fc2ブログ
発ガン予防とスーパー糖質制限食とケトン食
【14/04/19 慣行

初めまして
糖質制限食のススメを遅まきながら購入させていただきました。興味深く読ませていただいております。
質問が浮かんだのですが、少しよろしいでしょうか。
制限するのは糖質だけでなく、蛋白質も少しは控えた方がよいのか今回のブログで思いました。
限られた食費をやりくりしているので制限が増えるのにやぶさかではないのですが、 でも私の場合は事情がありまして、母と祖母が癌で早くに亡くなっているんです。
もともと癌の家系ということで、やはり癌に気をつけるべく糖質制限しようと思うのです。
癌にかかるのを防ぐために、私のような遺伝的に危ない場合は、脂質を中心にしてケトン食 にした方がよいような気がします。
なにか良いアドバイスはございますでしょうか。
ルーズなものですから厳密に制限し続けられるかわかりませんが、がんばっていこうと思います。】


こんにちは。

慣行 さんから
発ガン予防と糖質制限食について、コメント・質問をいただきました。

「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
のご購入、ありがとうございます。

慣行さんの仰るように、ニューヨーク・メモリアル・スローン・ケタリング癌センターCEOの講義を見ると、炭水化物を徹底的に減らして、蛋白質も少し減らし気味のほうが、発癌リスクは減るようですね。→2014年04月16日 (水)の本ブログ記事ご参照ください。

CEOは

「私達は、モデル生物において、優れたエビデンスを得ています。」

「脂質を過剰摂取させてもガン発生率は全く増えません。炭水化物を過剰摂取させると、ガン発生率が劇的に増えます。
タンパク質はその中間です」

と明快に述べています。

次に世界がん研究基金の2007年の報告を考察してみます。

肥満が、食道・膵臓・大腸・乳房・子宮体部・腎臓の6つの各癌で「リスクを確実に上げる」とされていて、胆のう癌もおそらく上げるとされています。

これらのがんは、生活習慣病型のがんです。

生活習慣病型のがんに関しては、

1)高インスリン血症がない(高インスリン血症は発がんリスクでエビデンスあり)
2)食後高血糖がない(食後高血糖も発がんリスクでエビデンスあり)
3)肥満がない(肥満も発がんリスクでありエビデンスあり)
4)HDLコレステロールが増加する
 (HDLコレステロールにはがん予防のエビデンスあり)


あくまでも仮説ですが、1)2)3)4)の利点により、生活習慣病型のがんは、スーパー糖質制限食で予防できる可能性があります。

すでに発がんしている場合は、ケトン食レベルの食事療法が必要と思います。

一方、発がん予防には、スーパー糖質制限食でOKのように思います。

農耕前のご先祖も、スーパー糖質制限食くらいまでの糖質制限であり、さすがにケトン食レベルではなかったと思います。



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
楽しく広げる糖質オフ!ネットワーク東京 発会1年
 早いもので、1年が経ちました。

 思えば、忙しい季節に立ち上げたものですが、
去年の4月。江部先生のブログで5回も記事を書いていただき、発会に34名の方が集まりました。山梨や、愛知・富山・京都・山陰などから参加された方もいました。

 「糖質制限」によって、糖尿病の合併症の悲劇から。一人でも多くの方を救うこと。「糖質オフ」によって、認知症や血管障害を予防することが出来ること・・
今、医学の歴史が少しずつ変ろうとしています。

 糖質オフネット東京は、参加された人たちにより、少しずつ輪が広がりつつあります。私とおなじように、2型糖尿病の方、また1型・境界型の方。糖尿病の予防やダイエット目的の方が参加され、多様な職種の方が集まりました。
 個人的には、昨年9月に小倉に行き、三島さん・光野さん・山口シェフと交流させていただきました。また、愛知のきよすクリニックの伊藤医師、山口の花岡医師。精神科医A先生とも交流させていただきました。

 まだまだ小さな集まりですが、今、さかんに咲いているたんぽぽの花のように、このような会が、全国に広がりますように。
 5月のゴールデンウイークにも、集まりたいなと考えています。
東京下町散歩とか、岩崎庭園のバラなどをめぐりながら、「糖質オフ」の話で交流するのもいいなと思います。
 いろいろな方が、イベントを提案されればいいと思います。
「栄養学」「食品」についての勉強会も企画したいと思います。

2014/04/20(Sun) 18:48 | URL | わんわんこと長谷川 | 【編集
香川県
 「糖質セイゲニストin北九州の4月定例会」で取り上げました。



(以下、溝口先生のブログより引用)*****************


香川県 :
・ 交通事故死が多い (全国1位)  人工10万人あたりの交通事故死
・ 校内暴力発生が高い(全国1位) 児童1000人あたりの校内暴力発生
・ 糖尿病死亡率が高い(全国5位) ちなみに徳島県が全国1位

 このような不名誉な記録を香川県が記録していることに対して、香川県の桑島内科医院の桑島靖子先生は、低血糖との関連についてを指摘されています。

・糖尿病
・校内暴力
・交通事故、
これらに共通する原因として可能性があるのは、血糖値の乱高下がまねく急激な集中力の低下や衝動性の亢進によるものではないか・・・・

 このような仮定から桑島先生は、
・ 警察に足を運び詳しいデータを手に入れたり、
・ 学校給食を作る栄養士さんを対象に栄養の勉強会を開いたりしています。
・ クリニックを訪れる患者さんには、検査データから糖質制限の指導や必要な栄養素の補給をされています。

*************(引用おわり)

 ここはやはり、江部先生の出番ですね!
2014/04/21(Mon) 01:15 | URL | ライフワーク光野 | 【編集
江部先生、おはようございます(^^)

なぜか非公開ができなくなっていたのでつたない文章と雑談でお恥ずかしいのですが... 公開にて失礼しますね。

お父さんが3月下旬に高雄病院へ10日間入院してから約1カ月が経ちまして、本日定期健診です。
ヘモグロビンの数値が良くなっているといいそうです。ドキドキ。

食材や調味料などの糖質がどれぐらいの量でいくらあるのかというのが感覚でも大体わかってきたので、母も糖質制限な食事作りにも慣れてきました。
私はお菓子作りにハマリ中でまずはおからのパウンドケーキから。試行錯誤を重ねベストな甘さに仕上げ極めたところです。笑
まわりにもかなり好評で、調子に乗ってしょっちゅう焼いています♪ちなみに本日も朝から焼き焼き。笑
この唯一の甘みを、間食時に食べるのが楽しみでしかたない父です(;'∀')

そこで間食についてお聞きしたいのですが、間食はだいたい食後、何時間ぐらい空けるのがよいものなのでしょうか?
とりあえず最低でも3時間30~4時間は空けるよにしていますが。もう少し縮めても大丈夫なのか?

そのあたりちょっと気になっています。よろしくお願い致します。
2014/04/21(Mon) 07:09 | URL | AMI | 【編集
Re: 香川県
ライフワーク光野 さん

興味深い情報をありがとうございます。

桑島靖子先生の説はあくまでも仮説ですが、
<香川県の交通事故、校内暴力、糖尿病多発>に関して
信憑性がありそうですね。
2014/04/21(Mon) 15:47 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
AMI さん

糖質制限OKのパウンドケーキ、いいですね。

間食ですから、小腹が空いたとき適宜でいいと思います。

まあ一日に2回くらいまででしょうか?
1回の間食の糖質量の目安は、5g以下が目安です。

ニプロトウルーピコという血糖自己測定器があります。
以前の1/3に安くなりました。
これがあると間食や糖質でどのていど血糖値が上昇するか一目瞭然ですので、お奨めです。


2013年07月04日 (木)の本ブログ記事
「¥3500-の自己検査用グルコース(血糖)測定器 ニプロ 新発売」
をご参照いただけば幸いです。
2014/04/21(Mon) 17:11 | URL | ドクター江部 | 【編集
婦人科系がんについて
はじめまして。
先日、マクロビオティックをしている方に乳製品をとるとリンパや婦人科系、呼吸器科のがんや病気になると言われました。
また、たんぱく質は肝臓や腎臓に負担をかけるとも。どちらもはっきりしたエビデンスが示された訳でないので、あまり信用していませんし、
これらを否定する根拠は先生の本やブログでも拝見しており、安心しておりますが、他にエビデンスや文献等ありましたらお教えください。
2014/04/25(Fri) 05:46 | URL | ふあにや | 【編集
糖尿病学会年次総会
 プログラムが決まりました。糖質制限に関する発表は、肯定的なもの、批判的なもの、いずれも増えています

www2.convention.co.jp/jds57/program.html
2014/04/25(Fri) 11:52 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: 婦人科系がんについて
ふあにや さん

単純ですが、マクロビオティック実践者にも、ガンはよく発生しています。
糖尿病もよく発生しています。

最新情報としては、
2014年04月16日 (水)の本ブログ記事
「糖質摂取多いと癌のリスク。スローン・ケタリング癌センターCEOの講演。」
をご参照いただけば幸いです。
2014/04/25(Fri) 18:39 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 糖尿病学会年次総会
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。

「糖質制限に関する発表は、肯定的なもの、批判的なもの、いずれも増えています。」

とても良いことですね。
2014/04/25(Fri) 18:49 | URL | ドクター江部 | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可