのは糖分の取り過ぎが一因。したがって,まず食事療法で炭水化物を制限する。それでも血糖をコントロールできない場合,この薬の投与を考えるのが望ましい」

植木浩二郎先生、素晴らしいご発言です。

2013年1月13日(日)京都国際開会で開催された、第16回日本病態栄養学会年次学術総会のMeet the ExpertⅡ-2というセッションにおいて、東大糖尿病・代謝内科の植木浩二郎先生は

『脳はケトン体も利用できる』
『脂肪摂取率 25%未満でなければならないということに科学的根拠はない』
『蛋白質摂取量も体重基準で推奨しているが,これも科学的根拠はない』
『カロリー制限食に糖尿病患者の寿命を延長させるというエビデンスはない』

ということを、淡々と発言しておられました。

これらの科学的真実を普通に語るということは、今の糖尿病学会では結構難しいことなので、大変共感を覚えました。

今回のMedical Tribune 2014年5月8日号における

「血糖値が上がるのは糖分の取り過ぎが一因。したがって、まず食事療法で炭水化物を制限する。それでも血糖をコントロールできない場合,この薬の投与を考えるのが望ましい」

という植木先生のご発言も、ニュートラルで信頼できるものです。

植木先生のような考えの糖尿病専門医が増えれば、現行の<カロリー制限食(高糖質食)+薬物療法>により、合併症に苦しむ糖尿人が激減すると思います。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
食事量について
江部先生こんにちは。
毎日お疲れ様です。

私はスーパー糖質制限を実施しているものです。

初めはなにも知らず脂質も避けていたので
最近ボーッとしたり筋力が低下したり
体のダルさがでたりして痩せすぎてしまいました。

なので最近、チーズや肉・魚などを
結構がっつり食べているんですが
大丈夫なのでしょうか?


今のところ体重に変化はないのですが、
いきなり太りそうで少し不安です。

太りたくはないので摂取カロリーを気にしてしまうと
次の日など元気があまりでません。

お忙しいなか恐縮ですが、お返事お待ちしております。


2014/06/19(Thu) 17:18 | URL | 猫ちゃん | 【編集
筋肉やせについて
糖質制限をして6年目です。やせすぎてしまいました。165センチで50キロの体重です。

筋肉量が落ちてしまいました。このまま糖質制限を続けていきながら、筋肉をふやすにはもっとたんぱく質と脂肪を摂るべきでしょうか。

御教示くださいよろしくお願いします。
2014/06/19(Thu) 17:46 | URL | よよ | 【編集
能登洋先生の糖質制限中傷記事
江部先生こんばんわ。

「長期の糖質制限で死に至る!?こんな研究結果もあるのだ。」
「糖尿病予防効果には疑問符も。」

こんな見出しで記事を書くことは異常、国立病院の医長としては失格、曲学阿世の徒と言われても仕方がないと思います。

国立国際医療研究センタ-病院、糖尿病内分泌代謝科医長、能登洋先生がTarzan(タ-ザン)と言う雑誌、6月26日(No.651)号、19ペ-ジに書かれた記事です。

「長期の糖質制限で死に至る」の欄では、最低糖質摂取率群(30~40%)と最高摂取率群(60~70%)を比較すると前者の死亡率が1.3倍高い。Lagiou,2007,Nilsson,2012など4つの研究名が記されている。
ス-パ-糖質制限の糖質摂取は12%なので、この研究の範囲外であるが、研究結果と見出しには大きな差があり、読者に著しい誤解を与え、悪意さえ感じられる。

「糖尿病の予防効果には疑問符も。」の欄では、低脂質、地中海式、糖質制限の各ダイエットの体重変化のグラフが示されているのと、「私どもの最近の研究では、糖質制限で糖尿病の発症率は増えてもいないし減ってもいないことが判明した。つまり糖尿病に対して著しく予防効果があるとは言い難いのでは、」と述べておられるのみである。
グラフはそれを示していないし、能登先生の最近の研究結果も示されていないので、やはり不適切な見出しと言わざるをえない。

タ-ザンは筋トレなどを扱う若者向けの雑誌ですが、このような記事を載せることは医者として不適切と思います。

能登見解について、江部先生のご意見をお聞かせいただければ幸いです。

名古屋・h
2014/06/19(Thu) 18:03 | URL | 名古屋・h | 【編集
名古屋・h様
私もこのTarzanの記事について先生のご意見を伺いたかったのです。
有難うございます。
2014/06/19(Thu) 18:37 | URL | bonita | 【編集
Re: 食事量について
猫ちゃん

カロリー制限は必要ありませんが、
厚生労働省のいう、標準必要エネルギーくらいは摂取したほうがいいです。

すなわち18才以上の成人で身体活動レベルが普通なら
男性:2200~2650キロカロリー 
女性:1700~1950キロカロリー

身体活動レベルが低い人は
男性:1850~2250キロカロリー  
女性:1450~1700キロカロリー

くらいが目安です。

その範囲で
チーズや肉・魚などを
結構がっつり食べてもOKです。

2014/06/19(Thu) 19:00 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 筋肉やせについて
よよ さん

たんぱく質と脂肪をしっかり摂って、糖質制限を続けて、
筋トレをすれば筋肉量は増えます。
2014/06/19(Thu) 19:02 | URL | ドクター江部 | 【編集
脂肪酸4分画再検しました。
江部先生おはようございます。大酒のみの高HDL血症、ヘルミです。
最近ウイスキーの呑みすぎでウエストが太くなり、いくら蒸留酒でも余ったエネルギーは脂肪になるよな、と実感しております。

今年の職場の健診結果がでました。
GOT 29 GPT 17 LDH 167 γ-GTP 17
TG 53 HDL 174 LDL 71
ここら辺はいつも通りの結果です。
今回初めてUA 6.4と高値でした。何かストレスでもあったのかな?自分。

健診と別口で脂肪酸4分画を再検してみました。前回3月に測定してみてEPA/AA 0.08と欧米人並みで、それから夕飯を焼き魚(生か煮魚の方が良いとご指摘を受けましたが、試しにハードルが低い方を選択しました)にしてみました。
結果、
AA 464H→ 394H
EPA 39→ 84H
EPA/AA 0.08L→ 0.21
焼き魚でも何とか正常範囲に切り込めました。
以上、ご報告させていただきます。
2014/06/20(Fri) 08:48 | URL | ヘルミ | 【編集
国立国際医療研究センターHPより
L​​a​​g​​i​​o​​u​​ ​​P​​,​​ ​​e​​t​​ ​​a​​l​​.(2012)には問題があることは指摘されています

http://www.ncgm-dmic.jp/public/articleInfoDetail.do?articleInfoId=504


​​ 食​​事​​内​​容​​情​​報​​収​​集​​が​​1​​度​​だけというのでは信頼性がありません。無作為抽出臨床試験 ( Randomised Cinical trial ) でないと信頼性は劣ります。
2014/06/20(Fri) 09:02 | URL | 精神科医師A | 【編集
江部先生には、2013年11月に投稿以来、2回目の投稿になります。
相変わらず、先生の糖質制限食を、(まねごと)実践インスリン離脱後も、A1cは5%台で推移しています。
本当に心より感謝しております。
実は、6月28日午後より、先生の受診を
私の親友が、予約しました。
かなり悪いみたいですが、どうか先生のお力で、
少しでも改善できれば、と願っています。
徳島県のM本T朗と申します。
勝手なこと言って、憤慨なさるかもしれませんが、どうか助けてあげていただきたいのです。
よろしくお願いします。
今後とも先生の医学界にて、活躍されますこと
日本の糖尿病患者の光として、輝かれます事
心よりお願い申し上げます。
失礼します。

です。
2014/06/20(Fri) 11:33 | URL | 酔た宏 | 【編集
よよさんへ
現在の体調はどうなんですか?
筋肉量を増やすには、炭水化物もそれなりに必要だと僕は思いますよ。
2014/06/20(Fri) 14:28 | URL | ゆきだるま | 【編集
Re: 能登洋先生の糖質制限中傷記事
名古屋・hさん

能登氏への反論は
明日記事にします。
2014/06/20(Fri) 16:26 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 名古屋・h様
bonita さん

能登氏への反論は明日記事にします。
2014/06/20(Fri) 16:27 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 脂肪酸4分画再検しました。
ヘルミ さん

刺身ばっかりは飽きるので
焼き魚が一番、簡単ですね。

脂肪酸4分画の正常化、良かったです。
2014/06/20(Fri) 16:29 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 能登洋先生の糖質制限中傷記事
この方にはまともに取り合わない方がいいんじゃないでしょうか?

以前,雑誌に投稿していた記事を見ても,
(糖尿病診療マスター Vol.11(4), p.380-386,2013年5月)

『以上より,理論に反して食後高血糖管理では動脈硬化性疾患の予防効果は実証されていない』(p.382)

などと,この方は,学界で定説や有力な説があると,それにわざと異議を唱えて注目を浴びようという戦術をとっているように思えます.

一方で
『(メタアナリシスの)統合結果だけでなく個々の研究の妥当性と結果を評価することが重要である』(p.382)と述べながら,他方で妥当性の著しく低いL​​a​​g​​i​​o​​u​​ ​​P​​,​​ ​​e​​t​​ ​​a​​l​​.のBMJ論文をメインに据えて,『糖質制限は危険』という論文を発表するなど(Noto H, et al: PLoS One 8: e55030, 2013),自己矛盾だらけです.
2014/06/20(Fri) 17:07 | URL | しらねのぞるば | 【編集
Re: Re: 能登洋先生の糖質制限中傷記事
しらねのぞるば さん

同感です。
明日の記事で、私も反論します。
2014/06/20(Fri) 18:42 | URL | ドクター江部 | 【編集
ゆきだるまさん
コメントありがとうございます。
私の場合、緩い糖質制限で、時にご飯を食べたり、外食をしたりすると、食後血糖値は必ず200を超えるので、A1cは、徐々に上がって今までの最高値6.4となってしまいました。

食後高血糖を防ぐ薬を希望しても、まだ心配ない範囲なので出せないとおっしゃいます。

痩せた分糖の細胞への取り込みが少ないため血糖値が以前より上昇したのかと、素人考えで勝手なことを考えます。

まだ少し肥っていたころは、少しくらい炭水化物を摂っても、A1cは5%代で推移していたのですが・・・
とにかく足の筋肉落ちが酷いので、江部先生に御教示いただいたように、カロリーを十分摂ったうえで、筋肉トレーニングを頑張ります。
2014/06/21(Sat) 17:55 | URL | よよ | 【編集
よよさんへ
筋肉量が減ると基礎代謝も下がり悪循環に陥ります。緩い糖質制限なら、運動の前後には糖質を摂取したほうがいいと思いますよ。
筋肉、主に速筋繊維の発達には糖質も必要ですからね。
2014/06/22(Sun) 13:31 | URL | ゆきだるま | 【編集
有難うございます
ゆきだるまさん、やはりそうなのですね。糖質を摂って、筋トレ頑張ります。運動ができないときには糖質は抜きでいきます。
2014/06/22(Sun) 23:04 | URL | よよ | 【編集
長いスパンで。
主治医がお薬は必要なしと判断されたのですから、食事・運動・睡眠、バランスの良い生活を心がけてください。長いスパンで考えることが大切です。
2014/06/23(Mon) 13:28 | URL | ゆきだるま | 【編集
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