2014年04月29日 (火)
【14/04/29 かわの
アトピーとプロトピック
本ブログとはずれるとは思いますが…
ある時期アトピー治療のメッカでもあった高雄病院
当時プロトピック日本一の処方量を誇る?江部先生に是非現在の忌憚ないお考えをお聞きしたくコメントしました。
今はどういうスタンスでおられるのでしょうか?
発売当初よりプロトピックを使用し13年以上が経とうとしていますが…】
こんばんは。
かわのさんから、高雄病院のアトピー治療とプロトピック軟膏についてコメント・質問をいただきました。
プロトピック軟膏は1999年11月に世界で初めて、日本で発売されました。
その後、欧米でも発売され、米国ではプロトピックは
「人生を変える薬:life changing medicine」
と呼ばれたことがあります。
高雄病院には2014年現在も、たくさんのアトピー患者さんが来院されます。
アトピーの外来患者さんは今も一番多いですし、入院患者さんも糖尿病についで多いです。
高雄病院方式のアトピー性皮膚炎治療は 、入院しての「アトピー学校」につきると思います。
アトピー学校とは1995年から開始された「アトピー治療のための教育プログラム」です。
1999年からプロトピック軟膏が使えるようになり、アトピー患者さんの改善率や治癒率は劇的に向上しました。
<漢方治療+食事療法+ステロイド外用薬+プロトピック軟膏>により、アトピー性皮膚炎の根治を目指すのが高雄病院のアトピー性皮膚炎治療です。
15年間プロトピック軟膏を日本で一番多く使ってきて、まさに人生を変える力のある素晴らしい薬と認識しています。
高雄病院アトピー学校では、まずは入院していただき、漢方生薬や漢方エキスを内服して、ステロイド外用薬やプロトピック軟膏を塗布して、症状のコントロールをします。
そのあとは、退院したあともコントロール良好が保てるように、食生活、外用薬の上手なぬりかた・やめかた、漢方薬の役割など・・・、アトピーの自己管理に必要な知識や技を入院中に学んでもらい、また体験していただきます。
高雄病院アトピー学校で、アトピーを治すというよりも、アトピーの根本的な治し方を学んでいただくということですね。
入院してアトピーの皮膚症状が良くなるのは、ある意味当たり前なのですが、退院後もその良い状態を保つことは結構難しいことなのです。
他の病院と高雄病院の入院治療における一番大きな違いは、退院後の自己管理のための教育システムがあるかないかです。
この入院システムを学校と呼んでいるのは、教育の意味が大きいからなのです。
また、食生活(高雄病院食生活十箇条)指針の提供・勉強や漢方薬の投与も、他の病院とはひと味違う特徴です。
ともあれ、皮膚のコントロール良好の状態を保ち続けることが根治への道です。
表皮細胞は表面から、角層、顆粒層、有刺層、基底層の順に並んでいます。
一番表面の角層は約10層からなり、皮膚のバリア機能を担っています。
基底細胞が分裂して、娘細胞が生まれて表皮表面で脱落するまでの時間を
ターンオーバー時間と呼び、約45日と言われています。
ターンオーバーの速度ですが、細胞分裂を繰り返し、上へ上へと押し上げられ、
角質に到達するまで約14日間、そして表層でバリアとして活躍し、垢としてはがれ落ちるまでに14日間、
合計でおよそ28日間で生まれ変わるという説もあります。
一方、28日周期は20代のサイクルで、年齢とともに徐々に遅くなるとも言われています。
アトピー性皮膚炎では、もともとバリア機能に問題があり、
慢性に表皮に皮膚炎を繰り返して、
皮膚が分厚くなる苔癬化や色素沈着を生じていることが多いのですが、
そうなるとますます皮膚バリア機能が悪くなって悪循環します。
幸い、表皮にはターンオーバー機能があるので、
掻きむしったり慢性炎症で乱れた細胞も必ず入れ替わっていきます。
一般にアトピーは治りにくいと言われていますが、コントロール良好を保ちバリア機能回復まで持って行ければ、
その部位の皮膚に関しては、根本的治癒も夢ではありません。
バリア機能回復までに要する期間は、
罹病期間や重症度により個人差はありますが、経験的には半年~1年くらいが一つの目安です。
よく「アトピーは治りにくいから一生付き合うつもりで・・・。」とか医師が言うことがあるのですが、
そんなことはありません。
皮膚炎を繰り返せば、いつまで経っても治りませんが、悪循環を断ち切り皮膚炎を繰り返さずにコントロール良好を維持すれば、
ターンオーバー機能により表皮はバリア機能を回復して、いくらでも治るのです。
コントロール良好を維持するため、おおいに役に立つのがプロトピック軟膏なのです。
漢方生薬やエキス治療も、皮膚が赤く熱をもって腫れている炎症が主の時は、熱をとり腫れを退かせる対症療法が中心です。
症状がコントロールできたあとは、細胞が早く入れ替わるように、気の巡り、血の巡りをよくするような生薬に、シフトさせていきます。
食生活や漢方薬で身体の中から、良い細胞に早く入れ替わるようサポートし、プロトピック軟膏を中心に時々ステロイド軟膏も使用し、掻爬行為を予防して、アトピーの根本的治癒を目指すのが、高雄病院方式のアトピー治療です。
なお、食生活に関してですが、糖質制限食でも勿論アトピーは良くなることが多いですが、糖尿病ではありませんので、未精製穀物を主食として適量摂取する高雄病院食生活十箇条でもいいと思います。
江部康二
(*)
『高雄病院食生活十箇条』 -アレルギー疾患の治療や生活習慣病予防に-
一、主食は未精製の穀物(玄米、全粒粉のパンなど)を運動量に応じて適量
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は少量とし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
(**)<ブドウ糖スパイクとブドウ糖ミニスパイク>
空腹時血糖値と食後血糖値の差が大きいことを「ブドウ糖スパイク」といいます。
糖尿病の人が糖質を摂取すればブドウ糖スパイクは100~200,300mg/dlとなり、リアルタイムに血管内皮に悪影響をあたえ、
将来の動脈硬化や心筋梗塞のリスクとなります。
正常の人でも白いパンなど精製された糖質を食べると、60~70mgのブドウ糖ミニスパイクを生じて代謝が乱れます。ミニスパイクの度にインスリンが大量に追加分泌されます。
基礎分泌の10~30倍レベル、インスリンが追加分泌される事態は、救急車の出動に等しいととらえるのが正確と思います。(=_=;)
このブドウ糖ミニスパイクとインスリン追加分泌を毎日頻回に繰り返すことが、アトピー性皮膚炎や糖尿病など生活習慣病の根本要因と私は考えています。
玄米なら、正常の人だと20~40mgしか血糖を上昇させず、代謝が安定します。
しかし、残念ながら糖尿病になってしまったら、私自身でも明らかなように、玄米でも100~200mgのブドウ糖スパイクを起こしてしまうので、スーパー糖質制限食が必要となるのです。
スーパー糖質制限食なら、血糖値の上下動は正常人ではほとんどなくなり、糖尿人でも少なくなります。
アトピーとプロトピック
本ブログとはずれるとは思いますが…
ある時期アトピー治療のメッカでもあった高雄病院
当時プロトピック日本一の処方量を誇る?江部先生に是非現在の忌憚ないお考えをお聞きしたくコメントしました。
今はどういうスタンスでおられるのでしょうか?
発売当初よりプロトピックを使用し13年以上が経とうとしていますが…】
こんばんは。
かわのさんから、高雄病院のアトピー治療とプロトピック軟膏についてコメント・質問をいただきました。
プロトピック軟膏は1999年11月に世界で初めて、日本で発売されました。
その後、欧米でも発売され、米国ではプロトピックは
「人生を変える薬:life changing medicine」
と呼ばれたことがあります。
高雄病院には2014年現在も、たくさんのアトピー患者さんが来院されます。
アトピーの外来患者さんは今も一番多いですし、入院患者さんも糖尿病についで多いです。
高雄病院方式のアトピー性皮膚炎治療は 、入院しての「アトピー学校」につきると思います。
アトピー学校とは1995年から開始された「アトピー治療のための教育プログラム」です。
1999年からプロトピック軟膏が使えるようになり、アトピー患者さんの改善率や治癒率は劇的に向上しました。
<漢方治療+食事療法+ステロイド外用薬+プロトピック軟膏>により、アトピー性皮膚炎の根治を目指すのが高雄病院のアトピー性皮膚炎治療です。
15年間プロトピック軟膏を日本で一番多く使ってきて、まさに人生を変える力のある素晴らしい薬と認識しています。
高雄病院アトピー学校では、まずは入院していただき、漢方生薬や漢方エキスを内服して、ステロイド外用薬やプロトピック軟膏を塗布して、症状のコントロールをします。
そのあとは、退院したあともコントロール良好が保てるように、食生活、外用薬の上手なぬりかた・やめかた、漢方薬の役割など・・・、アトピーの自己管理に必要な知識や技を入院中に学んでもらい、また体験していただきます。
高雄病院アトピー学校で、アトピーを治すというよりも、アトピーの根本的な治し方を学んでいただくということですね。
入院してアトピーの皮膚症状が良くなるのは、ある意味当たり前なのですが、退院後もその良い状態を保つことは結構難しいことなのです。
他の病院と高雄病院の入院治療における一番大きな違いは、退院後の自己管理のための教育システムがあるかないかです。
この入院システムを学校と呼んでいるのは、教育の意味が大きいからなのです。
また、食生活(高雄病院食生活十箇条)指針の提供・勉強や漢方薬の投与も、他の病院とはひと味違う特徴です。
ともあれ、皮膚のコントロール良好の状態を保ち続けることが根治への道です。
表皮細胞は表面から、角層、顆粒層、有刺層、基底層の順に並んでいます。
一番表面の角層は約10層からなり、皮膚のバリア機能を担っています。
基底細胞が分裂して、娘細胞が生まれて表皮表面で脱落するまでの時間を
ターンオーバー時間と呼び、約45日と言われています。
ターンオーバーの速度ですが、細胞分裂を繰り返し、上へ上へと押し上げられ、
角質に到達するまで約14日間、そして表層でバリアとして活躍し、垢としてはがれ落ちるまでに14日間、
合計でおよそ28日間で生まれ変わるという説もあります。
一方、28日周期は20代のサイクルで、年齢とともに徐々に遅くなるとも言われています。
アトピー性皮膚炎では、もともとバリア機能に問題があり、
慢性に表皮に皮膚炎を繰り返して、
皮膚が分厚くなる苔癬化や色素沈着を生じていることが多いのですが、
そうなるとますます皮膚バリア機能が悪くなって悪循環します。
幸い、表皮にはターンオーバー機能があるので、
掻きむしったり慢性炎症で乱れた細胞も必ず入れ替わっていきます。
一般にアトピーは治りにくいと言われていますが、コントロール良好を保ちバリア機能回復まで持って行ければ、
その部位の皮膚に関しては、根本的治癒も夢ではありません。
バリア機能回復までに要する期間は、
罹病期間や重症度により個人差はありますが、経験的には半年~1年くらいが一つの目安です。
よく「アトピーは治りにくいから一生付き合うつもりで・・・。」とか医師が言うことがあるのですが、
そんなことはありません。
皮膚炎を繰り返せば、いつまで経っても治りませんが、悪循環を断ち切り皮膚炎を繰り返さずにコントロール良好を維持すれば、
ターンオーバー機能により表皮はバリア機能を回復して、いくらでも治るのです。
コントロール良好を維持するため、おおいに役に立つのがプロトピック軟膏なのです。
漢方生薬やエキス治療も、皮膚が赤く熱をもって腫れている炎症が主の時は、熱をとり腫れを退かせる対症療法が中心です。
症状がコントロールできたあとは、細胞が早く入れ替わるように、気の巡り、血の巡りをよくするような生薬に、シフトさせていきます。
食生活や漢方薬で身体の中から、良い細胞に早く入れ替わるようサポートし、プロトピック軟膏を中心に時々ステロイド軟膏も使用し、掻爬行為を予防して、アトピーの根本的治癒を目指すのが、高雄病院方式のアトピー治療です。
なお、食生活に関してですが、糖質制限食でも勿論アトピーは良くなることが多いですが、糖尿病ではありませんので、未精製穀物を主食として適量摂取する高雄病院食生活十箇条でもいいと思います。
江部康二
(*)
『高雄病院食生活十箇条』 -アレルギー疾患の治療や生活習慣病予防に-
一、主食は未精製の穀物(玄米、全粒粉のパンなど)を運動量に応じて適量
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は少量とし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
(**)<ブドウ糖スパイクとブドウ糖ミニスパイク>
空腹時血糖値と食後血糖値の差が大きいことを「ブドウ糖スパイク」といいます。
糖尿病の人が糖質を摂取すればブドウ糖スパイクは100~200,300mg/dlとなり、リアルタイムに血管内皮に悪影響をあたえ、
将来の動脈硬化や心筋梗塞のリスクとなります。
正常の人でも白いパンなど精製された糖質を食べると、60~70mgのブドウ糖ミニスパイクを生じて代謝が乱れます。ミニスパイクの度にインスリンが大量に追加分泌されます。
基礎分泌の10~30倍レベル、インスリンが追加分泌される事態は、救急車の出動に等しいととらえるのが正確と思います。(=_=;)
このブドウ糖ミニスパイクとインスリン追加分泌を毎日頻回に繰り返すことが、アトピー性皮膚炎や糖尿病など生活習慣病の根本要因と私は考えています。
玄米なら、正常の人だと20~40mgしか血糖を上昇させず、代謝が安定します。
しかし、残念ながら糖尿病になってしまったら、私自身でも明らかなように、玄米でも100~200mgのブドウ糖スパイクを起こしてしまうので、スーパー糖質制限食が必要となるのです。
スーパー糖質制限食なら、血糖値の上下動は正常人ではほとんどなくなり、糖尿人でも少なくなります。
初めて質問させて頂きます。
スーパー糖質制限食をしても母乳はしっかりでますか?
6ヶ月の赤ちゃんと3才の子に授乳しています。赤ちゃんは母乳のみですし、上の子もおっぱい大好きなこともあり1日10回ぐらい飲むのでかなりの母乳の量が必要だと思います。
先生のご意見を頂けると嬉しいです。
スーパー糖質制限食をしても母乳はしっかりでますか?
6ヶ月の赤ちゃんと3才の子に授乳しています。赤ちゃんは母乳のみですし、上の子もおっぱい大好きなこともあり1日10回ぐらい飲むのでかなりの母乳の量が必要だと思います。
先生のご意見を頂けると嬉しいです。
2014/04/29(Tue) 23:01 | URL | めい | 【編集】
皮膚科専門医をしております。
先生の仰る『コントロール良好を維持』というのは、全く同意です。
ところで、ヒト表皮のターンオーバー(表皮基底層の幹細胞から角化細胞が分裂し、分化して角質細胞が脱落するまで)時間は場所にもよりますが45日程度と考えられています。また角質層は通常14日程で全て置き換わると考えられています。
参考
http://www.derm-hokudai.jp/textbook/
よって、先生の訴えられる説
『従って8ヶ月間、コントロール良好を保ち続ければ、角質層の細胞は総入れ替えとなって、』
の件がどうしても理解できません。この説の根拠となった文献をご教授ください。
先生の仰る『コントロール良好を維持』というのは、全く同意です。
ところで、ヒト表皮のターンオーバー(表皮基底層の幹細胞から角化細胞が分裂し、分化して角質細胞が脱落するまで)時間は場所にもよりますが45日程度と考えられています。また角質層は通常14日程で全て置き換わると考えられています。
参考
http://www.derm-hokudai.jp/textbook/
よって、先生の訴えられる説
『従って8ヶ月間、コントロール良好を保ち続ければ、角質層の細胞は総入れ替えとなって、』
の件がどうしても理解できません。この説の根拠となった文献をご教授ください。
2014/04/30(Wed) 06:23 | URL | DL3 | 【編集】
DL3 さん
ご指摘ありがとうございます。
うろ覚えで不正確な知識のまま記事にしてしまいました。
すいません。
ご教示いただいた
http://www.derm-hokudai.jp/textbook/
などで勉強して、記事を書き直します。
ご指摘ありがとうございます。
うろ覚えで不正確な知識のまま記事にしてしまいました。
すいません。
ご教示いただいた
http://www.derm-hokudai.jp/textbook/
などで勉強して、記事を書き直します。
2014/04/30(Wed) 08:31 | URL | ドクター江部 | 【編集】
めい さん
人類は、700万年間、狩猟・採集生活をしながら、
妊娠・出産・子育て・・・そして日常生活を送ってきました。
すなわち、農耕前の700万年間は糖質制限食をしながら、
妊娠・出産・子育て・・・をしてきたわけです。
近いところでは、イヌイットやマサイ族やモンゴルの遊牧民が伝統的食生活のころは
糖質制限食で、妊娠・出産・子育て・・・です。
宗田マタニティークリニックの宗田哲男先生は、年間700例の出産を担当しておられますが、
積極的に糖質制限食を妊娠中も出産後も推奨されていて、何の問題もありません。
妊娠・出産も安産となり、母乳もOKです。
ということで、スーパー糖質制限食でも、母乳OKです。
人類は、700万年間、狩猟・採集生活をしながら、
妊娠・出産・子育て・・・そして日常生活を送ってきました。
すなわち、農耕前の700万年間は糖質制限食をしながら、
妊娠・出産・子育て・・・をしてきたわけです。
近いところでは、イヌイットやマサイ族やモンゴルの遊牧民が伝統的食生活のころは
糖質制限食で、妊娠・出産・子育て・・・です。
宗田マタニティークリニックの宗田哲男先生は、年間700例の出産を担当しておられますが、
積極的に糖質制限食を妊娠中も出産後も推奨されていて、何の問題もありません。
妊娠・出産も安産となり、母乳もOKです。
ということで、スーパー糖質制限食でも、母乳OKです。
2014/04/30(Wed) 08:40 | URL | ドクター江部 | 【編集】
初めてのコメントです。ブログ内容とは関係ないですが、回答していただけたらありがたいです。今臨月で、どうしてもお腹は空く事が多く、私としてはお米を中心とした食事がバランスがとれる気がしてなりません。実際、産婦人科で示される妊婦の食事内容は糖質制限とはかけ離れています。胎児の成長に糖質(炭水化物)は欠かせないとも聞きました。先生は健常な妊婦さんにたいしても初期のうちから、糖質制限しても胎児の成長に何の問題もないとお考えですか?また、母乳育児ではしっかり食べないと母親の体力やストレスにも関係してくると思うのですが、産後は体重や体型を気にして健常な人も糖質制限する人もいます。そこから、摂食障害に陥ったりする場合もあると思うのですが、健常な妊婦、人における糖質制限はどのようにお考えでしょうか。DMなどの患者さんとは違い、一度始めたらリバウンドなども含め苦労するのではと思ってしまいます。まとまらない内容での質問お許しください。よろしくおねがいします。
2014/04/30(Wed) 13:49 | URL | ひろこ | 【編集】
NHKスペシャルでIPS細胞で有名な山中教授が『妊娠中に炭水化物抜きダイエットをすると産まれてきた子は太りやすくなる』と言っていました。
私は妊娠したことはありませんが今後結婚して妊娠したときも今までどおり糖質制限するつもりでいるので、山中教授が言っていた内容がすごく気になります。
山中教授の言っていたことは本当でしょうか?
もしそうだったら妊娠中はどうしたらいいですか?
私は妊娠したことはありませんが今後結婚して妊娠したときも今までどおり糖質制限するつもりでいるので、山中教授が言っていた内容がすごく気になります。
山中教授の言っていたことは本当でしょうか?
もしそうだったら妊娠中はどうしたらいいですか?
先生が監修している
「食品別糖質量 ハンドブック」の
倍くらいのサイズの本をお願いしたいです。
祖母に1冊渡したいのですが、
視力低下が進んでいますので。
「食品別糖質量 ハンドブック」の
倍くらいのサイズの本をお願いしたいです。
祖母に1冊渡したいのですが、
視力低下が進んでいますので。
2014/04/30(Wed) 18:47 | URL | koye | 【編集】
ひろこ さん
糖質制限食は、食事の選択肢の一つです。
自分が納得して、自己責任で実践するのが原則です。
歴史的事実として人類は、700万年間、糖質制限食で、妊娠・出産・子育て・日常生活を
送って来ました。
つまり人類本来の食事が糖質制限食です。
農耕の歴史、穀物食の歴史は僅か1万年です。
すなわち健常な妊婦、正常人においても、糖質制限食は人類の健康食です。
本ブログ記事をや拙著を読んで、そのことに納得がいけば糖質制限食を自己責任で開始してください。
納得いかなければ、勿論糖質制限食をする必要はありません。
糖質制限食は、食事の選択肢の一つです。
自分が納得して、自己責任で実践するのが原則です。
歴史的事実として人類は、700万年間、糖質制限食で、妊娠・出産・子育て・日常生活を
送って来ました。
つまり人類本来の食事が糖質制限食です。
農耕の歴史、穀物食の歴史は僅か1万年です。
すなわち健常な妊婦、正常人においても、糖質制限食は人類の健康食です。
本ブログ記事をや拙著を読んで、そのことに納得がいけば糖質制限食を自己責任で開始してください。
納得いかなければ、勿論糖質制限食をする必要はありません。
2014/04/30(Wed) 19:00 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ルル さん
山中先生が仰ったというよりも、NHKスペシャルで、そういう研究報告を紹介したときに、
山中先生が、コメンテーターをつとめておられたのだと思います。
そもそも、その研究報告は「糖質制限食」とは似ても似つかぬもので、4群全てが高糖質食の研究です。
詳しくは
2014年04月01日 (火)の本ブログ記事
「NHKスペシャル、妊婦の炭水化物摂取量と子供の肥満・・・反論」をご参照ください。
山中先生が仰ったというよりも、NHKスペシャルで、そういう研究報告を紹介したときに、
山中先生が、コメンテーターをつとめておられたのだと思います。
そもそも、その研究報告は「糖質制限食」とは似ても似つかぬもので、4群全てが高糖質食の研究です。
詳しくは
2014年04月01日 (火)の本ブログ記事
「NHKスペシャル、妊婦の炭水化物摂取量と子供の肥満・・・反論」をご参照ください。
2014/04/30(Wed) 19:07 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お返事いただけないと思っていたら、記事にしていただいて・・・
そして、結構いろんな方から反響があって・・・
へえ~っという感じです。
そうですか、
プロトピックはlife chenging medicineですか・・・
確かにそういう側面もありますが。
デメリットや長期連用の副作用や依存性も不安、いつか効かなくなるかもしれないという不安。。。
あと、皮膚科医の方の書き込みでありましたが、
私もなぜプロトピックを使って正常な皮膚を8か月キープしたら、完治も夢ではないという理屈がよくわかりませんでした。
まあ、江部先生のお考えをみなさんにしっていただけたのは良かったと思います。
そして、結構いろんな方から反響があって・・・
へえ~っという感じです。
そうですか、
プロトピックはlife chenging medicineですか・・・
確かにそういう側面もありますが。
デメリットや長期連用の副作用や依存性も不安、いつか効かなくなるかもしれないという不安。。。
あと、皮膚科医の方の書き込みでありましたが、
私もなぜプロトピックを使って正常な皮膚を8か月キープしたら、完治も夢ではないという理屈がよくわかりませんでした。
まあ、江部先生のお考えをみなさんにしっていただけたのは良かったと思います。
2014/04/30(Wed) 22:28 | URL | かわの | 【編集】
初めまして。
アトピー歴25年なのですが、断食をやってみることになったものです。高雄病院で昔、断食療法をやって居たとお聞きしたのですが、現在も行ってますでしょうか?
私は、抗うつ剤を少量、毎日飲んで居ますが、主治医は特に何も言わないのですが、向精神薬を飲んで居たら、断食療法をしたらダメと聞いたことがあるのですが、江部先生のご意見をお聞かせ願えますでしょうか?
また、断食中に、エリスリトールや人工甘味料が入ったゼロキロカロリーゼリーなどを食べても、断食していることになるのでしょうか?
アトピー歴25年なのですが、断食をやってみることになったものです。高雄病院で昔、断食療法をやって居たとお聞きしたのですが、現在も行ってますでしょうか?
私は、抗うつ剤を少量、毎日飲んで居ますが、主治医は特に何も言わないのですが、向精神薬を飲んで居たら、断食療法をしたらダメと聞いたことがあるのですが、江部先生のご意見をお聞かせ願えますでしょうか?
また、断食中に、エリスリトールや人工甘味料が入ったゼロキロカロリーゼリーなどを食べても、断食していることになるのでしょうか?
2018/09/17(Mon) 14:51 | URL | あき | 【編集】
あき さん
高雄病院では、希望があり、適応があると医師が判断すれば
今も絶食療法を行うことがあります。
最近は数は以前に比し、かなり少ないです。
断食をしても良いか否かは、主治医とよくご相談頂けば幸いです。
高雄病院では、以前は本断食(カロリーゼロ、塩ゼロ)を実施していたこともありますが
現在は、「糖質制限断食(超少食療法)」で、豆腐などを摂取することが多いです。
1200→1000→700→330→210-210-210→330→700→1000→1200kcal/日
といったやりかたです。
エリスリトールは良いとして、人工甘味料はなしのほうが良いと思います。
高雄病院では、希望があり、適応があると医師が判断すれば
今も絶食療法を行うことがあります。
最近は数は以前に比し、かなり少ないです。
断食をしても良いか否かは、主治医とよくご相談頂けば幸いです。
高雄病院では、以前は本断食(カロリーゼロ、塩ゼロ)を実施していたこともありますが
現在は、「糖質制限断食(超少食療法)」で、豆腐などを摂取することが多いです。
1200→1000→700→330→210-210-210→330→700→1000→1200kcal/日
といったやりかたです。
エリスリトールは良いとして、人工甘味料はなしのほうが良いと思います。
2018/09/18(Tue) 10:09 | URL | ドクター江部 | 【編集】
丁寧にお答えいただきありがとうございます。
とても参考になりました。先生のご返事を見るや否やエリスリトール製品のゼリーと抹茶羊羹をいただきましたw
しかし今朝、低血糖の発作がでて、血糖値5.3となり、ぶどう糖を飲んで血糖値7.5にして、発作は治まりました。
主治医は、多くのアトピー患者が五日間断食しても、低血糖にはならない。
普段、多量の糖質やお酒など、摂取してる場合、インスリンが負担たくさん出てるから、いきなり絶食すると、インスリンが出過ぎて、低血糖になったんだろうと言われました。
なので、高雄病院の断食方法を真似て、超少食療法したいというと主治医はokしてくださいました。
高雄病院と違って五日間と回復食2日間の短い断食ですが、がんばってみます。
高雄病院では、超少食のメニューには、ほとんど糖質なし、なのでしょうか?
糖尿病の方には、それがよいのでしょうけれど、アトピーや私のように低血糖を簡単に起こしてしまうような人にも糖質は取らなくてよいのでしょうか?
とても参考になりました。先生のご返事を見るや否やエリスリトール製品のゼリーと抹茶羊羹をいただきましたw
しかし今朝、低血糖の発作がでて、血糖値5.3となり、ぶどう糖を飲んで血糖値7.5にして、発作は治まりました。
主治医は、多くのアトピー患者が五日間断食しても、低血糖にはならない。
普段、多量の糖質やお酒など、摂取してる場合、インスリンが負担たくさん出てるから、いきなり絶食すると、インスリンが出過ぎて、低血糖になったんだろうと言われました。
なので、高雄病院の断食方法を真似て、超少食療法したいというと主治医はokしてくださいました。
高雄病院と違って五日間と回復食2日間の短い断食ですが、がんばってみます。
高雄病院では、超少食のメニューには、ほとんど糖質なし、なのでしょうか?
糖尿病の方には、それがよいのでしょうけれど、アトピーや私のように低血糖を簡単に起こしてしまうような人にも糖質は取らなくてよいのでしょうか?
2018/09/20(Thu) 15:30 | URL | あき | 【編集】
あき さん
スーパー糖質制限バージョンの『超少食療法』
において
一日の糖質量
漸減期: 34g → 21g → 19g
超少食期: 12.5 →12.5 → 12.5g
回復期: 16.4 →16.5 → 24.9g
です。
スーパー糖質制限バージョンの『超少食療法』
において
一日の糖質量
漸減期: 34g → 21g → 19g
超少食期: 12.5 →12.5 → 12.5g
回復期: 16.4 →16.5 → 24.9g
です。
2018/09/20(Thu) 17:02 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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