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日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京) ご報告
おはようございます。

2014年3月30日(日)午後1時~午後3時
一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京)

糖質制限食の有効性・可能性 ―食のパラダイムシフト―
    ~糖尿病・メタボ・生活習慣病・がん・・・~

おかげさまで大盛況の内に終了しました。

ブログ読者の皆さんにおかれましては、いつもご協力ありがとうございます。

約100名の参加で、予約キャンセルは1名のみでした。

参加者の熱意はなかなかすごくて、開場30分以上前から大勢集まっておられました。

開場後、最前列から順番に席が埋まっていくので、いい意味でびっくりしました。

普通は、最前列や前のほうは空いていて、なかなか埋まらないものなので、参加者の意気込みを感じました。

今回の講演会の特徴は、若い参加者が多かったことです。

女性も20代前半とか、男性も学生さんと思えるような若々しい参加者が多くて、新鮮でした。

今までは、糖尿病やメタボといえば、「中高年+高齢者」が定番でしたので、糖質制限食がより広い範囲において、受け入れられていきつつあり、新たな流れの始まりなのかなと嬉しく思いました。

質疑応答も、25分間を予定していたのですが、熱心な質問が相次ぎ、45分間くらいかかりました。

厚生労働省の国民栄養の現状統計において

1997年以来、増加し続けていた炭水化物摂取比率が
2008年→2010年 は  60.4%→59.4% と
11年ぶりに1%減少し、
1997年以降、減少し続けていた脂肪摂取比率が、
2008年→2010年 は24.9%→25.9% と
11年ぶりに1%増加しました。 

そして糖尿病予備群は、2007年から2012年にかけて約220万人減少しました。

これは国民健康・栄養調査が始まって以来の快挙です。

このことは、中高年や高齢者といった<糖尿病・メタボ年齢層>以外にも、
<糖質制限食は人類の健康食>
<糖質制限食で生活習慣病予防>
<糖質制限食で美味しく楽しくダイエット>
といった糖質制限食のポジティブイメージが、日本国民全体や若年層に浸透してきていることの反映かと思います。

3月30日の東京講演会に、若い参加者が多かったことも、日本全体が糖質制限食を認知して受け入れいきつつある流れの一環のように思えます。

講演会終了後、午後3時15分~4時50分、日本糖質制限医療推進協会の賛助会員に残っていただき、協会の活動報告、意見交換会を行いました。

いろんな建設的な意見がありました。

日本の農業と糖質制限食の両立をどう目指すか?

災害時の糖質制限食備蓄はどうするか?

などなど、すぐには解決しないけれど、今後考えていかなくてはならない課題も出てきました。

このあと、賛助会員の

中村修さん、
長谷川清久さん、
黒須俊隆さん
小室クリニックの小室富美子先生、
宗田マタニティクリニックの宗田哲男先生、
きよすクリニックの伊藤喜亮先生、

のご発表がありました。

それぞれ有意義で実践的な発表でした。

午後4:50、充実した会が無事終了しました。

糖質制限食の未来がとても明るく感じた一日でした。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
妊娠中炭水化物制限すると赤ちゃんが太りやすい
いつもありがたく読ませていただきながら、糖質制限を続けています。感謝ですm(__)m
ところで、きのう30日のNHK「人体 ミクロの大冒険」とか言う番組を見ていたら、「イギリスの大学で、妊娠中の女性の食事を調査、炭水化物制限のダイエットをしている母親から生まれた子は肥満しやすいという結果が」との内容が。栄養不足だった胎児は太りやすくなるというのは頷けますけど、ほんとうに炭水化物に特化した調査だったのかが気になりました。娘が妊娠初期で、彼女は糖尿病ではないですが、夕食前など手が震えたりソワソワするなどの低血糖的な状態が以前から時々あるといいます。わたしが糖尿病ですし、血を引いているかもしれず、「普段から糖質は控えめに」と話しているのですが、妊娠中の食事はどういう内容がいいでしょうか?
お忙しいところ申し訳ないですが、お教えいただければ嬉しいです。
2014/03/31(Mon) 11:34 | URL | toko | 【編集
Re: 妊娠中炭水化物制限すると赤ちゃんが太りやすい
toko さん

イギリスの研究ですが
糖質摂取量
多い群では 351.05g/day 少ない群でも 261.5g/day
だと思います。

つまり大量の炭水化物摂取群と普通の炭水化物摂取群の比較ですので、
糖質制限とは似ても似つかぬ研究です。

はっきりしているのは
低血糖や高血糖は、胎児にも妊婦にもよくありません。
緩やかな糖質制限食で問題ないと思います。

2014/03/31(Mon) 11:53 | URL | ドクター江部 | 【編集
ありがとうございました!
お忙しいところ、さっそくお返事いただきありがとうございました。番組では極端な炭水化物ダイエットをしている妊婦さん、といった印象を与えるような言い方がなされていて、「これを見たら糖質制限をしている妊婦さんは不安になるわ」と思いました。英語の研究論文など読めない人間は放送された内容をそのまま受け止めるしかないです。高血糖、低血糖は妊婦にも胎児にもよくないのですね。娘にはこれまでどおり緩やかな糖質制限をさせようと思います。ほんとうにありがとうございましたm(__)m
2014/03/31(Mon) 18:18 | URL | toko | 【編集
Re: ありがとうございました!
toko さん

NHKスペシャル・・・

炭水化物摂取量(1日あたり)が
351g以上
297.5g以上351g未満
261.5g以上297.5g未満
261.5g未満

でのアンケート調査で、糖質制限食とは似ても似つかぬものです。
261.5g/日ということは、1回の糖質量が87gです。

そもそも130g/日以下でないと糖質制限とは言いません。

炭水化物摂取量より
摂取カロリーに、しっかり言及してもらわないと、
意図が不明となります。


人類は、700万年間、狩猟・採集(糖質制限食)で、妊娠出産していたことは、大きな安心ですね。
イヌイット、マサイ族、モンゴル遊牧民も、伝統的食生活の頃は
糖質制限食ですが、成人に肥満が多いということはないですね。
2014/04/01(Tue) 10:17 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生、ご丁寧にありがとうございますm(__)m
イヌイット、マサイ族、モンゴル遊牧民の例、たしかにそうですね。納得いたしました。これでなんの迷いもなく娘に話してやれます!感謝でございますm(__)m
2014/04/01(Tue) 11:33 | URL | toko | 【編集
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