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糖質制限食とインスリン分泌能
こんばんは。
本日夕の読売テレビのニュース・スクランブル、結局、私のインタビュー場面はカットされてしまいました。残念(×。×)

さて気を取り直して、今回はCOCOさんからコメント・質問をいただきました。

『糖質制限と分泌能
いつも楽しく拝見させていただいてマス!私は20代の頃から糖質はなるべく避けておかず中心の食生活でした。
特に肥満もなかったのですが、いつも中性脂肪だけは140越えでした。
HbA1cも4.5~4.9をウロウロで、糖尿病の心配はないものと思っていました。
が・・・初めてドッグでブドウ糖負荷検査をして言われたのが、
血糖値は問題ナイけど、(75→126→135→118)
30分、60分と、正常値に抑えるために分泌しているインスリンが120、130と多すぎるので、このままだと膵臓が疲弊するよ。糖質をタイトに制限すると分泌能が落ちるからもう少し食べた方が良い。』でした。
で、半年間一日に140前後の糖質を野菜、米、パンなどから摂ってみて今回、同じ負荷検査をしました。

血糖値は問題ナシ。(75→107→138→121)
インスリン量ですが、劇的にすくなくなりました。
30分25 60分38

これはやはり糖尿病がない場合は、ある程度の糖質を摂ったほうが良いという事なのでしょうか。
よく歩いたせいではあると思いますが、今回、いつも140越えしてた中性脂肪も50に下がり、 善玉も52→71まであがりました。
今まで糖質制限を無意識にしていたので特に炭水化物を欲しがるわけではないのですが、何となく不安を覚えてしまい質問してしまいました。 よろしくお願いたします。

【2007/12/29 00:25】 URL | COCO』


COCOさん。

「糖質はなるべく避けておかず中心の食生活」だったとのことですが、中性脂肪140mg/dlなら、必ず一定量以上の糖質が摂取されていたと思います。

例えば、スーパー糖質制限食実践中なら100mgを超えることはまずありません。
ちなみに、私の中性脂肪は40~50mg/dlです。

それから経口ブドウ糖負荷試験というのは、液体の糖質75gという、日常の食生活ではあり得ない異常に血糖値をあげやすい食事ですので、この時インスリンが少々多く分泌されてもあまり問題はありません。

ただ、負荷後30分のインスリンが120μg/dlというのは、糖質摂取時のCOCOさんのインスリン分泌能力がしっかりあるいうことでもありますが、若干インスリン抵抗性の傾向があったので過剰に分泌されたのかもしれません。

糖質制限食ならインスリンの追加分泌はほとんど必要ないので、膵臓はいつも休養できて疲弊することはありません。従ってインスリン分泌能が落ちることもありません。

一方、糖質を摂取するたびにインスリンが追加分泌されます。従って大量で頻回の糖質摂取(今の日本人の普通の食生活)は、徐々に膵臓を疲弊させ糖尿病の発症につながります。400万年の人類の歴史で、穀物が主食となったのはわずか4000年ということをお忘れなく。

糖質制限食中性脂肪が減り、HDL-コレステロールが上昇することは、米国の研究で明らかにされています。以下は米国臨床栄養学雑誌の論文の要旨です。(8.3ブログも参照してくださいね)

「低糖質食はHDL-C を増やす。
低糖質食はHDL-C 値に対するTC値の比率を減らす。
低糖質食はTG を減らし、肥満を改善する。
従来の高糖質食はHDL-C を減らす。
従来の高糖質食はTG を増やし、肥満を悪化させる。
American Journal of Clinical Nutrition,
Vol. 83, No. 5, 989-990, May 2006
EDITORIAL
Alternatives to low-fat diets1,2
Martijn B Katan」

COCOさんの場合は、糖質を140g/日摂って、中性脂肪とHDL-コレステロールが改善してますね。一日140gの糖質なら560キロカロリ-ですから、総摂取カロリーが1600キロカロリ-として、35%ですのでほぼスタンダード 糖質制限食と同じ比率ですね。

スーパー糖質制限食は総摂取カロリーに占める糖質の割合は約12%です。結果として、スタンダード糖質制限食と運動をされて、中性脂肪とHDL-コレステロールが改善したということになりますね。

「インスリン量ですが、劇的にすくなくなりました。30分25 60分38」

インスリン量が少なくなったのは、インスリン抵抗性の傾向があったのが、よく歩いたり運動などにより改善した可能性がありますね。

有酸素運動により、筋肉細胞へのインスリンの効きが良くなるので、今までより少ないインスリンの量でブドウ糖を取り込めるようになります。

結論ですが、COCOさんはインスリン分泌能もしっかりありますし、糖尿病でもないので、未精製の穀物を主食とする「高雄病院食生活十箇条」でも大丈夫と思います。一方、糖質制限食でも何の問題もありません。

江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
 今朝、教育入院の為息子が高雄病院に向かいました。生後半年で発症し、高校受験の頃から特に酷くなり、昨年秋から動くこともままならない状態になったようです。すでに一人暮らしをしておりますので、兎に角自分でコントロールする事が出来るようになってくれればと思っております。本人の父親も、糖尿病でインシュリンを打っておりましたので良い勉強になると思います。
 どうぞ宜しくお願い申し上げます。
2008/01/05(Sat) 12:28 | URL | たまかずら | 【編集
主食摂取後血糖値測定の結果
江部先生、遅ればせながらあけましておめでとうございます。
先日から、夫の血糖値のことを取り上げていただいた、
ぴぐです。
今年も、こちらのブログを通していろいろとお世話になると思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

早速、個人的なことで申し訳ないのですが、
本日、主食摂取後の血糖値測定を、
夫婦二人、家でやってみました。

前日、夜遅くまで、
焼酎と焼き鳥とチーズをダラダラと食べていたせいか、
今朝の早朝空腹時血糖値は二人とも高くなってしまいました^^;
私なんて普段よりも30近く高くなっていたので、
この時点で嫌な予感はしたのですが、
とりあえず、白米お茶碗1杯ずつ食べ、
食後1時間、2時間、測ってみました。

結果ですが、
夫:食前血糖値 119 →食後1時間 220 →食後2時間 162
私:食前血糖値 107 →食後1時間 196 →食後2時間 145

覚悟はしていましたが、
いざ数字を見ると、恐ろしくなりました。
夫はIFGもIGTもあるということですよね。
それよりも、私です。
私は普段、食前血糖値は低いし、食後もそんなに上がらないので、
糖尿病は関係ないかなぁなんて思っているところがあって、
正直、白米食べてもそんなに上がらないだろうと思っていたのですが、
びっくりしました。
食後2時間の数値で言えば、
私も立派なIGTですよね・・・(*o*)
改めて、OGTTや食後血糖値の検査の重要さを、
身にしみて感じました。
二人とも、糖質制限食を継続する意欲が倍増しましたので、
やってみて良かったと思っています。
空腹時血糖値だけではなく、
食後血糖値の測定、絶対にするべきですよね。

それで、一つ質問があるのですが、
今、実はちょっと風邪気味で、
本来なら病院へ行けばいいんでしょうけど、
市販の総合感冒薬を飲んで様子を見ているところです。
それで、あまり重要なことではないかもしれませんが、
糖質制限をしている状態での(糖尿病関連以外の)飲み薬などは、
特に問題のあるものとかはないのでしょうか?
市販で売られている、お湯に溶かして飲む甘い風邪薬などは、
明らかにダメだろうなぁと思うのですが、
胃薬とか風邪薬とか普通に飲んでいいのかなぁと、
少し疑問に思ったので質問をさせていただきました。
どうでもいいことでしたら流してくださって構いませんので。

江部先生、本当にいつもありがとうございます。
新しい本の出版、楽しみにしています!

2008/01/05(Sat) 15:34 | URL | ぴぐ | 【編集
たまかずらさん。

アトピーも糖尿病も自己管理が大切な病気です。
息子さん、
「高雄病院アトピー学校」で
食生活、漢方薬、外用薬のぬりかたなど、自己管理術を体験し学び、身につけていただけば幸いです。
2008/01/05(Sat) 16:26 | URL | 江部康二 | 【編集
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