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米国の糖尿病治療、食事療法、糖質制限食
【4/06/04 目標達成

アメリカより

江部先生

こんにちは。お返事、ありがとうございます。感謝、感謝です。お忙しい先生より、返信が遅れて申し訳ございません。

結果は病院の数字です。朝空腹時は、自己測定通常102~116ぐらです(10%~20%ぐらいの誤差か?)。相変わらず生理周期は高めで、時に自己測定130とか出ちゃいます…メトフォルミン1500mg/日で様子をみてみます。さらに減らせたら、嬉しいです。

米国事情ですが、私のような一般人がおこがましくお伝えしてよいものやら ( ̄▽ ̄) ちょっとしたご参考までに。

米国の糖尿人にとっては、「Carb(炭水化物/糖質)カウント」は常識になっていると感じます。「糖質をかなり厳しく制限して達成しているA1Cです」と伝えていますが、医師から一度たりとも否定的なことを言われたことはありません。

S糖質制限を始めて2週間ほど経った頃に、専門医の初診でした。2週間分の自己測定値を確認した専門医が、「このまま糖質制限できますか?そうなら、1ヶ月後に再診。4ヶ月後に血液検査ね。」と言われ、メトフォルミン1000mg/日を処方されました。否定、質問、疑念発言は一切無かったです。A1Cが安定している今、専門医に「まぁ、予想外に糖質を食べちゃったときのためにもメトフォルミン飲んでおけば安心でしょ」って感じで言われました。

専門医検診の合間に、風邪で家庭医に、眼科・歯科・婦人科の定期検診を受けており、血糖コントロールのため糖質制限をしていることを伝えています。異を唱える医師はいません。

「糖質量」「健康的な食事」「適度な運動」、そして「肥満ならカロリー計算でダイエット」が金字塔でしょうか。

そのダイエットですが、米人糖尿人曰く「糖質カウントすれば痩せるから、カロリー計算必要無いし」だそうです。糖尿と縁が無い米人は、「カロリー摂取過多=肥満=糖尿病」って感じているようです。しかし、糖尿人や、近親に糖尿人がいる人は「糖質」に注目しています。「姪は1型。糖質すごく気をつけてるよ」「2型。糖質カウントしてインシュリンしてる」「糖質量XXが目標」という会話は普通です。

知り合いの白人糖尿人男性(2型38歳)はランタスを打っていますが、インシュリンの処方にあたって、糖質カウントの仕方を習っています。専門医のオフィスにも、「糖質カウント」を習うセミナーの広告が張ってある時があります。

日本お医者さんが「糖質制限を否定した」というご相談が目に留まります。幸いに、米国で医師や医療関係からそういう嫌な思いは受けたことがありませんし、今後も無いだろうなと思います。米国で患者にまで浸透している糖質の知識に(米国が全てではないですけれど)、日本でなぜ反対するお医者さんが沢山いるのか? 正直不思議でなりません…

実際、糖質制限実践継続が難しい人もいるようです。糖質カウントをせず薬やインシュリンに頼った糖尿人もいらっしゃると思います。でも、知識が無いのと、実行が難しいのとでは、スタート地点が違いますよね。

最後に家庭医の事ですが、糖尿人診てくれます。ただ私の場合、かなり高齢でいらっしゃるので、いつ引退されるか心配で専門医につきました。今後、新しい家庭医についた時、便宜が良ければ、血糖管理も家庭医に診てもらう事もありかな。他の専門医(婦人科・眼科・歯科)は、主に年間の定期検診でお世話になっています。

長々と申し訳ありません。もっと要約したかったのですが。最後まで読んでくださりありがとうございます。】


こんにちは。

アメリカの目標達成さんから、米国の糖尿病治療、食事療法、糖質制限食の情報をコメントいただきました。
ありがとうございます。

「朝空腹時は、自己測定通常102~116ぐらです(10%~20%ぐらいの誤差か?)。
相変わらず生理周期は高めで、時に自己測定130とか出ちゃいます。」


生理前が高くなることが多いのでしょうか?

一般に生理前は、血糖値がいつもより、20~30mgくらい上昇することがあります。

1型糖尿病なら、生理前は60mgくらい高くなることもあります。

米国の糖尿病治療ですが、実際に治療を受けている目標達成さんの実体験がとても参考になります。

医師の目線とはまた別に、患者さん目線の情報はとても貴重です。

「米国の糖尿人にとっては、「Carb(炭水化物/糖質)カウント」は常識になっていると感じます。「糖質をかなり厳しく制限して達成しているA1Cです」と伝えていますが、医師から一度たりとも否定的なことを言われたことはありません。」

これは、日本とは大きな違いですね。

その意味では、日本の糖尿人の多くは、旧態依然たる糖尿病専門医のために虐げられていると言えます。

「専門医検診の合間に、風邪で家庭医に、眼科・歯科・婦人科の定期検診を受けており、血糖コントロールのため糖質制限をしていることを伝えています。異を唱える医師はいません。」

このことも、日本とは大きな違いです。

アメリカでは、眼科・歯科・婦人科においても、糖質制限は日常的に受容されている食事療法の一つということなのでしょう。

「日本お医者さんが「糖質制限を否定した」というご相談が目に留まります。幸いに、米国で医師や医療関係からそういう嫌な思いは受けたことがありませんし、今後も無いだろうなと思います。米国で患者にまで浸透している糖質の知識に(米国が全てではないですけれど)、日本でなぜ反対するお医者さんが沢山いるのか? 正直不思議でなりません…」

全く、同感です。

特に、2013年10月の米国糖尿病学会「食事療法に関する声明」において糖質制限食も正式に受容されたのですから、日本糖尿病学会も、そろそろ普通に選択肢の一つとして、認めてもおかしくはないのですが・・・。

「実際、糖質制限実践継続が難しい人もいるようです。糖質カウントをせず薬やインシュリンに頼った糖尿人もいらっしゃると思います。でも、知識が無いのと、実行が難しいのとでは、スタート地点が違いますよね。 」

そうですね。

日本でも糖質制限食の説明をしても、実践困難な糖尿人もおられます。

しかし、説明を聞いて糖質制限食実践で、薬やインスリンなしで血糖コントロール良好の人も大勢おられます。

そして、一番多いのが、医療機関を受診しても、唯一無二の食事療法「カロリー制限食(高糖質低脂肪食)」を指導・強制されて、他に食事療法の選択肢のない糖尿人です。

カロリー制限食(従来の糖尿病食)では、糖尿病合併症を予防することはとても難しいです。

糖尿病合併症を確実に予防できる可能性が高い食事療法は糖質制限食だけなので、このような状況は早急に何とかしなくてはいけないと思っています。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
 糖質を全カットはじめました。なにやっても痩せなかった私ですが、二週間弱で103kg→96kg台まで落ちました。
 これまで恐怖だった体重計に乗るのがいまは楽しみです。
2014/06/04(Wed) 20:47 | URL | ダイエットマン | 【編集
医薬品医療機器総合機構(PMDA)の報告
 ACE阻害薬およびARBの「併用注意」の項に,両薬の併用により腎機能障害,高カリウム血症および低血圧を起こす恐れがある旨を追記

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1406/1406017.html

 欧州医薬品庁(EMA)は医療者向けにRAS阻害薬の併用はいかなる患者にも推奨しないこと,特に糖尿病性腎症合併例への使用は禁忌と勧告
2014/06/04(Wed) 22:11 | URL | 精神科医師A | 【編集
糖質制限の講演会in朝カル名古屋
7月12日(土)に「朝日カルチャーセンター 名古屋」で糖質制限の講演会(夏井先生)。その後「金泉にて食事会」。
 名古屋での夏井先生の講演の後、金泉にて 【夏井先生との食事会】に参加ご希望の方は、前日の7月11日までに金泉へ申し込みをして頂きたいです。
     ⇒【韓国料理レストラン 金泉】,TEL/FAX (0561)84-6110
① 日時 : 7月12日(土)講演会後、18:00頃~を予定
② 食事会の参加費:おひとり¥4,500-
お料理は金泉の糖質制限コース&飲み放題となっています。
③ 朝日カルチャーセンターでの講演に参加されない方でも食事会への参加は可能です。

だそうです。
2014/06/05(Thu) 10:52 | URL | もうあかん | 【編集
Re: タイトルなし
ダイエットマン さん

理論的にも、学術論文的にも
糖質制限食はダイエット最強の食事療法です。
美味しく楽しく末長くお続け下さいね。
2014/06/05(Thu) 22:27 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の報告
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。
2014/06/05(Thu) 22:27 | URL | ドクター江部 | 【編集
ベーサルインスリン
お忙しいところ、失礼いたします。

五ヶ月前の蓄尿によるcペプチド値は70.8μg/dayで、まだまだインスリン分泌能はあると言われました。
にもかかわらず血糖値は400越えHbA1cは12.8だったのですから、インスリン抵抗性が強いと考えてよろしいですね?
現在、糖質制限も五ヶ月目に入り、糖質制限食で暮らしている限りは空腹時血糖値は110以下、HbA1cは6.1に改善されました。
江部先生のおかげと感謝しております。
試しにと、12単位/日を処方されていたベーサルインスリン、レベミルをここ2週間ほどやめています。
それでも空腹時血糖値はほぼ110以下におさまっています。
少しはインスリン抵抗性が小さくなったのかな?とも思っています。

さてここから質問なのですが、β細胞を休ませるという意味ではやはりベーサルは打ち続けた方が良いのでしょうか?
それとも空腹時血糖値が110以下が続いているのなら、インスリンをやめて糖質制限食だけ、でも良いのでしょうか?
薬はメトグルコを500mg/日処方されています(倍量ぐらい処方してくれても良いのに、と思っていますが)。
2014/06/06(Fri) 21:37 | URL | 出戻りセイゲニスト Hiro | 【編集
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