FC2ブログ
空腹時血糖値と網膜症累積発症率・広島市検診③
こんばんは。
小学校から各種漫画を途切れることなく愛読し続けて、日本文化に貢献している江部康二です。└(^へ^)┘

今日、駅前診療所の外来が終わって、昼から高雄病院に戻って売店で週刊少年ジャンプを買おうとしたら、先週が合併号とかで、ありませんでした。残念。(=_=)

さて今回は、広島市の検診のデータの引用の最後第三回目です。糖尿病特有の合併症である網膜症の累積発症率についてのデータです。

検診で発見された、初診時の空腹時血糖値が140mg/dl以上に上昇していた群と、経過中の空腹時血糖値が常に126mg/dl未満であった群について、10年後の網膜症累積発症率を比較・検討したものです。

10年後には、空腹時血糖値が140mg/dl以上の群では網膜症累積発症率は24%で、
126mg/dl未満群の6.6%に比して3.5倍の発症率を呈していました。

20年後には、140mg/dl以上の群では網膜症累積発症率は53.8%で、126mg/dl未満群の6.6%にに対して8倍の高率となっていました。

空腹時血糖値に関しては正常値でなくても、何とかIFGレベルにコントロールしていれば、網膜の合併症はかなり予防できることがわかります。

食後高血糖に関しては、 糖質制限食でかなりコントロール可能です。しかし、早朝空腹時血糖値に関しては、基礎インスリンの分泌能力そのものの問題なので、既に膵臓のβ細胞が一定以上ののダメージをこうむっている糖尿人は、質制限食を実践していても、なかなか110mg/dl未満の正常値にはならないのです。

勿論 糖質制限食をせずに糖質を摂取すれば空腹時血糖値にも、さらに悪影響がでるのは間違いありませんが・・・。

β細胞に既にダメージをもつ糖尿人は何とか、IFGレベルを目指してください。」

**
IFG:空腹時血糖値が110mg/dl~125mg/dlの間の人。
    109mg/dl以下は正常、126mg/dl以上は糖尿病
IGT:OGTT2時間値が140mg/dl~199mg/dlの間の人。
    139mg/dl以下は正常、200mg/dl以上は糖尿病

** 
本ブログは
糖尿病の一次予防(診断と治療社)2001年
伊藤千賀子(財団法人 広島原爆障害対策協議会健康管理・増進センター)著
を参照し、一部引用しました。謝謝。
コメント
空腹時血糖値に関連して
またまたカステーラさんのブログ http://castela.blog104.fc2.com/ で面白い記述がありましたので、御紹介します。
アメリカ糖尿病協会のサイトで、飲酒習慣は2型糖尿病患者の、空腹時血糖値を下げるというものです。
以下は、カステーラさんのブログを転載します。

「109人の2型糖尿病患者を2つのグループに分け、片方のグループには夕食の際に150mlのワインを、もう片方のグループにはノンアルコールのビールを飲んでもらいました。

3ヶ月の実験の結果、ワインのグループは平均の空腹時血糖値が139.6mg/dlから118.0mg/dlにまで下がったのに比べて、ノンアルコールビールのグループは、136.7mg/dlから138.6 mg/dlと、ほとんど変化は見られませんでした。

特に、ヘモグロビンA1cの高い人ほど空腹時血糖値の低下は著しく、元々A1cの低かった人にはそれほど効果はありませんでした。また、食後の血糖値には影響を与えませんでした。

研究者は注意すべき点として、アルコールはあくまで適量であるということ、また、ワインの分として食事から100kcalを差し引くことを挙げています。

私自身、一時は100前後にまで下がった起床時の血糖値も、最近はまた110前後にまで上昇して来ました。夕食時のワイン150ml作戦、とりあえず3ヶ月試してみようと思います。

http://www.diabetes.org/diabetesnewsarticle.jsp?storyId=16684401&filename=20071231/reuters20071231health00000014reutershealthEDIT.xml 」

その後の質問で、この実験はイスラエルで行われた事。
ワインの種類、ノンアルコールビールの糖質量は不明との事。
食後血糖値の変化は無かったとの事。
以上をお聞きしました。

江部先生
この記事をどのように思われますか?
カステーラさんは、次のようにコメントしておられます。
私達、お酒好きの糖尿人には朗報ではないでしょうか?

「どうやら、肝臓がアルコールの処理に追われて、糖の新生を怠るのがその理由らしいです。しこたま飲んだ後、最後にラーメンやお茶漬けが欲しくなるのは、飲酒による低血糖を補うためという話もあります。

このようにアルコールが一時的な低血糖を起こすことは、医学的には常識のようですが、果たして長期的な血糖コントロールにどう影響を及ぼすかについては、あまりエビデンスはないようです。」

2008/01/08(Tue) 10:15 | URL | xiangdao | 【編集
空腹時血糖値についてはわたしも糖質制限を始めてからの悩みの種でした。
私の場合も長い間医者に行っていなかった(糖尿病宣告を受けずともすでにX-Dayが来ていた)ので、かなり膵臓が参っているようです。
基本的な血糖値が高めなので糖質制限をしていてもよほど気をつけないと200以下を保つことが難しいのです。
(ちなみに、空腹時血糖値と食後血糖値の差は外食などがなければ大体20-50くらいです。)

最近は以前に比べて朝起きたときの血糖値にびっくりするようなことも少なくなりましたがそれでも変わらず高めではあります。
これは糖質制限を続けることで膵臓が多少なりとも休まって少しは改善する可能性はあるのでしょうか?
それともここはもうあきらめて可能な限り食後180-200を超えないようにするしかないのでしょうか。
2008/01/09(Wed) 00:38 | URL | ミント | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック